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・これ以上ヒバクシャを生み出すな!
・原子力事故被災者と被ばく労働者を含む総てのヒバクシャにヒバクシャ手帳を!
脱原発、核廃絶と結び実現しましょう

最新のINWORKSで、線量と固形がん過剰死の「閾値なし直線関係」が明確に

2023年8月に最新の3か国(米英仏)原子力施設労働者の疫学調査(INWORKS)が公表されました。
追跡期間を1944~2005から1944~2016と10年以上延長し、「人数・観察期間」が820万人・年から1,072万人・年に、固形がん死亡者数が17,957人から28,089人に増加し、検出能力が高まり、固形がん死亡解析が大幅に更新されました。

被ばく線量とがん過剰死の関係
2015年報告 白血病を除く全てのがん:0~100mSvで「閾値なし直線関係」
2023年報告 全ての固形がん:0~50mSvで「閾値なし直線関係」
・2015年の報告では、100mSv以下の線量域での「閾値なし直線関係の線量効果関係」は、「白血病を除くがん死亡」に関して統計的に有意に示されました。
・今回の調査で、固形がんについても、「閾値なし直線関係の線量効果関係」が100mSv以下の線量域で統計的に有意に示されました。
・さらに、原発被ばく労働者の年線量限度である50mSv以下の線量域でも「閾値なし直線関係」は統計的に有意でした。

INWORKSによって明らかにされたこと
・被ばく線量とがん過剰死の関係が100mSv以下でも「閾値なし直線関係の線量効果関係」であることを明らかになりました。
・ICRP2007年勧告で「がんリスクの推定に用いる疫学的研究方法は、およそ100mSv までの線量範囲でのがんのリスクを直接明らかにする力を持たないという一般的な合意がある。」とされていますが、これは打ち砕かれました。
・INWORKS2015、INWORKS2023、2021年の被ばく時年齢を20歳~60歳に限定したLSSとINWPORKSの比較研究から、線量・線量率効果係数が1であること(DDREF=1)が示されました。

最新のINWORKS概要1Gy当たり固形がん死過剰相対リスク
調査対象309,932人累積線量ERR/Gy(90%信頼区間)
追跡期間1944~2016年全線量域0.52(0.27~0.77)
人数・観察年1,072万人・年0-400mSv0.63(0.34~0.92)
固形がん死亡28,089人0-200mSv0.97(0.55~1.39)
平均結腸線量20.9mSv0-100mSv1.12(0.45~1.80)
0-50mSv1.38(0.20~2.60)
0-20mSv1.30(-1.33~4.06)

固形がん死の(相対リスク)線量効果関係
INWORKS2023

参考:2015年INWORKSの概要
調査対象原子力産業従事者308,297人
追跡期間1944-2005
人数・観察年820万人・年
がん死亡19,748人(固形がん17,957人)
平均結腸線量20.9mSv

1Gy当たり過剰相対リスク及び1Gy当たり1万人・年当たり過剰相対リスク
白血病を除く全てのがん固形がん
1Gy当たり過剰相対リスク1Gy当たり過剰相対リスク
線量域推定値及び90%信頼区間線量域推定値及び90%信頼区間
全域0.48(0.20~0.79)全域0.47(0.18~0.79)
0-200mSv1.04(0.55~1.56)1Gy当たり1万人・年当たり過剰相対リスク
0-150mSv0.69(0.10~1.30)線量域推定値 90%信頼区間
0-100mSv0.81(0.01~1.64)全域4.8(0.21~10.3)

白血病を除くがん死の(相対リスク)線量効果関係
図中の数字は各グループの人数。右側は拡大図(0~100mSv)


8月5日、ヒバクを許さない集いPart22案内

 被爆78周年原水爆禁止世界大会広島大会ひろばで「ヒバクを許さない集いPart22」が開催されます。ご参加ください。  案内チラシ
 日時 8月5日(土) 午後2時~4時半
 会場 RCC文化センター(広島市中区橋本町5-11)7F
 主催:原子力資料情報室・双葉地方原発反対同盟・原発はごめんだヒロシマ市民の会・ヒバク反対キャンペーン

 昨年始まったウクライナ戦争は長期化し、終結が見えない事態を迎えています。軍事力や核使用・その威嚇による解決はあり得ないことは明らかです。一方、安保関連3文書を成立させ、「攻撃能力」を明記した日本は平和主義から「戦争する国」に向かいつつあります。
 G7広島サミットは核軍縮、核廃絶を何ら打ち出さず、核兵器禁止条約には一切ふれることなく、むしろ核抑止力の重要性を強調しました。これをどの様に受け止めるのか?「被爆の実相」を知ってもらう企画はどの様に評価されているのか等々。木原省治さんから、問題提起を受けます。また、ヒロシマの若者高橋悠太さんから取り組みの報告を受けます。ウクライナ戦争を一刻も早く止め、世界を核軍縮から核廃絶へと向かわせ、核兵器禁止条約に批准させることは互いに関連した重要な課題です。同時に日本政府に核禁条約への批准を求め、大軍拡に反対していく為に、議論を深めましょう。
 岸田政権は、福島原発重大事故の国家責任を取ることなく、被害者を切り捨て、福島原発事故はなかったことにして原発回帰へと大きく舵を切りました。末田一秀さんから問題提起を受けます。会場から、再稼働反対の取り組みの報告、汚染水海洋放出反対と避難指示地域住民の健康補償の取り組みの報告、更に原発推進50年と被ばく労働者の現状と課題の問題提起を受け、原発回帰政策を皆の力で押し返していくために議論を深めましょう。

プログラム
あいさつ  木原省治(広島県原水禁常任理事)
第一部 止めよう戦争
  問題提起 木原省治
  報告  ヒロシマの若者 高橋悠太(カクワカ共同代表/ 核兵器廃絶日本NGO連絡会 事務局)
  質問・討論・まとめ
第二部 止めよう原発回帰
  問題提起 末田一秀(はんげんぱつ新聞編集長)
  参加者の報告  再稼働反対、福島原発トリチウム汚染水海洋放出反対
          避難指示地域住民の健康補償、原発推進と被ばく労働者
  質問・討論・まとめ

過去の「原水禁大会ひろば ヒバクを許さない集い」については、現在記事関連記事をご覧ください。


アメリカで放射線被ばく補償法(RECA)の延長・拡大に大きく前進

2023年7月、現行法を延長及び適用拡大する修正案がアメリカ上院で可決
2023年7月27日、米国議会上院は国防権限法(NDAA)の一部として、放射線被ばく補償法(RECA)の修正案を可決しました。
H.R.4426 - Radiation Exposure Compensation Act Amendments of 2023
RECA修正案2023(H.R.4426)は以下のような内容です。
◆請求期限を2042年まで19年延長する。
◆ニューメキシコ州、モンタナ州、アイダホ州、コロラド州、グアム(準州)、そしてネバダ州、アリゾナ州、ユタ州のすべての住民をダウンウインダーズに加える
◆ウラン鉱山労働者をはじめウラン産業労働者の補償対象期間、対象疾病の拡大
(1)補償対象期間を、現行の「1942年1月1日から1971年12月31日まで」を「1942年1月1日から1990年12月31日」に延長する。
(2)対象疾病を、現行の「肺がん、非悪性呼吸器疾患」に「腎臓がん、腎炎および腎尿管組織損傷を含むその他の慢性腎疾患」を加える。
ベン・レイ・ルジャン(民主党)ニューメキシコ州上院議員、マイク・クラポ(共和党)アイダホ州上院議員、ジョシュ・ホーリー(共和党)ミズーリ州上院議員は、超党派でこの法案を成立させることができました。
下院が承認した国防法案には放射線被ばく補償法の改正案はまだ含まれていません。最終法案に向けた交渉の最中です。

昨年、2年間の延長と2024年6月10日終了が可決
 RECAの期限を再延長する法案は、2022年5月11日に米下院で可決されました。
 この法案は、2022年7月9日に請求期限が切れる予定だった放射線被ばく補償法を2年間延長するもので、議員たちにより長期的な解決策を策定するための時間を与えることを目的としています。
 長期的な解決策としては、放射線被ばく補償法の期限の延長や、ダウンウィンダーと呼ばれる人々の資格要件を拡大することが期待されています。
 住民は、法律が失効すれば補償が終了するだけでなく、無料検診も終了する、核実験による降下物は核実験直後の人々にしか影響しないというのは間違いで地域の汚染がある、RECAが始まった当初は、5万ドルは大金であり、長い道のりを得ることができたが、今はそうではない、などと訴えています。

放射線被ばく補償法(RECA)
 アメリカの放射線被ばく補償法(Radiation Exposure Compensation Act, RECA)は1990年に制定された連邦法です。
 冷戦時代に米国が行った大気圏内核実験やウラン採掘・精錬・運搬による放射線にさらされたことが原因で癌やその他の特定の疾患を発症した人々に対して、一時金の支払いを行うものです。
 ◆風下地域
 ホワイトパイン、ユーリカ、ランダー、リンカーン、ナイ、クラーク郡北東部です。特定の期間に特定の病気にかかり、その地域に住んでいた人は、補償を申請することができます。
 ◆ウラン労働者
 コロラド州、ニューメキシコ州、アリゾナ州、ワイオミング州、サウスダコタ州、ワシントン州、ユタ州、アイダホ州、ノースダコタ州、オレゴン州、テキサス州の特定のウラン産業雇用を対象としています。
 対象期間は1942年1月1日から1971年12月31日までです。
 対象期間中に、少なくとも1年間、対象となるウラン鉱山で働いていたこと、またはウラン鉱山で雇用されている間に40作業レベル月以上の放射線に被曝していたことが条件となっています。
 対象期間中に、少なくとも1年間、補償対象のウラン工場で、または鉱山や工場からウラン鉱石やバナジウムウラン鉱石を運搬する業務に従事していた場合も含まれる。
 ◆核実験現場参加者
 核兵器の大気爆発を伴う実験への現場参加を対象としています。 「現場」とは、太平洋核実験場、ネバダ核実験場、南大西洋核実験場、トリニティ核実験場、海軍造船所、空軍基地、または大気圏核爆発に使用された船舶、航空機、その他の設備が除染されたその他の公式政府施設内の指定場所、またはネバダ核実験場で実施された大気圏核実験からの放射性降下物を監視する目的で使用された指定場所の上空または内部での任務を意味します。
  「核兵器の大気圏内爆発」とは、1963年1月1日以前に米国が実施した核実験のみを意味し、日本の広島と長崎における戦時中の爆発は含まれません。
 請求者は、核兵器の大気爆発を伴う実験への現場参加と、その後の特定補償対象疾病の診断の両方を立証しなければなりません。

 風下住民には5万ドル、現場参加者には7.5万ドル、ウラン産業従業員には10万ドルが支払われます。


国・東電による海洋放出反対8・27全国行動

日時  8月27日(日)13:00~14:30
会場  いわき市 イオンモール小名浜前歩道(アクアマリン側)
主催  国・東電による海洋放出反対全国行動実行委員会
呼びかけ団体 いわき地区7者共闘
(立憲民主党・日本共産党・社会民主党・いわき地方労平和フォーラム・いわき市労連・小名浜地区労・いわき地区交運共闘)
主催者から団体賛同の要請が発せられています。
申込書に団体名、代表者氏名、住所、電話番号を記入して8月21日までにFax送信してください。
(pdfファイルにてアップします) ⇒ 団体賛同の要請文書
ヒバク反対キャンペーンは賛同しました。


7月23日ALPS処理水海洋放出問題「原子力規制庁・東電」交渉報告

 7月23日郡山市で、10団体と原子力規制庁・東京電力とのALPS処理水海洋放出方針に関する交渉が開催さ、40人余りが参加しました。
 最初に新地町の漁師小野さんが、「海は生活の場で、身を清めて漁に出る神聖なところだ。海にゴミを捨てることは禁止されているのに、なんで汚染水だけがまかり通るんだ。岸田総理は一度立ち止まって考えるべきだ。冷静に考えれば、子どもでもわかる。流せば、福島がなくなる。福島は死ぬんでいいのですか。」と漁業と福島の将来について訴えかけました。
 今回の争点の1つは、7月4日に公表されたIAEA報告書でした。
 IAEA報告書は、海洋放出の方針は日本政府が決定したこととし、推奨も、支持もしないと弁解しています。
 汚染水を海水で薄めて放出することに対しては国際基準に合致するとしています。  しかし重要な点は、放射性物質の海洋投棄そのものを認めない「ロンドン条約」に抵触することです。  従って、政府の海洋放出方針はIAEA報告書によって権威づけられません。  こうした基本的な問題に対して、原子力規制庁も東電もきちんと回答することができませんでした。
 争点の2つ目として、東京電力に、「関係者の理解が得られていないことを認め、文書確約通り、「たとえ、政府がゴーサインを出しても、放出しない」と約束せよと迫りました。!  東電は本社に伝え後日回答すると答えるのみでした。
詳細は、7月23日原子力規制庁・東京電力交渉の報告をご覧ください。


8月5日、ヒバクを許さない集いPart22案内

 被爆78周年原水爆禁止世界大会広島大会ひろばで「ヒバクを許さない集いPart22」が開催されます。
          案内チラシ
 日時 8月5日(土) 午後2時~4時半
 会場 RCC文化センター(広島市中区橋本町5-11)7F
 主催:原子力資料情報室・双葉地方原発反対同盟・原発はごめんだヒロシマ市民の会・ヒバク反対キャンペーン

 昨年始まったウクライナ戦争は長期化し、終結が見えない事態を迎えています。軍事力や核使用・その威嚇による解決はあり得ないことは明らかです。一方、安保関連3文書を成立させ、「攻撃能力」を明記した日本は平和主義から「戦争する国」に向かいつつあります。
 G7広島サミットは核軍縮、核廃絶を何ら打ち出さず、核兵器禁止条約には一切ふれることなく、むしろ核抑止力の重要性を強調しました。これをどの様に受け止めるのか?「被爆の実相」を知ってもらう企画はどの様に評価されているのか等々。木原省治さんから、問題提起を受けます。また、ヒロシマの若者高橋悠太さんから取り組みの報告を受けます。ウクライナ戦争を一刻も早く止め、世界を核軍縮から核廃絶へと向かわせ、核兵器禁止条約に批准させることは互いに関連した重要な課題です。同時に日本政府に核禁条約への批准を求め、大軍拡に反対していく為に、議論を深めましょう。
 岸田政権は、福島原発重大事故の国家責任を取ることなく、被害者を切り捨て、福島原発事故はなかったことにして原発回帰へと大きく舵を切りました。末田一秀さんから問題提起を受けます。会場から、再稼働反対の取り組みの報告、汚染水海洋放出反対と避難指示地域住民の健康補償の取り組みの報告、更に原発推進50年と被ばく労働者の現状と課題の問題提起を受け、原発回帰政策を皆の力で押し返していくために議論を深めましょう。

プログラム
あいさつ  木原省治(広島県原水禁常任理事)
第一部 止めよう戦争
  問題提起 木原省治
  報告  ヒロシマの若者 高橋悠太(カクワカ共同代表/ 核兵器廃絶日本NGO連絡会 事務局)
  質問・討論・まとめ
第二部 止めよう原発回帰
  問題提起 末田一秀(はんげんぱつ新聞編集長)
  参加者の報告  再稼働反対、福島原発トリチウム汚染水海洋放出反対
          避難指示地域住民の健康補償、原発推進と被ばく労働者
  質問・討論・まとめ


国際がん研究機関(IARC)の研究者グループによる、広島長崎疫学調査(LSS)と国際原子力施設労働者疫学調査(INWORKS)の比較研究

 国際がん研究機関の研究者グループが、広島長崎疫学調査(LSS)から対象者を20歳~60歳で被ばくした人々に絞り、2015年に発表されているイギリス、フランス、アメリカ3カ国原子力施設労働者の疫学調査(INWORKS)の結果と比較検討しました。
 結果は、「Radiation and Environmental Biophysics volume 60, pages23–39 (2021)」に公表されています。

主な内容は、下記の2点です。
①広島・長崎の原爆被爆者の固形がん死と線量の関係が「閾値なし直線関係」であることを初めて明確にした。
②「線量線量率効果係数(DDREF)」について初めて系統的に言及した。
 (注)公衆や労働者の放射線防護基準は、放射線被ばくのリスクを広島長崎の疫学調査結果の半分として勧告されている。

調査対象と特性
 年齢を20歳以上、また被ばく期間等に制限を加えて、原爆被爆者は45,625人、核施設労働者は259,350人が対象とされました。
調査集団の特性Life Span Study
N=45,625
INWORKS
N=259,350
被ばく期間19451945-2005
調査期間1950-20031950-2005
男性の割合36%88%
被ばく時年齢平均37.3[20.1~59.9]平均37.7[19.4~71.5]
到達年齢平均65.9[27.6~112.1]平均60.0[25.5~112.3]
結腸線量(mGy)平均115.7[0.0~2,905.2]平均19.2[0.0~1,237.1]
結腸線量100mGy以下の割合78%96%
赤色骨髄線量(mGy)平均134.3[0~3,630.0]平均17.6[0.0~1,131.5]
人・年(百万)1.486.18
死因
全がんの件数(%)37,943(83.2%)59,118(22.8%)
固形がんの件数(%)7,982(21%)16,279(27.5%)
白血病の件数(%)196(0.5%)464(0.8%)

固形がん死亡の比較
 固形がん死に関しては、ERR/Gyの評価値は直線線量―効果関係モデルにあてはめれば、LSSとINWORKSの調査間で、その値の大きさはよく似ています。
 ERR/Gyは、LSS集団では0.25(0.11~0.52)で、INWORKS集団では0.26(0.01~0.52)でした。
 直線線量―効果関係モデルが適していることが分かりました。
 一方、直線―2次曲線の線量―効果関係はほとんど支持されないことが分かりました。
 LSSとINWORKSで、固形がん死亡のERR/Gyが低い線量までほぼ同じ値を示したことは、線量線量率効果係数(DDREF)が1であることを意味しています。
0-100mGy0-200mGy0-300mGy0-500mGy0-1000mGy全体
Life Span Study
平均結腸線量14.225.234.450.277.0115.7
人・年1,158,8701,266,4401,320,5601,382,4401,442,1001,480,340
観察死亡者数6,0696,6646,9737,3157,6867,982
ERR/Gy0.380.500.450.250.240.28
90%信頼区間-0.27~1.070.17~0.860.21~0.700.11~0.410.15~0.340.18~0.38
P(vs. null model)-0.3430.0110.0010.004<0.001<0.001
過剰死亡数45.0116.8146.8128.0<191.4<321.1
INWORKS
平均結腸線量9.412.814.515.916.316.4
人・年5,943,5506,104,4106,150,1006,173,4706,178,1506,178,320
観察死亡者数15,09415,83216,07916,23516,27816,279
ERR/Gy0.490.630.320.260.310.29
90%信頼区間-0.21~1.230.21~1.070.01~0.650.01~0.520.09~0.540.07~0.53
P(vs. null model)0.2530.0120.0920.091<0.021<0.026
過剰死亡数93.5179.4111.8102.5<129.7<124.3


7月23日福島県郡山で、10団体の原子力規制庁、東電との交渉

7月23日福島県郡山市で、10団体による原子力規制庁、東電とのトリチウム汚染水(ALPS処理水)海洋放出方針に関する交渉が行われます。
東電も政府も「関係者の理解なしには顔用放出しない」とくりかえしていますが、関連施設は完成し、真水による試験放出は終了し、「IAEAの報告書で安全性が示されている」と放出の機をうかがっています。
交渉で問題点を追及しましょう。   質問書

「トリチウム汚染水(ALPS処理水)海洋放出方針に関する意見交換会」
日時:7月23日(日) 午後1時半〜4時半
場所:けんしん郡山文化センター(郡山市民文化センター)
   (福島県郡山市堤下町1番2号)
  (4階) 第3会議室
主催10団体:脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、福島原発事故被害から健康と暮しを守る会、フクシマ原発労働者相談センター、原水爆禁止日本国民会議 原子力資料情報室、全国被爆2世団体連絡協議会、原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーン
紹介議員:福島みずほ 参議院議員


6月12日、ALPS処理水海洋放出反対!10団体東電交渉報告
東京電力は文書確約を遵守し、真水による試験放出など準備作業を直ちに中止し、「福島県漁連などが反対している限り放出しない」と約束せよ!

6月12日、東京電力は、トリチウム汚染水(ALPS処理水)の海洋放出に向け、「汚染水を真水に置き換えた海洋放出の試験運転」を開始しました。
6月22日、全漁連は総会で海洋放出反対を再確認する決議を採択し、政府に申し入れました。

6月12日、早朝から試験放出が始まる緊迫した状況の中、私たち、脱原発福島県民会議をはじめ10団体は午後1時半から4時前まで、海洋放出撤回を求め、福島市内で東電交渉を行いました。ヒバク反対キャンペーンも1名が代表参加しました。
東電は、事前の文書回答無しで交渉時間を1時間縮める誠意のない対応で、現地4名が出席しました。
市民側は約50名(マスコミ5名を含む)が参加し、大半は福島県内の各地から駆けつけた市民に広がりました。「これまで何度も、関係者の理解を得ない限りは放出しないと言っていたのに、真水で試験放出を開始するとは、東電は何を考えているのか!」「約束違反ではないか!」と、強い怒りを持って東電に抗議し、参加者が一体となって追及しました。東電は、「重要な質問項目を飛ばして回答しない」、「全く異なる質問に同じ回答を延々と続ける」など人を馬鹿にした態度でした。質問内容をデータで具体的に示し、質問に即した具体的な回答を求めると東電の全員が回答できず黙ってうつむく状況が続き、最終的に、「社へ持ち帰ってしかるべき部門に伝え、すべての質問項目に対して6月末を目途に文書回答を出す」と先延ばししました。交渉の成果など詳細は、「10団体東電交渉報告」「10団体東電交渉質問書」をご覧ください。


学習討論集会
原発推進50年が生み出した被ばく労働者の現状と課題
7月2日(日) 14~16:30 会場:大阪市立福島区民センター 304号室

案内チラシ   リーフレット「原発推進50年が生み出した被ばく労働者の現状と課題」

政府の原発推進政策により、住民、労働者が多数被ばくさせられました。原発は人権無視の発電です。
 原発は運転・維持に必要な定期検査などで、重大事故がなくても、多数の労働者が被ばく労働に従事することを前提に作られています。
 原発推進政策により65万人にものぼる被ばく労働者が生み出されました。原子力政策を推進し多数の被ばく労働者を生み出した国の責任を追及し、線量限度の引き下げ、労災認定基準の引き下げ、健康管理や社会保障の充実、さらには国の責任による補償措置などを要求し、実現しなければなりません。
今回の学習討論会では、
 ①原発推進政策により65万人にものぼる被ばく労働者が生み出された。
 ②労働者の線量限度は公衆の被ばく限度に比べ非常に高く、原発の運転が優先されている。
 ③原発推進政策の中で労働者の個人及び集団線量が増加し、多数の健康被害が避けられない。
 ④労災申請が増加しているが「当面の労災補償の考え方」により多数が不認定となっている。
 ⑤政府は被ばく労働者への健康管理手帳の交付を拒否し離職後の健康管理を放置している。
 ⑥国際的な信頼性の高い疫学調査が進み100mSv以下での線量に比例した健康影響が明らかになっている。
などを取り上げます。
 これまで多くの団体個人が被ばく労働者の労災認定や損害賠償などの個別の課題に取り組んでこられました。ヒバク反対キャンペーンもこれらの課題を中心に取り組んできました。
 「原発推進50年がもたらした原発被ばく労働者の課題」は新たに取り組み、具体化しなければならない課題です。政府の原発回帰に対する反対の取り組みの一環でもあります。今回の学習討論会が、現状認識・意見交換を深めながら取り組みを具体化するための一歩となることを願っています。

会場 大阪市立福島区民センター  大阪市福島区吉野3-17-23


主催 ヒバク反対キャンペーン   連絡先 建部暹 e-mail  hibakuhantai@yahoo.co.jp


国が高レベル廃棄物最終処分基本方針を改定(2023年4月28日)

 政府は4月28日、原発の使用済み核燃料再処理で生じる高レベル放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針の改定を閣議決定しました。
 改定は2015年以来8年ぶりです。
 改定基本方針では、「政府の責任で最終処分に向けて取り組んでいく」と明記し、国が前面に出て処分地の選定を進める姿勢を強調しています。
 基本方針には、国が主導する形で地元の電力会社と原子力発電環境整備機構(NUMO)が協力して100カ所以上の自治体を訪問することや、国が直接地元の経済団体や議会などに説明し調査の検討を申し入れることなどが盛り込まれました。
  改定の概要(pdf)


