<立ち上げ>

 これは「延長」の一種である。地面に落ちているものを拾い上げて、固有の存在性の内に、立ち上がらせ、自立させる、という自分の仕事の原点に立脚するものである。ニュアンスとしては「延長」が水平的であるのに対し、「立ち上げ」では垂直方向が問題となる。地面に投げ出された状態に立脚しつつ、重力に対し、自ら立ち上がる方向で、「延長」していくものである。ゆえに場所性が加味された立体物に帰結する。以上の文脈を重視する場合、「立ち上げ」とあえてタイトルに後付けする。