URIAH HEEP 1971-1975
URIAH HEEP
『DEMONS AND WIZARDS』

ヒープ・サウンドの限り無き拡大を示した不動の名作。超ベスト・セラー盤!

04/07/02 Updated


URIAH HEEP 『DEMONS AND WIZARDS』 (LP, Bronze ILPS 9193, UK) 1972/05/19
URIAH HEEP 『DEMONS AND WIZARDS』 (LP, Mercury SRM 1630, US) 1972/05
ユーライア・ヒープ 『悪魔と魔法使い』 (LP, Nihhon Columbia YS-2737-BZ, Japan) 1972/08/25

SIDE:A
1. 魔法使い The Wizard
(Hensley/Clarke) 2:59
美しいアコギをバックに David Byron が歌い、ドカンと盛り上がるコーラス・ワークと Mick Box のワウ・ギターが超メロディアス。楽器のソロは無いが、Voiceがソロなのだ。中間部 "Why don't we listen to the ..." などのヴォーカル部分は Mark Clarke が歌っている。

2. 時間を旅する人 Traveller In Time (Byron/Box/Kerslake) 3:26
アコギとワウ・ギターの二重録音が印象的。そのギターの狭間に揺れる Gary Thain のメロディアスなベースがまたグッド。一本調子じゃなく起承転結のしっかりした3分間のドラマがここにある。

3. 安息の日々 Easy Livin' (Hensley) 2:36
URIAH HEEP 最大のヒット曲。Ken Hensley の強暴なハモンド、Mick Box のクライベイビー、David Byron の力強いボーカル、Gary Thain のメロディアスなベース、Lee Kerslake のシャッフル・ドラム、そしてコーラスが一体となって聴く者を惹きつけさせる。もはや誰のソロも必要ない楽曲重視の不朽の名曲。日本の歌でいえば何となく「山男」みたいな曲(笑)。

4. 詩人の裁き Poet's Justice (Box/Kerslake/Hensley) 4:14
いきなり HEEP お得意のコーラスから始まるファンタジー・チューン。詩もすっごいファンタジック! Lee Kerslake のドラムの存在感もデカい。中間部での Mick Box の多重ワウ・ギター・ソロと Ken Hensley のオルガン・ソロも自然で、曲はあくまでもバンドの一体感が伝わる好ナンバー。余談だが、当時「ポンキッキ」でこの曲のイントロが使われていたとか (Thanks to Shimappi for the info)。

5. 連帯 Circle Of Hands (Hensley) 6:34
Ken Hensley のハモンドと David Byron の感性豊かなボーカルが、我々聴く者の感情を高める壮大なバラード。中間部の Gary Thain の余りにもメロディアス過ぎるベースをバックに奏でる Mick Box のギター・ソロ、そして後半の Ken のスライド・ギターとピアノが素晴らしく良い。キャンドル片手に持って会場を照らしたい曲だ。

SIDE:B
1. 虹の悪魔
Rainbow Demon
(Hensley) 4:30
"悪魔と魔法使い"の "悪魔"のほうの曲。ミディアム・チューンならではの重さがヘヴィーで、「うぅ、はぁ、うぅ、はぁ」というモンスターのような喘ぎがそこに悪魔がいるような錯覚に陥ってしまう。

2. オール・マイ・ライフ All My Life (Box/Byron/Kerslake) 2:46
Mick Box と Ken Hensley のツイン・ギターが疾走するファスト・チューン。前作で言えば「瞳に光る涙」タイプの曲。

3. 楽園 Paradise (Hensley) 5:10
Mick Box と Ken Hensley のダブル・アコギ。David Byron が気持ちよさそうに歌ってる。後半は David と Ken がヴォーカル・パートを交互に分け合い、悪魔と魔法使いの会話が交錯していく様は見事だ。そして、次の「呪文」に繋がっていく...

4. 呪文 The Spell (Hensley) 7:32
前曲「楽園」から受け継がれて始まるラス曲。激震する Ken Hensley のピアノをバックに、David Byron と Ken のヴォーカルが交錯する様はリリカル。アップ・テンポから一転して、Ken の泣きのスライド・ギター・ソロ。本当に泣けます。感情移入とはこういうことを言う。バックのコーラスがまたソロを盛り上げてくれちゃって... 涙・涙... その後の Ken のピアノがまた泣けるねぇ。最後は呪文が解けて、アップ・テンポに戻って劇的に終わります。プログレ・ファンにも絶対お薦めの1曲。

Produced by Gerry Bron
Recorded at Lansdowne Studios, London March/April 1972

Member are ; Gary Thain (bass Guitar), Lee Kerslake (drums and percussion), Mick Box (guitars), Ken Hensley (keyboards, guitars, percussion), David Byron (vocals), All other voices by URIAH HEEP

