川柳 五七 さん  はじめまして。漣(Saza-nami)と申します。マイミク追加のメッセージ、ご覧頂けましたでしょうか。ネット上の書き込みなどでは殆どこのHNなので、この名前でメールさせて頂きます。

 さて、貴サイトを昨年春頃から頻繁に拝見しております。クロスシート車の考察や都市間電車&郊外電車など、実に興味深い記述の数々、頭が下がる思いです。また、自分の持論も間違っていなかったことを証明してくださり、大変感謝しております。

 また、自分も反吐を吐くほどの川島嫌いです。「日本鉄道総阪神電車化」とも取れる妄言を叫んでいることに、あの馬鹿は気が付いていないのでしょうか?コーポレートアイデンティティや各社の現状も考えず、「高加減速車」と「料金不要クロス」しか言えない、いわば「阪神厨」じゃないですか。もし私らが「日本鉄道総小田急電鉄化」なぞ叫んだ日には、自分は烈火の如く喚き散らすのは明白でしょうに。そんな各社の個性やプライドを見ず、「阪神とJR-W新快速に非ずんば鉄道に非ず」を吹聴する馬鹿は、鉄道評論家以前の存在ではないでしょうか。

 またアレは、阪神とJRの確たる違いすら分かっていないのでは? JRは長大な複々線を使ったダイナミックなダイヤ、しかも貨物や長距離特急などの「低速・低加減速車」を抱えての、JRの宿命を背負った上での新快速です。近郊電車と同等かそれ以上に国内幹線として、物流や地方間移動を支える大役があります。川島は「新幹線に譲った」と言いますが、まともな鉄道専門家・ファンならそれが間違いだと言うことは、今更言わずとも分かるでしょう。対する阪神は、高加減速の各停で客を拾い、待避線に素早く逃げ込んで後続の優等に客を引き渡す・・・いわば複線近距離かつ旅客専業鉄道の典型例です。上っ面の車両の豪華さやスピードだけで、鉄道会社が評価できるはずがないのに。

 さて、初メールがただの川島コキ下ろしではあまりに殺伐ですし、大動脈小田急の軋みを緩和する秘策なら自分にもありますので。それをご紹介しようと思います。妄言をご笑覧下されば幸いです。最初に断りますが、自分は2005年からの新しい小田急ファンです。小田急の旧態依然とした縋り付きには容赦しませんので。ただ小田急の名誉のためにも日中に関しては、特急優先ダイヤを維持して行くものといたします。

 複々線完成の目処が付いてきたようですし、実際目に見えて進展しています。現状でこれ以上の改善は望めないと思いますし、それは小田急の怠慢が招いた手遅れだと思っています。ですので、以下は複々線化完成の暁とさせて頂きます。

〜ラッシュ時〜

 複々線が完成したからと言って、安易な増発と多種別化は控えた方が得策。小田急の混雑は例え15%の大増発が実現しても、そう容易に大改善するようなレベルではない。

 多少乱暴な理論だが、ココは敢えて複々線着工前の、「急行」「準急」「各停」3種のみではどうだろうか。複線で機能させていたダイヤを複々線に焼き直せば、間違いなく、少なからぬ改善があるはずだからだ。近距離客には補助優等(準急)の高フリークエント、長距離客には上位若しくは中位優等(急行)の速達を提供すべき。

 まず新百合〜唐木田の折返し各停スジと多摩急スジを使い、多摩線内各停〜千代田線直通の準急を用意する。新百合〜遊園は複線が残り、抜本的スピードアップは望めない。ならば一番“詰まり”そうな種別は、この区間は各停でよい。この列車を新百合緩行ホーム発着にすれば、この区間に付け入る隙を狙って時間調整するのも容易だ。中近距離に分類され通勤時間も比較的短い多摩線客には、下位優等(補助優等)で我慢して貰うのもひとつの手。京王では既に実施されている。

