定価 | 本体1,500円+税 |
判型 | A5判 |
ページ数 | 300ページ ISBN978-4-906929-31-3 |
発行 | 平成26年6月 |
発行所 | 一般財団法人 司法協会 〒104-0045 東京都中央区築地1-4-5 第37興和ビル TEL 03-5148-6528 |
一般書店でも販売していますが、書店で買えない場合は、郵送料はかかりますが、FPICか司法協会に申し込んでください。
本書は、社団法人設立20周年を機に、これまで「ふぁみりお」に掲載された記事を厳選し、「老人」、「夫婦」、「若者」、「親子」、「未来」の5部に分けて編集して出版したものです。各記事は、専門的な内容を平易で分かりやすく解説し、提言を行っています。
例えば、「人口超減少社会について考える」の最後は、「それとも愚かな人類は、依然として領土を争い、宗教で衝突しては殺し合いを続け、人類より賢くなったロボットたちによって絶滅危惧種に指定され、囲いの中で暮らすことになるのでしょうか。」と結ばれています。
「進化する老いについて考える」の最後は、「私たち日本人は、世界中で最も進化した老いを享受しているのですから、私たちの赤秋は、世界のどこの人たちよりもずっと赤く燃え、素晴らしい夕焼けを残すものでありたいと思います。」となっています。
また、「子どもを勇気づけ、やる気にさせる魔法の言葉」の最後は、「あなたは、ガミガミ言って子どもに嫌われるのと、魔法使いになって子どもに尊敬されるのと、どっちがいいですか?」となっています。
面会交流については、父親の背中をなで回しながら「パパだ、ボクのパパだ!」と叫んだ子どもの情景などを織り込みながら、FPICが17年間に蓄積した面会交流援助の理論と技法を紹介しています。
「海外トピックス」では、日本が直面している諸問題について、外国はどのように対処しているかを紹介しています。例えば、「養育費の履行確保―諸外国とわが国の対応を比べる」では、養育費不払いを犯罪とみなして、顔写真入りの「Wanted(お尋ね者)」という見出しを付けたポスターを張り出すところもあるなどの徹底した対応を紹介し、日本もハーグ条約の批准に伴って、「国は居所や勤め先の探索が必要な場合の対策を立てるなど、国民の生活に対する関与を抜本的に考えなければならない事態に至っていると思われます。」と結んでいます。
本書は、平成26年8月20日に「日本図書館協会選定図書」に選定されています。
<本書の目次> |
第1部 平成老年考〜人口減により高齢者は〜 |
第1章 | 人口超減少社会について考える |
第2章 | 高齢者の意見をもとに高齢者の就労について考える |
第3章 | 少子化の社会的背景を各種統計から考える |
第4章 | 進化する老いについて考える |
第2部 平成夫婦考〜夫婦の絆がほどけるとき〜 |
第1章 | 熟年離婚について考える―長年の夫婦の絆か柵か― |
第2章 | 協議離婚について考える―合意しておくべき事項とそれを守らせる手続きの確保― |
第3章 | 第50号記念「ふぁみりお」が取り上げてきた家庭問題を振り返る―創刊第1号から第50号までの17年間の軌跡― |
第4章 | 相談室から見た今どきの家族―家族の再生を考える― |
第5章 | 海外の男女共同参画社会の実情―スウェーデン・スペイン・アメリカ― |
第6章 | 嫉妬!この度し難い心といかに付き合うか |
第7章 | 大人の品格について考える―自己愛社会にモンスター・ペアレントたちが登場― |
第3部 平成若者考〜若者の意識は変わったか〜 |
第1章 | 戦後60年の若者群像を見る―いつの時代も若者たちは大人を不安がらせて来たが…― |
第2章 | 最近の若者論について考える |
第3章 | 少年非行は今どうなっているのか―平成20年版「犯罪白書」から― |
第4章 | 戦前の子どもにもかなりのワルがいた―管賀江留郎著「戦前の少年犯罪」(築地書館・2007.10)を読んで― |
第5章 | エリオット・レイトン著「親を殺した子供たち」を読み返す |
第6章 | 赤ちゃんとの心のキャッチボールを―乳児期の発達課題「基本的信頼感の獲得」について考える― |
第7章 | 子どもたちを勇気づけ、やる気にさせる魔法の言葉 |
第4部 平成親子考〜親子であるとき、離れるとき〜 |
第1章 | 再び問う、「いま日本の子どもたちは幸せか」―「ふぁみりお」に見る子どもたちの世紀末― |
第2章 | 児童虐待はなぜ増え続けるのか―ネグレクト(保護の怠慢)を中心に深刻化のメカニズムを考える― |
第3章 | いやされない傷―児童虐待と傷ついていく脳― |
第4章 | 民法の一部改正について考える―21世紀は再び「子どもの世紀」となり得るか― |
第5章 | 離婚した親と子どもの声を聴く―「養育環境の変化と子どもの成長に関する調査研究」の報告書より― |
第6章 | 面会交流場面における子どもたち |
第7章 | 高紛争家族の子の監護調整―アメリカにおける新たな取り組み― |
第8章 | リロケーションは許されるか(アメリカ合衆国)―子を伴う監護親の転居の是非― |
第9章 | 共同監護について考える―米国の実態から― |
第10章 | 子どもの幸せのために(2)―諸外国の施策とわが国の現状― |
第11章 | 子どもの代理人―アメリカ、ドイツの場合― |
第12章 | 養育費の履行確保―諸外国とわが国の対応を比べる― |
第13章 | ハーグ条約加盟―国境を越える子の奪い合い防止のために― |
第5部 平成未来考〜子どもの未来のために〜 |
第1章 | 社団法人設立20周年記念特別号・記念講演「子どもの最善の利益の実現に向けて」講師・安倍嘉人中央更生保護審査会委員長 |
第2章 | 東日本大震災と子どもたち―愛する人や物を失った心の傷をどう癒すか― |
公益社団法人家庭問題情報センターの事業所と実施している公益目的事業 |
定価 | 本体1,334円+税 |
判型 | A5判 |
ページ数 | 232ページ |
発行 | 平成24年5月 |
発行所 | 一般財団法人 司法協会 〒104-0045 東京都中央区築地1-4-5 第37興和ビル TEL 03-5148-6528 |
一般書店で買えない場合は、郵送料はかかりますが、FPICに申し込んでください。
著者は、名古屋家庭裁判所首席家庭裁判所調査官を退職後、帝京大学、昭和女子大学、お茶の水女子大学等で家族問題の講義をするかたわら、FPICの副理事長、日本犯罪心理学会長等を歴任された家族問題の卓越した専門家です。
終戦から今日までの社会変動が家庭・家族に及ぼした影響を歴史的に俯瞰しながら、豊富な表やグラフを駆使して丁寧に分かりやすく解説し、そして、「いま、家族の何が問題なのか」を解き明かし、警鐘を鳴らしている貴重な本です。
二冊とも、家族の問題に悩んでいる人、家族の問題の相談を担当している人、また、家族の制度の問題を考える人たちに、是非読んでいただきたいと思います。