人が「そこに」佇んでいた。

男か女かもわからない誰かが、



闇の中の

もう道のない影っぷちのような場所で

「そこに」佇んでいた。



そこへ少年がやってきた。

白い帽子に青い服。

小柄で華奢で

輝かせた大きな麗しき無垢な瞳が

少女を思わせる少年だった。




人にはそんなことはどうでもよかった。

なぜいるのか?

そこに疑問が一点に集中された。

が、その疑問すらもどうでもよく思えてた。


しばらくその少年をぼうっと見つめていると少年は柔らかく笑んでこう言って来た。





「これからもがんばって。

でもがんばらなくていいの。

元気を出して。

でも「元気」じゃなくてもいいの。

「そこに」いるだけでいいの。

それだけで僕は安心するの。

これは僕の我が侭なのかもしれないけど、

僕もみんなもきっとそう思ってるから。

僕もみんなも君のことが大好きだから。」




少年は決まりきった台詞のようにその台詞をはいた。

「最初」は台詞じゃなかったのに

いつのまにか台詞のようになってしまったその台詞。

何故台詞のようになってしまったの?






「これはね、結構「みんな」に言ってるんだよ?

みんな気づいてないんだもん。

気づいてないまんま悩んじゃうんだもん。

絶対誰もが誰かの大切な人なの。

生んでくれたお父さん、お母さん、

一緒に育ったお兄ちゃん、お姉ちゃん、弟や妹、

友達と呼べる人が今まで一度もいなかったわけじゃないはずなのにね。

そしてまだ見ぬ誰かだって、

君の事大切に思ってるはずなのに。」




人は俯きながら静かに首を振る。




「そんな人いるわけない。」



「じゃあ僕は?」



少年は悲しげに、でもやはり柔らかく笑みながら続けた。



「僕はね、ニュースで誰かが死んだって知っただけで泣くんだよ。

だって「だけ」ってことじゃないもん・・。

だから僕がそのまだ見ぬ誰かの一人だよ。


でもこの広い世界だもん。

そういう人が僕一人なわけないじゃない。

だからそのまだ見ぬ誰かはいっぱいいるよ。」




人は少し顔を上げる。

その瞳に少し輝きが灯った気がした。


「そう・・かな?」






「うん。絶対そうv




だから



「そこに」いて?」






そう言って少年は真っ白な純白の天使の翼を広げて

空の彼方へと飛び去っていった。

その少年が何者だったのかその人は知らない。

その少年もその人のことはよく知らない。

その少年という人は今まで何度もそのよく知らない人たちに同じ事を繰り返し言ってきたのだ。

何かその様が可笑しく思えて

でも微笑ましく思えて


その人は

久しぶりに素直に

笑えた気がした・・・・・。





まだ「そこ」にいれる気がした・・・・。











「そこ」はもう後のない場所。


「そこ」を踏み外したら何もかも終わってしまう場所。


「そこ」から踏み外したらもう戻れなくなる。


だから「そこ」から動いちゃ駄目。


「そこに」さえいればいつかは戻ってこれる時が来る。


だからそれまでは「そこに」いるだけでいいの。













「だから「そこに」いて」






















くろボン「これ新しくなってからの初ボンバー小説だよな!!??」
くろん「うん!!」
くろボン「いきなりなんだああ!!??このシリアスさ(暗さ)&ミステリアスさ(謎さ)はああああああああ!!???
     何が言いたい!!!????」
くろん「率直に言うと・・・・
    死ぬな!!!!!!!!!生きろ!!!!!!!!!!生きてりゃいいんだ!!!!!!!!」
くろボン「なんだそりゃああああ!!!!!!!!???????」
くろん「ようはどれだけしろボンちゃんが世の人を救ってるかが伝わればいいの!」
くろボン「やっぱり少年ってしろボンのことだよな。
     まあアイツはかなりの人数を救ってきためちゃくちゃいい奴だけどよ。
     でも・・これってどこだ?」
くろん「ぶっちゃけ人の精神世界かも?もうなんつーか生と死の狭間?滅入ってる人の心の中?」
くろボン「どうやって入った!!??アイツ何者だ!!!????本物の天使説がいきなり浮上しやがった!!??」
くろん「・・・・羽ボムは人の心の中にもいける・・・・。」
くろボン「今考えやがったな!!??その設定!!!!!!!!!!
     つか人人人って誰だ!?」
くろん「誰でもない。」
くろボン「おおおおおおおおおい!!!!!!??????」




ボンバーじゃねーーーー!ってのは百も承知っ(汗
ほんと初のボンバー小説つーか出だしとしてこれはどーよ?って雰囲気になってしまいましたが、
ある意味プロローグぽい感じもあるかも?と・・・。(どこが
うん、ほんといきなり解りづらい物ですみませんっ。
まあほんとになんとなくしろボンはこういう子です。みたいなのと、
まあ私自身が伝えたかった事がなんとなく伝わればいいかな〜なんて。
もし「あなた」が何か感じ取れるものがあったなら
自惚れなんて思わないでそのまま受け取ってほしいです。なんてね〜。(^^;

家のボン小説はとことん擬人化自設定で行きます!原型無視になっちゃいそうです。(汗
原型も好きよ?勿論。





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