D'Angelo
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SONG LIST, PRODUCERS & REVIEW |
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Voodoo
Label: Toshiba EMI / Virgin
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'00 |
(Producers)
D'Angelo, Raphael Saadiq, DJ Premier,
Russell "The Dragon" Elevado (mix)
(Musicians)
Methodman(Rap), Redman(Rap), Amir "?uestlove" Thompson (The Roots)(Drum), Pino Palladino(Bass,Guitar), Roy Hargrove(Horn),
Q-Tip, James Poyser(key.), Charlie Hunter(Guitar), C. Edward Alford(Guitar)
(Review)
待ちに待ったマイケル・ディアンジェロ・アーチャー(以下”D”)の4年半振りの2ndアルバム。
世紀の大傑作"ブラウンシュガー"を発表し各方面からの絶賛を浴びたDは
次々と傑作シングル(リミックス)をカット,
サントラへの参加,ザ・ルーツを筆頭にローリンヒル,
メアリーJブライジといった大物アーチストのアルバムにミュージシャンそしてプロデューサーとして客演
,日本ではライブ盤を発表と,シーンにおいて名を挙げると共にクオリティー的にも実に素晴らしい
活動を続け,ブラックミュージック嗜好家達を常に唸らせてきた。Dの登場はマクスウェル,
トニー・リッチら
の生音志向のソウルミュージッシャンの登場とあいまり,ニュー・クラッシック・ソウルムーブメントとして
世に認識され,70年代のニューソウルムーブメント(スティービー・ワンダー,マービン・ゲイ,カーティス・メイフィールド,ダニー・ハサウェイらが
活躍)を彷彿とさせた。そして数多の"D"フォロワー達を生み,またベクトルを同じとする
素晴らしきアーチスト達(ラサーン・パターソン,エリカ・バドゥら)を世に出す機会を創出したのであった。
しかし,年月の流れの中,ニュークラッシックソウルという名は除々に陳腐化していき,その輝きも薄れていった。
よって,筆者の様なニュークラッシックソウルに嵌ったソウルファンはDの"影"を類似のミュージシャン達に求め,そして幻滅する日々を繰り返していた。
そんな渇望の中,待望の2ndアルバムよりの先行シングル(兼サントラ"ベリー"収録)となる超傑作"デビルズ・パイ"がリリースされる。
DJプレミアの
作り出すその硬質なビートに絡むディアンジェロのクールなスタイルに数多のブラックミュージックファンはDが
ネクストレベルに達していることに気付き,そして更に彼のフルアルバムの音を欲したのである。
それから更に1年の月日を待たされた私達はようやくDの新しい世界にこうして接することが出来たのである。
先行シングル(3)&(12)を聴いた時は若干の困惑した。
Dのベクトルがヒップホップを向いていることはインタビュー等でも明らかで,
その方向性を示す(3)はある意味納得いくものであった。しかしながら,
レッドマン&メソッドマンの超ド派手"マンマン"コンビを使ったヒップホップトラックは先のデビルズ・パイとは
一線を臥し,"若干の俗っぽさ"を感じるものであった。方や(12)は前作"レイディ"からのラファエル
(元トニーズ)との共作で,ベースは前作の路線を踏襲しながらも,
静かなるエキセントリックさを持った実に深いトラックであった。この2曲の感覚の相違は筆者にとって大きく感じられ,
"何がやりたいのか分らないアルバム"となっているのではとの一抹の不安を持たせるものであった。
そんな期待と不安が交錯する中,本作と対峙したのであるが...。
長い前書きとなったが,結果から言おう。彼の才能を一抹でも疑った筆者がバカであった。
決して大袈裟ではない。待ちに待った私達の期待に十二分に応える超傑作である。
ザ・ルーツのアミア・クエストラブの"激ロウな"ドラムに,
ピノ・パラディーノの"ブリブリ"ベース,ロイ・ハーグローブの華麗なホーンといったド渋でありながら,誰もが納得する
鉄壁の布陣を従え,完璧なまでに"ド"ファンキーな"グルーヴ感を構築したこの(1)でこのアルバムの傑作振りは決定的となっている。
しかし,この"真っ黒さ"は只者ではない。
前述の布陣によるバンド形式を取ることで躍動的なグルーブ感がパワーアップしたのだろうが,決してそれだけではない。
Dのアイドルであるジミ(ヘンドリックス)由来の"エレクトリック・レイディ"スタジオのマジックが,つまりは
Dの一音,一音への拘り,そして天賦の感性がここまで見事な世界を築き上げているのである。
