その他のインベーダー亜流達

その他のインベーダー亜流達

 ここでは直接目にした事が無かったり、まとまった資料が少ないものを紹介したい。近い将来わかる範囲の解説はすべて埋めていくつもりだ。現在これらの大半は死に絶えているが、よく見るとアーケード以外の別分野として名前が出ているメーカーもあって驚かされる。当時は異業種からの参入として豆腐屋とかもあったそうで、染物の光栄やスプーン工場のサーテックといい勝負だ…


 また少し話をずらすが、調査の途中で本来ここに入れるべきでない誤ったタイトルも少々発見されたので、先にまとめて書いておく。

アルファーインベーダー  データイースト
 すぐ下で書いている「アルファーファイター」と並んで出て来た名前。当時のセガとデコのネーミング感覚から考えるに、こちらが誤りだろう。

スペースゲリラ  大森電機
 「バイナリ・アナリシス」のインベーダー特集に資料が載っている上、トーチカや画面上部高得点キャラの存在からインベーダー亜流と勘違いしてしまう。だが実物は横滑りなだけで侵略しなかったり、星空に背景があったり、インベーダーとギャラクシアンの収束型に近い。これもあのTAKARAに設置されたが、敵が立ちションをするデモ画面を見て、現役時代見た事があるのを思い出した…。

ダークインベーダー  ラムテック/エスコ貿易
 名前からどうしても連想してしまうが、登場したのはインベーダーの後。「それはポンから始まった」で確認出来ました。なおエスコ貿易はセガ、ラムテックはエキシディの前身につながる。

インベーダーズリベンジ   ゼニトーン・マイクロセック
 こちらもゲームはギャラクシアン系に近いが、キャラはインベーダーをまるごと流用(笑)当時は他社のキャラを勝手に使うなんて事は稀にあった(今も古い麻雀ゲームでは都心で見られるものがある)しかしこのゼニトーンという海外メーカー、日本バリー並にインベーダー(の亜流)が好きなメーカーらしいなぁ。


お待たせしました。ここから零細亜流毎の紹介です。

 なお海外で作られたコピーも幾つか確認されているが、さすがにフォローし切れないので外しました…。
あ行

アルファーファイター  データイースト(セガライセンス)  コピーレベル:C

 セガ「ヘッドオン」「スペースアタック」の2in1をそのままライセンスコピーしたもので、あわせて「イーグル」と言う名がついている。麻雀に改造された筐体が2003年まで実働していた。

アストロインベーダー  メーカー不明  コピーレベル:A

 コナミ「カミカゼ」の海外版ゲーム名とは無関係。カラーはタイトーオリジナルと同じ(白黒もあったかは不明)、キャラデザインが砲台=楕円気味になってUFOみたい、トーチカ=スペースフィーバーそっくり、30点=体が菱形になって手が付いたのでギャラクシアンみたい、20点=おちょぼ口も付いて3本足なのでやはりギャラクシアンみたい、10点=体が菱形で上下する手足が付いたのでイカみたい、と変更されている。

アタックUFO  菱藤電機(RYOTO ELECTRONIC)  コピーレベル:C

 文字はカタカナ(と漢字とひらがな!)、キャラはUFOと30点がタイトー似、20点と10点はスペースファイターに類似。基盤は通常のアーケードスタイルと異なり、マイコン用1枚で構成されている。

インベーダーエース  ウェルストーン  コピーレベル:A?

 いきなり22年5月にハードオフ八王子大和田店で売られた。発射ボタンは「ロイヤルインベーダー」、1P2Pボタンは「IPMインベーダー」に近い。「カメレオンアーミー」を稼動させながら売られていたが、5月14日に見に行った所、目の前で「ギャラクシーウォーズ」の非純正(インストカードから恐らく、後述してるロジテックと思われる)と共に買われてしまった。なお買った方は首都圏某所でレトロゲームセンターを準備中との事なので、もしかすると遊べる状態で再開できるかも。

インベーダーウォーズ  ワールド・ヴェンディング  コピーレベル:C

 キャラはタイトーオリジナルと違いV・X型の突起が特徴、UFOは「ビームインベーダー」みたいな型をしている。ハード面ではZ80を使用し、筐体はタイトー標準デザインに似るがボタンは全て四角。ディップスイッチで砲台(3〜6)、ビーム砲追加(1000・1500・2000・2500点)、強さ(4段階)、得点(4桁と5桁)が設定可能。

