Deftones + Sparta + Brace

03年1月23日(木)ラウンドハウス


 ゴールド・コーストでのBig Day Outに行くのでDeftonesのシドニー単独公演は行くつもりはなかったのだけれど、前座がMurderdollsと発表された瞬間彼らに狂っている家族が「絶対行く〜!」と言い出したので急遽チケット購入。でもBDOではこの2バンドをパスできた(家族は一回でも多く観たいのでBDOでもMurderdollsの最前列で暴れてたけど)おかげで時間のやりくりがぐっと楽に。
 ところが、シドニーに帰ってきてMurderdollsのオフィシャル・サイトをチェックしたら、なんと「Deftonesの要望により」前座を外されたとのニュースが!!!がーん。Deftonesに興味の無い家族は行くのやめて、Murderdollsを結局一度もまともに観てない(サマソニで最後の2、3曲は観たけれど)残念さを一人でかみしめつつ会場へ。会場に着くまで不明だった代役はBraceとSpartaの2バンドと判明。会場は大学の中のホールで文化祭で学生バンドが出演するのにぴったりな大きさ?Deftonesの後にはペリー・ファレル(Jane's Addiction)がDJのイヴェントがあると会場に来て知ったけれど、平日にやられても困りますよ・・・。

 最初のBraceはPacifierの前座で11月にも観た地元のヘヴィ・ロック・バンド。3バンドも出ると最初のバンドなんて特に興味がなければちゃんと聴かないので正直あまり覚えてないけど前回よりもアグレッシヴだった。
 
 次のSpartaはBDOレポにも書いたとおりあまり興味無いのだけれど、Deftonesに備えてこの時点で前で観ることに。At The Drive-Inを観た時も思ったけれど、このSpartaも決して単調&ありがちにならないよう気を使って曲を作ってることは伝わってくるんだけれども、正直言ってその努力が上手くいってるとも思えない。キャッチーな音楽性ではないし、かといってそういった分かり易さがなくても聴いていて納得してしまうような有無を言わせぬ説得力があるわけでもないし。演奏や音はしっかりしていたけれど・・・。ところでBDOでは気付かなかったけれど、ステージ向かって右端にずっと客席に背を向けてギターやサンプラーをプレイしていたサポート・メンバーがいたけれどメンバー紹介でも無視されていてなんだか気の毒。

 BDOで見れるのにわざわざ集まったはやはりハードコアなDeftonesファンばかりらしく(Murderdollsのファンと一目見て明らかな人たちもいたけれど・・・気の毒)、BraceはともかくSpartaですら一番前でも暴れてる客は殆どいないし、Spartaが終わると何度もDeftonesコールが起きてライヴ前から勝手に盛り上がっていく。そんな具合だからすっかり遅くなってDeftonesがようやく登場した瞬間から最後まで客の反応はずっと熱いままだったし、バンドもファンに十分に応えてくれた。ライヴだと重さ・激しさがCD以上に増していて、それでいて静と動を併せ持った彼らの両極端な魅力は損なわれずにちゃんと微妙な音の表情を伝えてくれる。顔だけ見ているとライヴ中でも無表情に見えるチノ・モレノも相変わらず存在感たっぷり(体重のことじゃないよ)だし。
 ただ、事前に聞いていたとおり、海賊盤対策のため新作発表間近なのに新曲は一切無し(セットリストはこちら)。確かに中身の濃いライヴだったものの、BDOのツアー仲間のXzibitが"Mini Maggit(Back To School)"で共演したこと以外目新しさが無かったのも事実。今日がDeftonesライヴ初体験ならまた違う感想になっただろうけれど、これで3度目だしやっぱり過去とは違う部分も見せて欲しかった。あと、確かにMurderdollsよりはこの組み合わせの方が音楽的には合っているとはいえ、やっぱり納得できーん!決して悪いライヴではなかったのに釈然としない不思議な一晩。新作が出てから改めて観ればだいぶすっきりしそうなんだけどね。


セットリスト
Kerrang!に載っていた当日のセットリストの写真から拾ってきました(ファン・サイトの投稿その1その2だと曲目・曲順が少々違うけど、一応写真を信用しておこう)。

1. Root
2. Nosebleed
3. My Own Summer (Shove It)
4. Lotion
5. Feiticeira
6. Change (In The House Of Flies)
7. Be Quiet And Drive (Far Away)
8. Mascara
9. Around The Fur
10. Lifter
11. 7 Words
12. Korea
13. Digital Bath
14. Bored
15. One Weak
16. Engine No.9
Encore
17. Mini Maggit (Back To School)
18. Head Up
03年2月26日
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