格付け 東京物語  136min
AA
’53松竹大船
製作:山本武 監督・脚本:小津安二郎 脚本:野田高梧 撮影:厚田雄久 
美術:浜田辰夫 音楽:斎藤高順
出演:笠智衆/東山千栄子/原節子/杉村春子/山村聰/三宅邦子/香川京子/東野英治郎/中村信郎/大坂志郎/十朱久雄
あらすじ»

戦後の日本。尾道に住む老夫婦が東京に住む子供達の家を訪ねる。すでにそれぞれの家庭を持つ息子や娘ははじめは歓迎するが、やがて両親を邪魔に感じ、親切ごかしに熱海の温泉に行かせたりと厄介ばらいをはじめてしまう。そんな中、一番親身に対応してくれるのは皮肉にも戦死した次男の嫁だけだった。やがて老夫婦は都会を去り、尾道での二人の生活に戻るが...。
智衆と東山千栄子の老夫婦のゆっくりした語り口がそのまま尾道でのゆったりとした日常をあらわしており、都会に住む杉村春子(長女)の早口と対照的である。「戦後の日本における家族生活の崩壊を描いた」と監督本人が語るこの作品の中で、熱海の海を眺めながら田舎に帰る決意をする場面が老夫婦の孤独を象徴していて淋しい。日本人の家族の状況をリアルに孤独に描いているまさに日本人の映画。同じく家族の崩壊を描くイタリアのトルナトーレ監督の「みんな元気(’90)」と比較するのも興味深い。


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