3年半後の今
   
      今思うこと
      2004年の2月 31歳の誕生日に手術・入院をして、
    3年半が経ちました。
    あの頃は、半年・1年が勝負だから頑張ろうと言われて・・
    画像診断でもうこれで、やばいかな・・と思う事が何度とな
    くありあれから3年半が経過し、今も無事におかげ様でなんと
    か生きています。
    今生きていられるのも、あの時手術してくれた先生、入院中
    の面倒を見てくれた若手先生や看護婦さん。
    そして、家族の支えがあったから。

    障害が残っても今まで元気に来れたのは、周りの支えがあっ
    たからだと本当に感謝です。
    そしてこのホームページで出会った皆さんの元気な声に勇気
    付けられました。
    正直、舌癌で舌がないのは自分だけではないかと真剣に思っ
    ていましたが、多くの方が病気や障害に立ち向かっている事
    を知り、元気付けられました。
    
     手術直前は、何で舌を全部摘出しなければならないの!!と
    頭の中をどうどうめぐりして、手術後どうなっちゃうの〜
    さすがの私も、ブル−な気分になり悩んでいました。
    手術前の教授先生の説明で「まだ30歳で若いから、今後の
    事を考えて全部舌を取るね。」と言われ、
    なんでそういう場合障害が残らないように少しでも残すんじ
    ゃないの?
    初診の時は、舌1/3切除でいいと言われたのに、なんで全部〜。
    とその時はだいぶ思いました。
    でも症状が悪化してるから、また別の病院で一から検査して
    る時間はないだろうし・・
    あれから3年以上無事に生きて来れたのも、あの時全部舌を
    取ったからだと、今では本当に感謝、良かったと・・昔話の
    ように妻と話しています。
    
    今まで毎日起こる事が本当にこれで今回で最後かもと思いな
    がら、そして生まれ変わって初めて体験するような新たな気
    持ちで日々過ごしてました。
    入園式、運動会、結婚式、出張、正月、葬式、家族旅行等・・
    
    そんなイベントも何回か迎える事が出来ると、
    それが当たり前のように思えるようになり、変らないいつも
    の毎日を過ごすようになりました。
    そんな普通と思える事が幸せなのか、不幸せなのか・・

    障害が残りその事を不自由に感じたり、生きるのが嫌だと
    か思った事は、一度もありませんでした。
    それだけ、生きる事に真剣というか、とりあえづ毎日を過ご
    す事に精一杯だった事なのかもしれません。  
    でも最近初めて、障害を持って生活していく事に不安や、社
    会に溶け込む自信に揺らぎを感じました。
    それは障害の程度が少しづつ回復して、普通の人と生活環境
    が近づき、自分の目標や望みが自然と高くなったからかもし
    れません。
    その事が自分にとって、良い事なのか、悪い事なのかは分か
    りません。
    
    時間が経つと障害の程度も変り、人の気持ちも変ります。
    それは障害が軽くなったり、時間が人を必ずしも癒してくれ
    るだけではありません。
    障害が悪くなったり、障害を持って重ねてきた時間により、
    新たな経験と気持ちが生まれます。
    たとえ病気や障害がない人生を別の自分が歩んでいたとして
    も、悩んだり、辛かったりと・・それなりに大変な日々を送
    っているのではないかと思います。
    そしてもちろん、今の人生も別の人生もその時経験してきた
    自分がいるから楽しい、幸せと感じる事も多くあるのだと思
    います。
    だから今自分が大変なのは、病気があるから、障害があるか
    らとは思わず、今の人生を普通に当然に生きる事が、大事な
    のかなと・・・  難しい事かもしれませんが、
    ただ、今生きていられる事の大切さ、幸せを実感できるのは
    今の人生だけかもしれません。
    だから、それも全部ひっくるめて、今自分の生きる道なんで
    しょうね。



  
 今の障害
    
    
【構音障害】

     手術間もない時に比べると、数十倍に良くなっていると思
     います。
     あの頃は、「あ〜、う〜」しか話せない状況で、お絵かき
     ボードが手放せない状況でした。
     今も「か行」や「ら行」等話せない言葉も多い
ですが、普
      段の会話で筆談の回数
はだいぶ減りました。
     
     電話もほんの少しですが対応できるようになりました。
     でも会社での電話対応はかなり無理があります。
     今一番の壁にぶち当たっているのが、この電話対応です。
     最近詳細な内容は、メールでという事も多くなり助かりま
     すが、やはり最後の最終確認は電話でという事になります
     からね。
     会話も2人で面と向かってなら何回か聞き返しながらでな
     んとか問題ないですが会議となるとそうもいきません。
     言葉(構音障害)は社会生活を送るうえで、これで満足と
     いうラインはなかなか引けないですね。
     
     現在口の中の装具も2第目となり、装具のお陰でだいぶ話
     し易くなりました。
     あとは「か行」の爆裂音がだせれば、最高?なのですが・・
     3年経過して今やっと、ST(言語聴覚士)によるリハビ
     リを始めました。
     これから具体的な訓練を開始して、どこまで回復出来るか
     が楽しみです。

      

    【嚥下障害】
     
     
食事はあまり大きな変化は、ないかもしれません。
     ただ退院直後は、鼻からの経菅栄養でしたがその後半年し
     て口腔ないから
     液体を摂取する事が出来るようになり大分楽になりました。
     その後3年経過し半年前からやっと少しの柔らかいゼリー
     状の物が食べられる
     ようになりました。
     長い道のりですが少しづつ嚥下も出来るようになりました。
     突然襲ってくる、唾液によるむせも少なくなりました。
     それにより誤嚥性肺炎も少なくなりました。
     しかし、現在もミキサー食によるパン食が栄養摂取の基本
     です。昼ご飯は以前は、テルミールでしたが、今はコヒー
     や携帯ゼリーにして必ずしも毎食必ず栄養をとるという事
     はなくなりました。
     適当に食べれる時に食べていても、栄養不足(カロリー不
     足)にならない事が経験で分かってきました。
     今はテルミール(高カロリー栄養食)は、長期の島の出張
     等で食料が自由に手に入らない時だけの飲用になりました。
     以前はテルミールがなければ確実に死んでおりましたし、
     口から摂取するのも難しかった状況を考えるととても、幸
     せな事です。
     
    
【最近の食事】
     ○朝 
     人参と果物の自家製ジュース  
     メロンパンと牛乳のミキサー食 
     野菜炒めと牛乳のミキサー食 大麦若葉
     ○昼 
     コヒー牛乳 ビダーインゼリー
     ○夜 
     冷奴(柔らかいザル豆腐等) 生卵 イカの塩辛 
     もずく酢 トロロ ビール 具なしシチュー等

      ○間食
      ケーキと牛乳のミキサー食 アイスクリーム 

      今も基本は流動食ミキサー食ですが、何もない時や晩酌等で、
      少量ですがそれ以外の物も食べられる(飲み込む)ようになり
      ました。
      でも相変わらず歯がないので、咀嚼(噛む)する事はできませ
      んが・・・