長期化するイチエフ被ばく労働

緊急時作業(政府は2011年12月16日に「緊急時作業」を解除した)
・事故発生の2011年3月には東電社員1696人、下請等2286人、計3382人が緊急時作業に従事した。
・事故発生から12月末までに東電社員3282人、下請け等16308人、計19590人が作業に従事した。
下請け等従事者が大部分を占めた(3月57.4%、4月71.7%、5月79.8%、6~12月80%台)。

表1.毎月ごとの従事者数、被ばく線量(出典:東電報告)
期間東電社員下請け等下請け等の割合
(%)
従事者数被ばく線量(mSv)従事者数被ばく線量(mSv)
最大値平均値最大値平均値
2011-031696670.3631.532286238.4214.1557.4
2011-04165759.606.66420449.614.3571.7
2011-05147733.423.14582848.803.3779.8
2011-06135116.292.12640289.503.0882.6
2011-07135131.131.69652161.972.4382.8
2011-08128623.331.72623066.502.2082.9
2011-09120711.351.45600033.402.0183.3
2011-10117936.351.57562323.501.8482.7
2011-11118013.401.07558023.031.4682.5
2011-12119223.201.10540819.201.4381.9
2012-01109517.001.19494721.901.3681.9
2012-02110917.630.91484720.911.5181.4
2012-03111912.100.83475621.831.3681.0

高線量下での作業が続く
汚染水処理、建屋内の線量調査・水位測定・写真撮影、構内の除染・フェーシング、不要タンク解体、原子炉建屋カバー設置、4号炉燃料プールからの使用済み燃料取り出し、凍土遮水壁建設、原子炉格納容器内のデブリ調査のための、除染・壁の穴あけ・デブリ調査などの作業、燃料プールの燃料取り出しのための、建屋カバー除去・除染・取り出し装置の設置、1/2号機排気筒の解体などの作業が行われた。
高汚染SGTS配管(最高160mSv/h)の撤去作業が行われている。
・2012年1月から2016年3月迄に新たに東電社員1,430人下請等25,939人が従事。
・2016年4月から2021年3月迄に東電社員2,456人下請け等22,568人が従事。下請け等が90%を占める。
・2021年4月から2023年10月末迄に東電社員1728人下請け等13654人が従事。下請け等が89%を占める。
表3 緊急時作業従事者とその後の作業従事者(2023年10月まで)
作業 緊急時作業 その後の作業
期間 2011/03~
2011/12
2012/01~2016/03 2016/04~
2021/03
2021/04~
2023/10
東電社員 3,282人 1,430人 2,456人 1,728人
下請企業 16,308人 25,939人 22,568人 13,654人



作業従事者の推移
事故発災以降増加し2011年7月に7800人台のピークとなり、そ後減少し2011年8月~2013年9月は概ね横ばいで推移した。
・2013年10月ごろから増加し始め、2015年3月に1万2300人台のピークとなる。その後減少傾向が続きし、2019年3月頃7000人前後で推移している。
・2014年4月から2016年2月にかけて、準備を含め、凍土遮水壁の建設工事が行われた。これが2015年3月のピーク前後の従事者数の増加となっている。
・その後徐々に減少し2021年4月、5月には5900人台となったが、再び増加に転じ、2023年3月には7900人台に増えてきている。
平日1日の従事者数の推移
・発災以降増え続け、2015年2月~3月に平日1日の従事者が7000人を超えた。その後徐々に減少し、2019年4月~2022年5月はおおむね3000人台で推移した。2022年6月以降は4000人台で推移している。
出典:廃炉・汚染水対策チーム会合/事務局会議(2019.05.30)資料2-1「廃炉・汚染水対策の概要」
       〃              (2020.01.30)    〃
       〃              (2022.04.27)    〃
       〃              (2023.03.30)    〃
       〃              (2023.09.28)    〃
表4 平日1日あたりの従事者数の推移(2013年4月~2023年08月 実績数)
年月 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023
1月   3730 6570 6370 5850 4930 4190 4120 3910 3920 4590
2月   4020 7130 6720 6110 4970 4400 4210 4220 4170 4640
3月   4270 7450 6360 5940 4740 3980 3920 3890 3890 4550
4月 2950 4450 6940 5790 5470 4140 3440 3580 3020 3620 4360
5月 3060 4840 6800 5940 5590 4260 3610 3570 3200 3550 4120
6月 3130 5490 6900 5910 5530 4250 3610 4020 3680 4100 4480
7月 2990 5730 6740 5980 5460 4260 3630 3980 3690 4170 4600
8月 3130 5800 6690 5850 5380 4260 3660 3850 3020 3500 3540
9月 3290 6440 6670 5740 5230 4210 3730 3770 3500 4270
10月 3220 6220 6830 5920 5150 4050 3790 3930 3800 4420
11月 3410 6600 6450 5960 5090 4160 3990 4070 3890 4620
12月 3540 6890 6430 6010 5050 4270 4070 4060 3850 4410



高線量下の被ばく労働が長期化し、下請けが被ばく労働を担うという事故前と同じ状況になってきている。
事故発生から2016年3月末までの5年間では、従事者4万7千人のうち20%を超える1万人が20mSv以上被ばくし、その86%を下請け労働者が占めている。
2016年4月から2021年3月末までの5年間では、下請け労働者2万2568人の10.9%の2459人が20mSv以上被ばくしている。
表5 20mSvまたは10mSvを超えて被ばくした労働者
所属 2011年3月~2016年3月 2016年4月~20221年3月 2021年4月~20223年3月
所属 従事者計 20mSv超え 比率 従事者計 20mSv超え 比率 従事者計 10mSv超え 比率
東京電力 4712人 1431人 30.4% 2456人 92人 3.7% 1570人 47 3.0%
協力企業 42244人 8646人 20.5% 22568人 2459人 10.9% 11984人 1831人 15.3%
合計 46956人 10077人 21.5% 25024人 2551人 10.2% 13554人 1872人 13.8%







・2021年1月、2月現在、構内のほとんどの地点では毎時10μSv以下となっている。原発建屋周辺では毎時750μSv、毎時270μSv、毎時110μSvといったホットスポットが残っている。
・建屋内は今もなおレベルが桁違いに高く、非常に危険な環境である。

SGTS配管撤去作業
非常用ガス処理系配管(SGTS配管)は事故時に原子炉建屋内の空気を、フィルタを通して換気するための装置の一部で、1号機、2号機とつながっているSGTS配管はベント作業により放射能汚染されている(最高160mSv/h)。
全体でおよそ135メートルある配管のうち、1号機の大型原子炉建屋カバー設置工事の直接障害となる97メートルの部分の撤去作業が2022年3月に開始された。トラブル続きで、2023年7月に撤去作業が完了した。

表6 福島第一原発作業員の月別線量分布
年月所属1以下


1超~5以下

5超~10以下10超~20以下20超~50以下50超~75以下75超~100以下100超~150以下150超~200以下200超~250以下250超


人数
最大線量
平均線量
201103社員4066239529539119776516061696670.3631.53
協力3975373994603736534172202286238.4214.15
合計4376036389899121841118218263982670.3621.55
201104社員22832385718662100000165759.606.66
協力
合計
201105社員4066
協力
合計


2023年3月10日、白血病労災認定 11人目

厚生労働省は労災申請のあった白血病について、2023年3月6日に開催された「電離放射線障害の業務上外に関する検討会」での検討結果を踏まえ3月10日福島労働局富岡労働基準監督署において労災認定したと公表しました。
2022年度の労災認定は、12月の白血病、真性赤血球増加症に続いて、3件目です。
厚生労働省によると、労働者は40歳代に白血病を発症した男性で、平成10年5月~令和3年12月のうち約23年、放射線業務に従事。(東京電力福島第一原発事故後は、同原発構内での作業にも従事)
総被ばく線量は約124mSvで、うち約95mSvは事故後の東京電力福島第一原発での作業による。
男性は全国の原子力発電所において原子力発電所の運転操作業務等に従事し、東京電力福島第一原発事故後は、主に、同原発における原子炉への給水操作、水処理設備の運転操作等の業務に従事した。
事故後の東京電力福島第一原発での業務では防護服・全面マスク等を着用した。
男性は2021年12月まで被ばく労働に従事し、2023年3月10日に労災認定されていることから、2021年度内または2022年度の早いうちに白血病を発病した可能性が高いと推測されます。

「安保関連3文書の検証と意見交換会の声明文」に団体賛同してください

昨年末、政府は日米安保関連3文書を閣議決定し、平和憲法に反し、戦争放棄の基本を戦争を行う国に大転換させようとしています。
加えて、ヒバク問題に取り組んできた私たちヒバク反対キャンペーンは、日本が戦争を行う国になれば人権やヒバク問題は踏みつぶされかねないと危惧します。
2月22日、ヒバク反対キャンペーンも参加している「非核・平和のひろば-ノーモア・ヒバクシャ核廃絶を-」は、「明日の吹田を考える会」の皆さんと協力して、「安保関連3文書の検証と意見交換会」を開催しました。意見交換に続いて、「安保関連3文書の検証と意見交換会声明」を検討しました。
当面の行動として、3月8日、この声明に基づく国会議員への働きかけを行います。それに向けて、声明の団体賛同を募っています。皆様、宜しくお願いします。 賛同要請


トリチウム汚染水海洋放出反対、避難指示地域医療費等無料化継続政府交渉

日時:2023年2月9日(木)参議院議員会館、B106会議室
  午前10時15分:参議院議員会館ロビー集合(通行証を渡します)
    10時半:打ち合わせ
    11時〜12時半:厚労省・復興庁・環境省交渉
      「医療・介護保険等の保険料・窓口負担の減免措置、見直し」 について
      質問書(午前)
  12時半〜:昼休憩
  午後1時半:午後の打ち合わせ
    2時〜3時半:経産省・原子力規制委員会
      「福島第一原発トリチウム汚染水(ALPS処理水)海洋放出方針」について
      質問書(午後)
  3時45分〜4時15分:外務省
     同上の課題(公開質問状、質問項目3について)
      質問書(午後)
  4時15分〜:総括と交流(5時前には片付けて退室します)
主催10団体:脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、福島原発事故被害から健康と暮しを守る会、フクシマ原発労働者相談センター、原水爆禁止日本国民会議、 原子力資料情報室、全国被爆2世団体連絡協議会、原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーン
紹介議員:福島みずほ 参議院議員
今回は、対面のみでZoomは行いません。交渉記録・報告は後日作成し、ホームページにアップします。ご了承ください。


当面の労災補償の考え方(固形がん労災認定100mSv以上で)を撤回させよう

固形がんの不支給決定が圧倒的に多い最近の原発労働者の被ばく労災認定状況

 原発被ばく労働者による電離放射線疾病の労災補償申請は、福島第一原発事故の少し前から固形がんの労災補償が申請されるようになり、10年余りで白血病と類縁関係疾病の労災補償申請よりも多数を占める状況になっています。

表1 原発被ばく労災申請に対する、支給、不支給の決定状況(1970年運転開始~2022年12月末現在)
(注)不支給事例については、厚労省が公表しないので、疾病や被ばく線量等はほとんど不明です。
申請支給不支給
1970年~2007年度
14681.12.26 慢性骨髄性白血病(40mSv)
94.07.27 急性骨髄性白血病(72.1mSv)
94.07.27 慢性骨髄性白血病(50.63mSv)
99.07.30 急性リンパ性白血病(129.8mSv)
00.10.24 急性単球性白血病(74.9mSv)
04.01.19 多発性骨髄腫(70mSv)


8放射線皮膚炎
白血病性悪性リンパ腫 線量不明
急性骨髄性白血病 線量不明
再生不良性貧血 線量不明
慢性骨髄性白血病 線量不明
肺がん(2.9mSv)
急性リンパ性白血病 線量不明
急性リンパ性白血病 線量不明
2008年度~11.3.10
8408.10.27 悪性リンパ腫(99.76mSv)
10.02.22 多発性骨髄腫(65mSv)
10.06.25 悪性リンパ腫(78.9mSv)
11.02.15 骨髄性白血病(5.2mSv)
410.04.28 悪性リンパ腫
10.04.28 悪性リンパ腫
10.06.25 悪性リンパ腫
10.09.14 心筋梗塞(8.3mSv)
11.3.11~22.12.31
41?1411.08.08 悪性リンパ腫 175.2mSv(イチエフなし)
12.09.24 悪性リンパ腫 138.5mSv(イチエフなし)
13.01.18 悪性リンパ腫 105.5mSv(イチエフなし)
13.12.16 悪性リンパ腫 173.6mSv(イチエフなし)
------ここまで、事故前の申請---------

15.12.20 白血病 15.7mSv(イチエフのみ)
16.08.18 白血病 54.4mSv(イチエフのみ)
16.12.16 甲状腺がん 149.6mSv(イチエフ 139.12)
18.08.31 肺がん 195mSv(イチエフ 74)
17.10.20 白血病 99.3mSv(イチエフのみ)
18.12.10 甲状腺がん 108mSv(イチエフ 100)
21.09.06 咽頭がん 199mSv(イチエフ 85)
21.09.06 咽頭がん 386mSv(イチエフ 44)
22.12.21 真性赤血球増加症 139mSv(イチエフ 60)
22.12.21 白血病 78mSv(イチエフ 31)






27?11.06.21 骨髄性白血病 線量不明
12.09.24 結腸がん、胃がん 27.17mSv(イチエフなし)
12.02.06 悪性リンパ腫 線量不明
12.09.24 食道がん 線量不明
13.07.24 骨髄性白血病 線量不明
13.07.24 白血病 線量不明
13.12.16 結腸がん 線量不明
----ここまで、事故前の申請----

15.01.27 胃がん、白内障、肺がん 線量不明
15.01.27 膀胱がん、胃がん、結腸がん 56.41mSv(イチエフのみ)
15.01.27 咽頭がん 線量不明
???????? 肝がん 線量不明
???????? 膵がん 線量不明
???????? 脳腫瘍 線量不明
???????? 前立腺がん 線量不明
???????? 腎臓がん 線量不明

厚労省は不支給決定を公表せず、詳細不明です。一部医療関係者等の可能性あり。
わかり次第追加・修正します。
63?2439?

白血病とその類縁疾患に比べ、固形がんの労災認定率が非常に低いことが分かります。
 その最大の原因は「100ミリシーベルト以上で固形がんの発症と線量の関係が認められる」とする厚生労働省の「当面の労災補償の考え方」です。
 しかし、近年の国際的、大規模な疫学調査での疫学調査によって100ミリシーベルトよりもはるかに低い線量域で被ばく線量に比例して被害が増加することが分かっています。アメリカ放射線防護委員会、国際放射線防護委員会もこれを認めています。
 固形がんは100ミリシーベルト以上とする厚生労働省の「当面の労災補償の考え方」を批判し、撤回を求める具体的な取り組みが急がれます。

最近の大規模疫学研究は「閾値なし直線モデル」を支持と評価した米国放射線防護委員会の Commentary No.27
 2018年5月、米国放射線防護委員会(NCRP)は「最近の疫学研究の直線しきい線量なしモデルと放射線防護への示唆」(NCRP Commentary No.27)を出版しました。
 内容は、主に10年以内に行われた、原爆被爆者疫学調査と低線量被ばく集団の疫学調査28件を、疫学的方法、線量測定、統計的アプローチについてそれぞれ検討し、疫学研究が「閾値なし直線モデル」をどの程度支持するかを評価したものです。
 表1に示すように、29件中20件(69%)が「支持」で、その内、強い支持が5件、中程度の支持が4件、弱い~中程度が11件という結果になりました。

 表1 原爆被爆者疫学調査と低線量被ばく集団の疫学調査28件(計29件)の検討結果


「強く支持」と評価された5つの調査で示された「被ばく線量とがん発生の関係」

 図1 原爆被爆者疫学調査14報によるがん・白血病死の 「過剰相対リスクと被ばく線量の関係」

 図2 米、英、仏3か国原子力施設労働者の疫学調査(INWORKS)による「相対リスクと被ばく線量の関係」

 図3 マサチューセッツ州結核透視患者と原爆被爆者の「乳がんと被ばく線量の関係」

 図4 胎内又は若年の原爆被爆者の「がんと被ばく線量の関係」

図5 9コホートのプール解析による「小児甲状腺がんと被ばく線量の関係」


原発労働者の被ばく労災認定の増加

政府の厳しい認定基準でも、原発労働者の被ばく労災認定が増加しています。
1970年に原発が運転開始されて以降、2022年12月末現在で24人が労災認定されています。
表1 1970年原発運転開始以降の被ばく労災申請に対する、支給、不支給の決定状況(2022年12月末現在)
厚労省は一般に不支給決定については具体的に公表しないので、不支給事例の線量、疾病などの詳細は限定的です。
   この他に、審査中が10件規模と推定されます。
期間申請支給不支給
1970年~
2007年度
14691.12.26慢性骨髄性白血病(40mSv)
94.07.27急性骨髄性白血病(72.1mSv)
94.07.27慢性骨髄性白血病(50.63mSv)
99.07.30急性リンパ性白血病(129.8mSv)
00.10.24急性単球性白血病(74.9mSv)
04.01.19多発性骨髄腫(70mSv)


8放射線皮膚炎
白血病性悪性リンパ腫
急性骨髄性白血病
再生不良性貧血
慢性骨髄性白血病
肺がん(2.9mSv)
急性リンパ性白血病
急性リンパ性白血病
2008年度~
11.3.11
8408.10.27悪性リンパ腫(99.76mSv)
10.02.22多発性骨髄腫(65mSv)
10.06.25悪性リンパ腫(78.9mSv)
11.02.15骨髄性白血病(5.2mSv)
410.04.28悪性リンパ腫
10.04.28悪性リンパ腫
10.06.25悪性リンパ腫
10.09.14心筋梗塞(8.3mSv)
11.3.11~
22.10.31
381211.08.08悪性リンパ腫(175.2mSv イチエフなし)
12.09.24悪性リンパ腫(138.5mSv イチエフなし)
13.01.18悪性リンパ腫(105.5mSv イチエフなし)
13.12.16悪性リンパ腫(173.6mSv イチエフなし)
15.12.20白血病(15.7mSv イチエフのみ)
16.08.18白血病(54.4mSv イチエフのみ)
16.12.16甲状腺がん(149.6mSv うちイチエフ139.12mSv)
18.08.31肺がん(195mSv うちイチエフ74mSv)
17.10.20白血病(99.3mSv イチエフのみ)
18.12.10甲状腺がん(108mSv うちイチエフ100mSv)
21.09.06咽頭がん(199mSv うちイチエフ85mSv)
21.09.06咽頭がん(386mSv うちイチエフ44mSv)






26骨髄性白血病
悪性リンパ腫
結腸がん、胃がん(27.17mSv イチエフなし)
悪性リンパ腫
食道がん
骨髄性白血病
白血病
結腸がん
胃がん、白内障、肺がん
膀胱がん、胃がん、結腸がん(56.41mSvイチエフのみ)
咽頭がん
肺がん
肝がん
膵がん
脳腫瘍
前立腺がん
わかり次第追加します。
22.11.01~
22.12.31
3?22.12.21真性赤血球増加症(139mSv うちイチエフ60mSv)
22.12.21白血病(78mSv うちイチエフ31mSv)
1?腎臓がん
1970年~
22.12.31
63?2439?

年度ごとの労災認定数の推移、年度ごとの疾病発生数の推移をそれぞれ下図に示します。



(注)労災認定されたケースに付き、発症時期でプロットしています。
2007年度以降は、労災認定された疾病がほぼ毎年1件以上の頻度で発生じています。
更に、年2件発生する頻度が高まる傾向を示しています。放射線被ばくによる業務上疾病の発生頻度が今後更に高まっていくことが危惧されます。

原発被ばく労災認定24人は氷山の一角、1万人近い労働者が100mSv以上被ばく
 日本の原発等施設労働者の放射線疫学調査が、1999年3月末現在放射線影響協会放射線従事者中央登録センターに登録されている約34万3千人のうち、実際に被ばく労働に従事し、日本国籍を有する人は約27万7千人を対象に進められています。
 そのうち、男性労働者274,560人の被ばく線量分布が公表されています。
線量区分(mSv)<55-10-20-50-100-
人数(2002年度末)217,57221,95720,6449,0625,325
人数(2012年度末)190,77322,46822,39921,66210,2317,027
 10mSv未満の人数が減り、高線量側の人数が増えていることが分かります。
 100mSv以上の被ばくは2012年度末で7,027人です。
 一部の労働者はその後福島第一原発事故の収束作業に従事していること、新たに1999年4月以降に増えた被ばく労働者がイチエフを含め100mSv以上被ばくした可能性があること、などから、現在は1万人に近い規模と推定されます。
参考:福島原発事故以前から被ばく労働に従事し、その後イチエフの作業に従事し、労災認定された事例
   認定    疾病    累積被ばく  事故以前の被ばく  イチエフでの被ばく
  16.12.16  甲状腺がん  149.6mSv    7.48mSv     139.12mSv
  18.12.10  甲状腺がん  108mSv     8mSv       100mSv
  22.12.21  白血病     78mSv     31mSv      47mSv
  18.08.31  肺がん    195mSv    121mSv      74mSv
  21.09.06  咽頭がん   199mSv    114mSv      85mSv
  21.09.06  咽頭がん   386mSv    342mSv      44mSv
  22.12.21  多血症    139mSv     79mSv       60mSv

原発労働者の総被ばく線量約4300人・Svから、がん・白血病死だけでも400人規模
 1970年以降の原発労働者の総被ばく線量約4300人・Svです。詳しくは原発被ばく労働者の累積被ばく線量をご覧ください。
 「10人・Sv当たり1人のがん白血病死」という広島・長崎原爆被爆者の疫学調査の結果から、原発労働者の被害は400人規模、死に至らない「り患」を含めるとさらに多数が推定されます。
 24件の労災認定は健康被害のほんの一部にすぎません。

線量限度以下でも死亡を含む重篤な健康被害が発生。しかし、離職後の健康管理は本人任せ。 早急に健康管理手帳の交付を検討せよ
 被ばく線量が「被ばく限度」以下でもがん・白血病などの重篤な死亡を含む健康被害が発生します。
 審査中を含め、労災申請は70件規模に上ります。労災認定された24件のうち7件は本人死亡による遺族補償です。
 被ばく労働者には健康診断が義務付けられています。しかし離職後は無権利状態となり、健康管理は本人の責任とされています。
 線量限度を守っていれば、健康被害は生じないとしてきた厚生労働省は健康被害が生じている事実を重く受け止め、早急に放射線業務を健康管理手帳交付業務に指定し、国の責任による離職後の健康管理を行うべきです。


新たに、真性赤血球増加症と白血病が労災認定(2022/12/21)

2022年12月21日に東京電力の協力会社に勤務する男性2名について真性赤血球増加症と白血病を労災認定した、と厚生労働省が公表しました(2022年12月23日)。 ⇒ 厚生労働省の公表
公表内容の要約
認定2022年12月21日2022年12月21日
疾病「真性赤血球増加症」(真性多血症)白血病
発症時期等血液のがんで赤血球の数が増える疾病。2017年に、60歳代で発症。2021年に、70歳代で発症

放射線業務従事期間東京電力の協力会社に勤務。
1979年12月~2017年6月のうち約5.9年間福島第一原発で働いた。
東京電力の協力会社に勤務。
1994年1月~2018年2月のうち約8.6年間
イチエフではタンクの新設工事などに従事
被ばく線量約139mSv、うちイチエフで約60mSv約78mSv、うちイチエフで約31mSv
労働局茨城福井
また、腎臓がんに関する医学的知見が発表されましたが、労災認定の報道はなく、不支給と推定されます。 ⇒ 腎臓がんと放射線被ばくに関する医学的知見の公表

1970年以降の支給24、不支給39以上、うち福島事故後の支給14、不支給27以上
この結果2022年12月末現在で、「1970年の原発運転開始以降の支給24、不支給39以上」、「福島第一原発事故後の支給14、不支給27以上」と判明しました。


原発被ばく労災、1970年以降の支給22件、不支給38件・・・国会答弁から

厚生労働省の「電離放射線障害の業務上外に関する検討会」が頻繁に開催
 12月21日に厚生労働省の第80回「電離放射線障害の業務上外に関する検討会」が開催されます。今年9回目で、昨年、一昨年も9回と、頻繁に開催されています。
 労災申請は最近3年間で16労働局に及んでいます(資料1)。
 福島原発事故後に出された労災申請は、2021年8月現在で少なくとも32件でした(資料2、資料3)。
 その後、北海道、茨城、東京、神奈川、福井、沖縄などから労災申請が出ています(資料1)。