決して派手では無いものの,聴き手に自身の"音に対するコンセプト"を与えるに十二分な一撃となっている。
これにより,以降の既発曲2曲は聴こえ方が全く違ってくる。
(2)は1年という時間による風化を感じさせない瑞々しさを再び与えられ,ヒップホップ云々というジャンルを感じさせない
刺激を持って聴き手に迫る。問題の(3)も,アルバム中では"異質な位置付け"であることは変わらぬ印象だが,
こういう並びでくればそれほど違和感無く流れの一部として見事溶け込んでいる。
そして本作の真髄は(4)から始まるのである。
Dのやるせない"雄叫び"で始まる(2)は,タイトなドラムを屋台骨に,ヒップホップ的ループ感でグルーヴィーさを
演出した見事なウワモノ(ラファエル参加),
そしてDの情感込もったファルセットが絡む実にらしい1曲。
続く(5)はスローながらもアミア(ドラム)とピノ(ベース)のしっかりしたボトムにハーグローブのホーンが効果的に決まる
バンド特有の心地良さが活きた曲。
(6)は今回のアルバムの特徴である"即興的なグループセッション感"を象徴した曲で,"生(ロウ)"な雰囲気が見事表現されている曲。
(7)のスローはピノの"ブッとい"ベースラインにDの浮遊感キーボードが絶妙のバランスで絡む実に心地良く,聴き手を"チル"させる逸品。
(8)は,ここからの登場で以降抜群の存在感を見せるチャーリー・ハンターのジャズギターが実に素晴らしい。しかし,決して小洒落れたジャズにならず
"ストリートの音"にきちんと昇華されているところはDの手腕によるものだろう。
そして,軽快なストリートジャズ風の(9)。軽めの音ながらチャーリー&ハーグローブそしてDの素晴らしい絡みにため息が漏れる。
この手の音で,厭らしさの微塵も感じさせないのはDがこのメンツをそして彼等の紡ぎ出す音を完全に自身のものとしているからだろう。
Dお得意のカバー(10)は,ロバータ・フラックの75年のヒット曲。キャッチーなオリジナルに忠実でありながらも,しっかりとDの魂が吹きこまれている。
続く奥方アンジー・ストーンもソングライトで参加の(11)は,イントロなど前作を踏襲した感が強いものの,バンド形式となったことにより
更にグルーブ感が増している。また,サビのキャッチーさにも脱帽。
続く(12)は前述のとおりラファエル参加の超傑作スローだが,この迫力は凄い。ヌードで腹筋ヒクヒクのビデオクリップが表す様にこの
シンプルながらも迫り来る凄まじい迫力は只者ではない。これだけの内容のアルバムにあっても存在感バリバリである。
最後は"ルーツ"アフリカで締めるが,音的には暗さも重さもなく,彼の息子達へ託す未来への思いが表れているのでは。
Dは間違い無く天才である。彼が敬愛するマービンやプリンスとは異なり,決して多作家では無いかも知れないが,その一音,一音の重さ,そしてその完成度の高さは只者でなく,妥協というものを
全く感じさせない。ジミ(ヘンドリックス)並の"音への野性的な感性",プリンス並の"音への変態的拘り"を合わせ持ち,そして
何より本作で見せたようにバンドをまとめるコンポーザーとしての才能も持っている。
90年代の音楽シーンを作りそして更に21世紀の音楽シーンを作ろうとしているこの若者は,本作をもって,間違い無くスティービーやマービンと比する値するアーチストになり,そして
本作は後年に"2000年を代表するアルバム"と言われるアルバムとなるだろう。今後も彼の動向から目を離せないのは無論のこと,この若者と同時代を生きる意味を聴き手はもっと認識し,実感すべきなのである。('00/02/13)
(5段階評価)
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TITLE |
YEAR
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SONG LIST, PRODUCERS & REVIEW |
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Live At The Jazz Cafe
Label:東芝EMI
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'96 |
(Track List)
01.Me & Those Dreamin Eyes
02.Can't Hide Love
03.Cruisin
04.Sh*t, Damn, Motherf*cker
05.Lady
06.Brown Sugar
(Producers,Musicians)
Yoshitaka Aikawa(album directer), Norman "Keys" Hurt(Keyboards), Mike Campbell(Guitar), Abe Fogle(Drums), Jerry Brooks(Bass),
Angie Stone(Background Vocal), Debbie Cole(Background Vocal), Karen Bernod(Background Vocal), e.t.c.