インベーダーゲーム  GNP  コピーレベル:C

 そのまんまの名前だが(笑)当時はこーゆうのも多かったのだろう。現在も某コレクターにより筐体・サウンド込で保存されているそうだ。余談だが「スペースファイター」を出すまでの黎明期のデータイーストは「センスイカンゲーム」「フウセンワリゲーム」等語尾に「ゲーム」が付くのが常套句だった。

ウチュウセンカンヤマト  新日本企画→SNK(タイトーライセンス)  コピーレベル:A

 ゲームの出来もタイトーオリジナルと全く同じだが、ボックス筐体はレバーとボタンが一体になった操縦管式だったそうだ。この頃SNKのゲームはタイトー系店にもよく置いてあったどころか、インストカード自体がタイトーと全く同じデザインだった。「ウチュウ」が付かないと言う説があるが、付かないのはプロックくずしの亜流である。そう言えばSNKの次回作はインベーダー基板と宇宙戦艦ヤマトを使った「オズマウォーズ」でしたな。

エイリアンインベーション  メーカー不明

STスペースインベーダー  サミー工業(タイトーライセンス)  コピーレベル:A?

 画面は色セロハン。このメーカーはオリジナルと殆ど同じ「STギャラクシアン」も出していたそうなので、多分当ゲームもタイトーオリジナルと同じだろう。同社は駄菓子屋のロケーションから始まる、意外な老舗である。
か行

ギャラクシーフォース  サン電子・岐阜特機(製造)、カクワス(販売)  コピーレベル:B〜C?

 後年テクモが出した同名ゲームとは無関係。これも敵を全滅させるとUFOが降下し、やっつけると500点だが、出来なければスペースアタックよろしく途中で消える。得点は3位まで表示する。ハード面の特徴では筐体がタイトー標準型、白黒(同社の「第三惑星」「ワープ1」はタイトーオリジナルと同じ固定カラーだった為、恐らく当ゲームもそうだろう)とカラーがあり、パート1と2をディップスイッチで切替可能。またアーケードゲーム初のセルフテストプログラムも内蔵していた。

九呉(キューゴ)インベーダー  九呉貿易  コピーレベル:C?

 親しくして頂いたレゲーセン「タカラ」店主より頂いた情報。詳細は不明だがフィーチャーがかなり変わっていたそうで、亜流では最も記憶に残っていたそうな。

口裂けインベーダー(正式名不明)  メーカー不明  コピーレベル:B

 リンク先や大阪のゲーセンあうとばぁんさんから頂いた情報。10点と20点の敵が、口どころかボディが左右に裂けていて、真ん中を通って(インベーダーの当たり判定はスプライト機能でなく、画面上のドットそのものを調べているのでこれが可能。レインボー撃ち等バグ技の相当数はこれに頼る)30点敵を撃つと500点だと言う。「ムーンベース」のコピーらしい。

ゴールデンインベーダー  シグマ

 見た事は無いがまず業界紙からの情報を拾うと、切替機能があり(難易度が3段階、砲台が1〜7門、フィーチャーのパート1と2、敵の弾の数)セルフチェック機能つき。タイトーに類似したボックス筐体もあった。アミューズメント施設を経営している同社とあって、設置は自社店のみだったそうだ。また「ゴールデンインベーダー・ジャンボ」と言うコクピット型筐体も存在した。
 ここからは個人による推定だが、同社の「レッドタンク」「THE悟空」はタイトーオリジナルと殆ど同じテーブル筐体で、レバーが長くて玉が細いと言う特徴があったので、恐らく当ゲームもそうだろう。また「THE悟空」の音源はタイトーオリジナルと同じものしか使われていないので、当ゲームもそうだった可能性がある。
さ行

ザ・サザンクロス  日本バーリー  コピーレベル:B

 インベーダーブームの最末期に登場したもので、広告では別名「いじわるインベーダー」と呼ばれている。例えばまず敵が不規則な位置から一匹だけ一段降りてきて、砲台に向かって左右に攻撃してくる。次にリバースUFOと言うものがあり、残り一匹の時にさかさまなキャラデザインのUFOが出て来て、敵でなくUFOを撃つと、点数は加算されない上に子供インベーダーが出現する。自機の弾も斜めに飛ぶそうだ。斜めとは多分「ギャラクシアン」のコピーである「ギャラクシアン3」「ムーンエイリアン」同様、レバーにあわせて発射中の弾が動くと言う事だろう。筐体は上面が黒く、横が明るい色。コンパネはタイトーと全く違い、ボタンは丸でレバーはタイトー同様短い。

サイクロンインベーダー  メーカー不明

ジェットインベーダー  メーカー不明  コピーレベル:C?