2022年10月末現在、原発運転開始以降の支給22件、不支給38件。福島原発事故後の支給12件、不支給26件
11月15日の衆院復興特別委員会で、「全国の原発作業員に対する平成20年度以降の支給16、不支給30(2022年10月末現在)」との政府答弁がありました。
 政府答弁をもとに、全国の原発被ばく労働者に関して、福島第一原発事故後10月末現在で支給12、不支給26であることが分かりました(資料4)。
 また、過去の資料を含めて整理すると、1970年の原発運転開始以降、支給22件、不支給38件であることが分かりました(資料5)。
 さらに、除染労働者からこれまでに8件の労災申請があり、いずれも不支給との答弁がありました(資料6)。

<<資料1>> 最近3年間の検討会開催状況
 
開催日件数労災申請の管轄労働局
北海道宮城福島福島福島福島福島茨城栃木埼玉東京東京神奈川新潟福井静岡三重兵庫岡山鹿児島沖縄
812023/02/03                 
802022/12/19                 
792022/11/21                  
782022/10/31                 
772022/09/20                
762022/06/20                
752022/05/20                
742022/03/28                 
732022/03/07                 
722022/01/18                 
712021/12/06               
702021/10/04               
692021/08/30              
682021/07/19             
672021/06/08               
662021/04/27                
652021/03/16               
642021/02/09               
632021/01/25               
622020/12/28               
612020/12/01               
602020/10/26               
592020/10/054                 
582020/07/063                  
572020/04/275                
562020/03/163                  
552020/02/253                  
542020/01/313                  

資料2 イチエフ作業従事者からの労災申請状況
表 イチエフ作業従事者の被ばく労災申請の状況
申請数労災認定不支給調査中取り下げ参考
104341日経新聞2016/12/16
144552朝日新聞2017/12/14
155552朝日新聞2018/09/05
166552産経新聞2018/12/12
2881192朝日新聞2021/09/08
注)申請数は、取り下げとなった件を含まない数に統一しているので、元の新聞記事と異なる場合があります。

資料3 イチエフ作業従事者以外からも労災申請 4名労災認定
イチエフ作業には従事しなかった全国の原発被ばく労働者についても4名が労災認定されています。うち3名は事故前の申請です。

資料4 事故後の労災支給12、不支給22・・・全国の原発作業員2022/10現在
2022年11月15日の衆院復興特別委員会で、全国の原発作業員の放射線被ばくによる疾病の労災補償に関して、 「平成20年度以降の支給決定16、不支給30(2022年10月末現在)」との政府答弁がありました。福島原発事故の前は、平成20年度以降支給4件、不支給4件であることから、「イチエフ事故後の労災申請38、支給12、不支給26・・・全国の原発作業員2022/10現在」となります。

資料5 原発運転開始以降の労災申請60件、支給22、不支給38(2022/10現在)
過去の資料から、
・平成19年度までの労災認定は6件、不支給は8件です。
・平成20年度から福島原発事故前までの労災認定は4件、不支給は4件です。
これを参考に、整理すると、1970年の原発運転開始から現在まで、60件の労災申請があり、支給22件、不支給38件であることが分かりました。
詳しくは、 ⇒ 2008年度以降の労災認定16(2022/10現在)
資料6 除染労働者の労災申請8、支給0、不支給8・・・2022年10月末現在
2022年11月15日の衆院復興特別委員会政府答弁で明らかになりました。


避難指示地域医療費等無料化継続等政府交渉(2022年11月29日)報告

経過
 政府は2021年3月に「復興の基本方針」を閣議決定し、「被保険者間の公平性等の観点から、避難指示解除の状況も踏まえ、適切な周知期間を設けつつ、激変緩和措置を講じながら、適切に見直しを行う」との方針を打ち出しました。
 2022年4月には、「原子力災害被災地域における医療・介護保険料及び医療費の減免措置見直し」の具体策として、避難指示解除時期の順に減免措置の対象地域を4グループに分け、初年度は保険料半額負担、次年度は保険料全額負担、次々年度は窓口(利用者負担分)全額負担を順次強要するという方針を、対象地域の首長の了解だけを取り付けて発表しました。  直後の4月19日政府交渉で、国の責任を果たせ、住民の声を聴かない決定は民主主義に反する、決定を撤回せよ」と厳しく追及しました。
 しかしその後、2023年度から見直しを実施すべく、第1グループの自治体(2014年までに避難指示が解除された広野町、南相馬市・川内村・田村市・楢葉町の一部)では既に、、住民への周知が始められています(但し、来年度見直しの対象者数が限定的な楢葉町では、住民負担を町が補填する方針)。
 そして、これに抗議すべき立場の福島県は、政府への2022年6月要請書で、「基本方針で見直しの方針が示されたが、住民が安心して暮らせるよう無料化措置の継続を求める」との前年の要請が無視されたことに対する抗議もなく、前年まであった避難指示区域等への「医療費等、減免措置」の継続要求そのものを引っ込め、政府に住民に対する「周知」を要求しています。
 2022年10月1日に、このような政府の一方的な原発事故被害者支援の切り捨て方針を撤回させ、「医療費等、減免措置」の継続・拡大を求めようと、福島県の浜通りの被害者を中心に、「福島原発事故被害から健康と暮しを守る会」が結成されました。
 同会では、併せて、全ての原発事故被害者への国の責任による「健康手帳」交付、及び完全賠償を求めています。
 また10月3日、南相馬市議会では、「医療費等、減免措置」の「期限延長」と「被災者に対する各種支援について、その適用範囲を全市一律に拡大すること」を求める意見書が全会一致で採択されています。(2022.11.29交渉資料5,6頁参照)

政府交渉の概要
 2022年11月29日、「避難指示解除に伴う医療・介護保険料及び医療費の減免措置見直し」(「医療費等、減免措置見直し」)の撤回と減免措置の継続・拡大を求め、対政府交渉を持ちました。
 今回の交渉は4月19日の「政府交渉」に続くものです。今回から新たに「福島原発事故被害から健康と暮しを守る会」と「フクシマ原発労働者相談センター」が参加し、10団体による呼びかけとなりました。
 政府交渉の冒頭には、原発事故被害者「住民の声」を代表して、「福島原発事故被害から健康と暮しを守る会」代表の紺野則夫さん(浪江町町議会議員、元浪江町健康保険課長)が次のように切々と訴えました。
大震災と津波に遭い、そして福島第一原発事故が起こったが、国からも東電からも連絡がなく、浪江町としては、テレビのニュースを見て全町民避難を決断した。国と東電から放射能放出についての情報提供もない中で、線量の高い地域に子どもを含めて2万人を超える町民が避難して被ばくした。被害者の健康と暮しを守ってきた医療費無料化を、避難指示解除から10年で打ち切るようなことは、首長だけの判断で決められる問題ではない。原発事故による被害は、自然災害とは違う。未だに避難生活が続いており、原発事故は終わっていない。なぜ国は勝手に支援を打ち切るのか!
 私たちの「公開質問」(別紙「公開質問書」参照)に対して、厚労省・復興庁は、2021年「閣議決定」(「『第2期復興・創生期間』以降における東日本大震災からの復興の基本方針」)の「被保険者間の公平性等の観点から、・・・適切な見直しを行う。」との方針に沿った説明を繰り返し、血の通う回答はえられませんでした。
 また、「低線量被ばくの健康リスクを示す最近の疫学調査を踏まえた国の施策についての質問」に回答するということで出席した環境省は、「被ばくした人々の不安に対する対策の重要性」を述べただけでした。  そして、「原爆被爆者援護の経験を福島原発事故被害者の支援に活かし、国の責任で生涯にわたる健康保障を行うべき」という私たちの要求につながる質問に対しては、回答するはずの厚労省の担当者(健康局)が欠席し、厚労省の責任者が何度呼び出しても、最後まで出てきませんでした。
 質疑の詳細は「2022年11月29日交渉報告」をご覧ください。
 質問書  質問書資料  議事録  交渉報告


避難指示地域医療費等無料化見直し撤回政府交渉(2022年11月29日)案内

4月10日に続き、「福島原発事故被害者の医療・介護保険等の保険料/窓口負担の減免措置の見直し」撤回を目指して、2022年11月29日に政府交渉を行います。
今回福島から新たに2団体が加わり、10団体で政府交渉をします。広く交渉への参加をお願いします。
  ⇒ 質問書
なお、コロナ感染への配慮が必要なので希望者の事前把握を行います。
10団体とは別に参加される方は27日までに、下記アドレスにメールをお願いします。
    cherno-kansai@titan.ocn.ne.jp
2022年11月29日(火曜日)
会  場      参議院議員会館・B108会議室
9時15分     1階ロビーに集合(通行証配布)
9時30分~10時 打ち合わせ
10時~11時半  厚労省、復興庁との交渉
11時半~12時  参加者の意見交換
紹介議員 福島みずほ参議院議員


10.26関西電力へ申し入れ

10.26反原子力デーの行動として、再稼働反対など、関西電力への申し入れを行いました。 4団体の申し入れに対して関西電力は、ロビーの片隅で立ったまま、わずか5分という、常識を外れた対応でした。
ヒバク反対キャンペーンは申し入れ書を渡しただけで、発言は対応者に遮られ、一言も聞いてもらえませんでした。
めげずに来年も押しかけます。
申し入れ書



医療・介護保険料及び医療費減免措置継続、健康手帳(医療費無料化等)交付署名が開始

国の責任による被害者補償の法制化を拒否し、災害救助法の枠内で無料化措置
2011年5月の復興基本方針に、「・・・今回の原子力事故による被災者の皆さんは、いわば国策による被害者です。復興までの道のりが仮に長いものであったとしても、最後の最後まで、国が前面に立ち責任を持って対応してまいります。」と明記されています。
2012年6月、浪江町と双葉町が「法的根拠のある健康手帳交付、医療費無料化、手当支給など被爆者なみの法整備」を国に求めました。2013年1月15日、双葉地方町村会が国に「生涯にわたる法的措置をとること」を含む要望書を提出しました。
しかし政府は「国の責任による被害者補償の法制化」を拒否し、災害救助法の枠内で「避難指示地域住民の保険料・医療費一部負担等の無料化措置」を実施してきました。

避難地域住民の医療費等減免措置見直しは「被害者支援打ち切り政策」の一環
政府は「復興・創生」期間終了後は「無料化見直し」を進めています。
2022年4月8日、医療費等無料化措置の具体的な見直し内容を決定し、各都道府県、関係団体等に通知しました。2022年度を周知期間とし、2023年度から避難指解除順に、保険料半額、医療費のみ、廃止の順に見直しを進め、各地域とも解除から10年をめどに廃止するとしています。
このまま進めば、2023年春に広野町、楢葉町の一部、南相馬市の一部、川内村の一部、田村市の一部、特定避難勧奨地点で保険料の全額免除が半額負担に変更されます。来年度予算の要求は今年度当初予算49億円から46億円に減額されています。
復興庁の行政事業レビューでは、「ニーズにこたえている」、「国の支出は当然」、「きわめて優先度が高い」と過去も直近も高く評価されています。この事業自体からは今回の見直しの必要性は出てきようがありません。見直しは、政府が進めてきた一連の被害者支援打ち切り・被害者切り捨て政策の一環であることは明白です。
また、地域医療再生基金に充てる地域医療の再生支援予算も今年度当初予算29億円から来年度要求24億円に減額されています。
国の責任を放棄し、住民(被害者)の声を聴かず、被害者の人権を無視し、被害者支援を打ち切る政府に強く抗議します。

保険料医療費負担等減免措置、生涯補償は国策による被害者の権利で国の責務
国が被害者支援を次々に打ち切ってきた状況で、国の見直し方針を撤回させ「命綱」である保険料医療費等減免措置を継続させ、生涯補償させるには、それが原発を推進してきた国策による被害者の当然の権利であり国の責務であると政府を追及し、それを支援する全国的な取り組みが必要です。
被害者は避難指示地域住民にとどまりません。避難指示の有無による分断を許さず、対象地域を拡大させましょう。
福島県双葉地方で、無料化措置の継続、「避難指示地域以外への拡大」、「国の責任による被害者補償の法制化」を求める住民・労働組合の取り組みが始まりました。
要求実現には福島はもちろん全国的な広範な取り組みが必要です。支援の輪を広めましょう。


10月1日、「福島原発事故被害から健康と暮しを守る会」の結成と全国署名の提起

 10月1日、福島県双葉町で、「福島原発事故被害から健康と暮しを守る会」の結成総会が行われました。
 浪江町で国に健康手帳交付を要求した故馬場町長を支え、現浪江町議会議員の紺野則夫会長は冒頭挨拶で「医療費無料避難地域支援の段階的廃止は認められない。医療の無料化は全県的な課題であり、「健康手帳」の汚染地域全員への交付と賠償と一体的な要求である」と決意表明しました。
 会の具体的な取り組みとして、全国署名「『医療・介護保険料及び医療費の減免措置』見直し政府方針撤回と措置継続、国の責任で全ての福島原発事故被害者に『健康手帳』(医療費無料化等)交付を求めます」に取り組むことが決定されました。 参考:避難住民の医療費減免見直しに住民が反対組織設立(朝日新聞2022年10月4日)


10月1日、南相馬市市議会で「被災者に対する各種支援の継続と対象者の拡大を求める意見書」決議

東日本大震災と原子力発電所事故の被災者に対する各種支援の継続と対象者の拡大を求める意見書の提出について
10月1日、南相馬氏の市議会で「東日本大震災と原子力発電所事故の被災者に対する各種支援の継続と対象者の拡大を求める意見書(9月25日提出)」が可決されました。浪江町、楢葉町に続いて3件目です。
求める事項
(1)平成成27年度中に期限を迎える国民健康保険税・介護保険料の減免及び医療費・介護保険の一部負担金等の免除について、その期限を延長すること。
(2)市民が安心して生活できる環境が整備されるまでの間、高速道路無料措置の延長を行うこと。
(3)固定資産税の減額課税措置を継続することとあわせ、市条例による土地・家屋に係る固定資産税の税負担の軽減に伴う減収分についても、震災復興特別交付税を継続して交付すること。
(4)被災者に対する各種支援について、その適用範囲を全市一律に拡大すること。


トリチウム汚染水海洋放出関連の動き

8月30日、ALPS処理水の処分に関する基本方針の着実な実行に向けた行動計画
ALPS処理水の処分に関する基本方針の着実な実行に向けた関係閣僚等会議(第4回8月30日)で「ALPS処理水の処分に関する基本方針の着実な実行に向けた行動計画」が決定された。「風評を最大限抑制するための処分方法の徹底」など11の対策について、これまで/今後1年間/中長期――の取組が示されている。

8月2日、福島県、大熊町、双葉町が事前了解
 福島県知事は、「廃炉・汚染水・処理水対策は、長期間にわたる取組が必要であり、県民や国民の理解が極めて重要です。特にALPS処理水の取扱いについては、新たな風評が生じることへの懸念や海洋放出に反対する意見、陸上保管による復興への影響を危惧する意見など、様々な意見が示されており、県民及び国民の理解が十分に得られているとは言えない状況です。」と述べている。しかし、それでも県が海洋放出に同意することについてその根拠は示されなかった。
 事前了解願に対する回答(福島県知事、大熊町長、双葉町長)
 東京電力福島第一原子力発電所ALPS 処理水希釈放出設備及び関連施設の新設に関する確認結果報告書

7月25日、原子力規制委員会の認可に係る全漁連会長声明
 全漁連は、原子力規制委員会が>7月22日に東電の海洋放出関連施設の設置申請書を認可したことを踏まえ、「全国の漁業者・国民の理解を得られないALPS処理水の海洋放出に断固反対であることは、いささかも変わるものではない。」とする会長声明を発表しました。
 ALPS処理水海洋放出の方針に関する政府回答の確実な履行を求めるJF全漁連会長声明


被爆77周年原水爆禁止世界大会 ひろば  ヒバクを許さない集いーPart21(2022/8/5) 報告

 多くの問題が世界を覆う中で、「戦争とヒバクの今を考える」というテーマで21回目の「ヒバクを許さない集い」を開催しました。(8月5日14:00~16:30 会場:広島市中区RCC文化センター)
 原発や核兵器禁止条約について、6人の報告を受けました。コロナ禍で2年間開催できず、2年間のブランクがあったので、まず、今回「個々の課題で取り組んでいる皆さんの元気な報告を聞けたことは良かった。」というのが参加者の感想でした。また、報告者の中に若い世代が参加され「ヒバクを許さない集い」としては刺激を受けました。
 企画としては、個々の課題の現状を踏まえたうえで、「戦争とヒバクの今を考える」広い視野から議論を深めることを目指しましたが、そこまでには至りませんでした。参加者の皆さんには、今後このような視点でも考えていただくきっかけになれば幸いです。
 報告内容はテープ起こしをもとに詳しくお伝えします。

プログラム
1.あいさつ  木原省冶(広島県原水禁常任幹事)
2.報告
 (1)核抑止政策を問う…………………………定森和枝(ヒバク反対キャンペーン)
 (2)原発をめぐる全国状況……………………伴 英幸(原子力資料情報室共同代表)
 (3)島根原発再稼働問題………………………溝田一成(島根原発再稼働止めよう連絡会)
 (4)福島事故の課題……………………………角田政志(福島県平和フォーラム共同代表)
    ・トリチウム汚染水海洋放出問題
    ・医療費無料化の廃止問題
 (5)核兵器なき世界へ一人ひとりが行動を…田中美穂(核政策を知りたい広島若者有権者の会)
 (6)被爆二世からみたヒロシマ………………伊達 純(原発はごめんだヒロシマ市民の会)
3.報告への質疑・討論
4.まとめ


8月5日 被爆77周年原水爆禁止世界大会 ひろば ヒバクを許さない集いーPart21 にご参加ください

 コロナ禍で2年間開催できませんでした。今年は、多くの問題が世界を覆う中で、私たちは「戦争とヒバクの今を考える」というテーマで21回目の「ヒバクを許さない集い」を開催します。
 6人の方からヒバクを許さない取組の報告を受け、討論したいと思います。大会初参加の方も遠慮せずご参加ください。
 詳しくは案内ビラをご覧ください。   案内ビラ


「非核・平和のひろば」政府交渉(2022/5/17)の報告

 ヒバク反対キャンペーンも参加している「非核・平和のひろば‐ノーモア・ヒバクシャ核廃絶を‐」が5月17日に「核兵器禁止条約の署名・批准、非核三原則の法制化」を政府に求める署名8062筆を提出し、それを背景に政府交渉を行いました(案内記事)。ヒバク反対キャンペーンも交渉に参加しました。
 外務省と内閣府に質問書を提出しましたが、内閣府は該当する箇所はないとして出席しませんでした。
 当日は、外務省4名と防衛相3名が出席しました。防衛相は外務省からの依頼で出席したとのことで、回答は主に外務省が担当し、防衛省は回答を絞りました。市民側の出席はコロナ禍で7名でした。
  交渉の詳細(質問、回答、議論)

核兵器禁止条約が発効し、初めての締約国会議(6月21~23日)とその前日に行われる「核兵器の非人道性に関する国際会議」への参加を強く求めました。
 6月初めに政府は、多くの市民団体や被爆者団体の要求、私たちの要請に答えて「核兵器の非人道性に関する国際会議」への参加を決定し、これは私たちの交渉にとっても、成果となりました。

ウクライナ戦争で核使用の威嚇が行われる中で、核兵器禁止条約への積極的参加や、NPT再検討会議での核軍縮提案等を、日本政府は被爆国の責任として行うよう強く迫りました。
 国際会議への出席要請と併せて、ウクライナ戦争で核兵器使用の威嚇が行われ世界は危機にあり、核抑止論は幻想であると追及し、核兵器禁止条約の署名・批准を迫りました。また、非核三原則は北東アジアを非核兵器地帯へと進めて行くために重要であり、法制化する必要があると追及しました。

外務省・防衛省の回答要旨
1.核兵器禁止条約、核軍縮について
・日本は核保有国に核軍縮を迫り将来の核廃絶を目指す立場である。
・核兵器禁止条約については核兵器廃絶の出口と位置づける。
・核保有国が参加しない状況で核軍縮を進めることが出来ない。日本は核兵器禁止条約に加入しない。
・核兵器禁止条約の第1回締約国会議は核保有国が参加せず、核軍縮を迫ることが出来ないことから、日本は参加しない。
・軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)、ストックホルム・イニシャチブの2グループに参加して核軍縮を提案している
2.核抑止論、ロシアのウクライナ侵攻について
・ロシアによるウクライナ侵略後も有効で、核抑止論は無効という考え方は大勢ではないという立場である。日本は3つの核保有国に囲まれ、厳しい安全保障環境であり、しっかりと目を見開くべきである。
・ロシアのウクライナ侵攻については、①ロシアは国際法違反、戦争犯罪を行なっているとの認識で、G7と共にロシアのウクライナからの無条件撤退を求めている、制裁を求めて国際社会と結束して強化している②G7と結束して核使用、威嚇は認められない、国際的な核軍縮不拡散の維持強化を訴えた。また日本政府として唯一の戦争被爆国として様々な国際会議で核兵器の威嚇やましてや使用もあってはならないと訴えていく。
3.非核三原則の法制化について
・内外で十分に周知して頂いているので改めて法制化の必要はない。
・我が国を取り巻く安全保障環境がこれまでになく悪化している。防衛省自衛隊としては我が国の領空、領海を断固として守り抜くため南西諸島への防衛体制、部隊配置を進め、抑止体制を高めている。
・岸田首相は国会で答弁している通り核共有施策はとらず、国会でも議論はしない。憲法違反についても現時点で具体的な検討が出されていないので仮定の事になるので今のところは判断しない。
敵基地攻撃能力と専守防衛の検討文書「不存在」報道に関する追加質問への回答
・防衛省が慎重な言い回しで「攻撃能力」と「専守防衛」との関係について、「必要最小限の措置をとることは防衛上可能である(枠組み防衛)」と回答。内閣法制局に関する部分は回答せず。


 日本は核の傘の下にあり、政府はアメリカとの関係を損なわない範囲で国際的な発言・行動をしてきました。今回の外務省の回答は、岸田政権でもそれが踏襲されていることを示す内容でした。今回の交渉で主に回答した外務省の石井良実(よしざね)・軍備管理軍縮課長は、第1回核兵器禁止条約締約国会議の前日、ウイーンで日本のメディアからの「なぜ日本が締約国会議に参加しないのか」との疑問に対して、私たちとの交渉と同様の説明を繰り返しています。
 今回の締約国会議に参加したドイツなどヨーロッパの核の傘の下にある国々も核兵器禁止条約に加わらない姿勢を示しており、国際的なまた各国での粘り強い取り組みが必要です。
 併せて北東アジアを非核兵器地帯へと進めて行くために日本の非核三原則の法制化は重要です。
引き続き「日本政府に、核兵器禁止条約の署名・批准と非核三原則の法制化を求める署名」の拡大に取り組みます。


7月22日、原子力規制委、東電のトリチウム汚染水海洋放出関連設備設置の許可等申請を認可

 7月22日、原子力規制委員会が、東電のトリチウム汚染水海洋放出関連設備設置の許可等申請を認可しました。
 パブリックコメントには1233件の意見が寄せられました(うち科学的・技術的指摘670件、関連する意見323件)。
 原子力規制委員会は、「パブリックコメントの内容を議論したが細かな文言以外は修正の必要はない」として審査書を正式決定しました。
 意見と回答 「パブリックコメントに対する原子力規制委員会の考え方」


【6月23日】 全漁連、総会で2つの」特別決議を採択
沿岸漁業における『新たな資源管理』の実践・強化に向けた特別決議
ALPS処理水海洋放出の方針に関する政府回答の確実な遵守を求める特別決議


東電のトリチウム汚染水海洋放出「審査書案」パブコメに反対意見を集中しよう

 2021年12月21日、東電は、トリチウム汚染水海洋放出に関して、「東京電力ホールデングス株式会社福島第一原子力発電所特定原子力施設に係る実施計画の変更認可申請(ALPS処理水の海洋放出関連設備等)」を提出しました。
 2022年5月18日、原子力規制委員会が「審査書案」を取りまとめ、パブコメに付しています。
 期間は5月19日~6月17日です。
 
東電の「トリチウム汚染水海洋放出に関わる許認可申請」に対する「審査書案」パブコメに反対意見を集中しよう
 事故で原発周辺が年1ミリシーベルトの公衆の被ばく限度を超え、原子炉等規制法違反状態です。さらに放射能汚染水を放出することは許されません。
 故意の加害行為だと非難の声が高まり、福島県では、賛成した自治体はなく、27の自治体が明確な反対を表明しています。
 漁連との約束「理解を得ることなく海洋放出しない」に違反しています。また、国民の多数が反対しています。
 パブコメ期間は最短の30日で、軽い扱いです。技術的な問題にとどまらず、政府の姿勢が問われているのです。