URIAH HEEP の4thアルバムは、後に全盛期のメンバーと言われる Lee KerslakeGary Thain が加入して録音した初のアルバムである。1972年3月から4月にかけて Lansdowne Studio でレコーディングされたとされるが、"The Wizard"については Mark Clarke在籍時に録音されたともいわれる。本国イギリスでは1972年5月19日に Bronze Records から発売され、アメリカ盤もやっと発売時期が追いつき、アルバム・ジャケットも統一されて同じく1972年5月に Mercury Records よりリリースされた。日本盤は相変わらず少し遅れて、『DEMONS AND WIZARDS』ツアーも終わろうかという1972年の8月25日にリリースされた。なお、この美しいアルバム・ジャケットを手掛けたのは、YESOSIBISA の一連のアルバム・ジャケットを手掛けたことで一躍有名になった Roger Dean である。

前作『対自核』を聴いた者にとって本作は全くの異物に聴こえるだろう。1970年代のバンドの多くが実験的なサウンドを構築することに明け暮れていたわけで、URIAH HEEP も例外ではなかった。いや、むしろ DEEP PURPLE や BLACK SABBATH といった同期のバンド以上にサウンドの改革心に満ちていたかもしれない。アルバム1曲目からしっとりとしたバラードなのが、このアルバムをドラマティックなコンセプト・アルバムであることを印象づける。アコギの導入は1stアルバムからあったが、本作では約半分の曲でアコギやピアノを使用しているため、全体の印象はアコースティック・ハード・ロックといった感じだ。1972年5月27日付の Melody Maker誌のレコード評で本作のサウンドを「攻撃を内包している暗黒の音楽」と形容したとのことだが、まさに的を得た表現だ。しかも、Roger Dean の描いたアルバム・ジャケットが見事に本作のサウンドとマッチしており、全てに渡って美の極致ともいうべき名盤に仕上がっている。Rogerの1990年代以降のアルバム・ジャケットは、ストックされたものをアーチストに提供しているように感じるが、当時は実際にアルバムを聴いてから描いたとしか思えない名ジャケットが多い。本作は寓話としてのコンセブト・アルバムだから、Rogerにとっては格好の材料であったことだろう。


URIAH HEEP 『MAGOS Y DEMONIOS』 (LP, Island/Phonogram 0005713, Argentin) 1972

アルゼンチン盤はジャケ及びタイトル(ハングル語?)が違う。曲名も以下のとおり。

SIDE:A
1. El Mago
2. Viajero En El Tiempo
3. Vida Facil
4. Justicia Del Poeta
5. Circulo De Manos

SIDE:B
1. Demonio Del Arco Iris
2. Toda Mi Vida
3. Paraiso / El Hechizo


1999年8月25日に Victor Entertainment, Inc より再発されたPaper Sleeve CD (VICP-60818) は、オリジナル・アルバムを完全復元した"紙ジャケ"というヤツ。なんと "The Spell" の歌詞が最後まで記載された初CDだ!! 今やプレミアものである。


URIAH HEEP 『DEMONS AND WIZARDS』 (CD, Castle ESCMCD 319, UK) 1995

1995年末に Castle Communications より再発された Remastered CD。1995年8月に Mike Brown と Robert M.Corich の手によって Remasteredされた。以下のボートラ3曲が追加収録された。

Bonus Tracks
10. Why (single version)
(Byron/Box/Hensley/Newton) 4:53
Single "Easy Livin"のB面曲。怪しげな Mick Box のギターから始まるこの曲。実はベースが一番目立っていたりする。もちろん David Byron の表現力豊かな力唱や Ken Hensley のハモンドも活躍している。Kenが一部リード・ヴォーカルを執っている。フェイドアウト時の怒涛のベース・ソロは TEMPEST の BBCディスク で聴けた Mark Clarke そのものだ!

11. Why (extended version, previously unreleased) (Byron/Box/Hensley/Newton) 7:39
前曲のフル・ヴァージョン。怒涛のベース・ソロは更に続き、全楽器の壮絶なバトル・インプロヴィゼーションが壮絶である。※ Paul Newtonがプレイしたヴァージョンは『THE LANSDOWNE TAPES』で聴けます。

12. Home Again To You (previously unreleased) (Hensley) 5:28
何と緩やかなチューンだろうか。"Lucy Blues"のテンポをちょいとアップさせたような曲。


URIAH HEEP 『DEMONS AND WIZARDS』 (LP, Castle ORRLP 004, UK) 1997

上記 Castle Communications Remastered CD は、1997年になって LP も発売された。レコード盤や帯は番号が"ORRLP003"と表記されている。この LP は 160グラムの重量盤で、5000枚プレスの限定盤であった。CDに収録されたボートラは無いものの、シングル「Why (single version) / Gypsy (single version)」 がオマケについていた。