 小田原線だが、開成〜足柄(以下丹沢5駅)を通過する、全区間10両急行を用意すべきとの意見があるが、それはどうか? そもそも丹沢5駅を通過するなら、新宿方向に限れば、この区間を10両にする必要はない。コレは日中も同じ。小田原〜新松田のみの停車で、立席も全て埋まるとは考えにくい。現状でこの5駅10両化の目処がない以上、対策を考えるしかない。対策としては、現状で下り急行が開放していく4両を、上り急行に付け替えていくことで増結を実現するしかない。上下線の運行本数の差から絶対的不足が生ずるがこれには、本厚木〜新松田(以下湘北8駅)の留置線や待避線をフルに使う。

 快急のラッシュ設定無し・特急の減便・各停の本厚止まりを徹底。そうすることで、本厚以西には現行でも余裕ができる。この余裕を使って、湘北8駅の待避線や留置線に、海老名や足柄など至近の車庫から多数の4両回送を送り込む。具体的には新松田・秦野・伊勢原・本厚木になる。そして丹沢5駅から乗客を拾って程良く立客も増えてきた急行に、湘北8駅の主要駅で待機している4両を増結する。そうすることで輸送力の調整と全駅の均等な利便向上を同時に実現できる。

 江ノ島線はほぼ現状どおりだが、快急の設定は当然なし。本鵠沼・鵠沼海岸は原則優等通過とし、この線こそ全区間10両化が急務か。比較的路線が長いこともあり、大野折返しの列車も、ある程度以上は用意しておくのが正解ではないか。

〜日中・夕夜〜

 小田原快急の本厚木以西の停車駅を本厚-秦野-新松-小田とする。これは仕方のないことではないか。同時に都心側では、登戸停車・下北沢通過ではどうだろうか。日中の慢性的な混雑緩和のためにも、下北通過は有意義では? 急行を日中運転せず、快急&準急の上位&下位相互接続とする。

 快急の登戸停車は、南武線乗換客の利便以上に、これが理由。一刻も早く登戸の完全複々線化が必要となるが。準急は多摩線直通とし、現在の多摩急&快急相互接続の形を、ある程度維持する。これは朝ラッシュ・日中含め、千代田線直通=準急という画一化した運転系統を構築できる。利用者側からすれば非常に分かりやすいのではないか。朝に快急を運転しないのは、相互接続をなくす意味合いがある。すなわち、近距離・遠距離の通勤客分離。これで全体的に停車駅が整理され、都市間電車に近くなる。

 利便が低下する本厚木以西の各駅には、本厚木で折返しの各停を全て小田原行とすることで、全て解決。この各駅間のみの利便を確保したいのであれば、本厚木など、付近には末端各停の始発に相応しい駅がある。主要優等を快急とし、本線各停を小田原直行とすることで、湘北8駅の留置線は日中完全にフリーとなる。これを利用しない手はない。

 江ノ島線はほぼ現状どおり。小田急は伝統的に、江ノ島線を本線同格に見る傾向がある。昨今の湘南新宿ライン増発でそれは顕著。ただし快急の主要優等化により利便が低下する各駅に配慮し、江ノ島線内折返し急行を残すべきか。各駅停車は現行どおり町田折返しでかまわない。夜間には小田急のパターンダイヤは崩れる傾向にあるので、割り込ませられるだけ増発する。主に急行と千代田線直通準急となるだろうか。

〜特急〜

 これは小田急の伝統なので仕方ない節もある。だが上記のような優等整理により、特急もスピードアップが可能。新宿〜小田原ノンストップ系統の増発もできるのではないか。

 以上、あまりに長いメールを失礼いたしました。かなり荒が目立つ試案ですが、いままでの伝統を無視した、抜本的改正案としては悪くはないと思います。

差し支えなければ、サイトでのメール公開を希望いたします。それでは、反論・賛同などお待ちしております。

漣 さん

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