「もういくつ寝ると〜〜夏休み〜〜♪

みんなで温泉旅行行こうーーーーーー☆☆☆」


ヒーロー全員と会長が揃ったヒーロー協会休憩室にて、

そんなハイテンションな友情マンの一声が部屋中に響き渡った。



一瞬全員目をぱちくりさせたりもしたが、

まあそれに反対する人も居ず、

安易に慰安旅行決定というわけでありまして〜。






















「タイトル!ヒーロー総員リゾート温泉旅行♪みたいな〜?」



「お前ほんとにハイテンションだなあ友情?」


本日いきなり飛びまして、旅行当日日。

ヒーロー諸君が旅行現地、リゾートパレスホテルの前で待機してる中、一人やたらハイテンションな友情マン。

そんな彼に勝利マンが呆れ顔でそのハイテンションさにツッコミを入れてきた。


「だって、みんなで旅行なんて楽しいじゃないかw」

「つってもな・・・・・・・・空気読め。」




どんよりどよどよ・・・・・・・・



そんな効果音が空、及び天候に掛かっていて、

さらにこの物語の主人公兼ヒロイン(笑)であるはずのラッキーマンの背後にも掛かっていた。

無論表情は暗い。空も暗い。つまり晴れてない。曇りだ。

つまり彼の体も暗い。茶柱が折れ曲がり福耳がしぼんでいる。

つ・ま・り〜

THE・凶状態だ!!!


「僕には〜見え〜な〜いよ〜幸運の星が〜・・・・。」

「し・・師匠!!お気を確かに!!!!」

虚ろ〜に自分のテーマの替え歌を歌う我が師匠に気を取り戻させようと必死な努力マンだった。

そんなやり取りを見て友情マンは深いため息をつく。

「分かってるよ・・。そやってやたら暗いから業と明るく振舞ってたんじゃないか・・もう。」

実際ラッキーマンのその様を直視したらヒーロー全員暗くなるしかない。

なんてったって凶状態ではラッキーマンなんて名前を改名したくなるほどついてなくなっちゃうのだから。

ヒーロー面々はラッキーマンに哀れみの目を向けることしかできなかった。

一人を除いては。


「なーにしょげてんだよっ。ようは洋一の時と一緒なんだろ?

じゃあ洋一のまんまで旅行してるんだと思えばいいじゃねえかっ。」

そう言ってラッキーマンの肩をポンと叩いてきたのは修正マンだった。

一見無責任な言動なものの、案外正論かも。

そう思ったラッキーマンは顔を明るくさせた。

「そっ・・そうだよね!追手内くんと同じだと思えばいいんだよね!

修正マン!たまにはいいこと言うじゃん!」

「たまには余計だぞ。」

修正マンは顔を引きつらせた。

「よーっしみんな行こーーーー☆☆」

胸のマークは凶のままなれど、途端に元気になったラッキーマンは握りこぶしを高らかに上げて

ホテル玄関の入り口へと元気よく歩みだした。

その様子を見て安心し、ほっと胸をなでおろしたヒーロー達面々も後に続くことにした。

そしてラッキーマンは、その楽観的意気込みをあっさり裏切られたかのごとく、

入り口のとこでつまずいてズッコケタ。(爆












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