大動脈「小田急」のきしみを緩和する方法
大動脈「小田急」のきしみを緩和する方法
小田急の評判が悪い。ここ20年だけでも以前より悪くなったのではなかろうか。関東北部に位置し速度も好感度もかなり低かった京成と西武が、今日ここまで上がって来たのに(まぁ京成はそれでもまだ足りない所が沢山ですが、このページでは関係無いのでとりあえず略)小田急が以前より良くなったと言う話は聞かない、あるいは聞かれたとしても、他社に比べ僅かでしか無い。
それらは決して私の偏見でなく、各社のファンや利用客の意見を総合的に見てみても、残念ながら確実だ。リンク集にある「東京鉄道ミシュラン」で行われた「好きな路線・嫌いな路線」(厳密には「利用し易い路線」と言うべきだが)でも2位に倍の差を付けてぶっちぎりの1位だったし、中には二言目にすぐ小田急の悪口ばかり言う有名人も、インターネット界にいらっしゃる(ちなみこの人、余りに小田急の悪口を書き過ぎたので逆批判を受け、これ以上悪口が書けなくなってしまい、現在は私の悪口を書いてます…ハハハ…)朝日新聞神奈川版の短期連載「きしむ大動脈」は非常にセンセーショナルだった。もはや「小田急の通勤政策に問題がある」と言わない人は、会社と、沿線の熱心なファンと、鉄道趣味業界人と、小田急を知らない人の4者だけだろう。
そこで小田急の改善案を書こうと以前から意気込んでいたのだが、全部論じたらえらい量になってしまう。そこで全てを何とか短く書ける方法は無いかと、問題・理由・対策を極力1行づつまとめる書式でやってみたら、それらしきものが出来た。元々某掲示板の為に書いたものだがそれ相応の反応があったので、こちらにもアップしてみる事にした。ご笑覧頂けたら幸いである。
※それとこの内容を最初に発表した後、明らかにそれらを改善したと思われるダイヤ改正が何度か行われ、中には昼のパターンダイヤ等幾つか解決したものもある(もちろんそれが他社より遅すぎた事も事実であるが)当方でも各コンテンツは時間がある限りで修正しており、当ページについては前回の改正に対して、現時点では直しておいたとお断りしておく。
で先に小田急で必ず紐解いておきたいと思われる最重要点のみ、短文でなくある程度の文章で説明しよう。
- 何故小田急だけ混雑がひどい?
理由:私は当初これを、都市間電車的性格の強い京王と東急に挟まれている為、小田急が郊外電車ながら終点(新松田)まで客が多いと考えた。だがこれも説としては弱く、結局の所「新宿起点以外に、横浜起点相鉄経由小田急乗換で郊外電車の通過人員が存在する為、遠距離区間では新宿起点と横浜起点の通勤客が重なり、通勤圏の長さが他社の2倍になる」と考えた。これで正解だろう。
例えばちょっと距離で考えてみよう。新宿→本厚木は約50kmで、東武北千住→南栗橋、東武池袋→坂戸、西武池袋→飯能、南海難波→橋本等に相当する。だが前述の横浜起点は新宿起点より約20km短くなる為、横浜→本厚木は約30kmなので東武北千住→せんげん台、東武池袋→川越、西武池袋→所沢、南海難波→河内長野等に相当する。他の郊外電車で言う1区画先に、小田急は1区画前の分の客も重なっているのだ。これは他にも小田急と東武や西武を比べた場合
- 小田急の混み方がひどいのは遠距離区間である
- 始発駅付近の混み方は他社以上でなく他社並である(始発駅の乗降人員や混雑率等が東武北千住や池袋と同程度)
- 主要優等(小田急他殆どが急行)と下位優等(こちらは準急)の通過運転区間の距離が小田急だけ2倍
- 平日朝の主要優等の遅延時間が他社の2倍
等からも証明される。
- 会社やファンは「複々線が出来れば解決する」「複々線が出来れば解決する」と連呼するが、本当にそれで解決するのか?
