ドットイート

ヘッドオンの弟子達 〜ドットイートゲーム〜

 かつて「ドットーイート」と言う、名前通り画面上の点を全てとって行くジャンルのゲームがあった。撃つ事を中心としたシューティング系と違い、迷路上の通路で敵を避けて移動する事が醍醐味の一つで、カーレースと共に車を使うゲームの代表格だった。今では「パックマン」以外完全に廃れてしまったが、当時のバリエーションは結構多い。以下に続くドットイートゲーム達では「インベーダー」同様、この「ヘッドオン」と同じフォーマットで紹介してみたい。

メーカー:セガ
コース :
 デザインは関連LINKを参照。また画面だが、当時のアーケードゲームが縦長主流だったのに対し、当ゲームはマイコンや現在のアーケードゲームと同じ横長だった。それと色が青地に黄線で、当時縦長で黒背景ばかりだった当時のゲームの中では珍しい存在だった(正確には「スペースアタック」と2in1のテーブル筐体は黒地に黄線であり、一部のボックス筐体では黒地に緑線も存在した)後述のレバーによる車線変更は、低速なら2車線、高速では1車線移動出来た。
自車  :
 デザインは関連LINKを参照。画面中央下からスタートする黄色で、半時計回りに走る。余談だが車もバージョンにより最低2種類のデザインの違いがあり、車体が前期(と思われる版)は細い軸、後期は広幅で穴が開いている。

ボタン :
 当然加速。加速はすぐでなく徐々に行われ、逆にボタンを離したときの減速はすぐ行われる。音は低速が「ヴゥーン…」で高速が「ギュィ〜ン…!」。この加速が面クリアの秘訣の全てと言ってもよい。

レバー :
 車線変更だが「パックマン」「インベーダー」の様にレバーを倒した方向に進むのでなく、進行方向に対し横移動したい方向に倒す。つまり画面上下では上下、左右では左右の移動のみ有効。音は「キー…ッ!」。また「インベーダー」以来左手は移動レバー、右手はボタンと言うのが常識だが、当ゲームは操作性を考えたのか、レバーとボタンが逆になっている。この為左右の手を交差させてプレイする左利きの人がいた。
ドット :
 黄の「」で、自車が通ると「ブップップップッ…」と音がして得点(確か5点だったかな?)

 また敵車が時々これをスペシャルドットと言う赤い中抜き菱形「」に変え、これを通るとより高い点数(確か通常ドットの5〜10倍位だったっけ…?)が入り「インベーダー」のUFO的存在。これは時間がたつと(敵車が)いきなり通常ドットに戻る。ただこのスペシャルドットの概念が受け継がれたのは「ヘッドオンII」「アイレム版ヘッドオン」「レッドタンク」ぐらいしか無かった。

 両ドットの点数は面スタート時に表示される(この辺はメーカーが違うが「ルナレスキュー」「ルパンIII世」と同じ)

 また知られていない事だと思うが、ゲーム中に通常ドットが1つ消えたり、1つあるべき所に狭い間隔で2つ出来たりする(勿論そこを通るとドット取得音が不揃いに聞こえる)。この理由だが、当時マイコンでドットイートを作っていた者共通の悩みとして、自機や敵機が交差したり壁に当たったりすると、移動した後に画面から読み取った情報を画面に戻す時、接触するほかのキャラの情報が入ってしまい、ドットが消えてしまう事があったのだ(このバグを俗に「行方不明」と呼ぶ。この為ドットを全て消しても面クリアにならない場合、チェックボタンを押すゲームもあった)ワークエリアを持っていればそんな事は無いが、当時はプログラミングの簡単さとメモリの少なさから、そういった事をするゲームも比較的少なかった。さてやっと結論だが、当ゲームもドット用のワークエリアが無く、行方不明になるのを避けられなかった為、苦肉の策としてドット件数処理を同時に実行して、発見次第自動修正していたのでは無かろうか?
敵車  :
 赤で「RED CAR」と呼ばれ、自車と背中合わせにスタートする。要するに自車を追っかける訳だが、追っかけ方にある種のレベルを設定しているらしく、最初は他社のドットイートと比べてあまりしつこくない。また車線変更は1線しか行わない。
自車失敗:鈍い「ゴウン!」の音と共に、爆発と煙がややコマ切れのアニメーションで出る。勿論自車全滅でゲームオーバー。
面クリア・難易度:
 速度は最初は低速だが、面クリア近くには高速になる。

 クリア(クリアの為の定番コースは1面だけはよく知られていた)すると「ビーヨ!ビーヨ!ビーヨ!ビーヨ!…」が12回鳴って画面中央に「BONUS」と赤い字が点滅し、次面では「BONUS」が1つ出たままになるが、追っかけ方もしつこくなる。もう1面クリアすると「BONUS」がもう1つ点滅し、次面は「BONUS」表示が消えるが敵車が増える。つまり2面クリア度に3面から中央上・5面から左中央・7面から右中央…と言いたいけどそれぢゃ自車とすぐ衝突するので中央と下の間に出る。これが最高レベルで、何面かクリアすると難易度が1面に戻るのは、当時のゲームのお約束。
その他 :
 前述もしたが「インベーダー」と異なる特徴は多い。ポストインベーダーの殆どが「インベーダー」のアレンジだったが(「ギャラクシアン」でさえそうだ!)当ゲームは「インベーダー」と全く違うシステムでポストを意欲的に狙った作品。例えば車の走行に関する動きや音が妙にリアルで、この辺に開発者の意気込みや、当時それ相応だった人気が伺えるし、コピーは全てこのオリジナルに負けていた。

 当時としてもシンプルな画面とルールゆえ、現在話題に上がる事は殆ど無いが、「パックマン」を生み出すきっかけになっており(例えば自機が黄、敵が赤なんてのもこれが原形である)記録されるドットいや点は充分にあると私は思う。

 最後に仕様だかバグだか知らないが、デモ中ずっと「…コーッ!」と音の聞こえる筐体もあった。
マイコン移植:
 3点程見た事があるが、いずれも出来は余り良くない。と言うのはプログラムをした人ならわかると思うが、トラックの各所で曲がろうとする動きの判定が簡単そうで複雑な為、BASICではあの速さを再現出来ないのだ(その辺は「インベーダー」と同じだ)ゲームとして地味な事も余り移植されなかった理由ではあるが。
紹介  :ヘッドオンII   カーハント   アイレム版ヘッドオン   ホーエイ版ヘッドオン   ワールド版ヘッドオン   キャプテンスタントマン   スペースチェイサー   サファリーラリー   ランナウェイ   レッドタンク   ローリングクラッシュ   パックマン

 ゲームオーバー  アト1カイアソベマス