ペペロンチーノ チーズ入りペペロンチーノ キャベツとアンチョビ
ペペロンチーノはシンプルな料理だけに、うまく作るのは案外むずかしい。コツはたっぷりのオリーブオイルで、にんにくを根気よく炒めること。さらににんにくも、多めに使っている。プロの料理と違って家で作る場合は、にんにくを多めにいれないと、うまく香りが出せない。オイルの量は好みだが、だいたい料理の本には1人分で25〜30ccぐらいと書いてある。有名なイタリア料理のシェフが書いた本には、1人分が100ccと書いてあった(!)。オリーブオイルはしつこくないので多めに使っても大丈夫だが(1人あたり60ccまで試したことがある)、カロリーが気になるので、私はせいぜい1人あたり30ccくらいに抑えるようにしている。
さらにパスタとオイルをフライパンで絡めた後、パスタの茹で汁を入れるときに、一気に入れずに少しずつ入れる。こうしないとオリーブオイルが乳化せず、せっかくのオイルがパスタに絡まず下に流れ落ちてしまう。そして仕上にエキストラバージンオリーブオイルを少々絡める。
スパゲッティーニ(1.4mm) 100g オリーブオイル 30cc(大さじ2) にんにく 3かけ タカノツメ 1本 塩、胡椒 適宜 エキストラバージンオリーブオイル 少々
たっぷりの湯を鍋に沸かし始める。ペペロンチーノオイルを作っている途中で湯が沸騰してくるので、たっぷりの塩を入れ、所定の時間より1分ほど短めにパスタを茹でる。
にんにく2個を輪切りにし、芽を取り除く。芽を取り除くのは芽の部分が焦げやすいのと、芽にはアクやえぐ味があるため。残りはみじん切りにする。
(にんにくそのものを食べたくない場合は、にんにくを輪切りやみじん切りにせず包丁の背でつぶして入れる。こうするとあとで簡単に取り除ける)タカノツメは、細かく切るほど辛くなるので、切り方は好みで。タネを取り除く。タネはパスタの中に混ざってしまって食べるときによけられないので、最初にとっておく。
オリーブオイルを入れたフライパンににんにくを入れ、中火にかける。
ふつふつとにんにくの周囲に泡がたってきたら、すぐに弱火にする。ここで火を弱めないと、にんにくの香りが出る前ににんにくが焦げてしまう。このときタカノツメも入れる。
- にんにくが薄く色づき、いい香りがたってきたら、ペペロンチーノオイルの出来あがり。
茹でたてのパスタを湯をよく切って入れる。塩・胡椒を入れ、茹で汁を少しずつ加えながら混ぜる。火はごく弱火で、温めている程度にしておく。
味見をして足りなければ塩で味を整え、最後にエキストラバージンオリーブオイルを少々回しかけて、出来あがり。
にんにくの香りがうまく出せず、ペペロンチーノがおいしく出来なかったときに、味にコクを出すためにチーズを入れてみた。これがけっこうおいしかった。
スパゲッティーニ 100g オリーブオイル 30cc にんにく 3かけ タカノツメ 1本 粉チーズ(パルメザンなど) 大さじ1〜2 塩、胡椒 適宜 エキストラバージンオリーブオイル 少々
ペペロンチーノオイルを作る。
1に茹でたてのパスタを湯をよく切って入れる。塩・胡椒を入れ、茹で汁を少しずつ加えながら混ぜる。火はごく弱火で、温めている程度にしておく。
2を手早く混ぜ、さらに粉チーズを入れて軽く混ぜる。
味見をして足りなければ塩で味を整え、最後にエキストラバージンオリーブオイルを少々回しかけて、出来あがり。
チーズを単に上からふりかけるのと、フライパンで和えるのとではかなり食感が違う。パスタに使うチーズはパルメザンが一般的だが、「くせの少ないマイルドな粉チーズ」もよく売っている。チーズの量は、味見しながら好みに合わせて加減する。たくさんいれるとコクのある味になって、少しカルボナーラに近い感じになる。
定番のキャベツとアンチョビの組み合わせ。この組み合わせにアスパラを加えると、色どりがきれいで春らしいパスタになる。野菜がたっぷり食べられるのが魅力。
スパゲッティーニ 100g オリーブオイル 30cc にんにく 3かけ タカノツメ 1本 アンチョビペースト 大さじ1/2 キャベツ 2〜3枚 (あれば)アスパラガス 2本 塩、胡椒 適宜 エキストラバージンオリーブオイル 少々
アスパラは3センチほどに切り、キャベツは一口大にざく切りしておく。パスタの茹であがり4分前にアスパラ、3分前にキャベツを、パスタを茹でている鍋に入れて一緒に茹でる。