理由:NO。小田急と同じ郊外電車である東武・西武・相鉄・南海(高野線)・近鉄(大阪線、南大阪線)で既に数多く導入されている対策が、小田急ではかなり行われていないからである。さらにこれらは複々線対象区間や、複々線の効果と無関係な所でも起きている問題だからだ。従って複々線だけ完成しても解決せず、ダイヤの作り方(細かいコツとか)がそのままなら、小田急は一生使い難い路線のままである。
ではそれら他社の対策は何なのか説明せいと言われれば、以下を参照。
以下、極力短文で。
- 小田急のダイヤ作成の立地条件は他社より難しくないか?
理由:難しく見えるだけで立地条件は簡単。支線が少なく、殆どの急行停車駅に待避線がある。
対策:優等や途中折返列車の設定は、他の郊外電車と同じ方法で良い。要はどの区間までどうするか。
- 特急の愛称と停車駅がわかり難い。
理由:以前使っていた一愛称一行先一停車駅パターンが崩れた。
対策:上記3要素を分離し、愛称と行先を一体化して小田原=はこね、江ノ島=えのしま、沼津=あさぎり、唐木田=たまとする。停車駅は記号を使用し例えばA=はこね相当、B=サポート相当等3〜4種類に区別、「小田原ゆきはこねA3号」とか「沼津発新宿ゆきあさぎりB10号」等と表示する(詳細は後述)
- 特急を昼にもあんなに走らせる必要があるのか?
理由:観光地の要素が大きく客が多い為通勤にも使用。近鉄や名鉄も多い。
対策:減便は困難。別行で書いた特急種別整理と昼ダイヤパターンで対応。
- 料金不要優等の設定概念がわかり難い。
理由:各停区間開始駅が複数ありながら、種別名が事実上急行と準急しか無い。
対策:新種別名を設定し、それぞれに各停区間開始駅を設定する(詳細は後述)分割併合する列車それぞれの各停区間が違う場合、新宿から分割駅へは両種別を併記して運転、併合駅から新宿へは上位優等に統合して運転。
- 急行停車駅が多い気がする。
理由:通過駅数0〜1駅の区間がそれなりにある。以前からの主要駅と新規延長した他社線接続駅が隣り合っている事が多い。
対策:通過駅数2駅以上の区間も結構あり、通過駅数0〜1駅の区間の合計や評定速度も、他社より格段に下ではない。相武台前の次に通過可能な駅は南林間ぐらい。
- 急行の通過区間で一部停車駅を増やして便利にしたい。
理由:それは京王線や東横線等都市間電車の設定方法であり、小田急と関係無い。
対策:郊外電車の優等の停車駅はどれも基本的に同じであり、どこから各駅かで種別を分ける。詳細は他項を参照。
- 本厚木〜新松田は料金不要優等を全て各駅にする必要があるのか?
理由:他社の郊外電車なら各停でいい区間。だが通勤圏が長い小田急ではここも客量が40キロ圏並に多い。よって会社の怠慢と考えられる。
対策:湯本行急行を、この区間伊勢原と秦野だけ止まる快速急行に昇格。
- 編成両数が客の多さに対応し切れない所がある。特に江ノ島線の急行通過駅が6連しか止まれない。
理由:本厚木以遠は上記理由。大野〜藤沢も他社なら全駅10連にしてる。
対策:登戸〜小田原&藤沢は全駅10連対応にする。
- 評定速度が他社より遅い。
理由:相模大野での分割があり(停車時間をとり編成両数も差が大きい)関東大手で唯一、ポイントのある駅に時速40kmで入る。
対策:分割併合は極力廃止(昼は全く無いくらいがいい)、ポイントのある駅は60kmで入れる様改良(他社で時間短縮例あり)
- 普通が毎時8本である必要があるのか?
理由:郊外電車タイプの路線における各停は本来毎時8〜9本欲しいが、待避の関係から2分続行したりしている為、事実上6本に等しい。
対策:毎時6本つまり10分間隔を均等に走らせ、優等をさばき易くする。
- 優等を経堂に止める必要があるのか?