「日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准、非核三原則の法制化等を求める署名」
第10回NPT再検討会議、核兵器禁止条約第1回締約国会議の開催に向けて、

5月17日(火)に提出と政府交渉

 5月17日(火)に、ヒバク反対キャンペーンも参加している「非核・平和のひろば‐ノーモア・ヒバクシャ核廃絶を‐」が「日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准、非核三原則の法制化等を求める署名」の提出と政府交渉を行います。
 前回(2020年4月7日)政府交渉はコロナの流行のために行えず、文書回答のみとなりました。
 核兵器禁止条約は2021年1月22日に発効しました。何度も延期された「第10回NPT再検討会議」と「核兵器禁止条約第1回締約国会議」が、ようやく今年開催されます。
 この2つの国際会議が開催される前に「非核・平和のひろば」で集めておりました「日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准、非核三原則の法制化等を求める署名」を背景に政府交渉を持つべく、準備をしてきました。
 また、今年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻は今なお続き、一刻も早い停戦・撤退が求められています。戦争被害の他に、核兵器使用の危機、各国の軍備増強など状況は深刻さを深めており、日本政府と背景の勢力は憲法改悪と「核共有」を含む軍備増強を目指しています。これらの重大かつ緊急の問題を今回の政府交渉に盛り込んでいます。
 署名は現在8062筆となっています。当日冒頭に提出し、内閣府、外務省それぞれ折半して持ち帰り願います。
実施日:2022年5月17日(火) 会場:参議院議員会館 B106
10:20から通行証を玄関ロビーにてお渡しします。
10:30より打合会
11:00~12:00 内閣府、外務省との交渉
主催団体:「非核・平和のひろば‐ノーモア・ヒバクシャ核廃絶を‐」
紹介議員:福島みずほ参議院議員
連絡先:定森和枝 ℡072-253-0524
午後は平和問題に関する担当の各会派の議員の方々にアポイントをとり、質問、意見交換等をする予定です。

今回の主な追及点 詳細は2022年5月17日政府交渉「要請書」および「質問書」を見てください。
1.日本政府が第10回NPT再検討会議において、核軍縮に関する決議採択を積極的に働きかけること。
2.日本政府が核兵器禁止条約第1回締約国会議に参加すること。核兵器禁止条約に署名し批准すること。
3.非核三原則を法制化し、国是からさらに確実なものにすること。
4.ウクライナへの軍事進攻に対して即時停戦のあらゆる努力を国際社会に向けて働きかけること。
5.日本は、決してGNP比2%を超える軍事費の拡大強化などせず、現行の軍事費を減らすこと。
6.戦争によっても重大な原子力災害の脅威となりうる原子力発電所を直ちにやめること。


2021年度放射線副読本とチラシに関する政府交渉(2022年5月11日)の案内
当日提出の「2021年度版 放射線副読本に関わる要望書」に団体賛同を要請します

5月11日(水)に放射線副読本とチラシに関する政府交渉を行います。
時間割は下記のようになりました。それぞれの府省庁に要望書を渡してから討論します。
実施日:2022年5月11日(水) 会場:参議院議員会館 B106
14:15から入場カードを玄関ロビーにてお渡しします。
14:30より打合会
15:00~16:00 文科省、内閣府との交渉
16:00~17:00 経産省、復興庁との交渉
主催団体:原子力資料情報室、地球救出アクション97
紹介議員:福島みずほ参議院議員
連絡先:地球救出アクション97稲岡 Tel:090-7090-1857 mail:minako-i@estate.ocn.ne.jp
・当日の会場参加はまだ十分可能です。
 参加希望の方は事前に地球救出アクション97の稲岡までご連絡ください。
・また、当日はZOOM配信をする予定です。
 zoom参加のご希望は、5月8日までに稲岡までメールでお知らせください。ズームリンクをお知らせします。
・要望書の団体賛同を募っています。     2021年度版 放射線副読本に関わる要望書

今回の主な追及点
 文科省が作成し、全国の小中高の学校に送られている放射線副読本に3度目となる改訂がおこなわれました。この版の目的は、 「 東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所における ALPS 処理水の処分に伴う当面の対策の取りまとめ(令和3年8月24日ALPS処理水の処分に関する基本方針の着実な実行に向けた関係閣僚等会議)」によって、詳しく定められたものです。
資料:「 東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所におけるALPS処理水の処分に伴う当面の対策の取りまとめ(令和3年8月24日ALPS 処理水の処分に関する基本方針の着実な実行に向けた関係閣僚等会議)」抜粋
Ⅲ.取り組むべき当面の対策
1.風評を生じさせないための仕組みづくり
【2】安心感を広く行き渡らせるための対応
(2)具体的な対策
対策4:安心が共有されるための情報の普及・浸透
⑥ 教育現場における理解醸成に向けた取組の強化【復興庁・文部科学省・経済産業省・観光庁】
福島県内を始めとする学校への出前授業を今後も継続するとともに、その対象となる学校数や授業数を増やすべく取り組む。また、全国の小学生、中学生、高校生等、若い世代に対しては、放射線副読本にALPS処理水に関する記載を追加し、文部科学省のホームページで公表するとともに、ALPS処理水について分かりやすく説明したチラシ等と併せて、関係省庁が連携して全国の各学校へ配布・周知する。そのほか、出前授業や教員研修を実施することにより、放射線副読本の活用を促進する。加えて、全国の修学旅行等の福島県への誘致促進に取り組む。
 2021年12月から全国の学校に送られた「改定版」は、ALPS処理水が「海に放出されることを受けて」と放出は決まったことと書かれ、福島県でも全国でも、反対の声が多数であることなどは全く知らせていません。
 「大幅に希釈することにより、健康や環境への安全を確保するための基準を十分に満たした上で」海に放出とし、「科学的根拠や事実に基づいて行動」することが必要としています。「特別な設備で浄化」「大幅に希釈」以外に科学的根拠や事実は示していません。
 さらに、放射線副読本と同じ箱に入れて、またはメールで送られた2つのチラシ(復興の後押しはまず知ることから:経産省、ALPS 処理水について知ってほしい3つのこと:復興庁)は、科学的とも事実とも言えない、学校の授業で使うには問題のあるものです。  このような学校教育の政治利用は許せません。海洋放出を避けられないかのように子どもたちに教える「放射線副読本」の撤回、放射線副読本と一体のものとして学校に送られた経産省と復興庁の「2枚のチラシ」の撤回を求めます。


4月26日「チェルノブイリの日」にちなんだ、関電申し入れ

 2022年4月26日午後2時から関電本社で「『チェルノブイリの日』にちなんだ、関電申し入れ」を行い、15名が参加しました。
 関電の原子力広報課はいつものごとく「対応できる者がいない」と言っていましたが、結局、庶務係が出てきて、申し入れ者5名、5分の型どおりの対応で受け取りました。
 4月23日にチェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西の主催で開催された「チェルノブイリ原発事故36周年の集い」集会参加者一同の申し入れ書が全文読み上げられ、若狭ネット、ヒバク反対キャンペーンの申し入れ書を手交しました。
 重大事故を起こせば取り返しのつかない甚大な被害をもたらす原子力発電所を建設し運転している当事者であり、また公共的側面の強い電力会社として、こんな対応を繰り返すことが許されていいのでしょうか。
 ヒバク反対キャンペーンの申し入れ書
抜粋:申し入れ事項
1.特定重大事故等対処施設の竣工遅れで停止中の美浜3号と高浜1・2号について、今年10月と来年6・7月の再稼働(これは40年超過運転です)を断念し、廃炉にしてください。
2.老朽化の進む高浜3・4号、大飯3・4号を廃炉にしてください。
3.むつ市への使用済み核燃料中間貯蔵押し付けを断念し、使用済み核燃料をこれ以上生み出さないでください。
  5月21日に福井市で開かれる福井県民の集いにパネリストとして出席し、県民との対話に応じてください。
4.高浜3・4号でのプルサーマルを即刻中止し、大飯原発にプルサーマルを広げないでください。
  プルトニウム利用を断念し、MOX燃料の発注・輸入を中止してください。
5.貴社送配電網の今年度託送料金の加算予定の「福島損害賠償費・原発関連費(訳288億円)」を」撤回  し、貴社の利益で賄ってください。
6.取替や廃炉による蒸気発生器、給水加熱器や核燃料輸送・貯蔵用キャスク等大型放射性廃棄物の輸出、海外での溶解・再利用の計画を断念し、密閉管理し続けてください。
7.東京電力の事故責任を認定した最高裁判決を受け、原発依存の経営方針を「脱原発・脱石炭」へ大転換してください。


トリチウム汚染水海洋放出反対、避難指示地域住民の医療費等無料化措置継続 4.19政府交渉

 福島事故原発から11年が過ぎました。政府・東電は原発重事故の被害などなかったかのように被害者への支援・補償の切り捨てを進める一方で、さらに被害者に放射能汚染と被ばくを押し付けるようなやり方で「廃炉・復興」を進めようとしています。
 私たち脱原発福島県民会議をはじめ8団体は、これまでに引き続き、下記の課題について4月19日に、関係省庁・委員会との交渉を行います。交渉の趣旨については、添付の申入書・質問書、公開質問状をご参照ください。コロナ感染の次の波の到来も予測される中ではありますが、ぜひご参加をお願いいたします。Zoom配信も行います。
 2022年4月19日(火曜日)  参議院議員会館
 1)「医療・介護保険等の保険料・窓口負担の減免措置」見直しについて 会場:B101会議室
 10時15分:参議院議員会館・1階ロビーに集合(通行証配布)
 10時30分11時:打ち合わせ
 11時~12時:厚労省・復興庁と交渉

 2)福島第一原発トリチウム汚染水(ALPS処理水)海洋放出方針について 会場:B108会議室
 13時半~14時:打ち合わせ(午後のみの参加の方は13時15分にロビーで通行証配布)
 14時~16時:経産省・原子力規制委員会・外務省と交渉
 16時~16時半:総括・交流

 コロナ感染対応の関係で多数の方の会場参加はむつかしい状況です。
 よって、当日はZoom配信をする予定です。
 Zoom参加ご希望の方は、4月16日までにご連絡ください。詳しくは案内をご覧ください。
 案内   医療費等無料化措置継続質問書  トリチウム汚染水海洋放出反対質問書
      医療費等無料化措置継続要請書
 主催:脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止日本国民会議、
    原子力資料情報室、全国被爆2世団体連絡協議会、原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会
    チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーン
 紹介議員:福島みずほ参議院議員


原発被ばく労働者の課題 最近の動き

全国で原子力施設被ばく労働者25名が労災認定
2022年4月20日の衆議院厚生労働委員会で、福島原発事故以降、福島原発被ばく労働者8名以外に他の原発労働者4名が労災認定されたことが示された。
1)事故前の13名(東海村JCO臨界事故の3名を含む)と事故後の12名を合せて、これまでに25名が労災認定された。
2)事故前の原発稼働から約40年間で13名認定に比べ労災認定の頻度が増えている。
①広島長崎の原爆被爆者の場合、被爆35後年頃からがん白血病死のリスクが高まったのと同様の状況にあると考えられる。(注:被ばく労働者の場合は被ばく就労時期や期間の広がりがあることは考慮に入れる必要がある)。被ばく労働者に健康管理手帳を交付し、健康管理と被害補償を行うべきである。
②放射線被ばくで労災認定されることが被ばく労働者の間に広まったと考えられる。ただし、政府の労災保険の説明パンフレットでは、がんは一般に100mSv以上の場合労災認定されると受け取られ労災申請を抑制するものにもなっている。
③労災申請を妨げていた雇用者の壁が低くなったことも考えられるが、調査が必要である。

福島原発緊急時作業者8名が労災認定
・2019年9月に事故後の福島原発で事故処理等に従事した2名の労働者が喉頭がんで労災認定された。
 事故後の福島原発作業従事者の労災認定は8件となった。(白血病3件、甲状腺がん2件、肺がん1件、咽頭がん2件)
・2019年8月末までに、事故後の福島第一原発で働いた被ばく労働者28名が被ばくによる疾病として労災申請している。
 結果は、認定8件、不認定9件、調査中9件、取り下げ2件となっている。
・不認定事例には膀胱がん、喉頭がん、肺がん、肝がん、膵がんが含まれる。
 これらの不認定事例はいずれも1mSv以上被ばくで、原爆被爆者の場合は原爆症と積極認定されるという大きな隔たりがある。この問題は、労災補償と被爆者援護の違いとして済まされてはならない。
 
表1 労災認定された8名の労働者の放射線業務と被ばく状況
咽頭がん 2019年の労災申請当時40代で、その後死亡した東電の協力会社の放射線技師。
1996~2019年のうち96年以降延べ約15年間、X線撮影業務などに従事した。
2011年3月の事故後19年まで、放射線量測定業務などに従事した。
累計の被曝線量386ミリシーベルトのうち、事故対応によるものは44ミリシーベルト。
2019年1月に発症し、死後、2022年9月6日富岡労働基準監督署において労災認定された。
咽頭がん 東電社員として従事した60代男性。1977年~2015年のうち35年間、放射線業務に従事した。
2011年3月の事故後、福島第一原発でがれき撤去や原子炉への注水作業など原発の構内で収束作業に従事した。
累計の被曝線量199ミリシーベルトのうち85ミリシーベルトが事故対応によるものとされた。
2018年12月にがんを発症し、2022年9月6日富岡労働基準監督署において労災認定された。
甲状腺がん 50代の男性で、東電の協力会社に所属。1993年11月~2011年3月のうちの約11年間、第1原発を中心に複数の原発で、放射線管理区域内での電気設備の保全業務をしていた。累積被ばく線量は約108mSv。
このうち約100mSvが事故直後の11年3月中の被ばく。電源の復旧工事などにあたった。緊急時作業中は防護服や全面マスクを着用していた。
2017年6月に甲状腺がんと診断を受けた後、日立労基署に労災を申請。2018年12月5日、厚労省検討会が業務上と結論。2018年12月10日、日立労働基準監督署が労災認定。
肺がん 1980年6月~2015年9月のうち約28年3カ月間、福島第一原発を中心に複数の原発で放射線管理業務などに従事。累積被ばく線量は195mSv。
事故後の福島第一原発での業務による2015年9月までの累積被ばく線量は74mSv。
うち、約34mSvが事故発生から2011年12月までの福島第一原発緊急時被ばく作業による。
2016年2月に肺がんを発症し、死亡。死亡時期は遺族の意向で明らかにされていない。
2018年8月28日、厚労省検討会が業務上と結論、水戸労基署が8月31日付けで労災認定。
白血病 1994年~2016年2月の約19年間、東電社員として福島第一で作業。約99mSv被ばく。
うち、約91mSvが事故発生から2011年12月までの緊急時被ばく作業による。
2016年2月に健康診断で白血病と診断され、2017年12月13日、厚労省検討会が業務上と結論
甲状腺がん 1992年から2012年まで20年間、福島第一原発など複数の原発で原子炉の運転や監視業務などに従事し、累積149.6ミリシーベルト(mSv)被ばくした。
2011年3月から2012年4月まで、福島第一原発事故の緊急時作業・収束作業(水量計や圧力計などの確認、注水ポンプなどの燃料補給など)に従事。
1号機と3号機の原子炉建屋の水素爆発時も敷地内で作業に当たっていた。
この期間の被ばく線量は139.12mSvで、うち約40mSvは内部被ばくであった。
東電は甲状腺等価線量と全身実効線量の換算係数として1/20を使っているので、この男性の甲状腺等価線量は800mSvとなる。
2014年4月に甲状腺がんと診断され、既に切断手術を受け職場復帰し、現在も通院を続けている。
2016年12月16日、甲状腺がんが富岡労基署で労災認定された。
白血病 2011年4月~2015年1月の3年9カ月間機械修理会社社員として福島第一で作業。約99mSv被ばく
2015年1月に健康診断で白血病と診断され、2016年8月19日富岡労基署が労災認定
白血病 2011年11月~2013年12月の1年半建設会社社員として玄海、福島第一で作業。19.8mSv被ばく。
そのうち2012年10月以降の1年1カ月間は、福島第一原発で作業。15.7mSv被ばく。
会社を辞めたあと、2014年1月に白血病と診断される。2015年10月20日に労災認定。


トリチウム汚染水海洋放出反対の課題  最近の動き

【2022年4月13日】昨年4月13日の政府海洋放出方針決定から1年後ということで、「汚染水の海洋放出に反対する全国一斉スタンデイング」が取り組まれました。
大阪では、「梅田ヨドバシカメラ店前スタンデイング」に約30人が参加しました。
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【2022年4月5日】全国漁業協同組合連合会(全漁連)の岸宏会長らは、萩生田光一経済産業相、岸田文雄首相と相次ぎ面会した。
 政府の回答書では、「政府や東京電力が福島県漁連に対し『関係者の理解なしには、いかなる処分も行わない』とした約束は、今後も守ると明記された」と報道されています。
 全漁連プレスリリース2022.04.05抜粋
 萩生田経済産業大臣と面談し、5項目に対する政府の回答を受領しました。
 萩生田大臣は、関係者の理解なしには海洋放出しないとの漁業者側との約束を遵守する考えを示した上で、「本問題に政府が全責任を持って対策を講じていくこと」、「漁業者を含む関係者の理解なしには如何なる処分も行わないこと」、「全国の漁業者が将来にわたり安心して漁業を継続できるようにするため、超大型の基金を創設するとともに、政府一丸となってさまざまな対策を講じること」を挙げ、「今後とも漁業関係者の皆さまとは徹底的に対話を重ね、そこでのご指摘を踏まえ、皆さまに納得いただけるよう必要な対策に取り組む」と語りました。
 岸会長によると、岸田総理大臣からは、萩生田大臣からの説明の通り、①国が全責任を持って対応する、②情報発信・理解醸成をしっかりやっていく、③全国の漁業者が安心して漁業に取り組むことができるような支援を講じていく、④関係者としっかり面談し、政府としても必要な対策を講じるとの方針が示されました。
 岸会長は、JFグループのスタンスについては「国民の皆さま、全国の漁業者の理解を得られないALPS処理水の海洋放出に断固反対であることはいささかも変わることはない。我々は、全国の漁業者が将来にわたって安心して漁業が継続できるようにしてもらいたいだけである」と語り、政府に対して、今回の回答を踏まえ、国民、全国の漁業関係者への丁寧かつ真摯な説明を継続するとともに、実効性を持った回答の具体案を示していくことを強く求めました。

避難指示地域住民の保険料・医療費一部負担の無料化措置継続の課題  最近の動き

 2011年5月の復興基本方針に、「・・・今回の原子力事故による被災者の皆さんは、いわば国策による被害者です。復興までの道のりが仮に長いものであったとしても、最後の最後まで、国が前面に立ち責任を持って対応してまいります。」と明記されています。
 しかし政府は「国の責任による被害者補償の法制化」をせず、「復興・創生」期間終了後は「無料化見直し」を進めています。
 4月8日、政府は医療費等無料化措置の見直し内容を決定し、各都道府県、関係団体等に通知しました。
 無料化措置見直しを阻止し、無料化措置を継続させ、「国の責任による被害者補償の法制化」を求める広範な取り組みが必要です。

【2022年4月8日】政府は医療費等無料化措置の見直し内容を決定し、各都道府県、関係団体等に通知。
1.西銘復興大臣記者会見(4月8日9:30~9:53)  記者発表資料
発言要旨<抜粋>
 おはようございます。
 復興関連で4点あります。
<1点目省略>
 2点目、本日、原子力災害被災地域における医療・介護保険料等減免措置の見直しについて決定し、厚生労働省と連名で正式に通知を発出しましたので、御報告いたします。
 この減免措置については、令和3年3月の「復興の基本方針」においても、被保険者間の公平性等の観点から、避難指示解除の状況も踏まえ、適切な周知期間を設けつつ、激変緩和措置を講じながら、適切な見直しを行っていくと記載されており、これを踏まえて関係自治体のご意見を丁寧に伺ってきました。
 こうしたご意見を十分に踏まえ、資料のとおり、
 1、避難指示解除から10年程度で特例措置を終了する。
 2、避難指示解除の時期にきめ細かく配慮し、対象地域を4グループに分けて施行時期をずらす。
 3、急激な負担増とならないよう、保険料2分の1免除の段階を含め、複数年かけて段階的に見直す
 等の見直し内容を決定いたしました。詳細については、事務方にお問合せいただきますようお願いします。
<3点目、4点目省略>
記者会見資料には「関係市町村の主な意見」が記載されている。しかし、見直しが前提であり、最も大切な「住民からの意見聴取・質疑」は行われていない。3月15日に浪江町議会が「継続を求める意見書」を満場一致で採択したことも無視されている。
2.令和4年4月8日厚生労働省老健局長通知
 通知された文書は4月8日付けの「東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う避難指示区域等における被保険者等の一部負担金、利用者負担及び保険料(税)の減免措置対する令和5年度以降の財政支援の取扱いについて」です。
 発出は復興庁と厚生労働省の担当部局で、通知先は各都道府県知事、関係市町村、関係団体です。
 通知された見直し内容・・・通知文書をもとに整理しました。
見直し手順
 ・初年度  保険料半額免除に移行
 ・次年度  保険料免除なしに移行
 ・次々年度 医療費一部負担の免除無しに移行
2022年度は周知期間
①2023年4月実施開始・・・平成26年までに避難指示区域等の指定が解除された旧避難指示区域等
 ・広野町、楢葉町の一部、南相馬市の一部(旧緊急時避難準備区域)
 ・川内村の一部、田村市(旧緊急時避難準備区域及び旧避難指示解除準備区域)
 ・特定避難勧奨地点
②2024年4月実施開始・・・平成27 年に避難指示区域等の指定が解除された旧避難指示区域等
 ・楢葉町の残り全域(旧避難指示解除準備区域)
③2025年4月実施開始・・・平成28 年に避難指示区域等の指定が解除された旧避難指示区域等
 ・葛尾村の一部、南相馬市の一部(旧避難指示解除準備区域及び旧居住制限区域)
 ・川内村の残り全域(旧居住制限区域)
④2026年4月実施開始・・・平成29 年に避難指示区域等の指定が解除された旧避難指示区域等
 ・飯舘村の一部、浪江町の一部、川俣町、富岡町の一部(旧避難指示解除準備区域及び旧居住制限区域)

【2022年3月15日】浪江町は令和4年3月定例会最終日に「東京電力福島第一原子力発電所事故による避難者の医療・介護費用の減免措置継続を求める意見書」を全員起立で可決しました。
浪江町令和4年3月定例会最終日の録画
 意見書の本文(参考3の録画の提案読み上げで確認)
 東京電力福島第一原子力発電所事故による避難者の医療・介護費用の減免措置継続を求める意見書(案)
 本文
 東京電力第一原子力発電所事故から11年が経過した。当町においては、平成30年3月31日に帰還困難地域を除く一部地域で避難指示が解除されたものの、町民の帰還が順調に進んでいるとは言い難い。避難生活が長期化し居住環境が荒廃していること、生活インフラや就労環境等の回復が十分でないことなどの複合的な理由から、原発事故以前と同様の生活が成り立つ状況にはなく、今もって浪江町民の大分部は避難生活を強いられたままである。
 しかしながら政府は、原発事故避難者に対し、医療、介護費用の負担を軽減してきた支援策について、2023年度にも見直すとしている。避難中にある町民は、肉体的、精神的苦痛をこれからも抱えて避難生活を送らなければならない現実があることを十分理解した上での見直しなのかはなはだ疑問である。国は、原発事故の加害者として被害者である浪江町民に対し、恒久的に医療費・介護費の無料化を継続するための財政支援をすることが責務である。
 したがって、医療、介護費用の負担を軽減してきた支援策の縮小、廃止の検討を中止し、減免措置の継続を要求するものである。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 令和4年3月15日
 福島県浪江町議会
 意見書と同様の内容の請願書も採択されました。


