幻想ミステリ博物館館長日記 特別編 沖縄ぶるぶる紀行(二) 2011年2月5日

沖縄ふう関西料理

久茂地の「花夢乃(かんの)」 店の内装が綺麗な小料理屋
Before Oil…どぅるわかしー After Oil…どぅる天
みぬだる 田芋の羽二重包み餡かけ
らっきょうちゃんぷるー 鯖寿司(おお!関西風)

 せっかくてびちそばで暖を取ったと言うに、空港のゆいレールのホーム上が激寒で、体感温度更に下がりまくり。美栄橋駅に着く頃には空も泣きそうになって、ムードを盛り上げてくれます。宿についても安宿なので寒い(笑)。
 市場近辺を散策してグルクンかまぼこをゲットし、市場のオバアの皆さまの親切にちょっぴりあったまりましたが、通りに出るとやはり寒風…。これは先が思いやられる、と覚悟しました。
 寒いのって、体力を奪われますね。まさかこの沖縄でねえ。

 夜まで待って、歩きで久茂地川べりへ。ここの路地裏に、相方がネットで見つけた気になるお店があります。既に予約済み。
 そこは「花夢乃」と書いて「かんの」と読む、沖縄料理屋。たたずまいはまさに、王道小料理屋ふうだし、中に入ると、まさにオサレな小料理屋。カウンターと壁で仕切られた小上がりがひとつ。女将さんともう一人が忙しそうに立ち働いておりました。
 お客はカウンターの奥に常連さんらしい二人と、小上がりに数人の団体さんがいて、お店の方手一杯な感じで、しばらくアレコレ頼まず、久々のお酒と付き出しを楽しみました。相方はオリオン、私は一合のクースをお湯割りでちびりちびりと…うめえ。

 ここで相方が、カウンターにある写真に、ネジネジ氏夫妻を発見! しかもTBSの裏ボスの顔も! とすると、これは「ぴっ○ん○○ン○ン」? 数年前にあの夫妻と安住アナ(あ、言っちゃった)が沖縄を食べ歩きするのは、確かに見たことあるけど、ここって出たっけ? 2007年、2008年と夏場に二回、某夫妻が沖縄の美味しい店を紹介しているようですが、番組のHPにこの店の名前はありませんでした。つまり…おしのび? 食通がテレビで教えたくない店ってこと? 否が応にも期待が高まります。

 手がすいたのを見計らって、何品かをオーダー。まずお馴染みの「どぅるわかしー」が来ました。これは…出来上がってるものを盛るだけだからね。一口味見、けっこう薄味。どぅるわかしーはオカラと一緒で、結構店によって味が濃かったり薄かったり、色々あるんです。ここは、体に優しい薄味はんなり。正直少し物足りない感じでした…が…。
 それをつくねて薄衣を纏わせて揚げた「どぅる天」が来ますと、これが、薄味はんなりに油のコクが加わり、片栗衣のぱりっと感もたまらない逸品に仕上がっていました。今までどぅる天なんて、ターンムのコロッケだろうとくらいにしか思ってませんでしたが、すまんかった、田芋。キミはこんなにゲージツ的にもなれるんだね。

 そのたーんむがゲイジツと化す第二弾が、ここの名物らしい「田芋の羽二重包み餡かけ」。田芋をまさに羽二重餅のようにしっとりと練り上げた生地で、中に○○が…(中身はどこのブログでも内緒にされているようなので、ウチもそれを踏襲して、わざと隠しておきます。確かめたい人は自分で那覇まで行って下さい(^^))。香り高い銀餡がかかる、手間の要る一品。これはまさに! 関西の懐石料理の味!

 胡麻がよく効いた「みぬだる」(これもお馴染み〜)をつまんだら、そこに「らっきょうちゃんぷるー」が。島らっきょうと島豆腐を軽く炒めただけのシンプルな品ですが、鰹節の香りと塩漬らっきょの塩気が舌妙。ところがこんな酒に合う逸品を一口味わって相方が、「ちょっと…らっきょう強すぎて」と言い出す。そう言や相方はらっきょが駄目なのでした。炒めたら大丈夫かと思ったらしいけど、やっぱりアカンかった。鳥取県民なのにらっきょダメって…と私がぼそり。ここで相方の名誉の為に言うと、らっきょで有名な砂丘があるのは鳥取市で因幡の国です。相方は米子なので伯耆の国…って言ってもねえ、らっきょくらい克服して。

 さて、お楽しみのおしのぎですが、これは前もってリサーチしていた「鯖寿司」。身の厚い鯖が、しっとりとした極薄の白板昆布にくるまれて、さっぱりした酢飯を引き立てています。薄味のいい塩梅で、これはまさに、関西の料亭で出てくる味でした。私の地元は和歌山なので、これを更に漬けこんで発酵させた「なれずし」になっちゃいますけどね。以前「本なれ」喰ったことありますが、納豆とくさやを混ぜたようなえも言われぬ…まあ、クサイモンの話は、もうエエでしょう。ここの鯖寿司うまい〜。

 それから更に、刺身と日本蕎麦(!)を軽く笊でいただきましたが、他にもここは枝豆チーズ(チーズを主としたテリーヌ状に枝豆がころんと入った女性大喜びのメニュ)やら、おでんやら旨そうなものが沢山。女将さんは小粋な割烹着姿で、神戸出身だとか。なるほど、関西味な訳です。沖縄料理を京料理に仕立てた、そんな珍しい味です。しかも、塩分制限がまだある私にぴったりの味付けでした。

 お店を出ると相変わらずの寒風、ふと立ち寄ったジュンク堂書店那覇店で、ここにしか在庫がない学術文庫をGETして、ほくほく顔で宿まで歩いたのでした。
 

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