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TEA TIME

東京の空
2,001.02.25記

「東京には本当の空がない。」正確には覚えていないが、
高村光太郎の詩の一節だったと思う。
数年前、智恵子(字が違うかも知れない)さんの生家を訪ねた。
そこで初めて彼女の作品を見たのだが、色使いといい構図といい、すごい才能だなと感心したものである。
その日はあいにくの天気だったし、夏のことでもあり蒸し暑く本当の空を体験せずに終わった。
安達太良山にも登った。もっともケーブルカーでかなり行き、歩いたのは1時間程。
それでも頂上に着く頃は「ふうふうはあはあ」ものでやはり「本当の空」を楽しむ余裕はなかった。

朝、会社の窓から池袋方向を眺めると、ビル群辺りが茶色に見える。
青い空が下の方へ、不気味なグラディーションで茶色になっていくのだ。
ああ、やっぱり「東京の空」なんだな。
智恵子さんは明治の時代にもう気が付いていたのに。今ごろになって気が付く自分に思わず苦笑いをする。

花粉症である。今年もお約束のくしゃみが始まった。
兎に角、突然出てしまったのだ。それから、もう20年もこれにお付き合いしている。
今でも思い出すが、なり始めた頃は花粉症というものを知らず、しつこい風邪だなと思っていたものである。

どうも、これは花粉ばかりが犯人ではないなと考えはじめた。
複合汚染だな。排ガスやらばい煙やらが花粉にくっつき引き起こすんだ。そうに違いない。
花粉にはとんだ迷惑かもしれないな。

2月20日から23日まで四国の西半分を周った。
気温が上昇し、東京なら花粉飛散には持って来いの条件だったのだが
くしゃみの「く」の字もでなかった。
それが、我が家「杉並区」(区名だけでくしゃみがでそうだが)にたどりついたとたんグシュグシュしてきたのには驚いた。
「東京の空」の威力たるや斯くの如し。

そんな東京に30年近くも住んでいる。住めば都とはよく言ったもので、私としてはすこぶる居心地がよろしい。
なによりも、夜のネオンが好きだし、案外名所旧跡(もっとも、江戸以降だが)はあるし、「伝統芸能」のお気楽話はあるし・・・

雪の翌朝、根津神社に出かけてみた。ちょっと路地を覗いてみる。下町の空は狭い。でも何となくホッとする風景ではある。





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