光の3原色と色の3原色



光の3原色
名 前略 号name波長 ( nm )
  Rred700
  Ggreen546.1
  Bblue435.8


色の3原色
名 前略 号name
  シアンCcyan
  マゼンタMmagenta
  イエローYyellow


■ 加法混色

 色を混ぜ合わせるにつれて、色が明るくなる(=光のエネルギーが加算される)混色を 「加法混色」 といいます。 光の混色は、その代表的な例です。
 光の場合には、赤(R)、緑(G)、青(B)の3つの色を使うと、ほぼすべての色が再現できます。この3つの色を、 「光の3原色(色光または光源色の3原色)」 といいます。カラーテレビや、コンピュータのカラーディスプレイの 発光体には、この3原色が使用されています。
 R G B の3色とも重ねると白になります。

■ 減法混色

 色を混ぜ合わせるにつれて、色が暗くなる(=光のエネルギーが減少する)混色を 「減法混色」 といいます。 減法混色を利用したものの代表は、カラー写真や印刷などです。減法混色の3原色は、「色の三原色 (色材、色料または物体色の3原色)」 といいます。こちらは、シアン(C)、マゼンタ(M)、 イエロー(Y)の3色です。
 物体の色は光の吸収によって生じるもので、青緑色のシアンは赤い光の吸収で、赤紫色のマゼンタは緑色の光の吸収で、 そして黄色のイエローは青色の光の吸収で生じます。
 印刷の場合、原理的には、理想的な反射特性を持った原色であれば、3色を混ぜ合わせて黒になるのですが、 実際のインクは、理想的な反射特性にはなっていないので、3色を混ぜ合わせても黒にはならず、ごく暗い茶色のような 色になってしまいます。印刷では、黒を再現するためにブラック(black=黒:kuro)インキを加えて、 C M Y K が カラー印刷の4原色 とされています。写真の場合は、3原色で再現しています。


光の3原色の組み合わせ 組み合わせると白色になる色どうしを、補色(あるいは余色)といいます。
  白 = 赤 + 緑 + 青
W = R + G + B
補  色
  シアン = 緑 + 青 = 白 - 赤
C = G + B = W - R
 シアン ←→ 赤
C ←→ R
 
  マゼンタ = 赤 + 青 = 白 - 緑
M = R + B = W - G
 マゼンタ ←→ 緑
M ←→ G
 
  イエロー = 赤 + 緑 = 白 - 青
Y = R + G = W - B
 イエロー ←→ 青
Y ←→ B
 


色光混合
緑 黄 青 緑紺 青
赤 紫 薔 薇 薔 薇 水 青
薔 薇 薔 薇 水 青水 青
紺 青 薔 薇 青 緑
青 緑
緑 黄
緑 黄黄 金


慣用色名
慣用色名 語 源 な ど
ベージュ明るい灰黄 無漂白の自然羊毛の色。
セピアごく暗い黄 イカの墨汁から作る絵の具の色。
カーキ暗い黄みの赤 ヒンディー語で泥土色という意味。
もえぎ黄 緑 草や木の萌え出る色。萌木と書く。
あさぎ緑みの青 薄いネギの葉の色。浅葱と書く。
群青色紫みの青 天然鉱物性の顔料の色。
江戸紫くすんだ青みの紫 江戸で染めた紫の染め色。
古代紫くすんだ紫  -
マゼンタあざやかな赤紫 印刷用の赤インキの色。イタリアの地名。
とき色うすい紫みの赤 天然記念物の鳥類トキの風切羽や尾羽の色。
新橋色こい青緑 大正時代、東京の新橋芸者に好まれた色。
納戸色くすんだ緑みの青 江戸時代、納戸の垂れ幕に使われた藍染め色。
はなだ色くすんだ青 藍染めによる仕上がり色のひとつ。
きなり色黄みの白 生地のままという意味。生成と書く。
利休色( 抹茶緑 ) 千利休好みの色。
利休ねずみ緑みの灰色 千利休好みの利休色にねずみがかった色。


--- 光の3原色と色の3原色 ---
2003. 作成



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