1月30日 これくたあの皆様 
 なんともシュミの悪いビデオの借り方をしたもんだと、後で気がつきました。全部タイトルに「コレクター」とつくサヰコものだったのです。たまたま見たいものがなくって、興味がありそうなものを適当に選んで、レジに持っていったのですが、店員さんは何も言いませんでしたよ。まあ、毎日のことだし、そんなタイトルまでしげしげと見ているわけじゃないのかな。それとも内心、「何、この人。こわ…」とか思われてんでしょうかね。近所で妙な事件が起きたら、真っ先に疑われそうだな。
 で、映画のラインナップは『ボーン・コレクター』と『チャイルド・コレクター』と『コレクター』。全然ウケをねらったんじゃないんですよ。気がつくと借りてたんですから。今、「マダム・サヰコの館」というHPの更新とかをまめにやってるので、すっかり気分はサヰコさんになってるのかもしれません。アブないねえ。
 原題はさもあらん、原作が日本でもベストセラーの『ボン・コレ』以外は、全くコレクター関係なし。『チャイルド・コレクター』は”The Spreading Ground”。『コレクター』は”Kiss the Girls”で、これは新潮文庫から邦訳の出ているジェイムズ・パタースンの『キス・ザ・ガール』が原作ですね。
 一番つまらなかったのは、原作への評価の高い『ボーン・コレクター』でした。意外な拾い物があとの2作。パタースンは読んでなかったので楽しめたのかもしれませんね。モーガン・フリーマンが心理学者で刑事というよく判らない設定の探偵役ですが、なかなかスリリング。『チャイルド・コレクター』はデニス・ホッパーが娘との確執に悩む老刑事役で、一日の長をうかがわせました。
 もちろん私も筋金入りのコレクターではありますが、人間とか薬とかお金のコレクターではありません。でも再度申し上げますが、精神医学の本に立派に載っているのですよ、愛書狂は…。
 びぶりお〜〜〜〜。ひいいぃっ!
1月21日 HP1周年! でも感激なし 
 昨夜、池袋にいたとき、雪が降ってきました。私は滅多に雪の降らない南国生まれなので、雪ってなんとなく嬉しくなるのですが、雪国の生まれの人は口々に、雪ってうざいよね、などとおっしゃいます。
 明日の朝は凍ってつるつるになるぞ、と思いきや、わりと早めに溶けちゃったみたいで、昼頃窓を開けると、なんとなく目の前の駐車場も土の面がのぞいてる。地球の温暖化のせいなんでしょうかね。
 このHPも昨日で1周年になりました。一番の目玉であるはずの書評が思うように書けず、なんとなくさびしいていたらくではございますが、これからもよろしくお願いいたします。ちなみに、今回、日下圭介と森真沙子の部屋を開館しました。どちらも本がなかなか本屋にないという状態にありますが、次世代に残したい作家ですので、ぜひ、ご覧になってください。
1月8日 アイボって気持ち悪い… 
 池袋の某武デパートで、「アイボ展」が開かれています。今日は埼玉方面決死の雪にもかかわらず、かなりの人出で、冬休み最後の親子連れなどで賑わっておりました。
 私も所用あって、池袋に立ち寄ったので、のぞいてみたのですが、??? アイボの面白さがよく判らない…。ああゆうヴァーチャルペットって、なんか…気持ち悪い…。
 戌年生まれの私は、子供の頃から家で犬を何匹も飼っているような環境に育ちました。犬好きでは人後に落ちないつもりなのですが、あれは…何じゃ?
 その気持ち悪さの原因はおそらく、犬(今回はライオンの子供らしいですが)の動きを機械が見事にコピーしているにもかかわらず、吠えない、という点にあるのではないでしょうか。吠えてうるさい犬のことでよく近所とトラブルになった、なんて話を聞きますが、いくらしこんだって犬なんだよ。吠えるんだよ。それが奴らのアイデンティティなんだよ。それを躾や手術でどうかしようなんて、とんでもない話。
 で、鳴かないアイボ君の登場となったわけですが、うーん、私なら、犬を飼いたきゃ犬の飼える田舎に引っ越すよ。ああゆう擬似ペットはいらない。何をか言わんや。
 まあくさしてるだけでも能がないので、ここはひとつ、アシモフ先生に倣って、アイボ三原則でも作ってみましょうか。
  その1 エサをあげて手なずけてはイケナイ(おお、泥棒諸君、大変だね)
  その2 散歩の折によそのアイボにちょっかい出してはイケナイ(壊れたら弁償が大変だね)
  その3 バター犬につかってはイケナイ(そんなプログラミングされてねえよ!)