トリチウム汚染水海洋放出反対の課題  最近の動き

【2021年12月28日】政府、風評対策や情報発信の徹底など10の対策を盛り込んだ、「行動計画」を策定。
 政府は「第3回ALPS処理水の処分に関する基本方針の着実な実行に向けた関係閣僚等会議」を開催し、「行動計画」を策定した。
 ALPS処理水の処分に関する基本方針の着実な実行に向けた行動計画
【2021年12月23日】萩生田光一経産相が就任後初めて福島県漁連の野崎哲会長と面会。
 野崎会長は「自分たちの生活の場(である海に)に(陸上で)保管すべき(処理)水が流されるのを、理解することはできない」と、海洋放出に反対との立場を強調したと報じられている。
【2021年12月21日】東京電力がトリチウム汚染水の海洋放出のための工事計画を原子力規制委員会に申請
 今後、原子力規制委員会により審査される。工事には原子力規制委員会の認可と県・大熊町・双葉町の事前了解が必要。
 多核種除去設備等処理水の取扱いに関する「福島第一原子力発電所特定原子力施設に係る実施計画変更認可申請書」の申請について
 申請した計画では、福島第1原発の敷地から沖合1キロに海底トンネルを掘削する。処理水に含まれる放射性物質のトリチウムを希釈するポンプや配管、濃度測定に使う設備などを整える。放出は30年間にわたる見通しで、腐食のほか地震や津波にも耐える設計にするとしている。
 規制委の審査や自治体の了解に6カ月、工事に10カ月あまりかかる見込みで、2023年4月中旬に設備の設置完了をめざすと報じられている。
【2021年11月26日】経済産業省は水産物の需要が落ち込んだ際に漁業者らを支援する基金を創設する300億円を21年度補正予算に計上
 冷凍保管やネット販売にかかる経費の助成等が検討されている。基金の対象は福島県産だけでなく、全国の水産物になる。
 風評被害による損害そのものへの賠償は、東電が別の制度で実施する。
 経産省は、基金の費用を22年度の当初予算に計上する方針だったが、放出前から風評被害が生じる可能性があることから、前倒ししたと報じられている。
【2021年8月25日】東京電力は海底トンネルをもうけて、陸から約1km離れた沖合に放出することを公表
 多核種除去設備等処理水の取扱いに関する検討状況【概要】
【2021年8月24日】基本方針の着実な実行に向けた関係閣僚会議で「当面の対策の取りまとめ」決定
 「当面の対策の取りまとめ」本文
【2021年7月26日】脱原発福島県民会議など8団体が政府交渉


トリチウム汚染水海洋放出の問題点に関する政府交渉(2021年7月26日)報告

     政府交渉(2021年7月26日)報告の詳細    質問書(2021/7/26)
 2021年7月26日に脱原発福島県民会議等、8団体主催で政府交渉を行いました。
 今回の交渉は、4月13日の「ALPS 処理水の処分に関する基本方針」の政府決定(海洋放出の方針決定)を受け、8月に「基本方針の着実な実行に向けた関係閣僚会議」の「当面の対策の取りまとめ」が出される前に、改めて海洋放出の問題点を指摘し、方針決定に強く抗議し、ぜひとも撤回を求めようと取り組みました。

 政府は、4月13日の方針決定当日に、やっと、4000 件を超えるパブコメの結果を公表しました。
 その報告書「御意見に対する考え方」(パブコメ報告)では、「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」という漁業者らとの約束に対して「今回の政府決定は約束違反ではないか」との国民からの批判意見は紹介するだけで、まともに答えていません。
 そればかりか、高濃度のトリチウム汚染水を 1500 ベクレル/L 未満に薄めて海に流すことは、現在実施している「サブドレン等の排水濃度の運用目標と同じレベル」であるとし、国内法令や国際条約を「厳格に遵守した」方法であるかのように繰り返し述べるなど、国民を大きく欺く内容が貫かれています。

 交渉では、「トリチウム汚染水」の海洋放出の問題点を改めて全面的に明らかにし、方針撤回を求め、2年後の海洋放出を必ずや阻止する運動に繋げようという決意で、このパブコメ報告を作成した「廃炉・汚染水・処理水対策チーム」(以下、「チーム」)及び、その上位にある「原子力災害対策本部」に対して、9項目の質問を投げかけて行いました。

 残念ながら、前回(昨年末)同様、コロナウイルス感染拡大のために東京をはじめ全国各地で緊急事態宣言が出される中、参議院議員会館の交渉会場での参加は8団体関係者(9名)に限定し、希望者はZoom 参加(約10名)という形で行わざるをえませんでしたが、約2時間半にわたり交渉を行い、政府を追及しました。
 冒頭に、脱原発福島県民会議を代表して佐藤龍彦さんが「復興は重大事故を起こした国・東電の責任をベースにすべき。海洋放出の方針決定は漁業者らとの約束を反故にするもの、県民世論の無視、不信感が募るばかりだ。10年の苦しみの中からやっと本格操業を、という時に海を汚されれば、漁業の将来展望がなくなる。まずは方針撤回から。」と訴えました。

 引き続き、政府側からの回答を一通り受けた上で、主に、質問1漁連をはじめ関係者との約束を破棄して方針決定したこと、質問2国内法令に違反していること、質問3国際条約に違反していること、質問9公開討論会の開催要求の4点に絞って、徹底的に追及しました。

 質問1:大前提となる重要な問題ですので、かなりの時間を費やし、「漁連をはじめ関係者との『重い約束』を守れ」と、何度も強く迫りました。  しかし経産省の担当者は、海洋放出の方針決定ありきで、2年後の放出開始までの期間に「理解を深めていただく」よう努力を続けるとの一点張りで、約束違反であることを認めないばかりか、さらには約束があったことすら曖昧にするという答弁に終始しました。
 また、ALPS 処理水には、「タンクに貯蔵し、希釈・放出しない」と定めた運用基準を超えるトリチウム濃度の「地下水ドレン」水が約 6.5 万トンも混入していることを追及しました。
 政府は、ALPS 処理したら地下水ドレンとは異なる「処理水」になるので、サブドレン・地下水ドレンの運用基準は適用されない旨の返答を繰り返しました。
 質問2:法令を所管しているのは規制庁であって経産省は答えられない、また、東電からは「2015 年度末に発災以降に発生した瓦礫等からの放射線や放射性物質の追加的な放出による敷地境界における実効線量(追加線量)の評価値は、年間1mSv 未満になった」と聞いているとして、まともに答えようとしませんでした。
 「パブコメ報告」を書いた「チーム」として責任持って規制庁と相談し、改めてちゃんと回答するよう求めました。
 質問3:これまでの交渉で外務省は「ロンドン条約・議定書は海洋への投棄の禁止であって、処理水の放出は禁止対象ではない」と主張していましたが、今回は、「陸上施設からの廃棄物等の海洋への放出はこの条約・議定書の規制対象ではない」ので、ALPS 処理水の海洋放出は禁止対象にはならないと、論点を変更してきました。
 また、パイプラインからの放出は、「汚染源の一つであるが、条約で禁止している投棄ではない」、パイプラインが条約の禁止対象である「人工構築物」に含まれるかどうか締約国会議で議論されたが明確な結論に達していない、等と述べて逃れようとしました。
 いずれも私たちの質問へのちゃんとした返答になっておらず、後日の再回答を求めました。
 質問9:一方的に「理解」を求める説明会や言いっぱなしのご意見を伺う会でなく、問題点に沿った公開討論会を、福島と全国で行うように強く求めました。
 しかし、経産省の担当者は、福島みずほ議員から「『もんじゅ』では公開討論会を開いた例がある」と詰め寄られたにもかかわらず、「持ち帰って検討します」とすら答えませんでした。

質問2と質問3で求めた再回答要請には、9月25日現在、何の回答もありません。改めて文書回答を強く求めたいと思います。
 政府は、漁業者をはじめ国民との約束などなかったかのように、国民が理解しようがしまいが、2年後には海洋放出を開始するとの強行姿勢をますます強めています。
 私たちも、反対の声を一層強めなければなりません。海洋放出の問題点を改めて明確にし、福島県の漁業者をはじめ生産者とともに「原発のない福島を!県民大集会」が呼びかけている新たな署名を広げ、福島県、全国、全世界から多くの声を集め、「トリチウム汚染水海洋放出」の方針を撤回させましょう!


 トリチウム汚染の水海洋放出反対 政府交渉(2021年7月26日)案内

    質問書と表紙
 本年4月13日、政府は「廃炉・汚染水・処理水対策関係閣僚等会議」において、「ALPS 処理水の処分に関する基本方針」を決定し、「2年程度後に ALPS 処理水の海洋放出を開始することを目途に、具体的な放出等の準備を進める」ことを東京電力に求めました。
 私たち8団体は、ALPS 処理水(トリチウム汚染水)の海洋放出の問題点について、昨年7月3日、10月5日、12月11日の3回にわたり、関係省庁に質問書を送り、海洋放出の決定をしないように求めて交渉を行なってきました。しかし、政府からは納得できる回答のないまま、このような方針決定がなされたことに強く抗議します。
 また、方針決定の当日になって、4000 件を超えるパブコメに対する「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する書面での意見募集結果について」が公表されましたが、この報告の「御意見に対する考え方」においても、国民の理解の得られる政府の回答は示されていません。
 今回は、「意見募集結果について」を作成した「廃炉・汚染水・処理水対策チーム」及び、その上位にある「原子力災害対策本部」との交渉を行います。
 交渉では、政府の「トリチウム汚染水の海洋放出方針決定(4月13日)」に抗議し、質問1~3、質問9に重点を置き、海洋放出の問題点を指摘・追及し、海洋放出の方針撤回を迫ります。
日時:7月26日(月)13 時 30 分~15 時 30 分
会場:参議院議員会館 B109会議室
主催団体
脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室、全国被爆 2 世団体連絡協議会、原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーン
紹介議員
福島みずほ参議院議員
連絡先
原子力資料情報室 担当(片岡遼平) Tel:03-6821-3211
ヒバク反対キャンペーン 担当(振津かつみ)Tel:090-3941-6612
 コロナ禍で多数が集まって追及することが困難な状況なので、会場参加は主催8団体の関係者のみとし、一般の方にはzoom参加をお願いします。


4/26 チェルノブイリ原発重大事故から35年、フクシマ原発重大事故から10年
関西電力への申し入れ(2021年4月26日)

4月26日、下記6団体は「関西電力への申し入れ書」を共同提出しました。
ダウンロードはこちらから ⇒ 関西電力への申し入れ書(2021年4月26日)
<共同提出団体>
原発の危険性を考える宝塚の会、さよならウラン連絡会、地球救出アクション97
ヒバク反対キャンペーン、若狭連帯行動ネットワーク、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西


やっとパブコメ結果を公表(2021年4月13日)

 政府は、4月13日の方針決定当日に、やっと、4000 件を超えるパブコメの結果を公表しました。
 「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する書面での意見募集結果について」
 意見提出数は4011 件でした。
 提出意見に対して示された「御意見に対する考え方」では、「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」という漁業者らとの約束に対して「今回の政府決定は約束違反ではないか」との国民からの批判意見は紹介するだけで、まともに答えていません。
 そればかりか、高濃度のトリチウム汚染水を 1500 ベクレル/L 未満に薄めて海に流すことは、現在実施している「サブドレン等の排水濃度の運用目標と同じレベル」であるとし、国内法令や国際条約を「厳格に遵守した」方法であるかのように繰り返し述べるなど、国民を大きく欺く内容が貫かれています。


4月13日、政府がトリチウム汚染水海洋放出の基本方針を決定
「東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所における多核種除去設備等処理水の処分に関する基本方針(案)」

トリチウム汚染水海洋放出の方針決定に抗議し、撤回を求める

2021年4月13日
ヒバク反対キャンペーン
「トリチウム汚染水の海洋放出」方針の決定に抗議
トリチウム汚染水の海洋放出反対

 政府は、4月13日、860兆ベクレルのトリチウムをはじめストロンチウムなどの放射性物質を多量に含むALPS処理水(以下「トリチウム汚染水」と表記)を薄めて海洋放出する方針の決定を強行しました。

 福島県内の圧倒的多数が海洋放出反対でまとまっており、59自治体のうち44自治体の議会で決議等が上がっており、明確な反対は27で、賛成はありません。海洋放出で大きな被害を受ける漁業関係者は、福島、宮城、茨城はもとより、全国漁業協同組合連合会として「漁業者の総意として絶対反対」しています。全漁連岸会長は、昨年10月の意見聴取で政府の「風評対策で望むことは何か」との質問に対して「海洋放出しないことに尽きる」ときっぱり回答されました。今月7日の菅首相との面会でも「反対の考えはいささかも変わるものではない」と明言されています。「2020原発のない福島を!県民大集会実行委員会」が提起した「トリチウム汚染水の海洋放出に反対する署名」は45万筆を超え、さらに増え続けています。

 「コロナ禍」で国民的議論が困難な下で、政府は関係者から形式的、一方的な意見聴取を強行し、国民の反対や懸念に対して真摯に向き合い丁寧に説明し、話し合う姿勢が見られません。報告書へのパブコメは4000通以上が寄せられ、その内容は反対や懸念、疑問が多数を占めていますが、政府は未だにそれらに対する説明責任を果たしていません。

 国が国策として原子力政策を進めた結果引き起こされた東電福島第一原発事故により、福島県をはじめ被災地の多くの人々が放射能汚染と被ばくを強いられ、生業や生活を奪われるなどの被害を受けました。事故から10年を経ても被災地に元の生活は戻っていません。補償も支援策もほとんど打ち切られています。福島や周辺県の各地で事故前に比べ明らかに高い空間線量が続いています。東電福島第一原発の敷地境界はもとより、原発から何10キロも離れた地域でも、未だに「年間 1mSv」を越える高い空間線量が実測され、「公衆の被ばく限度を守るべき法令」に違反の状態が今も続いています。

 政府は、事故以来10年、住民や労働者に被ばくを押し付け憲法に保障された生存権などの人権を踏みにじってきました。トリチウム汚染水を海洋放出すれば、それは新たな故意の加害行為です。しかも、福島の漁業が試験操業からやっと本格操業へと進もうとしている今、漁業者の断固反対をも「押し倒して」方針決定を強行しようとするなど、言語道断です。

 重大事故を起こした上に、大量の汚染水を発生させた責任を取ろうともせず、さらに放射能汚染と被ばくを国民に強いる「海洋放出」は受け入れられません。海洋の放射能汚染は福島のみならず、全国、全世界の問題です。

 「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」との約束は反故にされました。「復興と廃炉の両立」を挙げていますが、汚染水の海洋放出が「復興」の妨げになるという声は切り捨てるというのでしょうか。科学的知識の不足が「風評」を招くという認識のようですが、国民を馬鹿にした科学の政治利用です。「基準の40分の1に薄めて放出するから問題ない」と宣伝していますが、トリチウム以外の核種を完全に取り除ける保証はなく、その上、敷地境界線量の上限を遵守できない状況で故意の追加被ばくを生じる処分方法は法律違反です。

 政府には、被害者に「寄り添う」姿勢、約束や法律を守る「誠実さ・義務」、国民の不安に向き合う「謙虚さ」が全く欠如しています。

 トリチウム汚染水海洋放出の方針を撤回することを強く求めます。

以上

 トリチウム汚染の水海洋放出方針決定しないでください
 13日関係閣僚会議に対する抗議・要請書を提出

 政府は今月13日に関係閣僚会議を開き「トリチウム汚染水(ALPS処理水)海洋放出の方針」を決定する方針と報じられています。
 昨年10月には方針決定を見送りましたが、今回は反対を無視して強行する姿勢です。
 脱原発福島県民会議をはじめとする8団体は、菅首相と関係閣僚に抗議要請書を提出しました。
     PDFファイルのダウンロード ⇒ 抗議・要請書(PDF)

東電福島第一原発トリチウム汚染水

海洋放出の方針決定をしないでください

2021年4月12日

内閣総理大臣 菅  義偉 様
経済産業大臣 梶山 弘志 様
農林水産大臣 野上浩太郎 様
復興  大臣 平沢 勝栄 様
環境  大臣 小泉進次郎 様
外務  大臣 茂木 敏充 様

脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室、全国被爆二世団体連絡協議会、原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーン

汚染水海洋処分方針の決定を急ぐ政府の姿勢に強く抗議し、以下を緊急に申し入れます。

1.

4月13日の「廃炉・汚染水対策関係閣僚会議」でALPS処理水の海洋放出を前提にした処分方針の決定を行わないこと。
2.


方針決定にあたっては、国民の反対や懸念、疑問に、真摯に応え、丁寧に説明を行い、国民との議論を行い、その結果を方針決定に誠実に反映すること。小委員会報告に対するパブコメの結果を早急に公示し、すべての意見に対する政府・小委員会の回答を示すこと。
3.



そのような議論を保証し、政策決定の透明性を確保するために、福島県内及び、全国各地で公聴会を開催すること。(未だコロナ感染の収束が見られないばかりか、第4波も来ているような状況下では、公聴会等、国民的議論は困難です。そのような作業には、「コロナ禍」の収束を待って、さらに時間をかけるべきです。)

 以上

抗議・要請の趣旨
 860兆ベクレルのトリチウムをはじめストロンチウムなどの放射性物質を多量に含む汚染水である、多核種除去設備(ALPS)処理水(以下「トリチウム汚染水」と表記)を薄めて海洋放出する方針を、今月13日にも、廃炉・汚染水対策関係閣僚等会議で決定する予定と報道されています。
 私たち8団体はトリチウム汚染水の海洋放出に反対して6回の政府交渉を行ってきましたが、納得できる回答はなく、問題点が一層明らかになるばかりです。

 福島県内の圧倒的多数が海洋放出反対でまとまっており、59自治体のうち44自治体の議会で決議等が上がっており、明確な反対は27で、賛成はありません。海洋放出で大きな被害を受ける漁業関係者は、福島、宮城、茨城はもとより、全国漁業協同組合連合会として「漁業者の総意として絶対反対」しています。全漁連岸会長は、昨年10月の意見聴取で政府の「風評対策で望むことは何か」との質問に対して「海洋放出しないことに尽きる」ときっぱり回答されました。今月7日の菅首相との面会でも「反対の考えはいささかも変わるものではない」と明言されています。「2020原発のない福島を!県民大集会実行委員会」が提起した「トリチウム汚染水の海洋放出に反対する署名」は45万筆を超え、さらに増え続けています。

「コロナ禍」で国民的議論が困難な下で、政府は関係者から形式的、一方的な意見聴取を強行し、国民の反対や懸念に対して真摯に向き合い丁寧に説明し、話し合う姿勢が見られません。報告書へのパブコメは4000通以上が寄せられ、その内容は反対や懸念、疑問が多数を占めていますが、政府は未だにそれらに対する説明責任を果たしていません。

 国が国策として原子力政策を進めた結果引き起こされた東電福島第一原発事故により、福島県をはじめ被災地の多くの人々が放射能汚染と被ばくを強いられ、生業や生活を奪われるなどの被害を受けました。事故から10年を経ても被災地に元の生活は戻っていません。補償も支援策もほとんど打ち切られています。福島や周辺県の各地で事故前に比べ明らかに高い空間線量が続いています。東電福島第一原発の敷地境界はもとより、原発から何10キロも離れた地域でも、未だに「年間 1mSv」を越える高い空間線量が実測され、「公衆の被ばく限度を守るべき法令」に違反の状態が今も続いています。
 政府は、事故以来10年、住民や労働者に被ばくを押し付け憲法に保障された生存権などの人権を踏みにじってきました。トリチウム汚染水を海洋放出すれば、それは新たな故意の加害行為です。しかも、福島の漁業が試験操業からやっと本格操業へと進もうとしている今、漁業者の断固反対をも「押し倒して」方針決定を強行しようとするなど、言語道断です。
 重大事故を起こした上に、大量の汚染水を発生させた責任を取ろうともせず、さらに放射能汚染と被ばくを国民に強いる「海洋放出」は受け入れられません。海洋の放射能汚染は福島のみならず、全国、全世界の問題です。

以下に、私たちが問題にしてきたことのいくつかを列挙します。

 第1点 地下水の原子炉建屋流入を抑制するために、地下水の一部が海洋に排出されています。その際、「地下水以外で希釈しない」との約束(サブドレン及び地下水ドレンの運用方針)があります。高濃度の放射性物質が含まれるために海に排出されなかった地下水がトリチウム汚染水の約6%を占めており、トリチウム汚染水を海水で薄めて放出することは、この約束に違反です。

 第2点 同じく地下水排出の決定の際に、「ALPS処理水については、関係者の方の理解を得ることなくしていかなる処分もとることは考えておりませんとの答弁があります(2015年1月7日の第 6 回廃炉・汚染水対策福島評議会)。また、経済産業省は2015年8月24日、漁連に直接、「関係者の理解なしにはいかなる処分も行いません。」とする文書回答を行っています。
 全国漁連の岸会長は、4月7日の菅首相との面会で「反対という考えはいささかも変わるものではない」ときっぱり表明しました。今回海洋放出を決定すればそれは関係者の理解を得ていません。

 第3点 政府も東電も「海洋放出する際は海水で希釈して基準を満たすから問題はない」と説明していますがこれは法令違反です。
 政府・東電の言う基準とは、東電福島第一原発を特定原子力施設に指定した際に「指示事項」の中で東電に求めている「発災以降に生じたがれきや汚染水等による被ばく線量の評価値を敷地境界で1mSv/年未満とすること」を指しています。しかし、そもそも福島第一原発は事故時に生じたフォールアウトによる放射線により現在も敷地外の公衆の線量限度1mSv/年を守れない違法状態です。原子力施設から放出される放射性物質の濃度限度を定めた「線量告示」の上位規則(通称「イチエフ規則」)には「敷地境界線量の算定には事故時に生じたフォールアウトによる線量を除外できる」という規定はありません。イチエフ敷地境界線量は極力減らさなければなりません。汚染水を環境に放出するのではなく敷地内に厳重に管理・保管すべきです。

 第4点 放射性物質はロンドン条約で一切海洋投棄が禁止されています。2019 年 10 月に開催されたロンドン条約/ロンドン議定書締約国会議では、福島第一原発の汚染水問題に対して既に憂慮を表明していた韓国に加え、中国、チリも憂慮を表明しています。その他にも今年6月に、海外から人権問題として、安倍元首相に抗議書が送られています。
 私たちは、政府に、ロンドン条約/ロンドン議定書締約国として、ロンドン議定書の第7条「内水」の規定により、自国の裁量でトリチウム汚染水の海洋放出を禁止することを求めています。  ロンドン議定書第7条の2で「締約国は、内水である海域における廃棄物その他の物の故意の処分であって、仮に当該廃棄物その他の物を海洋において処分したとするならば第一条に規定する投棄又は海洋における焼却となり得るものを管理するため、自国の裁量により、この議定書の規定を適用するか、又はその他の効果的な許可及び規制のための措置をとる。」とされています。福島第一原発の排水口は内水域にあります。

 第5点 海洋放出は原子力委員会決定違反
 原子力委員会は1993年11月2日、「我が国としては、今後、低レベル放射性廃棄物の処分の方針として、海洋廃棄は選択しとしてないものとする。」との決定を行っています。
 小委員会報告書の「海洋放出が最も現実的」との結論から導かれる「東電福島第一原発トリチウム汚染水海洋放出」は、この決定に反しています。

 第6点 トリチウムの環境への影響について、「影響がある」とする調査・研究が多数あり、「環境への影響はない」と断言すべきではありません。

 第7点 昨年7月の交渉に参加された漁業者は、今もって試験操業であること、価格が風評により安いこと、最も利害のある漁業関係者に説明しないこと、漁連など多くの県民が反対していること、漁師を引き継ぐ子や孫に対する親として未来を示す責任など、苦悩と怒りをぶつけ、なんで海に流すのかと問い詰めました。


政府の「トリチウム汚染水海洋放出方針」関連資料

資料1.「「復興・創生期間」後における東日本大震災からの復興の基本方針」(2021年3月9日改定)
  ダウンロード ⇒ 「基本方針の変更について」(2021年3月9日)
ALPS処理水の取扱いについて、「先送りできない課題であり、政府として責任を持って、風評対策も含め、適切なタイミングで結論を出していく。」としている。
「復興・創生期間」後における東日本大震災からの復興の基本方針
2018年12月20日決定 2021年3月9日改定
多核種除去設備等で浄化処理された水の取扱いについて、風評被害等の社会的な観点も含め、多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会における総合的な議論を行い、政府として結論を出していくことが必要である。また、国内外に対して、科学的根拠に基づく正確な情報発信・情報開示を継続することが重要である。 多核種除去設備等で浄化処理された水(ALPS 処理水)の取扱いについては、多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会において取りまとめられた報告書を踏まえ、地元を始めとした関係者や広く国民の意見を聞いてきたところである。先送りできない課題であり、政府として責任を持って、風評対策も含め、適切なタイミングで結論を出していく。併せて、処分方法にかかわらず、国内外の様々な方に丁寧に説明することも含め風評影響を最大限抑制するよう政府全体で全力で取り組む。