その間にペペロンチーノオイルを作り、アンチョビペーストを加えて炒める。
1に茹でたてのパスタと野菜を湯をよく切って入れて、胡椒を入れ、茹で汁を少しずつ加えながら混ぜる。火はごく弱火で、温めている程度にしておく。
味見をして足りなければ塩で味を整え、最後にエキストラバージンオリーブオイルを少々回しかけて、出来あがり。
柔らかく煮たキャベツの甘味がおいしい。茹で汁をたっぷりいれて、アンチョビの風味がきいたスープと一緒に食べるのもおいしい。
昔チーズを買えなかった人々がパン粉を代用に使ったことから、パン粉は「貧乏人のチーズ」と呼ばれていたとか。基本のペペロンチーノオイルにアンチョビペーストを加え、煎ったパン粉をふりかけて食べる。最初は、オイルを吸ったパン粉の匂いがちょっと鼻についたが、今は平気になった。好きな人にはこのパン粉とオイルの取り合わせが「絶品」だということなので、試してみる価値あり。パン粉のパリパリ感を楽しむ。
スパゲッティーニ 100g オリーブオイル 30cc にんにく 3かけ タカノツメ 1本 パン粉 1/8 カップ アンチョビペースト 大さじ1/2 塩、胡椒 適宜 エキストラバージンオリーブオイル 少々
油を引かないフライパンにパン粉を入れて、弱火でゆっくり煎る。きつね色に香ばしく色づいてきたら、小皿に取り出しておく。(本ではパン粉をオイルと和えておくと書かれていたが、それをするとパン粉のパリパリした歯障りが楽しめなくなるので、オイルは加えない。)
ペペロンチーノオイルを作り、アンチョビペーストを加えて炒める。
2にゆでたてのパスタを湯をよく切って入れて、胡椒を入れ、茹で汁を少しずつ加えながら混ぜる。火はごく弱火で、温めている程度にしておく。
味見をして足りなければ塩で味を整え、最後にエキストラバージンオリーブオイルを少々回しかける。
皿に盛り、パン粉の入った小皿をそえる。
パン粉を先に全部混ぜてしまうと、油と水分を吸ってパン粉がべちょべちょになってしまう。スプーンで少しずつパン粉をかけながら食べる方が、パリパリ感を楽しめておいしい。パン粉のパリパリを楽しむのと、パン粉をかけないでアンチョビ風味のペペロンチーノを楽しむのと、半々くらいで食べるのが個人的には好み。
黒オリーブはコクがあって、淡白なタコとよく合う。タコは炒めすぎると固くなるので、さっと仕上げる。
スパゲッティーニ 100g オリーブオイル 30cc にんにく 3かけ タカノツメ 1本 タコ 50g 黒オリーブ 6粒 バジル(乾燥) 適宜 塩、胡椒 適宜 エキストラバージンオリーブオイル 少々
ペペロンチーノオイルを作る。
タコは薄切り、黒オリーブはタネにそって果肉をそぎ取るように、4〜5つ切りにしておく。種なしの場合は輪切りにする。
1のオイルにタコと黒オリーブを入れてさっと炒める。炒めすぎないこと。
3にゆでたてのパスタを湯をよく切っていれ、塩・胡椒を入れ、茹で汁を少しずつ加えながら混ぜる。火はごく弱火で、温めている程度にしておく。
味見をして足りなければ塩で味を整え、最後にエキストラバージンオリーブオイルを少々回しかける。仕上げにバジルを振りかけて出来上がり。
オリーブオイル&黒オリーブがコクのある味を作り出す。オリーブ好きにはうれしいパスタ。
エクストラバージンオリーブオイルとパルメザンチーズを加熱しないまま茹でたてのパスタと和える。
スパゲッティ 100g オリーブオイル(エクストラバージン) 20cc にんにく 1/2かけ タカノツメ 1本 パルメザン 大さじ1.5 水菜(またはルッコラ、ほうれん草など) 50g 塩、胡椒 適宜
にんにくはすりおろす。水菜はざく切りにしておく。
温めたボールにオリーブオイル、パルメザンチーズ、にんにく、タカノツメの輪切りを入れて混ぜ、15分ほど置く。
2に水菜と茹でたてのパスタを湯をよく切って入れて混ぜ、茹で汁を少しずつ加えてよく混ぜ、塩、胡椒で味を整えて出来あがり。
いかにもエクストラバージンオイルを生で食べています、という感じのパスタ。オリーブオイルのフルーティーな香りが楽しめる。野菜は生で食べられてくせのない水菜を使ったが、ルッコラでも美味しいし、ほうれん草なら葉先のやわらかいところを生で使うとよい。オリーブオイル好きにはなかなか美味しい、失敗なしの簡単パスタ。