 敵以外にジェット機も飛び交い、弾も斜めに落としてくると言う陰険なフィーチャー。
さ行・スペース〜以降

スペースアタックII  ゼニトーン・マイクロセック  コピーレベル:B

 セガの同名ゲームとは無関係。トーチカのデザインや難易度が変更されている。

スペースインベーダー  ロジテック(タイトーライセンス)  コピーレベル:A

 ボックス筐体(タイトーと全く異なる)は某コレクター、テーブル筐体は某観光地に残っており、違いとして色セロハン(最下部の残機とコイン表示部に青があるだけ。カラー版はタイトーオリジナルと同じ)、インストカード(タイトル部がタイトーオリジナルと違う)、コンパネ(各パーツが全く違うが、イラストのUFOはタイトーオリジナルと同じ)、点数(何と6桁!)等が挙げられる。MAME化もされている。
 当メーカーは私も持っているパソコン周辺機器メーカーで、当時タイトーの下請けで部品製造を行っていたメーカーの一つであり(ちなみカプコムもこの下請けからスタートしている)社長同士仲が良かったので製造が実現したらしい。しかしライセンスと言っても無許可の部分があり、結局は両社の関係はこじれてしまったらしい。同社はインベーダーブーム後も何作かゲームを出している。ただし倒産したから別会社だ、いやロゴも同じだし会社を作り直したから共通だと意見が分かれ、はっきりしない。

スペースインベーダーDX  中日本リース  コピーレベル:B

 後にタイトーから復刻されたものとは無関係。タイトーオリジナルに一部改造を施したもので、得点を五桁、トーチカ命中で50点減点(ここまで固定機能)、UFOがUターン又は一時停止、インベーダー補充等(ここまで選択機能)の機能が追加される。

スペースインベーダーパート2の一部コピー  メーカー不明  コピーレベル:B

 雑誌連載「アーケードゲームグラフィティ」に載っていたもので、パート2のUFOからインベーダーを補充するフィーチャーのみがパート1に追加されているもの。保有しているキョーワインターナショナルでもなんでこんな物があったのか、入手したのか謎に包まれているが、私が思うにパート2の一部のプログラムを業者がコピー、合体させたのでは?

スペースエージェント  バリーサービス  コピーレベル:?

 筐体はタイトー標準デザインと同じだが、コンパネ部が白だか銀色の四角で覆われている。バージョン違いとして白黒で点数4桁・白黒5桁・カラー5桁がある。これはビームを発射するたびに敵が止まる為、タイミングがとりにくく「ストップインベーダー」とも呼ばれたそうだ。さらに敵が減って来ると、何歩か進んでは止まる様になったそうだが、これでは「ロータリーファイターDX」と同じではないか。最後に全滅させてもすぐ次の面に入るそうで、この辺は「スペースファイター」と同じだな。

スペースキング2  メーカー不明  コピーレベル:A

 名前からコナミ「スペースキング」のパート2を連想するが、コナミがキャラデザインを変えていてメーカー名も出しているのに対し、当ゲームはキャラがタイトーオリジナル(のカラー版)と全く同じでメーカー名が無い。従って別メーカーのコピーの名前が偶然一致したので2(厳密には「SPACE KING-2」)と入れたのではなかろうか? 他にビーム砲速度がパート3の様に速い等若干違いがあるが、最大の特徴はサウンドで、敵進行(「スペースファイター」に似る)・UFO飛行・UFO被弾・砲台増加等が微妙に異なる。2002年2月閉園した横浜ドリームランドで動いていた。

スペースコンバット  ジャパンレジャー  コピーレベル:B

 UFOがUターン・停止・消える等の動きをし、名古屋撃ちは可能。得点設定は4段階切り替え、点数表示は5桁。ハード面の特徴としてはタイトー風標準デザイン筐体だが、基盤は1枚で、コンパネにイラストがあるらしい。

スペースファイア  シンセン?  コピーレベル:?

 スペースファイターでもスターファイアでもない。小田原懐かし横丁でコンパネに書かれていた名前。ゲームはパックマンが入っていたが、レバーが左右2方向から4方向にセコハン改造されているので、筐体は恐らくインベーダー亜流と思われる。1P2P選択ボタンが赤く大き目の正方形なのは日本物産と、発射ボタンに電子銃とあるのは「スペースストレンジャー」と同じ。

スーパーインベーダー  マコト電子工業  コピーレベル:以下の情報からするとA?