資料2.「東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所における多核種除去設備等処理水の処分に関する基本方針(案)」
  ダウンロード ⇒ 廃炉・汚染水・処理水対策関係閣僚等会議(2021/04/13) 資料1
1.復興と廃炉の両立に向けて・・・基本的な考え方として次の11項目を挙げている。







令和3年3月で、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(以下「福島第一原発」という。)の事故から 10 年が経過した。この間、避難指示が解除された地域は徐々に広がり、当初は帰還困難とされた区域においても、特定復興再生拠点区域を通じた復興の萌芽が生まれつつある。また、令和元年度には、福島県産の農産物の輸出量が事故前を上回り過去最多を記録するなど、被災地の努力が実を結び始めている。一方で、今もなお、農林水産業や観光業を中心に風評影響が残っている。政府は、こうした現状を重く受け止め、引き続き前面に立って、着実かつ段階的に原子力災害からの復興・再生に取り組む責務を負っている。




原子力災害からの復興・再生には、廃炉・汚染水・処理水対策の着実な進展が不可欠である一方、廃炉を性急に進めることで、かえって風評影響を生じさせ、復興を停滞させることはあってはならない。そのため、「復興と廃炉の両立」を大原則としつつ、放射性物質によるリスクから、地域の皆様や作業員の方々、周辺環境等を守るための継続的なリスク低減活動として廃炉を計画的に進めている。




こうした廃炉に係る作業については、「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(以下「原子炉等規制法」という。)」等の法令の遵守はもとより、国際放射線防護委員会(以下「ICRP」という。)が示している ALARA の原則1に基づき、放射性物質によるリスクを最大限低下させるよう取り組んでいる。





その一環として、継続的に発生する汚染水についても、そのリスクの低減に努めてきた。これまで陸側遮水壁やサブドレン2等の重層的な対策により、その発生量の減少に努めるとともに、多核種除去設備等で放射性物質を浄化処理した上で、タンクに保管している。このタンクに保管している水の取扱いについては、高い放射線を出す燃料デブリ等に直接触れているために生じ得る風評などの社会的影響も含めた検討を行う必要があることから、敷地内で保管することとしてきた。







他方、福島第一原発では、安定状態を維持・管理した上で、燃料デブリの取り出し方法が具体化されるなど、廃炉作業が着実に進展している。今後は、1号機・2号機の使用済燃料プール内の燃料や、燃料デブリの取り出しなど、廃炉の根幹となる最も困難な作業段階に入っていく。これらの作業を安全かつ着実に進めていくためには、福島第一原発の敷地を最大限有効活用する必要がある。こうした観点を踏まえれば、日々発生する汚染水を処理した水を保管しているタンクやその配管設備等が、敷地を大きく占有するようになっている現状について、その在り方を見直さなければ、今後の廃炉作業の大きな支障となる可能性がある。







福島第一原発の敷地内に設置されたタンクについては、その存在自体が風評影響の一因となっているとの指摘や、長期保管に伴い、老朽化や災害による漏えい等のリスクが高まるとの指摘がある。
また、令和3年2月 13 日の福島県沖を震源とする最大震度6強の地震が発生した際、一部タンクの位置がずれて、配管の交換が必要になる等の事態が生じた。この地震によるタンクの倒壊や大規模な漏えいなど、外部に影響を及ぼす事態には至らなかったが、被災状況等の情報提供の在り方に不十分な点があったことから、地元住民を始め不安を感じる方々もおられた。タンクの管理に当たっては、今後の災害等に備え、十分な安全対策と適切な情報提供を徹底することが求められる。





また、保管を継続するために福島第一原発周辺の敷地外にタンクを設置することは、復興に向けて懸命に努力している方々に、新たな土地の提供を求め、更なる負担を強いることとなる。こうした状況を踏まえ、立地自治体等からは、タンクに保管している水が増え続けている中で、その取扱いについては、根本的な問題解決を先送りせずに、国が責任を持って対応策を早急に決定するべき、といった声が寄せられている。



こうした状況を踏まえれば、「復興と廃炉の両立」を大原則に、安全かつ着実に廃炉・汚染水・処理水対策を進めるという政府の重要な責務を果たすため、政府として、早期に、タンクに保管している水の取扱いに関する方針を決定する必要がある。



その決定に際して、政府は、これまでの福島第一原発事故による風評影響の払拭に向けた、地元を始めとした方々の懸命な努力について重く受け止め、決して、それが水泡に帰すことのないよう、その御懸念に真摯に向き合わなければならない。





また、令和3年3月 16 日には、原子力規制委員会から、東京電力ホールディングス株式会社柏崎刈羽原子力発電所における核物質防護設備の機能の一部喪失事案の概要が公表された。こうした事態が生じ、また、前述のように地震時の情報提供等において不十分な点が指摘される中、政府及び東京電力ホールディングス株式会社(以下「東京電力」という。)に対して、これまで以上に厳しい目が向けられていることを真摯に受け止めなければならない。




東京電力においても、「復興と廃炉の両立」の趣旨を十分に踏まえた対応が求められることから、今後、廃炉・汚染水・処理水対策を進めていくに当たっては、地元の方々を始め、国内外の関心を持つ方々の不安を払拭するよう、敷地内の状況や周辺環境等について、客観的な情報を透明性高く公表することを始め、その信頼を回復するための不断の努力を行い、対応を徹底していく必要がある。

資料3.ALPS 処理水の処分に関する基本方針の着実な実行に向けた関係閣僚等会議の設置について(案)
  ダウンロード ⇒ 廃炉・汚染水・処理水対策関係閣僚等会議(2021/04/13) 資料2
「ALPS 処理水の処分に関する基本方針の着実な実行に向けた関係閣僚等会議」を廃炉・汚染水・処理水対策関係閣僚等会議の下に設置する。
主な検討事項
(1)ALPS 処理水の処分による風評影響の実態の把握
(2)基本方針に定めた事項の実施状況の確認及び課題の抽出
(3)追加的な対策の検討
(4)その他基本方針の着実な実行に向けて必要な事項

資料4.ALPS処理水の処分に関する基本方針の着実な実行に向けて(2021/04/16)
  ダウンロード ⇒ 第1回基本方針の着実な実行に向けた関係閣僚等会議(2021/04/16) 資料
(1)当面取り組むべき処置(関係省庁の対応を列挙)
①風評を最大限抑制する処分方法と客観性の高いモニタリングの実施
②丁寧な情報発信による国民・国際社会の理解醸成
③生産・加工・流通・消費対策
④万が一風評被害が生じた場合の対策
(2)本関係閣僚等会議の下に、関係省庁が参加するワーキンググループを新設
①各地・各業界などへのヒアリングを、現地訪問を含め複数回実施
②有識者・専門家への意見聴取やアンケートによる調査
③これらの調査結果をとりまとめ、対応すべき課題や対策を議論し、本閣僚等会議へ報告
(3)今後の進め方と主なスケジュール
◇まずは、自治体や各業界に対して、基本方針の内容について丁寧に説明
◇5月以降順次、ワーキンググループを開催、ヒアリング等を実施。直近に対応すべき課題を整理
◇更に、消費者等の状況の確認も進め、年内を目途に中長期的な取組みの行動計画を策定
令和3年4月16日 第1回実行会議(今後の進め方の確認・論点整理)
  → 自治体や各業界に対して、基本方針に関する説明を徹底
5月以降順次 ワーキンググループ(関係者からヒアリング)
    ※ヒアリング対象者の数に応じて複数回開催
    ※ヒアリング結果は、風評対策タスクフォース等とも連携し取りまとめ
夏頃 第2回実行会議(課題の抽出、当面の対応の整理)
    ※ワーキンググループや風評対策タスクフォース等の調査や議論を踏まえ、
     課題を整理し、必要な対策の中間取りまとめを実施。順次対策を追加
令和3年内 第3回実行会議(放出後も含めた「行動計画」の策定)
    ※以降、定期的に進捗管理や追加対策の検討。


核兵器禁止条約・発効(2021年1月22日)
核兵器の禁止から廃絶へと向かう、核兵器のない社会への大きな一歩
非核・反核の国内外の運動と連帯して核兵器の禁止・廃絶へ進もう!

原爆投下から75年を経て、核兵器を禁止する国際法が発効
 核兵器禁止条約は昨年(2020年10月24日)50カ国の批准を達成し、90日を経た今年2021年1月22日発効しました。現在(2021年3月末)86カ国が署名、54カ国が批准しています。
 条約の前文には、核兵器の壊滅的帰結は人類の生存や環境・社会経済・健康に重大な影響を及ぼすと明記されました。条約はあらゆる核使用は国際人道法違反であると断罪し、禁止しています。そして核兵器の使用や実験で悪影響を受けた人々への、国際人道法、人権法に基づく支援を明記しています。さらに非常に重要な事として、核兵器の使用のみならず、その威嚇をも違法化しました。これは日本政府がとる「核の傘」米国の核兵器の抑止力に依存する政策を違法としています。
 「唯一の戦争被爆国」日本は条約に署名・批准せず拒否しています。その理由は「安全保障に万全を期するためには、核を含む米国の抑止力に依存することが必要」というものです。日本政府が国是としている「非核三原則」を法制化させ、米国の「核の傘」から離脱し「核抑止力」に依存しない外交政策を求めていくことが課題となっています。
 小型核兵器の配備等、核軍拡政策を進めたトランプ政権に代わって今年、バイデン政権が誕生し、核兵器の制限条約である新START条約を即刻5年延長させました。しかし今後に向けた核軍縮の政策、課題は山積しています。
 米国では多くの核軍縮を求める運動が取り組まれています。また、核軍拡競争が宇宙、サイバー、電磁波の領域にまで広がっていること等による核戦争勃発の危険性が高まる中で、この危険性のレベルを下げる運動等も取り組まれています。それは私たち日本の非核・平和を求める運動にとっても重要なものになっています。

日本は、北東アジアで平和外交をどの様に進めて行くのか、現在大きく問われている
 日本政府に核兵器禁止条約への署名、批准を求めていく事は大変重要です。核抑止力に依存しない平和外交を求めていくためには不可欠です。
 日本政府の東アジア、北東アジアでの外交政策は、軍拡により解決できないことは明らかです。
 莫大な予算を投じて、日本の「防衛」のためと称して、「敵基地攻撃能力」に匹敵する軍備を進めて行くことは憲法に保障された平和的生存権を否定するものです。
 私たちヒバク反対キャンペーンも参加している「非核・平和のひろば」は、核兵器禁止条約の署名・批准を日本政府に求め、非核三原則を法制化し、北東アジアの非核兵器地帯化を求める署名運動を継続していくために、月1回22日を行動日にしました。現在はコロナの感染予防のために、スタンディング行動を行っています。3月22日は1月22日に続き2回目の行動を行いました。今後も継続していきます。どなたでも参加できる行動です。共に行動して頂ける方、大歓迎です。
梅田ヨドバシカメラ前、3月22日 3時~4時


【報告】2021原発のない福島を!県民大集会

 3月21日、福島市「とうほう・みんなの文化センター」で「2021原発のない福島を!県民大集会」が開催されました。
 昨年の大会は新型コロナ・ウイルス感染拡大のため中止されましたが、今年は実行委員会で議論を重ね、感染予防策を取りながら会場とネット配信での開催となりました。
 感染予防のために各組織・団体代表のみの県内参加に限り、主催者発表70名と会場参加は少人数でしたが、大震災・原発事故10年の節目に、国と東電の責任を改めて問い、三つの「集会指標」(別記囲み)の実現を確認し、生産者を含む呼びかけ人、被災自治体の後援、県内外の多くの団体の賛同を得て、これまでの運動の上に今回の「県民大集会」が開催されたことの意義は大きく、今後の運動に繋がります。

10年の運動の成果と課題を確認し、生活・健康を守り、事故を繰り返させない、新たな10年に向けスタート
 集会は、大震災と原発事故によって亡くなった方々への黙祷で始まりました。そして、実行委員長の角田政志さんが挨拶をし「10年を振り返り、運動の役割を共有し、課題が残る福島の現状を発信し、新たな10年に向けての運動をスタートさせよう…被災者の生活再建、健康補償の継続は、国と東電の責任。再び原発事故を起こさせないために、原発のない福島、原発のない社会をつくっていきましょう。」と力強く訴えました。
 「事故によって放射性物質が拡散し、不安と苦しみの中での生活が始まった。『福島の犠牲を無駄にしないために、原発はいらない!の声を大きく上げよう』と、2012年の県民大集会には県内外から1万6千人が集まった。県民運動と県・自治体が原発のない福島を求めて同じ方向で一つになり『福島の原発の全基廃炉』を訴えた。避難者や風評被害と闘う生産者と連帯し、2016年から第二原発廃炉署名に取り組み、45万2300筆を超す署名を集め、国と東電に提出し続け、2019年に廃炉が決まった。運動の大きな成果だった。しかし事故前の生活は戻らない。困難な課題が山積し、県民の分断も生じている。昨年4月からは、トリチウム汚染水(ALPS処理水)海洋放出反対署名に取り組み、45万筆の署名を提出したが国は要請に応えず、原発事故の犠牲の上に、さらに事故処理上の犠牲を強いている。人々の生活を何よりも優先させる運動を続けていく。10年経って国は事故を隠蔽し、放射能被害は無くなったかのようにリスクコミュニケーションを強化し、『新たな安全神話』ができている。汚染土を公共事業に使う実証実験、除染なしの帰還困難区域解除の計画、復興・創成期間後の医療費無料化の見直し、生活保障や賠償の打ち切りを国は進めている。第一原発の廃炉作業は計画通りに進まず、シールドプラグの高濃度汚染なども明らかになり『40~50年で廃炉』は机上の計画。福島のリスクはこれからも続く。」と、運動の成果とともに、福島の現状と課題を述べました。
 次に、「さよなら原発1000万人アクション」を代表して、ゲストの古今亭菊千代さんが登壇し、「ウイルスも人災だが、ワクチンがある。原発は人が作り出したものだが、コントロールできない。原発推進の菅政権を許さず、福島の皆さんの心を考えながら、連帯していきたい。27日に首都圏集会を開催する。フクシマを守ることは、日本に住む全ての人々を守ること。全ての人々が当然の権利として、生きていけることにつながる。さよなら原発、さよなら菅政権。」と、挨拶しました。
 そして、実行委員の引地力男さんが「原発のない福島を!県民大集会10周年、これまでの10年、これからの10年」と題したスライド報告を行いました。第一回集会で「原発事故は、現在だけでなく、未来にも影響を与える。再稼働に反対を。」と大江健三郎氏が訴えたことをはじめ、これまでの県民大集会の写真が次々と映し出され、10年間の取り組みを参加者全員で思い起こしました。
【集会指標】 〇二度と福島の悲劇を繰り返さないよう、私たちは訴えます!
 福島を忘れないよう、私たちは発信します!
○東京電力福島第一原子力発電所および第二原子力発電所の安全かつ着実な廃炉を求めるとともに、福島県を再生可能エネルギーの研究・開発および自立的な実施拠点とすること。
○放射能によって奪われた福島県の安全・安心を回復し、県民の健康、とりわけ子どもたちの健やかな成長を長期にわたって保障すること。
○原発事故に伴う被害への賠償および被災者の生活再建支援を、国と東京放射能によって奪われた福島県の安全・安心を回復し、県民の健康、とりわけ子どもたちの健やかな成長を長期にわたって保障すること。

福島からの訴え?国・東電の責任追及、生産者・避難者の苦悩、健康不安と「新たな安全神話」、フクシマを伝える若者の抱負
 「福島からの訴え」の最初に、呼びかけ人の武藤類子さんが「東電裁判」について報告し「東電刑事裁判の判決は、原発の安全性について、『社会通念は、絶対安全を求めていない』とし、著しく正義に欠ける。一方、刑事裁判で出た証拠を活かして闘われた賠償請求訴訟では、仙台や東京で国の責任を認める判決が出た。10年目の地震で、3号基の地震計は壊れたまま、1・2号基のベント用配管が途中で切れていることも明らかになった。事故を起こした国と東電の責任を厳しく追及していかなければならない。」と訴えました。
 「生産者からの報告」として登壇したのは、浪江町で帰還困難区域となった津島地区から福島市に避難されている酪農家の三瓶専次郎さん。「事業がやっとこれからというときに起こった震災と原発事故で、避難を強いられた。故郷を捨てたのではない。追い出されたのだ。100年帰れないと国からも説明を受け…先の見えない日々を送っている。」と、今なお続く苦しみを語り「後世にきれいな故郷を残してほしい」と訴えました。(三瓶さんのお話は、別記、囲みを参照。)
 次いで、原発事故後、「健康不安」の中で生きてきた子供たちと向かい合ってきた、小学校教員の菊池ゆかりさん(福島県教組、放射線教育対策委員会)が報告し、「国は知識がないから不安になるのだと、住民に問題があるようなことを言っている。事故後発行された『放射線副読本』では『自然界にも放射線があるので心配ない』などと書かれている。放射線教育対策委員会では、①放射能・放射線の性質を理解し、その危険性と環境破壊を知る、②ヒバクを少なくし、健康と命を守る、③制約された人権を回復し、差別を克服する、④原子力=核利用の現状を知り、原子力利用に依存する社会構造を見つめ直す、この4つを目指してきた。そして2012年に書籍『子どもたちのいのちと未来を守るために学ぼう 放射能の危険と人権』を出版した。国はリスクコミュニケーション戦略として冊子『放射能のホント』を発行し『健康影響は出るとはいえない』というが、これは『新たな安全神話』だ。事故から10年、小学校3年生以下は震災後に生まれた世代。原発事故が『歴史の出来事』にされようとしているが、事故は現在進行形。福島市でも事故前の平均2倍以上の線量があり、年1mSvを超えるところもある。現場は多忙を極め、放射線教育もままならない現状だが、社会科の歴史や公害問題、人権教育、防災教育、等々、子どもたちに放射線教育を続けたい。」と決意を述べました。
 最後に、二人の高校生平和大使が報告。事故当時、小学校1年生だった小野葵さんは、「事故後、友人が(自主)避難してクラスの人数が減って寂しい思いをした。春・夏の休みには秋田や山形に避難(保養)した。子どもの頃はガラスバッチを付けて登校するのが当たり前の生活だったが、後でそれが『当たり前でない』ことを知った。『福島は人が住めない』と思っている外国の人の話を聞いて驚いた。復興した福島を見てください。」「今も帰還困難区域がある。核は恐ろしい。原発の近くには住みたくない。平和大使になって広島・長崎を訪問し、『核と人類は共存できない』『核廃絶』を確信した。福島では今も故郷に帰れない人がいる。二度と繰り返さない、後世の人々に同じ思いをさせない。そのためにフクシマのことを伝えたい。」と、思いと今後の抱負を話しました。もう一人の高校生平和大使の吉井佳音さんは、「震災を経験し、感謝の気持ちを学んだ。今度は私たちの番だ。当時のことを知らない子どもたちもいるので、『出前授業』をして、決して忘れてはならないことを全国の子どもたちに伝えたい。過去に起こったことは変えられない。『微力だが無力ではない。』私たちの力で、少しでも明るい未来を作っていきたい。」と、震災と原発事故を経験した若い世代の積極的な思いを述べました。

国・東京電力に事故責任を求め、福島を取り戻す?悲惨な経験をした福島県民の歴史的使命
 集会の最後に提案されたアピールは、「集会の指標の実現には、相当な時間を要します。私たちは、これからも、生活再建の営みを続け、再生可能エネルギーの発展を促しつつ、国と東京電力に、事故の責任を果たすよう強く求めていかなければなりません。それは、この悲惨な経験をくぐった私たち福島県民の、歴史的な使命とも言えます。安心して住むことのできる福島を取り戻すために、真の『原発のない福島を』めざし、力を合わせていきましょう。」と呼びかけ、大きな拍手で採択されました。
 閉会の挨拶で、呼びかけ人の小渕真里さんは、「10年経ち、一区切り、これからどうするか皆さんと考えていく。脱原発の声を挙げ続けるべき。多くの人々の長年の努力の結果、核兵器禁止条約が発効し、被爆から75年を経て核廃絶へ新たな一歩を踏み出した。原発事故はまだ10年。問題は山積し、いまだ原子力緊急事態宣言は続いている。そんな中で福島県民は生きてきた。ハード面は進んだが、原発ヒバクシャとしての苦しみ、悲しみへの心のケアは十分でない。これ以上、東北を、福島を、置き去りにされたくない。次の世代にバトンを渡すために連帯を。福島県民だけでなく、地球のいのちに関わる問題。来年もお会いできるといいと思う。」と、締めくくりました。
 私たちも、これまで福島と全国の皆さんとともに取り組んできた運動の成果と課題を、ともに確認し、国と東電の責任を問い、事故被害者の生活と健康の保障・補償を求め、二度と被害を繰り返させない闘いに引き続き取り組みましょう。10年の節目にさらに進められようとしている、被害者支援の切り捨て、リスク・コミュニケーション強化による放射能被害の隠蔽、トリチウム汚染水海洋放出をはじめ、さらなる放射能汚染・被ばくの押し付けを許さない運動を、福島の皆さんと連帯して強めましょう。

【三瓶専次郎さんのお話】
 浪江町南津島地区に居住し、水稲と和牛の繁殖農家として、閑散期の冬は土方仕事をしながら暮らしていた。農業高校を卒業後、先祖代々続いてきた父の後を継ぎ、1972年に結婚。当時、農業用牛馬は農業機械の時代に変わり、苦労を重ね、ようやく耕地を整理し機械も大型化、牛も九州宮崎等の銘柄を導入し、人に負けない基盤が出来、息子たちも家から通える地元に就職、農家を手伝ってもらい、これからと言う時に原発事故で全てを失った。
 3月11日、地震では大きな被害はなかった。(海近くに住んでいた)妻の妹の夫と長男が、家が流され、妹がわからないと言って夜、来た。余震が続き、翌日に妹を探しに行くはずが、12日、原発事故のため浪江全体が津島に避難との事で、海の方に探しに行く事ができずにいた。妹は夕方、津島に向かう人の車に助けてもらい帰って来た。私の家も友人、知人で30人位の人が15日まで一緒にいたが、津島も避難しろと区長が回って来た。どこに行くとも言われず皆バラバラ、私は、娘のいる福島に向かい渡利小学校に妻の妹家族と一緒にお世話になった。
 その後、残してきた牛や犬、猫、池の鯉にエサをやるために毎日浪江に通った。一か月の間に3頭の牛が死んだ。犬はどこかに行った。牛舎に行くと牛がガタガタと震えていた。(私は、また牛が死んでいるのではと、毎日、牛舎を開けるのが辛かった。)私は、川俣町農協の会議室を借り、県、町、農協、保健所に来てもらい、(同じく避難先から戻って牛に餌をやりに通っていた)和牛の農家を集め牛の移動が出来るよう皆でお願いした。一頭一頭のホールボディの検査を保健所が行い、5月20日、私の牛を最後に全頭津島より移動し、ほっとしたが心には大きな穴があいたようだった。
 津島は自然の宝庫。山の湧き水、山菜、きのこ、津島五山には全国に知られる津島の赤松、そして4部落に300年前から伝わる田植え踊りや神楽等が継承され、事故前は芸能保存会として活動していた。今は会員も県内外バラバラ、田畑は雑木林に、自宅は野生動物のすみか。10年たっても手がつかず荒れ放題。山菜、きのこは食べられず、風評どころか実害だ。
 原発は安全だと言われてきた。しかし事故が起きるまでもいろいろな不具合が多くあったが、それらを完全に見直さず、また使用済み核燃料の最終処理することもできないまま稼働してきた。東電、国は、我々をだまし、津島は100年帰れない(そう環境省の人が言った)所にされた。これまでに除染された「解除の地区」との差はとんでもない程ちがう。
 私たちは故郷を捨てたのではない。東電と国に追い出されたのだ。ひとたび原発事故が起きれば10年過ぎても故郷に帰ることの出来ない避難者を出すようになる。お金でなく後世にきれいな故郷を残すために、早く除染して元に戻すべきだ。故郷に残した神仏の手入れも出来ず、避難生活で体調をくずした人たちにさよならも言えず、見舞うこと出来ず、先の見えない日々を送っている。

 トリチウム汚染の水海洋放出反対/避難指示地域の医療費無料措置継続 12.11政府交渉報告

 2020年10月23日に予定されていた政府の海洋放出方針の決定は、福島県をはじめ全国の反対により見送られました。
 海洋放出の問題点を更に追及するために、12月11日、脱原発福島県民会議等8団体は政府交渉を行いました。
 新型コロナウイルスの感染が危惧されたことから、会場参加者は8団体関係者に限定し、zoomによるオンライン参加で補いました。
 主催:脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室、全国被爆2世団体連絡協議会、原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーン

