4.借地権・借家権・借家立退料
@借地権
一般的に借地権は慣行的に取引の対象になっており借地権価格が発生しています。
更地価格に対する借地権割合は相続税財産評価基準では一般の住宅地で60%、商業地で70%〜80%程度です。
通常の標準的な取引では50%程度が多い様です。
地主が借地権を購入する場合(完全所有権に復帰するため経済的増分価値が発生する)、第三者が購入する場合(名義書替料、建替承諾料の支払、改定地代の上昇等がある)等その取引態様により取引割合は異なってきます。
実際には取引態様、借地契約内容により異なりますが、40%〜60%が多い様です。
阪神大震災の場合、地主が借地権を買い取る割合は20%〜35%程度が多かった様です。なかには、5%程度のものや、0%(つまり、借地権の無償返還)の事例もありました。
建物が崩壊した借地人は地主と相談して建て替えるるか、買い取ってもらうか、いずれにしても早急に解決が計らなければならないが(解決が長引く場合、更地状態のまま地代だけ支払続ける等、その経済的損失は大きい)、地主にとって、何ら急ぐ事情はなく、平時に比し借地人の立場が弱くなるため(勿論、震災法で様々な保護規定が定められているが・・・)借地権割合は低く取引された様です。
A借家権
借家権は慣行的に取引の対象になっていません。従って、一般的に、借家権価格は発生しません。
しかし、借地・借家人の存在する土地建物を第三者が購入した場合等は、地主に40%、借地人に40%、借家人に20%などと配分して購入する場合等、土地建物の売買に付随して借家権価格が発生する場合もありますが、単独で借家権取引の慣行はありません。
また、家主の都合で立ち退きとなった場合は立退料が発生します。
B借家立退料
借家立ち退きについては、家主に正当理由がない場合、立ち退きは殆ど認められていませんが、立退き料を支払うことによって立ち退きが実現することがあります。
この場合、土地建物価格の20%、30%等と割合方式で決められることもありますが、実際は補償方式で計算されることが多い様です。
補償方式の一例を挙げれば次のようなことになります。
<差額家賃×24ヵ月分+差額敷金+引越し相当額>
具体例:現在の家賃(10万円)と同様な借家の家賃が13万円としますと、その差額家賃は3万円で、その24ヵ月分で72万円。敷金返還金が80万円で、次の敷金が120万円としますとその差額40万円。引越し料が30万円。合計して立退料は142万円です。
これは一般の住居の場合で、商売屋さん等の場合は、外に営業補償が発生します。
ここでは新借地・借家法による定期借地・借家権に触れていません。
当ホームページCOLUMN<26.借地・借家権のいろいろ(定期借地・借家権も解説)>を参考にしてください。
TOPへ