 タイトーがインベーダーがらみの損害賠償裁判で勝訴第一号となった亜流。話は全く変わるが、現在もパソコン系ディスカウントとして有名な九十九電気は当時、PC-8001のオール機械語ゲームを「スーパー○○」の名で大量に出しており、当然スーパーインベーダーと言うのもあった。
は行

パコムインベーダー?  パコム?  コピーレベル:B〜Dのどれか

 リンクしているページから頂いた情報。主な特徴はナゴヤ撃ち不可、砲台が3連射、UFOの点数は画面上の連射弾数X100点、砲台移動がパドル操作版もあった等。

パーフェクトインベーダーマークIII  セーフティーレジャー機器

バーリーインベーダー  日本バーリー電子機器 /バリーサービス  コピーレベル:A

 同社のインベーダー亜流は複数の存在が確認されているが、これは第4弾。キャラデザインはタイトーオリジナルに準ずるが、トーチカに横線が入り、敵もデザインが少し違うらしい。筐体面ではテーブル表面が白い、ボタンが全て縦長長方形、インストカードが横長など特徴は比較的多くある。

BGMインベーダー  フルヤ産業

 フィーチャーの資料が全く無いのだが、名前からするとパート3のコピーと思いきや「ムーンベース」のコピーらしい。

ファイティングミサイル  ウコー(タイトーライセンス)  コピーレベル:A?

 デモ画面では「SPACE MISSILE」と出る。タイトーオリジナルと共通点が多く、点数表示も5桁だが、ボタンが1P2P選択は四角・発射が丸になっている等の違いがある。
ま〜わ行

マイコンマックスティルトインベーダー  中部センター

 社名から東海地区のメーカーなんでしょうか?なお前述のティルトインベーダーと混同している、またはこちらが誤りの可能性あり。

メロディーインベーダー  SNK  コピーレベル:B?

 これもパート3のコピーか? SNKだから、システム基板がタイトーオリジナルと同じなのはわかるんだが。

リトルインベーダー  カシオゲーム

 電卓のカシオとの関係は不明。テーブル筐体が赤羽のゲームセンター「平安」に残存しており、タイトー式に準じながら表面が白いのが特徴となっている。

ワールドインベーダー  ワールド・ヴェンディング  コピーレベル:D

 ネットサーフィン中に都内某喫茶店の稼動情報を捕まえたもの。タイトーオリジナルからの改造で、画像でわかる点としては、上部と下部が緑で他はピンクの色セロハン、敵は10点敵の足を閉じた状態が少し異なる以外タイトーオリジナルと同じ、残機表示が左上の点数下、英語表示が書き換えられている(CREDIT→RESERVED,PLAYER1→1ST,PLAYER2→2ND,HI-SCORE→TOP,GAME OVER→両端に"**"追加。この辺はティルトインベーダーと似たセンスですね)等。いずれ前のページに移動してちゃんと解説予定。
ゲーム名不明

ダイヤモンド遊機  コピーレベル:B

 (恐らくタイトーオリジナルの)改造キットのみ販売と思われ、点数が4桁から5桁になり、UFOから敵が補充される様になる。これだけ見ると前述した「スペースインベーダーパート2の一部コピー」みたいに見えるのだが、こちらはコスミックモンスターIIの様に20点敵が最初はおらず、UFOからの補充分で出るらしい。

REX  コピーレベル:A?

 筐体も含め何から何までタイトーそっくりに作ったものだが、違いは五角形マークの中にTAITOでなくREXと入っている事(笑)中身を「レディバグ」に入れ替えた筐体が千葉県の某田舎町で実働している。

メーカー不明  コピーレベル:C〜D

 地元の店で短期間だけ見たもの。当時のデモは「INSRET COIN」「敵の得点一覧」「デモプレイ」の3つを順番に表示するのが一般的だったが、この亜流は何と、敵と砲台が延々と左右を行ったり来たりするだけなのだ。敵が端に来た時一段下がったり、ミサイルが当たったらデモゲームが終わってしまう為、このデモでは敵は下がらない。また敵も砲台も弾を撃っても、相手(トーチカがある場合はトーチカ)に当たったら消えてしまう様になっている為、砲台と敵の動きは、次のコインが入るまで延々と繰り返されていた。

 この他に  等が確認されている。

 ゲームオーバー  アト1カイアソベマス