算数 (コラム 5) |
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コラム 5 | |||||||||||||||
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なぜ 10 0 は 0 でなくて 1? | |||||||||||||||
これも納得できない例でしょう。 10 4 は 10 を4回掛けることです。つまり 10 4 = 10 * 10 * 10 * 10 = 10000 では、10 0 は 10 を 0 回掛けることです。つまり、「10 をまったく掛けないのだから、 当然 0 」 のようですが、10 0 は 0 ではなく 1 と習いました。 ではなぜ、10 0 = 1 なのでしょうか。 いま、10 4 を 10 で次々と割っていきます。
10 を 10 で割ると 1 になり、指数は 1 減って 0 になります。 つまり、10 0 = 1 となります。 別な例で考えてみます。 いま、指数で表された数の割り算をします。 10 5 / 10 3 分数で考えると、 10 5 / 10 3 = ( 10 * 10 * 10 * 10 * 10 ) / ( 10 * 10 *10 ) = 10 * 10 = 10 2 = 10 5-3 となり、指数どうしの引き算になります。 ここで、10 3 / 10 3 の計算をしてみます。 10 3 / 10 3 = ( 10 * 10 * 10 ) / ( 10 * 10 *10 ) = 10 3-3 = 10 0 = 1 となります。 8 0 や 5 0 なども同様で、指数計算では、a 0 = 1 となります。 では、8 0 = 5 0 = 1 から、8 = 5 かというと、そうではありません。 a 0 = 1 は数学上の約束なのです。 一般に、a 0 = 1 、0 a = 0 ですが、a は 0 ではないという条件が ついています。この条件がないと、a = 0 のとき、答えが 1 と 0 両方になって矛盾します。 では、 0 0 はどうなるでしょう。 数学では、0 0 の値(答え)は、「考えない」 ことになっています。 |