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TEA TIME

レイがやって来た
2001.10.27記

私の家から10分も歩くと善福寺川緑地公園がある。
善福寺川は、杉並区の西にある善福寺池から発して、区をほぼ横断し、
中野区との境あたりで「赤い手ぬぐいマフラーにして…」の神田川と合流するのだが、
この公園はその川沿いにある長い長い公園だ。
ローカルな公園だからあまり知られていないが、春は桜で埋め尽くされる。
上野や飛鳥山にも劣らない…と私は密かに思っている。

4月の日曜日。桜もそろそろ終わりになるなぁと買ったばかりのデジカメを持ってぶらりとでかけてみた。
朝8時頃だったが、人は随分出ていた。
そんな中で、犬を連れている人にも何組か出会った。犬に引きずられる人、引きずっている人、
顔見知りらしく立ち話をしている人達(犬達?)。
楽しそうだ。いいなと思いながらすれちがった。

善福寺川緑地公園の桜。どこの名所にも負けまい。

「生き物は飼わない」とずうっと言い続けて来た私だが、本当は犬が大好きなのだ。
しかし、家族すらも私が犬嫌いと思っている。フフフ…私の作戦なのだよ。
子供が小さいうちはペットを飼う余裕がないではないか。
でも下の娘も大学に無事入学したことだし…そろそろ作戦を変更してもいいかな。

桜が見事だ。デジカメもなかなか良い。調子にのって撮りまくること4時間。腹も減ったし喉も渇いた。
いつのまにか廻りは宴会の輪がいくつもできていて賑やかだこと。

帰る前にビールでもと、公園を横切る五日市街道沿いのコンビニで一缶買い求める。
公園のベンチで一気に飲んだ。フー、旨い!「目に青葉&桜」。陽気は程よく、何となくウキウキと幸せな気分だ。
昼食もこの辺で済ませようとまたブラブラ歩き出した。

「あれ、こんな所にペットショップがある」コンビニの隣だ。
今まで何とも思っていなかったので気が付かなかったのだ。
先ほどの犬連れの楽しそうな光景が頭をかすめた。ちょっとだけ覗いてみよう。
店に入ったとたんに犬の吠え声。
見ると、サークルの中にいる10匹余りの子犬たちが吠えている。
その中に一際目立つ大きな犬(ゴールデン・レトリーバー)がニッコリと「いらっしゃいませ」をしている。
20年間つづいた「生き物は飼わない」作戦が終了し、「犬を飼う」作戦に転換した瞬間だ。

急いで家に戻る。これからが大変だ。女房殿をどうやって攻略するか。
彼女は、犬が嫌いではないが好きでもないという手合いだ。娘は小さい頃から大好きだ。
まず味方を固めねば。それとなく犬を飼いたいなと言ってみた。案の定、娘が飛びついてきた。
「飼おうよ」女房殿…「誰が面倒みるの。貴方達は昼間いないじゃない。」
「散歩なんか毎日よ。雨の日はどうするの。」
「ウンチだってするのよ。どこにもいけないよ。」一つ一つがごもっともな意見。
その日の夕方、娘と「公園のペットショップ」に犬の下見に行く。
もう二人は決めたのだ。
「犬を飼うぞ!!」

この日から1週間、女房殿の意見はほぼすべてのみ、やっとお許しが出た。(空手形を大分切ったが)

さて、種類は何にしようか。お許しが出てまた1週間、
「犬のカタログ2001年版」(という本が売っていた)をああでもないこうでもないとひっくり返し、
「公園のペットショップ」に何度も足を運び結局「ラブラドール・レトリーバー」にしようということになった。
(勿論、女房殿も巻き込んで)

カタログによれば、ムダ吠えしない。他のペットと仲良くできる。手入れが簡単。良く言うことを聞く。
人が大好き(後で判明したことだがやたら愛想が良く番犬にはならない。)と、良い事づくめの犬なのだ。ただ少々大きいかな。

女房殿の気が変らない内に「公園のペットショップ」に走る。

papa…「ラブラドールを下さい。白いやつ(白いラブラドールのことを黄ラブということを後から知った)。
できるだけ小ぶりのをお願いします。」

店長………「ショーに出すつもりですか。雄ですか、雌ですか」
papa…「えっ、ショーってなんでしょう?雄と雌ですか?どちらにしましょうか?」
店長………「ドッグショーです。ショーに出すようなワンチャンはちょっと値段が高いです。雌の方が小さいし、
初めての方には雄よりも飼い易いですよ」

papa…「じゃぁ雌にします。ショーなんか興味ありません(というかそんに予算はありません)。
かわいければいいんですう…」

店長………「良い子を探しますからちょっと待って下さい。見つかったら連絡します。」
papa…「白いやつですよ。黒とか茶色じゃないですよ。できるだけ早くね。(女房殿の)気が変るとやっかいだから。
でも、ラブラドールって大きくないかなぁ。うちでも飼えるかなぁ」

店長………「ラブラドールは初心者向きですよ。気が好くって飼い易いです。」
papa…「カタログにもそう出てました。じゃぁ、待ってます。できるだけ小ぶりのをお願いします。」

兎に角、なにもわからず、白くて小ぶりの雌のラブラドールということだけをくどくど念押しして頼んできた。

こんなふうに注文してから探して持ってくることを犬飼いのベテラン達は「お取り寄せ」というらしい。
「えっ、お宅のコはお取り寄せなの。すごいわねぇ」ということになるのだが、
知ったことか、何も分からないままこういう展開になってしまったのだから。

それからまた1週間程して「公園のペットショップの店長」から電話が入った。
「白くて小ぶりの雌のラブラドール」が見つかったから見に来ますかということだった。
当然。娘と見に行く。小犬とのご対面だ。手を消毒されてそれからやっと抱かせて貰う。
(おいおい一々消毒するのか…)

一遍で気に入る。後日、家に配達してくれるという。持って帰りたかったが、色々準備もあるし、
そのようにしてもらうことにした。

翌日、ダンボールのパッケージにはいって小犬が届いた。パッケージを開けると、ピョコンと顔を出した。

こんな小さな頃もあった。大型の犬程子犬はかわいいんだって・・・

「まぁ、かわいい」と女房殿が歓声をあげた。(…よしよし)
「大型犬の小犬程かわいいんです。」と店長。(…それからあとのよけいなことは言うなよ)

こんな訳で、この日から、「白くて小ぶりの雌のラブラドール」が
我が家の三番目の子供になった。
名前をレイチェルといいます。呼び名はレイ。
この子がものすごい生き物であることを思い知らされたのは、
それからすぐのことである。

女房殿の友達へのメールタイトル――「また、子育てです!」

ちょっとヤンチャをしています。この頃はまだ大したこと無かったが・・・







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