深夜、みんなが寝静まった夜更け。
ラッキーマンは自分の部屋の布団に包まりながら身を強張らせていた。
『今夜はヨロシクw』
こう言ったからには奴は絶対この部屋にやってくる。
必ず・・・
必ず・・・・・・・・
「来たぜw」
どっから湧いたのか、布団の中からニョッと修正マンが現れた。
「うわああああああああああ!!!????
いつからどっからどうやってーーーーーーー!!!!!!??????」
「たった今部屋のドア修正液で消して、また描いて、
なんで布団から参上したのかは深く考えるなw」
驚いて寝ていた体制からガバッと起き上がっていたラッキーマン。
「ほ・・ほんとに来るし・・・・。」
「少しは期待してたんじゃねーの?」
詰め寄る修正マン。
ラッキーマンの顔が赤くなった。
「するわけないでしょ!!
早く出てってよ!!!!!」
「・・つれねえなー。
楽しもうぜw」
そう言って修正マンはラッキーマンをガバッと押し倒す。
「うわっ!
ちょっ・・やめて!放してよ!!!!」
「なんだよ、お礼位してくれたっていいじゃん」
「あ・・・」
そうだった・・・この人は、いつも強引なだけだったけど、今回は自分の為に嵐の中がんばって雨雲を消してくれたんだ・・・。
どうしよう・・・これで断るのもなんか悪い気が・・・・。
暫く二人の間に沈黙が走る。
そして意を決心したようにラッキーマンはゆっくりと口を開く。
「じゃ・・いいよ・・キスくらいなら・・。」
修正マンは静かに微笑む。
『ばっかだなー・・。キス許しちゃったらもう止められるわけねーじゃん。』
修正マンはゆっくりと顔近づけ、ラッキーマンに口付けをした。
「ん・・・うんん・・」
ちうう・・といやらしい音を立てながら容赦なく吸い付いてくる。
修正はさらに濃いキスをしようと舌で唇を割っていこうとした。
だが・・・
ドン・・・
「・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・あ・・・・・・・・・。」
気がついたらラッキーマンは修正マンを弱く突き放していた。
「あ・・の・・・。ごめ・・。」
「ディープキスも無理なくせに・・簡単にオッケーするんじゃねーよ。
・・・・やっぱあいつじゃなきゃ嫌なんだろ・・。」
あいつ・・それは明らかに努力マンのことを指していた。
「・・・・・うん・・・・。」
「・・・・正気のまんまここまで攻めんのは初めてだったもんな・・・。」
今までは性格変えたり惚れ薬使ったり色々してきたから・・。
「はあ、もう疲れた。」
「え・・?」
「だーれかさんの為にがんばったから疲れちゃったって言ってんの。もう寝るわ。」
修正は布団から立ち上がり、ドアに向かう。
「し・・修正・・。」
「あ、そうそう、ま、正直ものたりねーんだけど、
お味は悪くなかったぜ。ごちそーさんw」
最後まで悪戯な笑みを絶やさなかった修正マンだった。
「なっ・・///////
もう・・。」
ラッキーマンは静かになった部屋の真ん中の布団の上で、
一人座り込んだままでいた。
・・・・・引き下がってくれたんだ・・・。
ありがとう・・・。
ごめんなさい・・・・・・・。
暗い廊下の中、修正マンは立ち止まった。
「今日の俺どーかしてるよ・・・・。」
アイツの為にがんばってみたり、
強引にいっちゃえばいいのに身を引いたり・・・・・
こうして・・・・・
泣いてたりさ・・・・・・・・。
そこまで本気だったっけ・・・・?俺・・・・。
ばっかみてえ・・・・
損するのとか嫌いだって言ってんだろ?
ばーろー・・。
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