4月23日 泡坂先生の手妻 
泡坂先生のサイン on 『湖底のまつり』
 今日は泡坂妻夫先生のテーブル・マジック・ショーを見てきました。このHPでもお馴染み、泡坂先生は作家になる前からアマチュア奇術師として名を馳せた方で、池袋ジュンク堂書店の招きで、トーク・ショー形式でマジックを見せてくださるという企画だったのです。
 ミステリーや時代物でかたくなに面白い謎解きにこだわり続ける泡坂先生の、命とも言える奇術を生で見れるなんて、楽しいに決まってるのですが、今回はこぢんまりとした喫茶コーナーでのショーとあって、先生と観客との距離が近いの何の。マイクいらずでした。
 ほとんどプロと言っていい先生の奇術は、お人柄を忍ばせて飄々と進められました。でも、私も結構マジックには詳しいつもりで、絶対、先生の手のうちを見てやろうと目を凝らすのですが、あにはからんや、騙されるばかり。とらんぷ手品、コイン・マジック、読心術、ささやかながらも高度な術の数々に、すっかり幻惑されてしまいました。マジック入門書『魔術館の一夜』の中で披露されていた先生のオリジナル奇術絵本『魔法の樹』の実物も見ることが出来て、ファンには至福の一時間でした。
 質問コーナーで、私は最近長編作品がなくって、ファンはさみしい思いをしています、というようなことを申し上げたら、先生、「年をとると根気がなくなるものでしてね」と仰ってました。
 最後にサイン会となって、私は一番好きな作品『湖底のまつり』文庫と二番目の『死者の輪舞』再刊行版を買い求めて(もっと早くに判ってれば実家の初版本を持ってこれたのにね)、先生にサインを戴きました。ついでに『死者』『毒薬』に続く輪舞シリーズの三作目『紙幣の輪舞』はどうなっているのでしょう、とうかがったら、「はっはっは」と笑ってごまかされちゃいました。さては全く執筆しておられないと見える。
 これからもお元気で、楽しいミステリを書いてください、先生。そして完結していない諸シリーズを完成させてくださいね。
4月15日 『ハンニバル』 
 このあいだ、話題の『ハンニバル』を見てきました。前作『羊たちの沈黙』って、映画的に私はあんまり記憶にない作品だったのですが、こちらは去年原作を読んだばかり。記憶の鮮明なうちに映画を見ておいたほうがいいかな、と思ったのです。
 監督さんはリドリー・スコット。『グラディエイター』でアカデミー賞をもらったばかりの巨匠ですが、この巨匠、作品によって出来にかなりのむらがあるほうなので、ちょっと心配でした。
 でも『ブレードランナー』的ハイコントラストな映像美に溢れていて、とても楽しめました。コントラストのきつい映像は映画的には悪魔と神のせめぎ合いを表すことも多いのですが、まさに今回はレクターの大悪と他の小悪のせめぎ合いの中に、ヨーロッパ由来のキリスト教文化の崩壊を暗示させる作品となっています。原作における、レクター博士の記憶の宮殿のような、魅力的なディテールは映画にすることができなかったのか(時間がかかり過ぎるよね)カットされていましたが、それでも随分と楽しめる作品でした。グロさはハンパじゃないので、食事してから見に行きましょうね(笑)
 私は個人的に、レクターの母の言葉が気に入りました。「新しいものを食べてみることも大事なのよ」。食に対する好奇心がハンパではない私は思わず、うんうんと頷いてしまいました。でも○○の○○を食うのはどうかしら…。美味しそうだと思った私は人間失格? でもね、藤原新也の『全東洋街道』(集英社文庫)でも、そのものずばり(但し山羊)の二つ割料理の写真が載ってるんですよ。なかなかうまそうと思うんだけどなあ…。
4月6日 ひさびさ音楽の話題など 
 音楽の新人の発掘に余念のないワタクシですが、今年はこのグループがよい、ということをお知らせいたします。その名も「The Kaleidoscope」。名前を聞いたことがない人も多かろうと思いますが、3年前にデヴューを果たした男性3人グループです。横浜でストリート・ライブをしていたトリオらしいですが、ワタクシも横浜方面の知人から教えてもらって、昨年、聞き始めたのでした。
 なにがよいかと言うと、ヴォーカルのハイトーン・ヴォイス。男の高い声は近頃珍しいこともないのですが、この人はかなり出る。ワタクシもここまで声が出ません(ワタクシ、何気にカラオケキングだったりします。うふふっっ。高音系が得意です)。しかも通る声。作るメロディも切なげでよい、よい。
 下積みが長かったらしく、わりと年をくってるところも共感できるな(笑)。3人とも同級生らしく、27歳。新人にしてはトウが立ってるのも不思議でない。というのも、ヴォーカルは一度ソロでデヴューしているらしいので…。
 今年たぶんブレイクするであろうカレスコ。一度聞いてみてはいかがでしょうか。今、「愛すべきひとよ」というシングルが地味に売れています。今月新しいシングルも出ます。
 それにしても、鬼束ちひろ様、アルバムが売れましたねえ。うれしいことです。魂のシンガーってな感じで、ワタクシ、個人的に中島みゆき様に次いで尊敬申し上げております。林檎様はちょっと飽きちゃった。
 色んなアーティストがデヴューする一方で、消えてしまう人もいます。Coccoは今月で活動休止。うーん、檻の中へ強制送還されるのかなあ…。都立M病院とか(笑えない…)。あと十年来のファンだった篠原美也子(知らないでしょ。女性ロッカーで泣けるんだな、これが)が先月、インディーズから復活アルバムを出したのが嬉しかった。売れないアーティストはメジャーレコード会社から首を切られちゃうんだな、って厳しさを思い知らされましたよ。知人にも元アーティストがいるぞ。みんな、セールスに負けずにがんばれ!! あと槙原敬之が久々にシングルを出します。これも嬉しい。なんだか今回は音楽の話題に終始してしまいました。