 だうもスイマセン…。
1月4日 20世紀SFベスト海外編 
 今、河出文庫から『20世紀SF』というタイトルのアンソロジーが出版されています。全6巻の予定で、今のところ、2巻まで出てますが(詳しくはTOPICSで)、この文庫の解説をまとめて読むと、米英のSFの歴史がよく判ると思います。
 で、問題のベストダズンですが、これを選ぶのはしんどかった。落としてはイケない名作とか、思い入れある作品目白押しで、頭が痛い。強引に選んだ結果が次のとおり。

 1 『夏への扉』ロバート・A・ハインライン ハヤカワSF文庫
 2 『幼年期の終り』アーサー・C・クラーク ハヤカワSF文庫ほか
 3 『ソラリスの陽のもとに』スタニスワフ・レム ハヤカワSF文庫
 4 『黙示録3174年』ウォルター・M・ミラー・ジュニア 創元SF文庫
 5 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』フィリップ・K・ディック ハヤカワSF文庫
 6 『収容所惑星』A&B・ストルガツキー ハヤカワSF文庫
 7 『時間線を遡って』ロバート・シルヴァーバーグ 創元SF文庫
 8 『ヴァーミリオン・サンズ』J・G・バラード ハヤカワSF文庫
 9 『残像』ジョン・ヴァーリイ ハヤカワSF文庫
 10 『ドクター・アダー』K・W・ジーター ハヤカワSF文庫
 11 『愛はさだめ、さだめは死』ジェイムズ・ティプトリー・Jr ハヤカワSF文庫
 12 『ノーストリリア』コードウェイナー・スミス ハヤカワSF文庫
 別格 カート・ヴォネガットJr.の諸作(純文学? いえいえ立派なSFです)

 という訳で早川書房一人勝ち。いや、そういうことを言ってるんでなくて、まあ、わりと知的なSFが揃いましたね。単純なスペ・オペはわざと外してみました。ハードSFももっと入れたかったけど、選んでる私がどこまで理解して読んでるのかアヤしいので、遠慮させていただきました。あと所謂「バカSF」のラファティなんかも入れたかったけど、枠がねえ…。腑抜けな20世紀ベストでした。
1月3日 Yahooをつついて蛇を出す 
 おおお! 正月のお年玉を狙ってる訳ではないんだろうけど、Yahooオークションにとってもイカした出物が!! それは鮎哲の『冷凍人間』とボアロー&ナルスジャックの『私のすべては一人の男』。それにクリスピンの『お楽しみの埋葬』。欲しい、欲しい、ほしいほしいほしい。くれくれくれ〜〜、とクレクレタコラのよに叫ぶ私(あ、このネタ、昭和50年代生まれ以降にはわからんぞ、どうしよう)。
 愛書狂がビブリオマニアで、恋愛中毒がエロトマニアなら、それを合体させて
ビブリエロトマニアというのもあってよいのではないかと、最近思う私ですが、さすがにこれはもう、ココロのお医者さんが必要なレベルかもしんない。
 それくらいオークションとかだとエキサイトしちゃうんですね。古書市でケンカしたこともあるし(ああ、恥ずべき過去がっっ!!)。
 でね、さっきの話、この3冊は私がときどき夢にまで見ちゃう本なのですね。だからどんなに高くなっても競り落としたかったのはやまやまなのですが、ちょっと近頃、生活のレベルが本気で最低なので……。貧しさに〜負けた…いいえ、Yahooに負けた…♪(「昭和枯れすすき」のメロディでどうぞ) だって、あとちょっとで落とせるところだったのに、時間延長するんだもん。せこく儲けやがって、コノヤロ〜〜〜!!
 くそっ!! うらめしい〜。化けて出てやる〜〜〜!!! Yahooのオークション・サイトにバグが出たら、それは私の怨念だと思ってください。ああ、正月早々何書いてんだか…。
 ちなみに昨年下半期で私がYahooで落札した合計金額は、
70900円でした(今、落札結果ページを開いて計算した)。なーんだ、たいしたことないじゃん、とか思った私はもう、脳幹までビブリオ菌に蚕食されております。あはははははっ。くれくれくれ〜〜〜〜っっっ!!!
