怪奇現象・百分の1物語 五之巻「地下道で待つ」林原&あーりん02/12/3


日本海側の、とある駅でのこと。駅前のロ−タリーで依頼者さんと待ち合わせの
予定でした。改札を出て、ロータリーへ出るにはどうやら目の前のブキミな気配を漂わせた
「地下通路」を通らなければいけない様子。
そっと覗いてみると、あやや、いらっしゃいました(苦笑)
どうやら戦時中の人々らしく、地下道の床にもんぺ姿の女性やゲートルを巻いたおじさん
子供など、十数人が座ったり、寝転んでいたり。
みんな、虚ろに脱力し、疲れきった様子でうつむいて「諦めたような、しかし何かを
待っているような」雰囲気です。
「ここを中央突破していかないと駅の外には出れないよなぁ…」と少々うんざりしつつ
眺めていると、女性客が地下道への階段を降りていきました。
すると、座っていた霊たちはざわざわと立ちあがり、その女性についていくのです。
しかし、数十歩ほど着いて行くと、女性から離れ、もとの位置に戻って、また座り込んで
しまいました。
続いて、別の女性客が階段を降りていきました。しかし、霊たちは立ちあがる様子もなく
うつむいて座っているだけです。
今度は中年の男性客。すると霊たちはまた立ちあがり、男性についていくのですが、また
数歩でもとの位置に戻り、また座り込むのです。
「どういう判断基準があるんやろ…?」などと思いつつ、何人ものお客さんが降りては
ついていったり、座ったままだったり。
数分間、じっと眺めていました。
霊の人数は減る様子もなく、それぞれの座り方、寝転び方でその場でうつむいたままです。
「私らが通ったらついてくるかなぁ?」「あの人らと行列して歩くのは恥ずかしいよ〜」
そろそろロータリーに下りる時間。しかたなくそこを通らなければなりません。
「気」を張って急ぎ足で中央突破し、明るい駅のロータリーに出ました。
霊の集団の中を通り抜ける瞬間、絶望と、しかし、希望を持って「誰か」が来るのを
待っている感情が感じられました。
あの霊たちは、その「(多分特定の)誰か」を探しているようなのです。
「誰か」に出会えるまで、彼らはあそこで待ち,探し続けているのかもしれません。

 

          ☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

   怪奇現象・百分の1物語 六之巻「窓を叩く手」あーりん02/12/4

何度も出てくる実家の団地はかなりの心霊スポット。
私が中学生だったある時期、窓をノックする霊がよく訪れていました。
毎夜、カーテンを引いて、電気を消すと「コンコン、コンコン」と窓をノックしやがる
のです。特にいやな気配も感じないので、さほど害のない浮遊霊の類なのですが、
ノックは毎夜のように数分間続きます。電気をつけたり、カーテンを開けると、ノックは
ピタリと止むのです。なんか「ドリフのコント」か「だるまさんが転んだ」状態です。
「やかましい!だまれ」と言ったら止む、素直な霊ではあります。しかし、数分間
静かになったと思ったら、またノックを始めます。
一ヶ月ほど経ったある日から完全無視を決め込むことにしました。
それでもノックは続いたのですが、完全無視をして十日ほどすると、音はピタリと
止み、それっきりノックはなくなりました。
ある日、親から窓拭きを命じられ、拭いていると、どうしても取れない小さい手形が
たくさんあるのに気付きました。弟の手形だと思ってゴシゴシやってみましたが
一向に取れません。
なんと、その手形は「四階の窓の外」から付けられたものでした。
どうやらノックの主の手形のようです。
手を伸ばして外から拭いたら手形汚れは取れました。

 

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