ドラキュラハンター

ドラキュラハンター

 メーカーとゲームはマイナーだったが「ゲームセンターあらし」に登場したので知名度は高いだろう(あちこちで聞いた話だが、地方には当ゲームが無いので血まなこで探した人も多数いたらしい)勿論登場しただけあって非常によく練られたゲームで、完成度と希少価値から、現在では基板も高値がついてるそうだ。

 私もひばりヶ丘駅北東のゲームセンター(97年頃ゲームから撤退してパチンコとスロットのみになってしまった…あの頃は結構マイナーゲーム置いてくれたのに)でテクノン工業の全ゲームを拝見する事が出来たので、ここにその思い出を綴ってみよう。
メーカー:テクノン工業 なお筐体はタイトー&業界標準デザインだが、インストカードがコンパネについていた。

自機:
 牧師で色は白。当ゲーム初の触れ込みとして「真っ直ぐでなくブーメラン状に飛ぶ飛び道具!」がインストカードにも書かれていた。これは要するにボタンを押して「ピシュウ!」なる音(「インベーダー」の砲台に酷似)と共に十字架を飛ばすと、暫くは牧師の進行方向に飛ぶが、時計回りに少しずれて戻って来るもの。よく読めばわかると思うが、ある程度の距離で戻って来るから「Mr.Do!」の様に遠距離の敵を倒す事は出来ないのだ。また殆どのメーカーの技術がまだまだの時代だから、ラインも放物線でなく長方形、連射や貫通の概念も無い時代なので、敵がかたまっている場所では絶え間無く連発しなくてはならなかった。

 当たればドラキュラは「ヴオ!」の音と共に真上を向いて倒れるが、即全滅させる方法もある。それは画面上にあるドラキュラ館の扉が開閉しているので、開いてる時に十字架をブチ込むのである。するとドラキュラ達は順番に「ヴオヴオヴオ…」と倒れて行くのだ。倒れた時の頭は必ず画面中央を向くと言う細かい演出もされていた。

 どちらの方法でも全滅させると館が「ヴーオ!ヴーオ!ヴーオ!…(確かこの音8回繰返しだったと思う)」と炎上しする。
敵:
レッドドラキュラ:
 メインの敵で30点。格好は横から見ると「ルパン」みたいなシルクハットとマントで、確かにドラキュラ伯爵だが、正面から見ると頭が丸い、全然違うデザインになる(笑)1面では3匹がドラキュラ館から順番に出て来て横に並び、全員出ると下に牧師が出てスタートとなる。面クリア度に1匹(2匹だったかも)増えるが、面が進むと横に並びきれないので、左右端にも溢れてくる。なお言い忘れたがゲーム中非常に小さいけど「トトトト…」と音がする。後述のボーナスステージでは音がしないので、多分ドラキュラの歩行音だろう。

ピンクドラキュラ、イエロードラキュラ、通行人:
 これはまとめて説明しよう。ピンクは20点、イエローは10点で(「インベーダー」の30〜10点敵の影響だろう)この他に画面中にやはりシルクハット姿で小柄な通行人がおり、面クリア時に残っていると点数が僅かだが追加される。ただし人間の保護がゲームの目的ではないので「スピーク&レスキュー」の様に全滅でゲームオーバーにはならない。だいいち通行人は少数だし。

 ここから先はインストカードには書いてない事。このピンクとイエローはレッドの様に(こう書くと戦隊シリーズみたいだな…)最初から城より出て来る訳ではない。よく見ると通行人とレッドドラキュラが合体し、体の左右がそれぞれ違う色になる事がある。この時はいくら十字架を当てても倒せない。キャラデザインも人がドラキュラに抱きつかれて助けを求めてる様に見える。で暫くたつとこれがピンクとイエローになるのだ。どちらの色になるかは、通行人に水色と緑があるので、これがどちらかの色のドラキュラになると言う事なのだろう。

コウモリ:
 紺色で、ゲーム中に城から時々出て来て、画面上部で左右にはばたく。牧師と縦座標が一致すると「チュチュチュチュ…!」なる音と共に急降下する。この時タイミング良く撃てば「チュウー!」の音と共にミステリーボイントで最大1000点(当時としてはかなり高得点だった)が入るが、ミスると牧師を倒す。また面クリア時にも得点が入るのだが、この時はコウモリが文字表示を左から中央に連れて来る。

 それと3〜4面に1回ぐらいチャレンジングステージがあり、この時の敵は全てコウモリ。クリアすると画面が真っ赤になり、画面の黒い部分が血の様にしたたって、黒いコウモリが左下→下段中央→城と飛んで行き、メッセージが出る。この血がしたたるデモが単純なグラフィックなのに、なかなかホラー感たっぷりに出来ていて、流線堂のページでも「身の気がよだつ」と書いていた。
ゲームオーバー:
 勿論牧師が全部やられたらだが、もう1つ要素がある。画面下部に十字架で作られた棺に眠る女性がおり、ドラキュラ達はこのバリケードの破壊を目的としており、突破されるとやはりゲームオーバーなのだ。画面下部に一挙ゲームオーバーの要素があるのは「インベーダー」もそうだが「タンクバタリアン」→「タンクフォース」もですね。

 牧師や女性がやられると、やった敵が「チュチュチュチュチュチュチュチュチュ!」と鳴き声を出し、体を上下に動かして喜ぶ。そしてゲームオーバー時は女性が「アーメン」の字と共に画面中央に動き「GAME OVER」の字になる(以前流線堂のページではこれが面クリア時のデモと書かれていたが、ここに書いた通り、流線堂が誤りである)。それと1面でゲームオーバーになるとまた1クレジット出来ると言う、これまたユーザーフレンドリーなおまけも付いていた。
デモ:
 得点説明やデモプレイと言ったお馴染みの画面に加え、巨大なドラキュラ館が登場し、レッドドラキュラが城に入って行く画面と、出て行く画面がインサートされる。ドラキュラ館についてはWindowsの有名スクリーンセイバー「ミステリー」を思い出して頂ければ丁度良い(爆笑)

その他:
 当ゲームの細かい演出や魅力がおわかり頂けただろうか。ここまで細かいエッセンスを詰め込んだ傑作としては「侍」「トランキライザーガン」「ルナレスキュー」等と並ぶと思う。もっとも現在あちこちの声を聞くと、このゲーム性が好きだったかについては賛否両論であり(やっと見つけて遊んでみてすぐ飽きたと言う人もいるし)何しろテクノン工業は次回作で大コケしてしまうのだが…この後の詳しい話は「トロビカルダイブ」を参照。

 ゲームオーバー  アト1カイアソベマス