1月2日 20世紀SFベスト日本編 
 ほんとうは昨年のうちに書くつもりだったのですが、諸般の事情でいきなり新年にずれ込んでしまいました。待っててくれた人はいないでしょうねえ。でも書く。
 まず、日本SFっていつから始まるの、って考えると、戦前の海野十三とかまで遡らなければならなくなって、大変なので、まあ、「宇宙塵」とか「ネオ・ヌル」とかの同人誌が発行された時代以降、現代までという、35〜40年くらいの間のものを対象にしました。この時代のSFについての貴重な証言集としては、SF評論家の森下一仁氏の大著『現代SF最前線』(双葉社)があります。これは<小説推理>にずっと連載されている書評を集めたもので、どんな作品がどの時代に書かれたか、よく判る本です。興味のある向きは本屋さんでどうぞ。
 では。ダズン方式で。新旧取り混ぜ…。

 1 『百億の昼と千億の夜』光瀬龍 ハヤカワJA文庫
 2 『果しなき流れの果に』小松左京 ハルキ文庫、角川文庫
 3 『妖星伝』半村良 祥伝社文庫、講談社文庫
 4 『エロス』広瀬正 集英社文庫
 5 『あなたの魂に安らぎあれ』神林長平 ハヤカワJA文庫
 6 『宝石泥棒』山田正紀 ハルキ文庫、ハヤカワJA文庫
 7 『幻想の未来』筒井康隆 角川文庫
 8 『透明女』戸川昌子 徳間文庫
 9 『光の塔』今日泊亜蘭 ハヤカワJA文庫
 10 『チグリスとユーフラテス』新井素子 集英社
 11 『メンタル・フィメール』大原まり子 ハヤカワJA文庫
 12 『セレス』南條竹則 講談社
 別格 星新一のショートショート集(一冊に絞り切れない!)&『SFバカ本』

 この中で異色なのはやはり、戸川昌子でしょうね。別に、ひいきの作家で、ミステリのベストから洩れたから入れた訳ではないんですよ。戸川は実は女性作家としてはかなり早い時期にSFをいくつか執筆して、日本のSFの可能性を押し広げた張本人なのです。特に『赤い爪痕』と『透明女』では、SFや幻想小説のほうにシフト・チェンジした独特の作風になっています。もちろん彼女特有の官能推理の面もおおいにあるのですが、それにもまして、SFが性の問題を取り入れるようになった海外の潮流(ホセ・ファーマーやシルヴァーバーグ、ティプトリーJr.など)に同調しているという意味もあって、おそらく日本のSFを語る上では落とせないのでは、と思うからです。
 あとは、おととし亡くなった光瀬龍氏に溢れる思いを抱いて、ぜひ、機会あれば『百億の昼と千億の夜』とともに三部作をなす『喪われた都市の記録』『たそがれに還る』(どちらもハルキ文庫)や、宇宙年代記ものの短編集(ハルキ文庫で出てます)を手にとってみてください、としか言いようがありません。『百億…』に関しては萩尾望都マンガ化の名作(秋田文庫)がありますね。これもぜひぜひ。私がSFにはまったのは、このマンガのせいです。読んで。というか、光瀬龍を読んで! お願いっ。
1月1日 大晦日の夜は合唱 
 いやあ、ついに21世紀になってしまいましたね。あけましておめでとうございます。本年も幻想ミステリ博物館(with 色んな孫サイト)をよろしく。
 21世紀なんて夢のまた夢、SFの中のおハナシかと思っていたら、あっという間に2001年になっちゃって、HALと一緒の宇宙の旅もお預けでしょうね。
 それにしても大晦日の夜、怖かった。アパートの下の部屋から合唱が聞こえてくるんだもの。しかも「らいおんハート」。やめてくれ〜〜〜。紅白歌合戦見ながら一緒に斉唱すんな〜。まだ「第九」でなかっただけマシかしら。
 年越しおフロで私も精一杯歌ってやりましたともさ。中島みゆき・暗い歌メドレーを! ああ、極楽極楽。……30歳の正月はいつもひとり。なんて忠実なみゆき教信者なんざんしょ、アタクシは。