Omega Race

Omega Race

 Midway 社唯一のベクタースキャン作品です。一言で表現すれば、”壁のあるアステロイド”ですかね。なぜか技術的に細かいことまで資料が豊富にあります。


ストーリー

 西暦2003年、オメガ系のオメガン星人は、自分達の棲むスターコロニー(惑星植民地)を守るために、戦士達の新たなトレーニング法を編み出した。コマー (KOMAR) シティの上空で、オメガン戦士は、アンドロイドが操作する敵機とレース形式の戦闘を行うのである。この方法はみごとに成功し、銀河中から賞賛された。そして、彼等のトレーニング法は、「オメガレース」と名付けられた…

 実はこの作品のテーマは、敵との戦闘そのものではなく、敵との戦闘に備えた訓練風景だったのです!
筐体と操作系

 スタンドアップ型、ミニスタンドアップ型、テーブル型、コクピット型の4種類あって、コクピット型のみ1人専用です。スタンドアップ型に限り、ブラックライトで星がキラキラ光る画像がスクリーンに投影されるという演出が施されています。また、コクピット型に限り、宇宙基地の内部?みたいな背景画像があります。これらの演出や背景は、無くてもプレイに支障はありません。(背景画像はむしろ邪魔。)

 回転ツマミと2ボタン (Fire, Thrust)。ハイパースペースやシールドなどの機能はありません。

 回転ツマミはノブの回転角と画面上の自機の回転角が線形に比例していない特殊な構造で、ちょっとノブを回しただけで自機は大きく回転してしまう厄介なシロモノだったらしい。この辺りの操作感は実機をやってみないことにはわからんですね。(構造的には optical encoder wheel って言うものらしいんだけど、この辺のメカニカルなことは良く知らんです。)後になって、ノブの回転角と画面上の自機の回転角が一致する(構造的には potentiometer をつかった)バージョンも出たそうです。

#MAME だとこの辺はどうなっているのかな?キーボードじゃわからん。

 スタートボタンは、1人プレイヤーと2人プレイヤーのそれぞれについて、1クレジットゲーム(自機が3機)と2クレジットゲーム(自機が7機)があり、コクピット型を除き、全部で4種のスタートボタンがあります。(コクピット型は1人専用なので2種になる。)

#MAME だと 1P/2P start ボタンしかないですが、2コイン以上入れて 2P start を押すと、2人プレイにはならずに、1人プレイの2クレジットゲームになってしまう。ということは、
  1. コクピット型専用のロムである。"1/2 player start" は "1/2 credit game start" の間違い。
  2. ボタン設定がちゃんとできていないバグである。
のどちらかでしょう。なお、参考としてここに、ミニスタンドアップ型のコンパネ写真があります。
ゲーム内容

 ゲームのフィールドとなる空間は長方形型のトラックになっていて、あたかもレースのようにこのトラックを周回することになりますが、ゴール地点があるわけではなく、実は単なる敵全滅型シューティングです。以下、登場キャラについて詳しく解説しましょう。  このゲームでは面のことを "wave" と呼び、4つの wave をセットにして "droid force" と呼びます。敵機の数は、第1 droid force に限り、

  第1 wave : 6機  第2 wave : 8機  第3 wave : 10機  第4 wave : 12機

 となっており、第2 droid force 以降は wave 当たり一律 12機となっています。 1 droid force (= 4 wave) をクリアするごとに 5,000点のボーナスが入ります。なお、wave の途中で自機が死ぬと、それまでにいくら敵機をやっつけていようとも、wave 開始時の数にリセットされて再開します。また、マインは、wave の途中で死んだり、wave をクリアしたとしても、リセットされずにそのまま残っています。全体的に、プレイヤーにとって厳しい設定となっています。
このゲームを攻略するコツ

  1. まず操作に慣れることが第一。壁の跳ね返りをうまく利用できるようになること。

  2. コマンドシップは後ろから追いかけつつ攻撃すべし。静止しての攻 撃だと狙い撃ちされる。

  3. デスシップは直線的に攻撃すると、たとえ撃墜できたとしても、相 撃ちになってしまう確率が高い。デスシップの周りを円を描くように移動しながら撃つべし。

  4. 戦略としては、コマンドシップを優先的に狙い撃つのが良い。第1に、コマンドシップを撃つごとに残りのドロイドシップの1機が次々とコマンドシップに変身するので、得点が稼げる。第2に、コマンドシップをすみやかに撃墜することにより、デスシップへの変貌を阻止することができる。(より高い得点を稼ぐために、デスシップに変化するのをわざと待つという戦略は、やられるリスクの方が大きいので、すすめられない。)

  5. 面クリアして次の面へ行く前に、BGM が流れている間しばらく自機は動けるので、この間にマインを可能な限り消しておくと良い。(面クリアしてもマインはそのまま残ることを忘れずに。)
 とにかく、「アステロイド」等のようにワープやシールドなどの緊急回避手段がないので、純粋に実力の差が現れるタイプの作品だと思います。
最後に、余談を少々

 この作品の DVG(Degital Vector Generator。よーわかりませんが、要するにベクター描画のためのハードウェア)は「アステロイド」で使われているもののまんまコピーだそうです。 Midway 社がベクター作品をこれしか作らなかった理由の一端はここにあると考える人もいますが、詳しいことは闇の中…。

 あと、ネームエントリーで "FUK" または "FUC" と入れても、画面には表示されません。これは、国内だと "S●X" と入れる不埒な輩が必ずいたのに対応して、向こうでは "F*CK" を3文字に短縮して "F*K" または "F*C" と入力することが多かったことによります。いかめしい言い方をすれば、”公序良俗に反するネームエントリーを自動的に排斥する機能をもつ最初のゲーム”ということになります。

 ゲームオーバー  アト1カイアソベマス