算数 (コラム 7) |
---|
コラム 7 | ||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
未解決の 「4色問題」 | ||||||||||||||
有名な数学の未解決問題に 「4色問題」 というのがあります。 「地図に描かれた各国のうち、境界線を共有する2国は必ず異なる色で塗り分けるものと すると、最低何色の色が必要でしょうか」 という問題です。1点で接しているだけの2国や、 全く接していない2国は、同色で塗って差し支えないとします。
たとえば、上のような図を塗り分けるには、4色あれば十分です。
3色では十分でないことはわかりました。また5色あれば十分であることは証明されています。 実際には4色あれば十分であることはわかっていますが、その証明はできておらず、この 「4色問題」 は、未解決となっています。 順を追うと、以下のようになります。 1. はじめ、印刷業者の間で話題になった。 2. 1840年、数学者メビウス、1878年ケーレイがロンドン数学会の席上で提起した。 19世紀イギリスの数学者ガスリーが提起した。諸説あり。 3. イギリスの数学者ケンペが、4色で十分であると証明したが、 完全とは認めてもらえなかった。 4. 1890年、ヒーウッドがケンペの方針に沿って、5色あれば十分であることを証明した。 5. 1970年代、アッペル、ハーケンふたりの数学者が、コンピュータを使った "しらみつぶし法" で、4色で十分であることを証明した。 この、コンピュータを使った証明に対し、賛否両論沸き起こりました。しかし今では、 この証明は誰もが認めており、コンピュータの使用を少なくした別の証明もされています。 けれどもコンピュータをまったく使わない証明はされていません。 |