理由:郊外電車では下位優等が、最初の大きな駅に止まる事もある。
対策:準急のみ停車なら可。が平日朝は成城学園前も普通以外通過にして、客を各種別全体で分散する必要があるかも。
- 停車駅の少ない優等が他社にはあるのに、小田急には余り無い。
理由:上位優等は他社にもあるが、途中までの停車駅は急行と殆ど同じ会社もある。が停車駅の少ない優等が朝無いのは怠慢。
対策:朝の湯本発急行と鵠沼通過急行を町田→下北沢無停車の「通勤急行」にする(登戸は停車でいいかも)
- 長距離回送が多い。待ってるのに通過されるとむかつく。
理由:会社の怠慢。あと入出庫駅でホームに入る余裕が無い時もある。
対策:昼のパターンを乱さない程度で旅客化。入出庫駅でホームに入る余裕が無い時は、一つ手前の折返駅を旅客発着駅扱いとする。
- 10連急行が鵠沼に止まれない。
理由:10連化の遅れも原因だが、密集他と踏切による絶対的な問題。
対策:優等は常時通過とする、藤沢で分割する、藤沢〜江ノ島をチョン行化するのどれかで対応。
- 江ノ島線の平日夕の優等が昼より少ない。
理由:ローカル線でもないのに本数が同じなのは、会社の怠慢。
対策:優等が毎時朝6本、昼3本なのだから、平日17〜19時は3〜4本必要。
- ダイヤ私案があると「複々線が完成したものとして」大増発するケースがやたら多いが?
理由:複々線の盲点は上で書いた通り。それに用地もとれてない下北沢が完成しないと全体増発は不可。
対策:新宿発の本数そのものは、今と殆ど同じで良い。増やしても何も解決しない。
- 本来なら複々線が完成していなければいけないのに、約束通り完成させていない事にも問題がある。
理由:計画の遅れは他社でも起きており、小田急のみの理由とはしがたい。
対策:特に無し。複々線工事は積立金制度でも進んだので、このまま続ける。
- 雨の日は昼でも他社よりやたら遅れる。
理由:ハード面では車両の細かい走行性能、ソフト面では運転士の操作方法。
対策:他社の例を勉強するしかない。なお最近よく話題の出る高加減速車導入とは全然関係無い問題。
停車駅私案 相 中
模 央南 湘 江
大・林林・大・・長南・・・藤・・ノ
野 間間 和 後台 沢 島
特急えのしまB&C=====●=======●==●
特急えのしまD●=●==●===●===●==●
通勤急行●=●==●===●===●==●
快速急行●=●==●==●●===●●●●
快速●●●●●●●●●●●●●●●●●
||
特急A●=========================●===================●===●
特急B●=====================●===●======●====●=======●===●
特急C●=================●=======●======●======●=====●===●
特急D●=================●===●===●●=====●====●=●=====●===●
代 成 向 新
々 城 ヶ 百 相 箱
木 下 学 丘 合 模 海 本 伊 新 小 根
新・・・上・北・・・経・・園・・・登遊・・・ヶ・・・町大・・・老・厚・勢・・秦・松・・・・・田・・・湯
宿 原 沢 堂 前 戸園 丘 田野 名 木 原 野 田 原 本
通勤急行●===●=●===================●●===●=●=●==●=●=====●●●●●
快速急行●===●=●======◎===●●===●===●●===●=●=●==●=●=====●●●●●
急行●===●=●======◎===●●===●===●●===●=●=●==●=●●●●●●●●●●●
区間急行●===●=●======◎===●●===●===●●===●=●●●●●●●●●●●●●●
快速●===●=●======◎===●●===●===●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
準急●===●=●===◎==◎===●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
||
◎:通常停車、月〜金朝新宿行のみ通過。 新 小多
百 田摩
合 急セ唐
ヶ 永ン木
丘 山タ田
特急たまD●===●●●
急行●●●●●●●
ところでこの小田急への提言、小田急系で有名なある掲示板にも投稿してみたのだが、以前のパソコン通信の時(その時も今回と比較的似た長文を作った)と同じ「今より種別を増やすと、わかり難いから…」「やるには金がかかりますし…」て反論ばっかり。やっぱ小田急って、会社もファンも結構保守的だと思ったら、さすがに最近はファンも会社も前衛的になって来たけど。
全体の始発駅へ戻る
このジャンルの分岐点へ戻る