
Infinite Possibilities
Label:SONY/EPIC
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'00 |
(Track List)
01.Get Up
02. I n I
03. Sweet Misery
04. Searchin' For y Soul
05. Even If
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06. Infinite Possibilities
07. Shine
08. Down
09. The Weather
10. Makes Me Whole
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(Producers)
Amel Larrieux, Laru Larrieux
(Review)
元グルーブ・セオリーのアメール・ラリューの1stソロアルバム。
グループセオリーでシーンに登場してからの彼女は,ザ・ルーツの2ndアルバム,
グループ・ホームの"Suspended In Time(DJプレミア の傑作リミックス)"でのヴォーカル参加,
スウィート・バック(スチュワート・マシューマン主催のシャーデーのバックグループ)へのシンガー参加と,
敏腕クリエーター達の目に適った正にミュージシャンズ・ミュージシャンと言える活動でその存在感を示してきた。
そんな彼女のソロアルバムというと,筆者のみならず多くのソウルファンが期待していたことだろうが,
反面アルバムの製作陣が彼女と夫のラルーのみで,外部クリエイターとの絡みが無いとの情報は多少不安な要素でもあった。
そんな中出された先行シングル(1)は,彼女の”スキャット”が実に印象的な曲で,
軽快で浮遊感溢れながらもビードをしっかりと刻むトラックに,軽いようでいて決して歌い流すことのない彼女の芯の強い
ボーカルが絶妙のバランスで絡み合うソウルファン納得の傑作で,アルバムへの期待を高めるのに十分なものだった。
そして,待望の本作と対峙した訳だが,音の肌触りなど基本的に
グルーブセオリーのスタンスを踏襲しながら,色んなジャンルの音楽の要素をほどよく散りばめた期待どおりの力作に仕上っている。
先行シングルに続く(2)は,タイトルどおり彼女なりのラスタ解釈が若干みられる愛嬌のある曲。
(3)は従来のファンも納得の,"うねる・揺らぐ"彼女のボーカルと太く重いビートが絡み合う絶妙の曲。歌詞も含め
ブルージーな彼女を堪能出来る。変則気味のビートに彼女の絶好調のスキャットが乗るミディアム(4)。ベース&ドラムのサザンロック調の
"ロウ"なトラックで彼女のボーカルを堪能出来るスロー(5)と見事に前半が展開していく。
続く後半も,彼女らしいワウギターや切ないエレピでダウナーな展開に
意味深げな歌詞を陰影を持って歌う彼女が乗るタイトル曲(6)。
タイトルからも分るように,エスニック的で目くるめく万華鏡的な感覚で迫る(7)。軽快で疾走感あるジャズ調に地を這う彼女の
狂おしいヴォーカルが心地よい(8)。(9)では彼女の長女の声で始まり彼女の母としての一面を見せホットさせる。
そしてピアノ一本をバックに歌われる(10)で幕を閉じる。
”シャーデーを聴いて泣いていたセンシティブさ”や"母としての力強さ"等の"ありのままの彼女"が,ボーカルそして完成度の高い
バックトラックで表現された見事なアルバムで,彼女のソロ作としては文句ないものに仕上っている。敢えて難を言えば
キャッチーさが若干後退しているため,前作の様な大ヒットシングルは生まれないかもしれない(この辺が
ブライス・P・ウィルソン離れの影響か)といったところか。
しかし,この完成された"彼女の音世界"は間違いなく聴き手に何だかのインパクトや感銘を与えるはずである。
個人的には他のクリエーターとの絡みも聴いてみたいが,ディアンジェロの新作と違ったこのドープな音世界を評価しないのは愚行の極みでは
なかろうか?必聴!
('00/03/01)
(5段階評価)
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