グレゴリオ暦 |
現在、日常使われているグレゴリオ暦は、1582年に制定された事実上の世界標準の暦です。
このグレゴリオ暦の前身はユリウス暦で、そのユリウス暦は、古代ローマ暦にエジプト
発祥の太陽暦を導入したものです。 日本では、1872年からグレゴリオ暦が採用されています。 |
ロ ー マ 暦 | ユ リ ウ ス 暦 | ||||
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月 | 呼 称 | 日 数 | 月 | 呼 称 | 日 数 |
第11月 | ヤヌアリウス | 29日 | 第 1月 | ← | 31日 |
第12月 | フェブルアリウス | 28日 | 第 2月 | ← | 28日 |
第 1月 | マルチウス | 31日 | 第 3月 | ← | 31日 |
第 2月 | アプリリス | 29日 | 第 4月 | ← | 30日 |
第 3月 | マイウス | 31日 | 第 5月 | ← | 31日 |
第 4月 | ユニウス | 29日 | 第 6月 | ← | 30日 |
第 5月 | クインチリス | 31日 | 第 7月 | (ユリウスに改称) | 31日 |
第 6月 | セクスチリス | 29日 | 第 8月 | (アウグストゥスに改称) | 31日 |
第 7月 | セプテンベル | 29日 | 第 9月 | ← | 30日 |
第 8月 | オクトベル | 31日 | 第10月 | ← | 31日 |
第 9月 | ノヴェンベル | 29日 | 第11月 | ← | 30日 |
第10月 | デケンベル | 29日 | 第12月 | ← | 31日 |
英語の各月の表記は、すべてユリウス暦の呼称から名づけられたものです。 |
ロ ー マ 暦 |
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ローマの建国は、紀元前8世紀頃といわれます。初代の王ロムルスがローマ最古の暦を
制定したといわれ、1年はマルチウス(春分の頃)に始まり、デケンベル(冬至の頃)までの
10ヶ月でした。(=ロムルス暦) 二代目の王ヌマ・ポンピリウス(紀元前7世紀頃)は、冬季を計算しないため、1年が304日 しかなかったロムルス暦の後ろに、ヤヌアリウスとフェブリアリウスの2ヶ月を付け加え、1年を 12ヶ月としました。(=ヌマ暦) |
ユ リ ウ ス 暦 |
紀元前46年、エジプトでクレオパトラと運命的に結ばれたユリウス・カエサルは、当時エジプトで
使用されていた太陽暦の合理性を感じ、当時、立春が厳冬期にくるほど大きくずれていた
ローマ暦を改正しました。このとき、4年に1度のうるう年も設けられました。7月の呼称、
ユリウス(英語のジュライ)は、カエサルの名ユリウスに由来します。(=ユリウス暦) 西暦8年、ローマのアウグストゥスは、それまで誤って3年に1度置かれていたうるう年を 本来の4年に1度に修正しました。(=アウグストゥス改暦) |
グ レ ゴ リ オ 暦 |
1582年、当時のローマ法王グレゴリウス13世は、それまで1500年以上使われてきた
ユリウス暦において、春分が10日ずれてしまい、キリスト教の重要な祝祭日である
復活祭の日付が、春分を基準に正しく決めることができなくなったため、改暦を行いました。
(=グレゴリオ暦) 1. 西暦1582年10月4日(木)の次の日を、10日ずらして、10月15日(金)とする。 2. ユリウス暦では、西暦年数が4で割り切れる年をうるう年としているが、100で割り切れ、 かつ400で割り切れない年はうるう年としない。 |
太 陰 暦 |
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月の運行、つまり月の満ち欠けの周期(朔望月という)を基準とするのが太陰暦です。 月の運行は季節推移と無関係で、1朔望月は約29.5日なので、12ヶ月を1年とすると、 1年は354日にしかならず、毎年、季節と11日あまりずれていくことになります。 「太陰」は月のことです。 |
太 陽 暦 |
地球が太陽の周りを一回りする期間を1年とするのが太陽暦で、季節と一致します。 太陽暦は古代エジプトで発祥しましたが、毎年、ナイル川の増水の頃、太陽とシリウス (おおいぬ座の一等星)が同時に昇るという偶然からです。1太陽年は365.2422日で、 4年で1日ずつずれていくため、うるう年があります。「陽暦」、「新暦」 などともいいます。 |
太 陰 太 陽 暦 |
太陰暦に、季節変化など太陽暦の要素を取り入れて作られた暦が、太陰太陽暦です。
「陰陽暦」 ともいわれますが、通常 「陰暦」、「旧暦」 とは、この太陰太陽暦をさします。 グレゴリオ暦が採用されるまで、中国で3000年以上、日本で1000年以上も使われていたのは、 太陰太陽暦です。 |
年月日という時間単位は、それぞれ、地球の公転周期(=年)、月の公転周期(=月)、 地球の自転周期(=日)を基準にしています。 |
年の種類 | 1年の日数 | 基 準 | |
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恒星年 | 365.2564日 | 恒 星 | 恒星を基準とする地球の公転周期 |
近点年 | 365.2596日 | 近日点 | 地球が太陽に最も近づく点(位置) |
太陽年 | 365.2422日 | 春分点 | 太陽が天球の赤道を南から北へ通過する点 |
暦の種類 | 1年の平均日数 |
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太陰暦 | 354日 |
ユリウス暦 | 365.25日 |
グレゴリオ暦 | 365.2425日 |
太陽年の平均をとって1年の長さを決め、これを暦年と調和させているのが現行の グレゴリオ暦ですが、3300年に1日のずれが生じます。 |