1.トリチウム汚染水海洋放出の問題点

経産省との交渉

冒頭に、福島県平和フォーラムの共同代表の志賀さんが、福島からの訴えを述べられました。
交渉の主な追及点と経産省の見解
追及点1 漁協との約束を守れと、これまでに続き追及しました。
① 

漁協は、ALPS処理水を増やさない、ALPS処理水を海洋放出しないということで、苦渋の選択としてサブドレインや地下水バイパスの地下水海洋放流を認めた。
② 

地下水のうち濃度の高いものはタンクに保管する。薄めて海洋放出しないという運用基準が設けられている。
③ 









昨年11月に新聞報道された、「ALPS処理水については関係者の理解を得ることなくしていかなる処分も行わない」とする県漁連への経産省文書回答を取り上げ追及しました。
2015年1月7日の廃炉・汚染水対策福島評議会で、福島県漁業協同組合連合会野﨑代表理事会長の質問に対して、糟谷廃炉・汚染水対策チーム事務局長補佐は「関係者の方の理解を得ることなくしていかなる処分もとることは考えておりません。」と答弁しています。
これまでの交渉で経産省は、中長期ロードマップに沿って進めると繰り返し回答してきました。
中長期ロードマップでは「液体廃棄物については、地元関係者の御理解を得ながら対策を実施することとし、海洋への安易な放出は行わない。海洋への放出は、関係省庁の了解なくしては行わないものとする。」となっています。
これは「関係者の理解を得ることなくしていかなる処分も行わない。」とはずいぶん違います。
今回は経産省の文書回答を取り上げ、改めて、「約束を守れ」と厳しく追及しました。
参考資料 2015年8月24日県漁連への経産省文書回答抜粋 
4. 建屋内の水は多核種除去設備等で処理した後も、発電所内のタンクにて責任を持って厳重に保管管理を行い、漁業者、国民の理解を得られれない海洋放出は絶対行わないこと。
(回答)
 ・



建屋内の汚染水を多核種除去設備で処理した後に残るトリチウムを含む水については、現在、国(汚染水対策委員会トリチウム水タスクフォース)において、その取扱いに係る様々な技術的な選択肢、及び効果等が検証されております。また、トリチウム分離技術の実証試験も実施中です。
 ・


検証の結果については、漁業者をはじめ、関係者への丁寧な説明等必要な取組みを行うこととしており、こうしたプロセスや関係者の理解なしには、いかなる処分も行わず、多核種除去設備で処理した水は発電所敷地内のタンクに保留いたします。

経産省の見解
(ⅰ)「地下水とALPS処理水は分けて考えるべきもの」と回答しました。
 サブドレイン、地下水バイパス等の地下水放流に当たっては運用基準等が設けられ守られてきたことは否定できず、「薄めて放出しない」などの約束がALPS処理水に及ばないように意図したごまかし回答です。
(ⅱ)ALPS処理水に関する「関係者の理解を得ることなくしていかなる処分も行わない」との約束については、「ALPS処理水を放出しないと約束したものではない。今後とも理解を得ることに努める。」と回答しました。
・「ALPS処理水を放出しないと約束したものではない。」という見解は一方的なものです。
・2021年4月7日の菅首相との面会で全漁連岸会長は「反対の考えはいささかも変わるものではない」と述べており、そもそも理解を得ている状況ではありません。
・今後とも、ALPS処理水に関する約束を守れと追及していく必要があります。
(ⅲ)経産省文書回答は政府内で共有されているかについては、「共有されている」との回答でした。

追及点2 事故後に出るがれきや汚染水による敷地境界線量の評価値が年1mSv以内なら海洋放出は認められるとの見解を批判しました。
 指摘した問題点には触れず、放出基準を満たすとの回答が繰り返されました。
 福島第一原発は特定原子力施設に指定されており、その「イチエフ規則」では実用炉規則で定められている「敷地外線量年1mSv以下」が適用されています。福島第一原発の敷地境界線量は現在も10mSv/年のレベルであり、これを敷地外線量の評価から除外できるとの規定はありません。事故時に放射性物質をまき散らした上に、更に汚染水を海洋放出することは許されないと批判しました。

農林水産省との交渉

交渉の目的
 農林水産省との交渉は今回初めてです。農林水産省は昨年10月23日の廃炉・汚染水対策チーム会合で、「漁業関係者の強い反対を踏まえ、農林水産業者の復興に向けた努力に水を差すことにならないような処分方法を検討すること」との意見を述べています。
 今回の交渉では、①この意見表明の趣旨を確認し、②それが政府でどのように受け止められているのか、③農林水産省として、10月23日の意見表明が政府の方針に反映されるようどのような努力をするのか、④経済産業省が糟谷答弁および県漁連への文書回答で「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない。」としていることは政府内で共有されているのか、を取り上げました。
参考資料 2020年10月23日の廃炉・汚染水対策チーム会合で、葉梨康弘農林水産副大臣は、「『ご意見を伺う場』においては、農林水産関係者が放出した場合の風評被害等を懸念しております。特に水産関係者は、海洋放出に強く反対の意見を表明しています。」と、こうした反対の声を紹介し、「漁業関係者の強い反対を踏まえ、農林水産業者の復興に向けた努力に水を差すことにならないような処分方法を検討すること」と意見表明しています。
農林水産省の対応
・政府内に広げることの確約はなかったが、我々の要求については理解する旨の発言がありました。
・県漁連との約束(経産省の文書回答)については農水省の出席者は知らないとのことでした。

原子力規制委員会との交渉

事故後に出るがれき等からの放射線を含めて敷地境界の追加線量の評価値が年1mSv以内なら海洋放出は問題ないとの見解について批判
論点
政府は福島第一原発を特定原子力施設に指定し、東電に措置を講ずべき事項を指示し、その中で、事故後に出るがれき等からの放射線を含め敷地境界の評価値を年1mSv以内とするよう求めています。 しかし、「線量告示」の上位規則の「イチエフ規則」では実用炉規則で定められている「敷地外線量年1mSv以下」が適用されると明記されています。福島第一原発の敷地境界線量は現在も10mSv/年のレベルであり、これを敷地外線量の評価から除外できるとの規定はありません。従って、指示事項で定めた年1mSv以内を守っていれば汚染水の放出は問題ないとする見解は法律違反です。
主な追及点
①敷地境界線量が年10mSvレベルである。
②線量告示は、自然放射線以外を除き、敷地外の線量を年1mSv以下と規制。
③敷境界の線量評価に当たって、自然放射線の除外のみで、事故による線量は除外されるという規定はない。

規制庁の回答
「イチエフ」では「敷地外線量年1mSv以下」を遵守できない状態である。実用炉の運転に際しては運転に伴う放射線を規制している。今の福島第一原発は特定原子力施設で廃炉を進めており、そのための規制である。公衆の被ばく線量限度年1mSvを担保していないというが、福島第一原発周辺に公衆は不在である。
回答の批判
・「イチエフ」の敷地外線量の基準は実用炉規則で定められている「敷地外線量年1mSv以下」が適用されている。
・敷地外線量の基準は福島第一原発周辺に公衆が居住しているか否かにかかわりなく定められている。

2.帰還困難区域等住民の保険料・医療費一部負担の免除措置長期延長要請

復興庁、厚生労働省との交渉

(1)要望書の再提出
新たに53団体を追加して要望書を再提出しました。賛同は8団体を含め106団体
  要望書のダウンロード ⇒ 106団体連名の要望書(2020年12月11日)

(2)交渉
前回交渉では、質問に対する具体的な回答がなかったので、より具体的に問題点を指摘し再質問しました。
(ⅰ)「見直し」はどのような経緯で出てきたのかと追及し、経緯が改めて明らかになりました。
・自治体からは延長の要望が出ていたし、今も出ている。
・自民党から見直し論が出た。
・復興庁と関係省庁が原案を作成し、有識者会議の論議を経て閣議決定された。
「無料化措置長期継続の取り組み」を自治体も含めて強めていきましょう。
(ⅱ)住民を被ばくさせた政府の責任において、健康保障すべきと追及
 回答:「国の責任」問題は内閣府(原子力災害対策本部)の担当であり、復興庁としての見解は差し控える。
(ⅲ)①今も自治体からの強い要望が続いており、見直しはそれに反するものであること、②復興庁の事業レビューでも、「ニーズが大きく、国が負担すべき」と積極的に評価されていること、を指摘し、延長すべきと追及しました。
 回答:事業レビューシートの中でも、状況の変化を踏まえて検討するようにと指摘されている。
(ⅳ)避難指示地域以外では2011年8月に国の支援が8割に減らされ、岩手県以外では無料化措置は消滅したという現実を直視すべきだ。
 回答:窓口負担の減免措置につきましては市町村の判断で行うことが可能となっております。財政負担が厳しい場合は、全額負担の廃止された市町村におきましても、負担増加分の10分の8を国が支援することになっております。今回の見直しにあたりましては、さきほども述べた通り、当該自治体のご意見をよくお聞きながら、調整を図りながら検討してまいりたいと思います。

その後明らかになったこと
・無料化措置が、2021年2月末から更に1年間延長されることが決まり、福島県ホームページ等に公表されています。
・2021年3月9日に閣議決定された「『復興・創生期間』後における東日本大震災からの復興の基本方針」で、再び「見直し」が明記されています。下線部が追加されたのみで、交渉で要求したことは反映されていません。
適切な周知期間を設けつつ、激変緩和措置を講じながら 、「適切な見直しを行う。


 トリチウム汚染の水海洋放出反対/避難指示地域の医療費無料措置継続
12.11政府交渉案内

    質問書   経産省交渉追加資料   医療費無料措置の長期継続要請書(再提出)
 脱原発福島県民会議をはじめ8団体の主催により、12月11日、「トリチウム汚染水海洋放出の問題点」及び「避難指示地域住民の医療費無料措置の長期継続」の2つの課題で、政府交渉を行います。

 あいにく新型コロナの感染が拡大しており、会場参加は主催8団体関係者に絞らせていただきます。
 その他の方はzoomによるオンライン参加をお願いします。参加ご希望の方にはアドレス等を連絡しますので、必ずメールで申し込んでください。
  hibakuhantai@yahoo.co.jp    締め切り:12月10日(木)18時。


1.プログラムについては変更ありません。
  11:00~12:00  厚労省・復興庁
  13:00~14:15  経産省
  14:20~15:05  農水省
  15:10~16:00  原子力規制庁
  16:05~     交渉まとめ・意見交換

2.現状・政府交渉の意義
(1)トリチウム汚染水海洋放出問題
 漁業関係者の強い反対、福島県自治体議会の意見表明(59自治体中44議会で意見表明。うち明確な反対が27、賛成はゼロ)、海洋放出反対署名の拡大(45万筆を超え、継続中)、パブコメや意見聴取等で反対や問題指摘が多数に上る、等により、政府は海洋放出の方針決定を先送りせざるを得ない状況にあります。
 政府交渉でも問題点が一層明確になり、政府は反論しにくい状況になっています。
 更に政府を追い詰めるために、今回の交渉は重要です。
(2)避難指示地域住民の医療費無料措置の長期継続
 前回10月5日の交渉では、「復興創生期間以後の復興の基本方針に沿って見直しを行う。見直しのすすめかたについては、犠牲者の方々の依然として厳しい生活実態があるような、医療の現状もそうですけども、承知しておりますので、今後具体的な見直しの内容、具体的な見直しの時期、自治体の方々のご要望等をよくお聞きしながら、また復興庁と連携しながら、議論して検討していくという様な形で進めてまいりたい。」との回答でした。
 健康の確保は重要課題である、引き続き、地域医療再生基金を通じた地域の医療体制の整備医療の提供、検診等を行うと表明しましたが、医療費支援については触れませんでした。
 今回の交渉では、見直しの根拠となっている復興創生期間以後の復興の基本方針の問題点、国の責任について、国の支援が削減された場合どのような問題が起きるか等を取り上げ、見直しは行うべきでないと追及します。
 前回10月5日、「避難指示地域住民の医療費無料措置の長期継続要請書」を62団体連名で提出しました。今回114団体連名で再提出します。


2020年10月24日、核兵器禁止条約発効要件の批准50か国を達成
 発効は2021年1月22日   日本政府に即刻に署名・批准させよう

 2017年7月、国連で加盟122カ国の賛成で採択された核兵器禁止条約は、3年3カ月を経て2020年10月24日、ホンジュラスが50か国目の批准書を寄託し、発効要件の批准50か国を達成しました。
 この日から90日後の2021年1月22日に条約は発効します。
 核兵器の使用のみならず威嚇をも禁止するこの条約の発効は、「核の抑止力」(=核による脅し)を無効にさせ、日本や核保有国の「安全保障」政策を転換させることにつながるもので、核兵器の禁止から廃絶への道を切り開く重要な一歩です。
 残念なことに戦争被爆国日本は核兵器禁止条約の発効が確実となったこの核廃絶への流れに逆行し、条約への参加、署名・批准を拒み、「核抑止力」に依存する安全保障政策をとり続けています。加藤官房長官は「条約がめざす核廃絶というゴールは我が国も共有している」、しかし「安全保障上の脅威に適切に対処しながら、核軍縮を前進させる日本のアプローチとは異なる」として、署名は行わない考えを示しました。
 被爆者はこの条約発効に大きく貢献し、この運動を国際NGO,非同盟諸国、国連等と共に牽引してきました。
 被爆地の広島・長崎では被爆者団体が呼びかけ、条約批准50か国を達成した翌日の10月25日、その発効を祝すと同時に日本政府に批准を求める催しを行いました。また、広島・長崎両市議会はすぐさま、日本政府に条約への署名・批准を求める意見書を提出しました。
 私たちヒバク反対キャンペーンのメンバーも10月25日、広島、長崎の行動に連帯し、「非核・平和のひろば」が呼びかけた「核兵器禁止条約50ヶ国批准達成を祝し、日本政府に批准を要求する行動」に参加しました。多くの若者が関心を示してくれました。
 今後も署名活動や政府交渉、府県・市町とその議会への国に向けた要請依頼など、創意工夫して取り組みたいと思います。
(梅田「ヨドバシカメラ」前でスタンディング行動)


トリチウム汚染水 海洋放出の方針を決定するな 緊急要請書を提出しました

緊急要請書

東電福島第一原発トリチウム汚染水
海洋放出の方針決定をしないでください

2020年10月22日

内閣総理大臣 菅  義偉 様
経済産業大臣 梶山 弘志 様
農林水産大臣 野上浩太郎 様
復興  大臣 平沢 勝栄 様
環境  大臣 小泉進次郎 様
外務  大臣 茂木 敏充 様

汚染水海洋処分方針の決定を急ぐ政府の姿勢に抗議し、以下を緊急に申し入れます。

1. 10月27日の「廃炉・汚染水対策関係閣僚会議」でALPS処理水の海洋放出を前提にした処分方針の決定を行わないこと。
2. 方針決定にあたっては、国民の反対や懸念、疑問に、真摯に応え、丁寧に説明を行い、国民との議論を行い、その結果を方針決定に誠実に反映すること。
3. そのような議論を保証し、政策決定の透明性を確保するために、福島県内及び、全国各地で公聴会を開催すること。(未だコロナ感染の収束が見られない中では、そのような作業には、さらに時間をかける必要があることに留意すべきです。)

以上

要請の趣旨
 860兆ベクレルのトリチウムをはじめストロンチウムなどの放射性物質を多量に含む汚染水(以下「トリチウム汚染水」と表記)を薄めて海洋放出する方針を、今月27日にも、廃炉・汚染水対策関係閣僚等会議で決定する予定と報道されています。

 私たち8団体は、トリチウム汚染水の海洋放出に反対して5回の政府交渉を行ってきましたが、納得できる回答はなく、問題点が一層明らかになるばかりです。今回の報道には怒りを禁じえません。

 福島県内の圧倒的多数が海洋放出反対でまとまっており、59自治体のうち44自治体の議会で決議等が上がっており、明確な反対は27で、賛成はありません。海洋放出で大きな被害を受ける漁業関係者は、福島、宮城、茨城はもとより、全国漁業協同組合連合会として「漁業者の総意として絶対反対」しています。「2020原発のない福島を!県民大集会実行委員会」が提起した「トリチウム汚染水の海洋放出に反対する署名」は42万余筆が提出され、継続中です。

 「コロナ禍」で国民的議論が困難な下で、政府は関係者から形式的、一方的な意見聴取を強行し、国民の反対や懸念に対して真摯に向き合い丁寧に説明し、話し合う姿勢が見られません。報告書へのパブコメは4000通以上が寄せられていますが、未だにその結果の公表すら行っていません。

 国が国策として原子力政策を進めた結果引き起こされた東電福島第一原発事故により、福島県をはじめ被災地の多くの人々が放射能汚染と被ばくを強いられ、生業や生活を奪われるなどの被害を受けました。事故から9年半以上を経ても被災地に元の生活は戻っていません。補償も支援策もほとんど打ち切られています。福島や周辺県の各地で事故前に比べ明らかに高い空間線量が続いています。東電福島第一原発の敷地境界はもとより、原発から何10キロも離れた地域でも、未だに「年間 1mSv」を越える高い空間線量が実測され、「公衆の被ばく限度を守るべき法令」に違反の状態が今も続いています。
 政府は、事故以来9年半、住民や労働者に被ばくを押し付け憲法に保障された生存権などの人権を踏みにじってきました。トリチウム汚染水を海洋放出すれば、それは新たな故意の加害行為です。
 重大事故を起こした上に、大量の汚染水を発生させた責任を取ろうともせず、さらに放射能汚染と被ばくを国民に強いる「海洋放出」は受け入れられません。海洋の放射能汚染は福島のみならず、全国、全世界の問題です。

 以下に、私たちが問題にしてきたことのいくつかを列挙します。
 第1点 地下水の原子炉建屋流入を抑制するために、地下水の一部が海洋に排出されています。その際、「地下水以外で希釈しない」との約束(サブドレン及び地下水ドレンの運用方針)があります。高濃度の放射性物質が含まれるために海に排出されなかった地下水がトリチウム汚染水の約6%を占めており、トリチウム汚染水を海水で薄めて放出することは、この約束に違反です。

 第2点 同じく地下水排出の決定の際に、「ALPS処理水については、関係者の方の理解を得ることなくしていかなる処分もとることは考えておりません。」との答弁があります(2015年1月7日の第 6 回廃炉・汚染水対策福島評議会)。今回海洋放出を決定すればそれは関係者の理解を得ていません。

 第3点 政府も東電も「海洋放出する際は海水で希釈して基準を満たすから問題はない」と説明しています。しかし、そもそも福島第一原発は敷地外の公衆の線量限度1mSv/年を守れない違法状態であり、「問題はない」というのはその違法状態を無視した説明です。

 第4点 放射性物質はロンドン条約で一切海洋投棄が禁止されています。2019 年 10 月に開催されたロンドン条約/ロンドン議定書締約国会議では、福島第一原発の汚染水問題に対して既に憂慮を表明していた韓国に加え、中国、チリも憂慮を表明しています。その他にも今年6月に、海外から人権問題として、安倍元首相に抗議書が送られています。
 私たちは、政府に、ロンドン条約/ロンドン議定書締約国として、ロンドン議定書の第7条「内水」の規定により、自国の裁量でトリチウム汚染水の海洋放出を禁止することを求めています。
 ロンドン議定書第7条の2で「締約国は、内水である海域における廃棄物その他の物の故意の処分であって、仮に当該廃棄物その他の物を海洋において処分したとするならば第一条に規定する投棄又は海洋における焼却となり得るものを管理するため、自国の裁量により、この議定書の規定を適用するか、又はその他の効果的な許可及び規制のための措置をとる。」とされています。福島第一原発の排水口は内水域にあります。

 第5点 トリチウムの環境への影響について、査読付き論文の中にも影響を示すものがあり、「環境への影響はない」と断言することはできないという点です。

 第6点 7月の交渉に参加された漁業者は、今もって試験操業であること、価格が風評により安いこと、最も利害のある漁業関係者に説明しないこと、漁連など多くの県民が反対していること、漁師を引き継ぐ子や孫に対する親として未来を示す責任など、苦悩と怒りをぶつけ、なんで海に流すのかと問い詰めました。

脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室、全国被爆二世団体連絡協議会、原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーン
連絡先 原子力資料情報室 担当(片岡遼平) Tel:03-6821-3211  ヒバク反対キャンペーン 担当(建部 暹) Tel&Fax:072-792-4628


「トリチウム汚染水の海洋放出に反対する署名」を全国に広げよう

 4月15日、「原発のない福島を!県民大集会」実行委員会から「トリチウム汚染水の海洋放出に反対する署名」が提起されました。その後オンライン署名も行われています。
 8月27日、10月2日、計42万8044筆が提出されました。署名はその後も継続されています。

<実施期間>
○ 第1次集約 2020 年 6月末  ○第2次 8月末
<集約先>
「原発のない福島を!県民大集会」実行委員会事務局   公式サイト
<署名用紙>
一般用PDF版    取扱団体記載用Word版    実行委員会の賛同要請
オンライン署名https://www.change.org/fukushimaken

「トリチウム汚染水の海洋放出に反対する署名」を
全国に広げ、「海洋放出案」を撤回させましょう
トリチウム汚染水の海洋放出反対 画像クリックすると署名拡大リーフレットが開きます
 実行委員会は「『トリチウム汚染水の海洋放出に反対する署名』を通して、県民の生業と生活を守り、海洋放出等に反対する県民世論をつくり、全国の人々とも繋がって、国の関係省庁に強く要請をしたいと思います。」と呼びかけています。

 トリチウム汚染水の海洋放出を撤回させることは、福島の課題にとどまらず、私たちの課題でもあると受け止め、力を合わせて署名運動に取り組みましょう。

 署名拡大リーフレットをご利用ください。また、ご意見をください。


トリチウム汚染水海洋放出反対/避難指示地域医療費無料継続 10.5政府交渉報告

政府から厚生労働省、復興庁、経済産業省、外務省、原子力委員会、原子力規制庁合わせて13名が出席し、市民側は26名が会場参加、10名がオンライン参加しました。 質問書(2020.10.05)