URIAH HEEP 『A TIME OF REVELATION』 (4CD Box-Set, Essential ESF CD 298, UK) 1996/04

URIAH HEEPの結成25周年を記念してリリースされた4枚組のボックス・セット。1995年に Mike Brown と Robert M.Corich の手によって Remasteredされた。未発表曲・ヴァージョン違いも沢山収録。

Disc 2
5. Proud Words On A Dusty Shelf (out-take) (Hensley) 2:51
後に Ken Hensley のソロ・アルバムのタイトルともなった曲。明らかに作風が HEEPのサウンド向きではないのが判る。URIAH HEEP が "DEMONS AND WIZARDS"のセッションで録音したものだが、David Byron のヴォーカルや Mick Box のギターでこの曲が聴けるのが嬉しい。

 

 

 

 

 

 


URIAH HEEP 『DEMONS AND WIZARDS (EXPANDED DE-LUXE EDITION)』 (CD, Sanctuary CMRCD672, UK) 2003/03/31

2003年1月に Robert M.Corich と Mike Brown の手によって Remasteredされた Expanded De-luxe Edition CD。新たに別バージョンが収録された。

Bonus Tracks
10. Why
(previously unreleased extended version) (Byron/Box/Hensley/Newton) 10:34
1995年の Castle Communications CDに収録の "Why"よりも更に長く編集が施されたヴァージョン。3:44の部分の掛け声のヴァースが2度繰り返され、"Pahaps〜"の歌と脅威のベース・ソロが展開されたあと、6:37でまた上掲の掛け声の部分〜"Pahaps〜"の歌〜ベース・ソロ&バトル・インプロヴィゼーションへ。凄まじい破壊力!

11. Rainbow Demon (previously unreleased single edit) (Hensley) 3:36
イントロが短くアウトロが早目にフェイドアウトするヴァージョン。なんか安直だなぁ...

12. Proud Words On A Dusty Shelf (out-take) (Hensley) 2:51
1996年の4CD Box-Set『A TIME OF REVELATION』に収録されていたものと同一音源。

13. Home Again To You (demo - previously unreleased version) (Hensley) 5:36
1995年の Castle Communications CDに収録されたものとは明らかに違うデモ・ヴァージョン。導入部だけでも入りが早い、Lee のドラム・サウンドが粗く重い、Mick がギターをポロンとつま弾いてしまうなどの発見が出来る。

14. Green Eye (demo - previously unreleased) 3:46
"DEMONS AND WIZARDS"セッションのリハーサルで録音された曲。DEEP PURPLEっぽいヘヴィな曲。こんな曲が今迄埋もれていたなんて!! でも、どことなく Gary Thainが参加した Miller Andersonの『BRIGHT CITY』収録曲 "Nothing In This World"に似ていると思うのは自分だけ?(だろうなぁ...(笑))


URIAH HEEP 『DEMONS AND WIZARDS』 (LP, Earmark 41040, Italy) 2004/06/29

180グラムの重量盤LP。ちゃんと見開きジャケになっている。


『HARD ROCK HEAVEN - THE BEST OF HARD ROCK』 (VHS)
『ハードロックの軌跡』 (VHS / LD, Videoarts VALZ-2085, Japan) 1991

ハードロック全盛時代のアーチスト20組のライヴやプロモ映像を収録したコンピレーション・ビデオ。

8. 安息の日々 Easy Livin'

URIAH HEEP はスタジオで収録した口パクライヴの映像を見ることができる。映像収録は1972年のものであろう。David Byron の瞼を閉じない歌い方(笑)や、まだ初々しい Gary Thain の姿を見れて満足。

※このビデオには他に DEEP PURPLE, JIMI HENDRIX, STATUS QUO, CREAM, BLACK SABBATH, THE WHO, ALICE COOPER, THIN LIZZY, BAD COMPANY, GRAND FUNK, WHITESNAKE, AC/DC, MORTORHEAD, HEADSCHOOL, NAZARETH, JEFF BECK GROUP, ROLLING STONES, FREE, STEPPENWOLF の映像が収録されており重宝する。


オマケ
女子プロレス
"JWP"の輝優優選手の入場テーマとしてD.C.クーパーのカバーによる「イージー・リビング」が使われている。(1999年11月27日現在) Thanks to K.Ishigaki !!


Single variation from "Demons And Wizards" sessions
- UNDER CONSTRUCTION -
更に深みに(笑) → (工事中)


URIAH HEEP 1971-1975

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