算数 (コラム 1) |
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コラム 1 | ||
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0 は偶数? | ||
偶数といえば、 2、4、6、8、10、12、14 ・・・ また奇数は、 1、3、5、7、9、11、13、15 ・・・ では、0 や -1 などのマイナスの数はどうなるでしょう。 ある本にはこう書かれています。 数学では、 偶数は 「自然数の中で2で割り切れる数」 奇数は 「自然数の中で2で割り切れない数」 と定められています。 偶数、奇数は自然数に限られています。自然数というのは、 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10 ・・・ のことで、0 やマイナスの数は含みません。 つまり、「0 や -1 は偶数でも奇数でもない」 が正解です。 整数は、以下のように分類することができます。
また、ある本にはこう書かれています。 偶数の定義は 「2で割ったとき、割り切れる数」 であるから、 「0 は偶数である」 また、0 は正の数でも、負の数でもない。 あらあら??? 数学に関する本でも、答えが分かれています。 そこで、私 haru 自身が 「広辞苑」 で調べてみました。 「偶数」・・・2で割り切れる整数 「奇数」・・・2で割り切れない整数 「整数」・・・1もしくは1を順次に加えて成る数(自然数)、 及びこれに対応する負数及び零の総称。 こうしてみると、「広辞苑」 では、0 は偶数ということになります。 管理人が、いろいろ調べてみたところ、偶数の定義は 「2で割り切れる数」 としているものが 多く、「0 は偶数」 が一般的のようです。 そして、「-1 は奇数」、「-2 は偶数」 となります。 どちらにしろ、実生活では、0 を偶数、-1 を奇数のように考えるほうが、便宜上 都合がいいことが多くあります。 つまり、「偶数は奇数に 1 を加えた数、または奇数から 1 を引いた数」 あるいは、 「奇数は偶数に 1 を加えた数、または偶数から 1 を引いた数」 と考えます。 1 - 1 = 0 ( 1 は奇数だから、そこから 1 を引いた 0 は偶数 ) 0 - 1 = -1 ( 0 は偶数だから、そこから 1 を引いた -1 は奇数 ) では、「自然数」 はどうでしょう。 学校の教科書では、自然数は、 1、2、3、4、5 ・・・ となっています。これは、文部省(現・文部科学省)が、教科書の中で、こう教えようと決めたからで、 「 0 」 は含まれていません。 自然数を、1 から始めるか 0 から始めるかは自由で、どちらが正しいというわけではありません。 ただし、-1 から始める人はいません。 市販されている数学の本(教科書ではない)では、自然数に 0 を入れるか入れないかは、 半分くらいに分かれています。数学者でも、0 を入れる人は半数以上いるそうです。 では、自然数を 0 から始める人と 1 から始める人の違いはどこにあるのでしょうか。 掛け算では、1 にどんな数を掛けても、答えはその数と同じです。 1 * a = a * 1 = a こういう要素を数学では、「単位元」 といい、1 は掛け算の単位元です。 足し算を考えたとき、 0 + a = a + 0 = a ですから、0 は足し算の単位元になります。 自然数を 1 から考える人は、足し算の単位元 0 がなくても気にならない人で、0 から考える人は、 足し算の単位元がほしい人といえます。 |