渡辺啓助の部屋


作家紹介
 1901年、秋田県秋田市に生まれる。九州帝国大学法学部卒業。1歳年下の渡辺温が、「新青年」編集者を経て、先に専業作家となる。啓助も江戸川乱歩の登場に感化され、探偵小説を書くようになる。
 1929年、「偽眼のマドンナ」でデヴュー。弟の紹介である。しかし、翌年、弟の温が踏切事故で死亡。お互いに影響しあった兄弟だったので、悲嘆に暮れる。
 1937年、「新青年」の連続6ヶ月短編掲載で専業作家として試され、見事にその責を果たす。この時、代表作の「聖悪魔」などが書かれる。
 1942年から翌年にかけて、「密林の医師」「オルドスの鷹」「西北撮影隊」で連続3回直木賞候補になる。
 1950年、初の長編『東京ゴリラ伝』を連載。この頃の作風が元で「薔薇と悪魔の詩人」と呼ばれる。
 1956年、初の書き下ろし長編『鮮血洋燈』を刊行。
 1975年、古典的探偵小説が見なおされ、復刊作品集『地獄横丁』で新しい読者を得る。
 2001年、100歳を記念して久々の短編選集『ネメクモア』刊行。
 2002年1月19日、肺炎のため101歳で逝去。

書誌

作品名 刊行年月 出版社 種類 文庫 備考
地獄横丁 1935.11 春秋社 作品集
聖悪魔 1937.6 春秋社 作品集
姿なき花嫁 1942.1 大白書房 作品集
沙漠の地下廊 1942.5 博文館 作品集
陸鰐(ポワヤダラ)島の虜囚 1942.9 金鈴社 作品集
オルドスの鷹 1943.3 読切講談社 作品集
沙漠の白鳥 1943.8 大白書房 作品集
彼女たち不在 1946.10 大元社 作品集
毒麦 1947.1 筑波書林 作品集
砂悪魔 1947.5 岩谷書店 中編小説
壁の中の女 1947.8 藤田書店 作品集
血笑婦 1947.9 自由出版 作品集
姿なき花嫁 1947.11 不二書房 作品集
狂焔の魔女 1948.4 湊書房 作品集
処女獣 1949.3 白書房 作品集
魔女物語 1949.11 岩谷書店 作品集
悪魔の指 1949.11 白夜書房 作品集
日本探偵小説全集15
 ⇒偽眼のマドンナ・電気風呂の怪死事件
1954.8 春陽堂書店 作品集 同じ春陽堂書店から再刊されている。海野十三との合冊・共著
夜の蝶 1954.9 B文学会 詩集 私家版
シーザー 1955.12 鱒書房 長編小説
鮮血洋燈 1956.2. 講談社 長編小説 ロマン・ブックス版あり
悪魔の唇 1956.2 春陽堂書店 長編小説
空気男爵 1957.2 東方社 連作小説
東京ゴリラ伝 1957.3 東方社 長編小説+短編小説
海・陸・空のなぞ 1958.9 新潮社 小学生向き科学解説書
悪男悪女 1958.10 桃源社 作品集
足音が聞こえる 放射能殺人事件 1959.1 東方社 長編小説+短編小説 同じ東方社から再刊されている
海底散歩者 1959.7 東方社 作品集
海底結婚式 1960.2 桃源社 長編小説
江戸の影法師 1961.7 昭和書館 作品集
二十世紀の怪異 1963.6 アサヒ芸能出版 作品集
地獄横丁 1975.11 桃源社 作品集
そうかも知れない、あるいは 1976.5 桔梗屋 詩集 私家版
鴉 誰でも一度は鴉だった 1985.4 山手書房 エッセイ集 山手書房新社から再刊されている
鴉白書 1991.6 東京創元社 エッセイ集 東京創元社からの豪華版もあり
聖悪魔 1992.8 国書刊行会 作品集
クムラン洞窟 1993.11 出版芸術社 作品集
ネメクモア 2001.1 東京創元社 作品集 東京創元社からの豪華版もあり
地獄横丁 2002.3 筑摩書房 作品集 2002.3 ちくま文庫 主に桃源社『地獄横丁』から編集

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