『民族藝術』第34号
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民族藝術 Vol.34
民族藝術学会編
A4判・並製・総頁232頁
2018年3月30日発行
ISBN978-4-925185-61-5
定価 本体7,000円+税(送料別)
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内容紹介
民族藝術学会が毎年3月に発行している学会誌。「特集」「シンポジウム」「民族藝術学の諸相」「民族藝術学の現場(展覧会評)」よりなる。「特集」テーマは〈はじめにイメージありき 木村重信先生のご業績をたどる〉。カラー・グラヴィア(16頁)には、木村重信氏が世界各地で撮影された写真を多数掲載。「シンポジウム」のテーマは〈民族藝術と聖地:芸術と場所の結びつき〉
目次
特集 はじめにイメージありき 木村重信先生のご業績をたどる(小川 勝 編・解説)
- カラーグラヴィア:はじめにイメージありき 木村重信先生のご業績をたどる
- 神林恒道 木村重信の美学――反美学的考察としての「民族芸術学」
- 小川 勝 木村重信の洞窟壁画論:呪術説をめぐって
- 吉田憲司 民族芸術学の構想――その成立と現代的意義
- 福本繁樹 アマチュアリズムと当事者研究
- 大久保恭子 交差する美術史学と民族学――現代美術への独創的アプローチ
- 中塚宏行 木村重信の現代美術観と美術館
シンポジウム 民族藝術と聖地:芸術と場所の結びつき
- 小川 勝 民族藝術と聖地:芸術と場所の結びつき
- 島本 浣 芸術はいかに「聖地」を創りだしたのか――近代における風景画家・巡礼・観光
- 五十嵐ジャンヌ 洞窟壁画と「聖地」――ヨーロッパ後期旧石器時代における洞窟の「聖域化」
- 木水千里 「聖地」という視点からみた近代芸術におけるアルバート・C. バーンズのアメリカ性
- 内藤久子 チェコ民族主義の音楽と聖地――「リブシェ神話」と「フス教徒運動」の視座から
民族藝術学の諸相
- 中村光江 民俗芸能の伝承について――黒森神楽を事例として
- 喜嶋奈津代 會津八一の書と刻字――歌碑を中心に
- 服部 正 障がい者アートとしての和製アール・ブリュット
- 村山佳寿子 東京盲学校における箏曲の点字記譜法について――点字楽譜『宮城道雄作曲集』を例として
- 伊東一郎 日本に於けるロシア民謡の複線的受容――時代と変遷
- 斎藤慶子 バレエ『まりも』(1962年)と社会主義リアリズム――アイヌにまつわる創作伝説のソヴィエト・バレエ化
- 長井 誠 大阪日本民芸館創設の貢献者――大原總一郎から弘世現
- 佐藤若菜 中国貴州省のミャオ族における民族衣装の物質性――上衣の製作に着目して
- 上 なつき・西垣 安比古 『金瓶梅』に登場する西門慶邸宅の平面構成に示される諸場所の意味
- 中村友代 《ポロス・メダリオン》の図像に関する一考察――アレクサンドロス大王の肖像表現を手がかりに
- 亀井哲也 ンデベレ壁絵文化の海外発信
民族藝術学の現場
- 乾 淑子 第57回 ベネチアビエンナーレ 2017――純粋芸術は社会にコミットしないという日本的常識
- 畑井 恵Passage Tells: Shibuya ――物語るまちの声
- 佐藤真実子 アドルフ・ヴェルフリ――アール・ブリュットのその先に立つ芸術家
- 堤 春恵 歌舞伎をめぐる冒険
- 金原宏行 「美しき庭園画の世界――江戸絵画に見る現実の理想郷」展を見て
- 堀切正人 登呂遺跡で生まれる市民のアート
- 伊從 勉 「日本の家」展にみる日本住宅の袋小路
- 樋口騰迪 「クロオデルの能」――新作能『面影』見聞記
- 山本真紗子 神戸「シルク・ロード」の今を訪ねて
- 南城 守 「幻」と「現存」と――奈良ゆかりの画家による展覧会
- 吉村良夫 民族の伝統よりグローバルな創造感覚が目立つ
- 中塚宏行 大阪の戦後版画史をたどって
- 中西 學 新古宮展――歴史的建造物と現代アートとの交差
- 中尾 薫 劇場「WAKABACHO WHARF」のオープン――越境者たちが立ち寄り「滞在する」埠頭、佐藤信の終わりなき旅
- 小野尚子 《スラヴ叙事詩》の国外展示について
- 川田都樹子 さまざまな100周年記念
- 佐々木千恵 革新×伝統/地域
- 吉原美惠子 今村源:ヒカリにかえる
- 吉岡一洋 地域芸術と絵金
- 上原真依 アジアの多様な芸術文化の発信拠点として――國立故宮博物院南部院區の試み
- 竹口浩司 旅する布と、羽を持つ希望――ひろいのぶこさんの実践
- 小林純子 山城知佳子『土の人』と3本のダンス映画
第14回木村重信民族藝術学会賞
- 伊東信宏 徳丸吉彦著『ミュージックスとの付き合い方:民族音楽学の拡がり』
- 川田都樹子 桑島秀樹著『生と死のケルト美学――アイルランド映画に読むヨーロッパ文化の古層』
大会報告
事務局
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