ずっとずっと昔の話。

だけど現代まで続いてる

永遠に切れない絆のお話。



ローマ帝国とゲルマン


世に言うラテンとゲルマン


きっとこれからも続く、二つの絆。

永遠の腐れ縁。












「永遠の腐れ縁」














ローマの遺跡の石段に腰を下ろし、優雅に楽しそうにリュートを引き

月明かりと蛍の灯に照らされながら、幻想的な夜の世界の中、ローマは歌って踊って仲間と楽しく夜を明かしていた。

緑を敷いた自然の大地の真ん中で、虫のせせらぎを聞きながら、

星を眺め、焚火の温かさを感じ夜のひと時を過ごす。





そんな時、北の地から軍行のような大群の闊歩の音が聞こえ、何かが進行してきた。

仲間の声に異変に気付きローマはふとその見知らぬ人気のする方角を見つめる。


その小高い丘陵の上には、涼しい目を細ませた金に輝く長い髪を携えた男が立っていた。

彼とは正反対にローマの丸く見開かれた瞳と彼の瞳が交差し合う。

二人はしばらく見つめあった。

睨み合いともまた違う、緊張の走った一時だった。

金髪の男の後ろには兵を大量に引き連れている。



瞬時に理解した。

この男はこの地を占領しに来たんだと。




二つの民族は激突した。



黄金色に輝くローマ帝国

銀の光に照らされるゲルマン


まるで太陽と月だった。



双方がぶつかり合う様は

幻想的な世界の中で、その神秘さを一層栄えさせていた。



結果的に、ローマ帝国は世に言う「ゲルマン民族の大移動」により、ゲルマン民族に蹂躙され滅びた事となった。

だが後はローマは東の地を、ゲルマンは西の地を統治することで、二人は帝国を築き上げた。








時は流れ、あの時と同じように遺跡の石段に座り夜の幻想世界を味わいながら、

今度はローマとゲルマン二人で、酒を飲みながら昔を語り合っていた。


「にしても酷いよなあ・・いきなり占領しに来るんだもんなあ。」


「お前がだらしないから国を任せてられなかったからだ。

毎日毎日寝たり遊んだりするだけだし、

その隙にほかの国に攻められたらどうする。

それ位ならいっそ俺がこの手でと思ってだな・・・。

神に祈るだけではどうにもならないこともあるんだぞ。

ちゃんと地に足をつけてだなあ・・・。」


「わーったわーったっ・・!!説教はもう勘弁してくれよっ・・。

まあ、今となってはいい思い出だけどな。

はじめては・・・・お前・・・乱暴だったよな・・v癖になっちまったぜv」


「やめい!!!!!!//////変な言い方をするな!!!!」


「あれえ〜・・?間違ってない気が・・。」


「うるさい!!!!!!!/////」





お互いつけ合った傷も、今となっては思い出の証。






「俺たちの孫達も、切っても切れない縁みたいだしなあ。俺の孫可愛いだろー!」


「ああ・・まあな。/////お前と似てなくてかわいい。」


「えー似てるだろー!それって・・俺に似てかわいいってことじゃあないのか?」


「ばっ・・バカを言うな!!!誰がっ!!!////」




イタリアは絶対的なゲルマンたらしである。

ならその祖父も。

ということではないだろうか。





「俺たちの孫達も、笑いあって、泣き合って、喧嘩して、仲良くして、戦って、触れ合って、抱き合って、絆を深めてってほしいよなあ。」


「抱き合っては余計だ。」


「いつも俺の中に入ってヨガってるくせに・・v」


「やめんか!!!!!!!!////////」





二人で歴史、作ってこうな。

俺たちの孫達も・・・・・・ずっと・・・・・・・。















時は架空第二次世界大戦、ローマの遺跡近く。

