[技術]Technical


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 22. ジョイントアダプター改を作ろう

 改良版自作ジョイント・アダプターを製作

 前回の技術で自作したジョイントアダプターのパッキンがヘタッてしまい、澪さんの
 首が自重で傾くので要交換となったのですが、パッキン自体が適当な製法のため
 同じ物が作れないワンオフ状態なので交換までに時間を要します。

 撮影でボディーをスワップする事もあるので、浬さんヘッドのアダプターも同じ物
 だと便利と考え、ここで一からアダプターごと作り直すことにしました。


・ いくつかのクリアすべき点

  1.ジャスト・サイズが必要
    オリジナルと同じサイズで作られている自作品は機構上、ピン2本での固定の
   ため結構ガタが出ます、このガタを無くすとポージングが楽になりますがシリコン
   &レジンは温度環境によって収縮差がでるのでエアコンのない我が家でジャスト
   サイズを作ることはかなり困難です。

  2.とにかく手間がかかる
    前記のように各パーツがワンオフ状態なので、2個作るとなると均一な物が出来る
   までには相当の試作を繰り返す必要があり、材料と時間の浪費になります。
   前回、原型造りから組み立てまで1ヶ月くらい掛かったので、それを考えると納得の
   いくモノが2個出来るまで何日かかることやら〜


・ 解決策登場

   近年3Dプリンターという文明の利器が登場、入門機であれば10万円以下で
 導入可能となったので諸々の実用部品の製作用に購入しました。

「3Dデータ」
元々ジョイント・アダプターの製作にあたって手持ちの
3Dソフトで作図し色々と思案してました
当時のデータが残っていたのでこれをデータ変換して
プリンター出力してみることに〜
 3Dソフトで描くことで、三面図と違い立体型を的確にイメージ出来るので当時原型製作に役立ちました
 しかし、このデータが3Dプリンターに応用できるとは思いもよりませんでした。


「試作品」
データの変換〜プリントが終わるまで1時間ほどで終了
前作は原型造りで2週間くらい掛かった事を考えると
時代は変わったモノです。
 今回購入したプリンターはプリントピッチが0.2mm〜と精度が低く、模型用などの小さなパーツ造りには
 向かないと言ったところですが、これくらいのサイズの部品造りには十分対応している感じです。


「パッキンの雌型も作ろう」
適当に作っていたパッキンも雌型を作って脱ワンオフ化
複雑な型も結構簡単に出来ます。
 パッキンの内面が均一な球面だと圧迫変形させると接触面積が減少して食い付きが落ちるので、多角形に
 変更、ついでに意図的にプリント精度を下げ内面をギザギザにすることで食い付きを上げました。


「部品構成」
切り出しに手間取ったアルミ製のフタもプリンターで製作
分厚くして強度を上げてます
ボール・ジョイントは前回、複数個作っていたので、それを
使いました。
 ウチのプリンターは中身の詰まった塊を作るのではなく内部が細い柱状のトラス構造のような造りとなるの
 で、強度的には一時期ニュース報道にあったような発射可能な銃器は作れません。


「完成」
左からオリジナル、前作、アダプター改
改はワンオフ感が感じられず少し寂しい?感じです(笑)
 

 ・ まとめ
   材料がABS樹脂に変わり強度的には若干不安な面もありますが、ワンオフ品と違い
   部品が破損しても短時間で復旧が可能なので、この点は何とかクリアだと考えて
   います。

   サイズや形状を変更したい場合、テストショットを1日で数回行えるので、完成までの
   時間が前回と比べ大幅に短縮、今後の改良も容易となりました。




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