(Review)
エリカ・バドゥ,マクスウェルに先立ちリリースされた,最高のライブ盤。生音重視のNCSの神髄を十二分に聴かせてくれる。
アルバム未収録の曲として"Eirth Wind and Fire"の"Can't Hide Love"をやっており,彼らしいクールな納得いく選曲で
アルバムでの"クルージン"同様,完全に自分の"もの"にしている。
尚,これとは別にブートレッグで,曲数が多いヴァイナルのライブ盤が存在し,こちらも音声に難は無く,最高のパフォーマンスが聴けるため,見つけたら要入手。
(5段階評価)
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TITLE |
YEAR
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SONG LIST, PRODUCERS & REVIEW |
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Brown Sugar
Label: EMD/CAPITOL
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'95 |
(Track List)
01.Brown Sugar
02.Alright
03.Jonz In My Bonz
04.Me & Those Dreamin' Eyes
05.Sh*t, Damn, MotherF*cker
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06.Smooth
07.Cruisin'
08.When We Get By
09.Lady
10.Higher
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(Producers,Musicians)
track 1:D'Angelo&
Ali Shaheed Muhammad(A Tribe Called Quest)
track 2,4-6,10:D'Angelo&Bob Power
tracks 3, 7-8:D'Angelo
tracks 9:D'Angelo&Raphael Saadiq(Tony Toni Tone'),
Bob "Bassy" Brockman(mix),
Keder Mussenberg(exective producer),
Angie Stone(song write)
(Musicians)
Mark Whitfield (guitar), Rafael Saadiq (guitar, bass), Bob "Bassy" Brockman (trumpet), Ali Shaheed Muhammad (drum programming),
(Review)
'74年2月11日ヴァージニア州リッチモンド生の本名 マイケル ディアンジェロ アーチャー(Michael D'Angelo Archer)
のデビューアルバム。
"New Classic Soul(以下NCS)"はこのアルバムを機にブレイクしたといっても過言ではない。
ヒップホップの太いビート,70年代ソウルを意識した生音重視のサウンド。今ではありふれたものだが,
このアルバムよりバランス感覚に富んだアルバムには未だに出会わない。ディアンジェロの才能はもちろん,
ボブ・パワーのサウンド面での影響は大きいと考えられる。ルーツ,トライブ
(=A Tribe Called Quest)
のプロデュースで培われた,クールなヒップホップセンスが上手く活かされたのだろう。
そのトライブからアリも,
デビューシングル"Brown Sugar"でプロデュース参加,ヒップ・ホップ感に富んだボトムの太いファットなトラックを提供
している。
また,一足早くクラシカルなソウルに取り組んでいたトニーズ(=TONY TONI TONE')の
ラファエル・サディークも"LADY"で素晴らしいソウルを聴かせてくれる。
また,スモーキー・ロビンソンの"クルージン"をカバーしており,オリジナルを全く意識させない彼のクールな雰囲気を醸し出す
のに一役かっている。
とにかく,このアルバムは間違いなく90年代の"クラッシック"だし,このアルバムをオンタイムで聴けたことは私の音楽人生でも
そうない幸せな経験となっている。('98/11)
(5段階評価)
・"アルバム":'96年グラミー賞ベスト R&B アルバムにノミネート
・"Brown Sugar":'96年グラミー賞ベストR&Bヴォーカルパフォーマンスにノミネート
・"Lady":'97年グラミー賞ベストR&Bヴォーカルパフォーマンスにノミネート
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