風が強く靡く緑の広い大地の上。

ドイツとイタリアがそれぞれ武器を構えて地の土を踏みしめている。

表情は真剣な面持ち。



「お前と本気でやり合うなんて、初めてだろうな。逃げないのか?フェリシアーノ。」


「もう逃げないよ、ルート・・。もうルートにこんなことして欲しくないから!」



双方睨みあう二人。



お互いにお互いのこれまでの記憶が

ローマとゲルマンの記憶までもが

走馬灯のようによぎっていった気がした。


時計の針が逆に回転していくように

時がさかのぼっていく。


ローマとゲルマンとして出会って

ローマ帝国で共に過ごして

フランク王国でフランスとも3人で過ごして


その中には勿論、神聖ローマとちびのイタリアとしての記憶も。


ずっとずっと一緒に過ごしてきた

切っても切れない腐れ縁の運命

ローマとゲルマン

ラテンとゲルマン

永遠に正反対で惹かれあう、運命の二人。


それぞれの後ろには、それぞれの祖父の魂が浮かびあがっていた。

それに重なり2人のはずの4人が不敵な笑みを浮かべ真剣な面持ちを見せ、


同時に大地を蹴った。



再び太陽と月がぶつかり合う。





きっとそれからも続く、二つの絆。

永遠の腐れ縁。






END







ローマじいちゃんとゲルマンさんの初対面とかでした^^ちょっこの二人書くの楽しかったvvvv
やっぱイタリアとドイツのじいちゃんだねえ^^凄い好みな組み合わせかも☆かもじゃなくてそうだ!!!
じいちゃんズ腐れ縁コンビ大好き!!!
というかホントにツボすぎるっ・・この切っても切れない永遠の絆手つながってる親祖父の代からの縁とか・・!
ライバル同士だったのがいつのまにかとか・・!それで孫達はあんなに運命的に仲良しとか!離れててもつながってるとか!!!
あーーーーなんでこんなにツボなの!!!!!!!!!!(おちつけ

ローマとゲルマン、イタリアとドイツ、どっちにしても太陽と月ってイメージですよね。
太陽と月みたいな夫婦みたいなコンビカプにすげー弱いんだって;;秀吉と信長とかv
あと「トラドラ」で公式でみのりんが太陽で竜児が月って言ってたから、公式でまるで夫婦と言ってたから。だから好きなのかこのカプって思ってしまった^^;

ゲルマン人のイタリア好きは史実でも異常だと感じます今日この頃^^;作中でも既にドイツとプロイセンvイタちゃんのゲルマンたらし〜!!☆☆☆(笑
そういえばイギリスもゲルマン民族なんですね。どおりで史実に関しては随分なイタリアマンセーだと^^;
そうか、ドイツとイギリスは従兄だったか(笑)似てるから喧嘩張り合いが多いのか。(爆

「ゲルマン民族の大移動」がベースです。
ドイツがローマじいちゃんに聞いてた「何故お前は滅びたんだ?」はゲルマンじいちゃんが滅ぼしたって事になるみたいですね。
それを知ったらゲルマン民族であるドイツはかなりショックを受けることになりますがこれはフラグでしょうかね。
ローマはその時の事を覚えてないのか思い出したくないのか単純に忘れてるのか・・v「お前知ってる・・?」は知ってたらやだなあの裏返しなのか。(深読みしすぎv
ちょっとまだ詳しく調べてないので西がどう東がどうの設定がごちゃごちゃしちゃうかも。

最後のはイタリアが北イタリアごとドイツを裏切ってたらどうなってたかなって妄想。
ヘタレてない本気モードのイタリア発動(笑
イタリアもイタリアでドイツを止めたかった。だからもう逃げない。戦う。そんな感じで。
ずっと北イタリアだけはドイツと一緒に・・って戦うイタちゃんも史実だし大大大大好きだけど、これはこれで面白いなあと浮かんでたものがリンクされました。

ローマじいちゃんは誘い受け襲い受け。心は攻めで体が受けv(爆

2009年11月21日

Back