テーマ1 トリチウム汚染水海洋放出の問題点

経済産業省との交渉

1.「地下水以外で希釈しない」(サブドレン及び地下水ドレンの運用方針)の約束違反
 地下水の原発建屋流入量を削減するために地下水を一部くみあげ海に排出されています。漁協は苦渋の決断でこれを認めました。
 「地下水以外で希釈しない」は、総量を規制して海洋汚染を防ぐ重要な約束でああり、ALPS処理水を海水で薄めて放出することはこの約束を破るものだと追及してきました。
 今回は、①東電シミュレーションによっても、事故前よりはるかに広範囲に及ぶ汚染が示されていることを取り上げ、追及しました。②更に、地下水ドレインからくみ上げた地下水のうち高濃度のものがALPS処理水に含まれる(約6%を占める)という事実を加え、追及しました。
 ALPS処理水と、地下水ドレン、サブドレンは全然ちがう、別物だという議論を誘導してきた経済産業省は、ついに論理破綻しました。
 しかし経産省は、トリチウム汚染水を海水で薄めて放出することが約束違反であることは、最後まで認めませんでした。
(1)経産省が引用している東電のシミュレーションでは事故前に比べはるかに広範囲が汚染。
回答:濃度が低く広範囲の影響は意味しない。自然界から年間2.1mSv浴びている。
質問:漁業者の人は1年間に受ける放射能より多いかどうかなんて、そんなこと言ってないでしょ、せっかく試験操業をこぎつけて、再建にむけてやっているのに、放射能がそこにまたまき散らされたら、元も子もなくなるじゃないかといっているんです。何十年もかかって 放出されたらね、子どもや孫が漁民になって仕事を引き継ぐと言ってくれているのに、 子どもに、孫に示せる未来がないじゃないかと、この前、おっしゃったでしょ。
回答:きちんと我々として、ご説明しないといけないんだと考えているのは、1ベクレル/リットルでも上がったらだめなのかどうかと。
司会・会場:だめですよ。
(2)トリチウム汚染水の約6%は海に排出されなかった高濃度汚染地下水。
回答:120のうちの6万トンちょっとというのは その地下水ドレンから汲み上げたものというのは、それはそうだと思います。
質問:ALPS処理水とは、地下水ドレン、サブドレンは全然ちがうんだと 別物ですよという議論でしか、これまでなされてなかった。そこんとこは、修正して下さい。撤回して下さい。それはどうです。運用目標超えたやつはタンクに貯蔵して排水しない、これが約束ですよ。それを超えるような、それを将来、薄めて流せばいいんだというような約束はしてませんよ。流したらいかんというのが、約束でしょ。
回答:撤回をするようなことを申し上げるつもりはございませんが、確かにそこまで議論がされているというふうに、認識ができていなかったので、説明の中でその部分について、ご説明をしてこなかったということについてはですね、すみません、ちょっと説明が足りていなかったかなと。
司会:もう一回、振出しに戻って、高濃度の地下水が入っておりましたと、それも含めてALPS処理水として経産省は考えているんですけども、薄めて流していいですかって漁連に説明に行って下さい。それなしにね、理解は得られないですよ。
回答:今、頂いた論点というのは非常に重要な論点だと思いますし、そこについてもですね、きちんとご説明が必要だという認識は持ちましたので今後の検討の参考にさせて頂ければと思います。
2.「ALPS処理水については、関係者の方の理解を得ることなくしていかなる処分もとることは考えておりません。」との答弁を守れ
 この発言は、2015年1月7日の第 6 回廃炉・汚染水対策福島評議会での野崎福島県漁連会長の質問に対する糟谷廃炉・汚染水対策チーム事務局長補佐の答弁です。
 前回経産省は、「海洋への放出は、関係省庁の了解なくしては行わないものとする。」とする中長期ロードマップに沿って進めると回答しました。糟谷答弁を守れとの再三の追及には応じませんでした。
 今回、「関係者の理解なしに決めることになるのではないか」との質問に対して、「糟谷さんの発言も中長期ロードマップの記載も理解を得る努力をするという点では同じ」と回答しました。
 司会から、「糟谷発言は理解が得られない場合はいかなる処分もしませんということですから、それをちゃんと押さえてくださいね。と念を押され、拒否できずに「はい」と答えました。
 しかし、「糟谷答弁」を守るとは最後まで答えませんでした。
3.「指示事項の1mSv/年」は「線量告示に規定されている1mSv/年」とは全く別のもの
回答:この後行われる場での規制庁の見解を待つ。
4.ロンドン条約第三条では、「投棄」を「海洋において廃棄物その他の物を船舶、航空機又はプラットフォームその他の人工海洋構築物から故意に処分すること。」と定めており、ロンドン条約締約国の裁量で「その他の人工海洋構築物」に「パイプラインや放流口」を含めることができるとのロンドン条約事務局(IMO)見解も示されています。したがって、「トリチウム汚染水のパイプラインや放流口からの故意の海洋放出」は締約国として「投棄」と見なして禁止すべきだと私たちは考えますが、どうですか。
回答:「直ちにこのロンドン条約の対象になることではないと考えているし、そういった議論があるということはもちろん承知はしているが、禁止すべきだとうふうには考えていない。」
5.海外から懸念の声が上がっていることについて
回答:「国際ルール自身も当然、議論されるべきものだと思いますし、その議論の結果をふまえていくということはあると思いますけど、現時点において、液体放射性廃棄物の海洋放出が、直ちに条約の対象にしなといけないものかというとそうではないのではないかなと思う。」

外務省との交渉

 ロンドン議定書第7条の内水規定を適用し、日本政府の裁量でトリチウム汚染水の海洋放出を禁止せよと迫りました。しかし、外務省は具体的には検討していないと逃げる無責任な態度に終始しました。
 ロンドン議定書第7条の2
締約国は、内水である海域における廃棄物その他の物の故意の処分であって、仮に当該廃棄物その他の物を海洋において処分したとするならば第一条に規定する投棄又は海洋における焼却となり得るものを管理するため、自国の裁量により、この議定書の規定を適用するか、又はその他の効果的な許可及び規制のための措置をとる。
 福島第一原発の排水口は内水域にあります。
質問と回答
1.ロンドン条約/議定書の趣旨および内水規定に従い、政府の裁量で故意の海洋放出を禁止すべきではないか
回答:ロンドン議定書は、第7条において、締約国が自国の裁量により、議定書の規定を内水に適用するか、または、その他の効果的な許可、及び規制のための措置を取るとなっています。で、我が国においては、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律、等の国内法によって内水の投棄を規制しています。
質問:それを適用することもできるわけでしょ。
回答:適用することもできる、または、国内法で対処することもできる。
質問:だからそこを検討してもらいたいというのが、今回のひとつの結論的なところなんですけど。
回答:あのー、ご意見としてはですね、そういうご要望をお持ちであるということは、もちろん、しかるべく、ちゃんと政府部内の報告させて頂きます。
司会:議定書の第七条。そういうものがあるということは、ちゃんと経産省にはお示しになったんですか。それについて議論されましたか。どんな議論をされたんですか。緊密に連絡取って議論をしていると、おっしゃるから、それを聞いているんですけど。
外務省:この第七条の適用に関しては、現在、元々存在しているロンドン条約と議定書の国内実施の方法についての一般論を申し上げたので、ALPS処理水に特化したものとは、必ずしも取らないで頂きたい。
2.前回、ロンドン条約/議定書締約国会議で、鉱さいのパイプラインによる海洋放出が問題にされていることについても承知しているとの回答があった。内水規定も含め、このような重要な情報はALPS小委員会等の政府の検討に反映されるべきであったと考える。外務省はこれまでどのような働きかけをしてきたか。もしこれまでなされてこなかったとしたら至急に政府内部で情報共有を進めるべきではないか。
回答:いかなる対応にしても、それが国際法に従ったものになる、国際法を遵守したものになることは、当然やっていただきたいということで、外務省と経済産業省と話しをさせて頂いております。
回答:より情報共有を進めるべきであるということは、今回のご質問の中に入っているご意見と承知致しましたので、その、市民社会の方々からそういったご意見、ご指摘を頂き、出して頂くこと自体は、ま、意味のあることかと考えておりますので、まあそういったことにつきましても政府の課題にちゃんと情報を共有させて頂きたいと思います。
3.ロンドン条約/議定書締約国会議において、福島原発からのトリチウム汚染水の海洋放出に対する懸念が表明されている。また、海外から安倍首相にあてた抗議が寄せられている。締約国である日本政府は、率先して、自国の裁量で東電福島第一原発のトリチウム汚染水の海洋放出を禁止することが国際的に責任ある態度ではないか。
時間切れで、回答を聞けず。

原子力委員会との交渉

概要:5月7日の回答を繰り返すのみで、提起した問題について論議は全く深まらなかった。原子力委員会決定文中にある『海洋投棄』については、固体廃棄物や固化した廃棄物を海洋に投棄して処分することを指す」とする根拠を資料請求することになった。
2020年4月21日の質問と回答(5月7日)
質問:トリチウム汚染水の海洋放出は1993年原子力委員会決定に反するのではないか
回答:原子力委員会決定文中にある「海洋投棄」については、固体廃棄物や固化した廃棄物を海洋に投棄して処分することを指すことから、福島第一原発 トリチウム汚染水の海洋放出は、「海洋投棄」に該当しない。
今回の原子力委員会への質問
(1)前回7月3日の政府交渉で、「我が国としては、今後、低レベル放射性廃棄物の処分の方針として、海洋投棄は選択肢としないものとする」との1993年11月2日原子力委員会決定には、液体を含まないとの回答がありました。
 しかし、同決定の10日後に開かれたロンドン条約協議会議では「放射性廃棄物その他の放射性物質」をブラックリストに入れる決定がなされ、「投棄(その形態及び状態のいかんを問わない。)」(第四条)が全面禁止されています。それでも、上記の決定には放射性液体は含まず、仮に「トリチウム汚染水を海洋投棄」しても上記の決定には違反しないと言い張るのですか。仮に、「トリチウム汚染水を海洋投棄」した場合、それはロンドン条約違反になるのかどうか、1993年原子力委員会決定違反になるのかどうか、原子力委員会としての見解を示してください。
回答:前半は、5月7日回答の繰り返し。後半は、所掌外なので担当省庁にお尋ねいただきたい。
(2)原発でのトリチウムの成因は、①燃料棒の中でウランの核分裂によって生成(0.2~0.4%の割合で起こる三体核分裂)、②制御棒(BWRとPWR)や冷却水中のボロン(PWRのみ)に含まれるボロン10が中性子を吸収して生成、③一次冷却水中の存在比0.015%で含まれる重水素が中性子を吸収して生成の3種類ですが、BWRではほぼすべてが③に留まり、PWRでは②が主因となる一方、①は②③とは比較にならないほど圧倒的に多量であり、重大事故が起こらない限り出てきません。東電福島第一原発のトリチウム汚染水の海洋放出は、、①で生成されたトリチウムだけでなく他の核種も多量に含む放射能汚染水であり、タンクに貯蔵中の汚染水の海洋放出はロンドン条約で禁止された「故意の海洋処分」であり、1993年原子力委員会決定の対象であると私たちは考えますがどうですか。
回答:5月7日回答の繰り返し。
(3)温排水によるトリチウム海洋放出とは異なり、事故前の管理目標による放出量に比べ、けた違いに多量のトリチウムなどが放出されます。このことからも、1993年原子力委員会決定の対象であると考えますがどうですか。
回答:5月7日回答の繰り返し。
(4)東電福島第一原発のトリチウム汚染水は事故由来の放射性廃棄物であり、事故責任者が厳重管理すべきものではありませんか。海洋放出による、新たな環境汚染、追加放射線被ばく、様々な被害の押し付けは人権侵害であり、断じて許されません。国策として原子力政策を推進してきた国にも東電福島第一原発事故の責任があり、原子力委員会はその重要な一員です。
 政府は海洋放出禁止の政策をとるべきと私たちは考えますが、原子力委員会の見解を示してください。
回答:ALPS処理水については内閣府の所掌外なので、担当省庁にお尋ねいただきたい
(5)ロンドン条約に関連して
(ⅰ)ロンドン条約では、海洋汚染をもたらすとして放射性物質が濃度や影響のいかんを問わず投棄禁止となっています。経済産業省は、「ALPS処理水について(2020年7月)」13ページに、「沖合での放出は、海洋汚染の防止を目的とする国際条約(ロンドン条約)の中で、廃棄物等の海洋への投棄が禁じられています。このため、沖合まで船舶で運んで放出することは、国際条約違反に当たってしまいます。」と記載しています。さらに、2020年9月3日に開催された「いわきの市民運動(『これ以上海を汚すな!市民会議』)の経産省との意見交換会」で、「安全か危険かではなく、とにかく条約で禁止されている。」、「基準値以下に希釈しても、沖合で放出するのは条約違反である。」と認めています。
(ⅱ)ロンドン議定書において、ロンドン条約/議定書で投棄禁止対象の物質については、内水における廃棄物の投棄を自国の裁量で禁止できることが定められています。具体的には、ロンドン議定書第七条で「締約国は、内水である海域における廃棄物その他の物の故意の処分であって、仮に当該廃棄物その他の物を海洋において処分したとするならば第一条に規定する投棄又は海洋における焼却となり得るものを管理するため、自国の裁量により、この議定書の規定を適用するか、又はその他の効果的な許可及び規制のための措置をとる。」と明記されています。
(ⅲ)ロンドン条約/議定書締約国会議で、鉱さいのパイプラインによる海洋放出が問題にされ、条約事務局見解では、パイプラインなどの排出管を、締約国の裁量で、条約の「投棄」の定義にある「その他の海洋構築物」であるとみなすこともできるとしています。
(ⅳ)ロンドン条約/議定書締約国会議において、福島原発からのトリチウム汚染水の海洋放出に対する懸念が表明されています。また、海外から安倍前首相にあてた抗議が寄せられています。
上記(ⅰ)~(ⅳ)を踏まえて、ロンドン条約/議定書締約国である日本政府は、率先して、自国の裁量で東電福島第一原発のトリチウム汚染水の海洋放出を禁止することが国際的に責任ある態度であると私たちは考えます。原子力委員会の見解を示してください。
回答:ロンドン条約は内閣府の所掌外なので担当省庁にお尋ねいただきたい。
(6)以上、原子力委員会は、1993年原子力委員会決定を守り、また国策として原子力政策を推進してきた国の重要構成組織として、東電福島第一原発のトリチウム汚染水海洋放出を禁止する立場を明確にすべきと私たちは考えますが、どうですか。
回答:時間切れで聞けず。

原子力規制庁との交渉

参考資料
東京電力株式会社福島第一原子力発電所原子炉施設の保安及び特定核燃料物質の防護に関する規則
第二条第2項六 「周辺監視区域」とは、実用炉規則第二条第二項第六号に規定する周辺監視区域をいう。
東電福島第一原発が特定原子力施設に指定された際の「指示事項(11番目)」
〇大気、海等の環境中へ放出される放射性物質の適切な抑制対策を実施することにより、敷地周辺の線量を達成できる限り低減すること。
〇特に施設内に保管されている発災以降発生した瓦礫や汚染水等による敷地境界における実効線量(施設全体からの放射性物質の追加的放出を含む実効線量の評価値)を、2013年3月までに1mSv/年未満とすること。

今回の質問
1.「指示事項の1mSv/年」は「線量告示に規定されている1mSv/年」とは全く別のものではないか。
2.「指示事項の1mSv/年」を「公衆の年間被ばく限度1mSv/年を担保するもの」として用いることは法令違反ではないか。
3.福島第一原発の敷地境界のモニタリング実測値は1mSv/年をはるかに超えており、ALPS処理水の海洋放出による追加被ばくが許される状況ではない。
一括回答:福島第一原子力発電所については、施設全体のリスク低減や、敷地内外の安全の確保を達成するために、東京電力に対して措置を講ずべき事項を示しています。その中で原子力規制委員会は東京電力に対して、福島第一原子力発電所の施設全体から、放射性物質の追加的放出を含め、施設内に保管されている発災以降発生したがれきや汚染水等による敷地境界における実効線量を1mSv/年未満とすることを求めています。原子力規制委員会はこの敷地境界での実効線量1mSv/年未満が守られる範囲で、海洋放出であれば人の健康や環境に対して科学的・技術的観点から影響を与えるものではないと考え、認識しています。但し、海洋放出は、行うに当たっては、科学的技術的観点のほか風評被害をはじめとする様々な影響を考慮する必要があると考えており、関係する方がたのご理解ご協力は不可欠であると認識しています。

質疑で明らかになったこと
1.福島第一原発は法令(管理区域外の実効線量は最大1mSv/年と定められている)を順守できない状態にある。
2.発災以降生じたがれきや汚染水による追加実効線量評価値を1mSv/年未満とする指示事項はリスク低減を目的とする。
3.敷地外の公衆の受ける被ばく線量を保証するものではない。
質問:敷地外の公衆の受ける被ばく線量を保証・担保するものではない、性格的に全然違うと思うが。
回答:まあ、そうですね、保証するものではないですね。
質問:できるだけ法令に近づけるという努力をするんだったら、これ以上は汚染物を敷地外に出せないんじゃないですか。発災後の追加ひばく量1mSv以下にするということと法令遵守は違うんじゃないですか。
回答:福島第一の場合は、特定原子力施設に指定したことによって、適用される法律というのが、措置を講ずべき事項という、大元とは別途、規制委員会が定めるところによるというところに基づいてですね、この事故後、決めたものです。
質問:それは、追加的放出1mSv、平成25年3月までに、1mSv/年未満にするという期限付きの指示ですよね。24年11月7日の規制委員会決定。法律でもなんでもないですね。
回答:そうですね、規制委員会が規制していくにあたって決めたルールになります。
質問:ALPS処理水の海洋放出は、また新たに0.22mSvを付け加えていくということですね。
回答:・・・
・追加被ばくを生じるALPS処理水放出をするなと追及したが話がかみ合わず、次回交渉に引き継ぎたい。
・福島の参加者から次の指摘があった。
 福島ではこのようなきちんとした説明はされない。県も説明しない。福島に来て説明してもらいたい。
 違法状態は、規制委員会の規制の問題にとどまらず、復興や補償問題など様々な分野に影響を及ぼす。
・資料請求
 指示事項の1mSv/年未満が「別途、規制委員会が定めるところによる」の根拠法令と条文

テーマ2 避難指示地域医療費無料措置の長期継続

厚生労働省、復興庁との交渉

62団体連名で「避難指示地域医療費無料措置の長期継続」を申し入れ  申し入れ書
厚生労働省、復興庁の基本回答  質問書(2020.10.05)
避難指示地域の医療費(保険料と一部負担金)無料化措置の見直しを行っていく
①無料化措置見直しの根拠である「復興再生期間後の復興の基本方針(2019年12月決定」」の問題点を指摘した「追加質問1」に対して、具体的な回答は全くなし。
②原子力を推進した政府として原子力災害被害者の健康確保に最後まで責任を持つとの約束(2011年9月)を守れと追及したが、守るとの具体的な回答はなし。
③上記②の回答の中で、健康の確保に関して、引き続き、地域医療再生基金を通じた地域の医療体制の整備医療の提供、検診等を行うと表明したが、医療費支援については触れず。
④見直しのすすめかたについて。
・犠牲者の方々の依然として厳しい生活実態があるような、医療の現状もそうですけども、承知しておりますので、今後具体的な見直しの内容、具体的な見直しの時期、自治体の意見の方々ご要望をよくお聞きしながら、また復興庁と連携しながら、議論して検討していくという様な形で進めてまいりたい。
・自治体夫々の措置は自治体が決定する。費用の支援については厚労省と復興庁が相談して決定する。

厚生労働省の来年度予算概算要求
今年度と同額の医療費無料化措置支援費が計上されています。
次回交渉の課題
見直しの根拠となっている「復興再生期間後の復興の基本方針」の問題点については、具体的な回答がなかった。次回交渉でより具体的に問題点を指摘し、追及したい。


トリチウム汚染水の海洋放出反対! 避難指示地域の医療費無料措置を継続せよ!
10月5日、政府交渉

会場 参議院議員会館 B107会議室
10:45~ ロビーにて通行証配布
午前:避難指示地域の医療費無料化措置の継続を求める交渉
   11時~12時 厚生労働省・復興庁
午後:トリチウム汚染水海洋放出の問題点に関する交渉
   13時00分~14時15分 経済産業省    14時20分~14時50分 外務省
   14時55分~15時25分 原子力委員会   15時30分~16時00分 原子力規制庁
   16時05分~16時30分 交渉まとめと意見交流
関連文書
質問書(2020.10.05) 「避難指示地域の医療費無料措置長期継続を求める緊急申し入れ書」 団体賛同要請書
交渉課題-1 トリチウム汚染水海洋放出の問題点を及追する。
 「原発のない福島を!県民大集会実行委員会」は、8月27日(木)「トリチウム汚染水の海洋放出に反対する署名」203,389筆を経済産業省に提出し、更に署名集約日を1か月延長し、10月に第2回目の署名提出を行う予定です。
 署名は既に累計40万筆を超えているとのこと、更に署名を積み上げ、「トリチウム汚染水の海洋放出」を断念させましょう。
 今回の政府交渉では、7月3日の交渉を踏まえ、トリチウム汚染水海洋放の問題点を更に追及します。
交渉課題-2 避難指示地域住民に対する医療費無料化措置の長期継続を求める。
 福島原発事故で政府の避難指示が出された地域の住民には、健康保険の特例措置による、健康保険料の免除措置と医療費一部負担(窓口3割負担)の無料化が講じられています。その財源は国が100%支援しています。
 昨年12月に閣議決定された「復興創生期間後の復興基本方針」において、「避難指示地域の医療費無料化措置(健康保険料の無料化と窓口3割負担の無料化)については見直す」とされており、継続を求める取り組みが必要です。
 10月5日政府交渉で、避難指示地域の医療費無料措置継続を求める「緊急申し入れ書」を提出しますので、団体賛同にご協力ください。その後も賛同を募り追加提出しますので、拡大にご協力ください。
 緊急申し入れの団体賛同については、団体賛同要請書をご覧ください。
主催団体
  脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止日本国民会議、
  全国被爆2世団体連絡協議会、原発はごめんだヒロシマ市民の会、原子力資料情報室、
  チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーン


7月3日、トリチウム汚染水海洋放出反対政府交渉の報告

8団体公開質問書(2020.4.21)   政府文書回答(5.13)   8団体再質問書(6.18)
4月に予定していた政府交渉は新型コロナウイルス感染拡大により延期し、7月3日に実施しました。
政府から経済産業省、外務省、原子力委員会、原子力規制庁合わせて10名が出席しました。
市民側は29名が会場参加、9名がオンライン参加しました。
冒頭に福島の参加者2名が意見表明しました。
◆脱原発福島県民会議共同代表の角田さんは、国の進め方は結論ありきだと批判し、関係者の聞き取りをもとに、トリチウム汚染水の海洋放出は被災県民に対する新たな加害行為で許せないと「海洋放出絶対反対」を主張しました。
◆漁を休んで交渉に参加した新地町漁民の小野さんは、今もって試験操業であること、価格が風評により安いこと、最も利害のある漁業関係者に説明しないこと、漁連など多くの県民が反対していること、漁師を引き継ぐ子や孫に対する親としての責任など、苦悩と怒りをぶつけ、なんで海に流すのかと問い詰めました。
ALPS処理水を薄めて放出する案に対する交渉の主な争点と政府回答
経済産業省との交渉
質問(1)みんなが反対しているのになぜ海洋放出するのか。
回答
・トリチウム汚染水の海洋放出案に対する反対が多数とは言えない。
多数の参加者が、2018年夏の公聴会、福島県の市町村議会の意見表明などをあげて、反論した
質問(2) 原子炉建屋への地下水流入を減らすためのドレイン等からの地下水排出時の漁民との約束に違反
①「地下水以外で希釈しない」(運用方針に記載されている)に違反
②2015年1月の第6回廃炉・汚染水対策福島評議会における、福島県漁連会長のALPS処理水についての質問に対する糟谷補佐の答弁「関係者の方の理解を得ることなくしていかなる処分もとることは考えておりません」に違反
回答
・ドレイン水とALPS処理水は違う。
・海洋汚染の拡大を防止する「希釈しない」との運用方針の意義を認めず。
「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」との言質を迫った
・資源エネ庁は、「糟谷補佐の言葉もございますけども」とし、中長期ロードマップの記載「液体廃棄物については、地元関係者の御理解を得ながら対策を実施することとし、海洋への安易な放出は行わない。海洋への放出は、関係省庁の了解なくしては行わないものとする。」にすり替えた。
質問(3) サバンナ・リバー・サイトにおけるトリチウム処分については検討されていない。再検討すべき。
回答
・含まれている放射性物質が異なる。地下埋設については検討している。
質問(4) 経済産業省は2018年の公聴会の意見に対して「放射性物質の海洋投棄がロンドン条約で禁止されている」と回答している。事故による汚染水は責任者の東電と国の責任で陸上保管すべき。
時間切れで、解答なし。

外務省との交渉
質問(1)放射性物質の故意の放出はロンドン条約に違反
回答
・船舶等からの投棄に限定し禁止されている。
①ロンドン議定書で「内海における自国の裁量により投棄を禁止できる」と定められている、②締約国会議でパイプラインによる放流が問題になっている、③パイプラインによる放流は禁止すべきとのロンドン条約事務局の見解、をそれぞれ認めたが、最初の回答を繰り返した。

原子力委員会との交渉
質問(1)1993年の原子力委員会決定「今後、低レベル放射性廃棄物の処分の方針として、海洋投棄は選択肢としないものとする」に違反
回答
・原子力委員会決定文中にある「海洋投棄」については、固体廃棄物や固化した廃棄物を海洋に投棄して処分することを指すことから、福島第一原発 トリチウム汚染水の海洋放出は、「海洋投棄」に該当しない。
1993年当時、ロシアによる汚染水の日本海投棄に政府は反対したこと、委員会決定の10日後にロンドン条約で放射性物質の海洋投棄が禁止となったことなどを指摘し、回答を批判したが、同じ回答が繰り返された。

原子力規制委員会との交渉
質問(1)トリチウム以外の核種の2次処理の必要性を否定する委員長発言をはじめ原子力規制委員会の数々の緩和策に対する批判
回答
・薄めて流す際には、特定原子力施設に指定された際の指示事項「2013年度末までに追加被ばく線量評価値の1mSv/年以下」を守ればよい。
・「汚染水に含まれるトリチウム以外の核種を再浄化する必要はないとの更田委員長の発言を撤回するつもりはない。」と初めて明確に拒否した。
・「薄めて流せば、環境への影響はない」という点は、通常の温排水等の調査で判断した。


7月3日、トリチウム汚染水海洋放出反対政府交渉

8団体公開質問書(2020.4.21)   政府文書回答(5.13)   8団体再質問書(6.18)
会場 参議院議員会館 B109会議室
12:15~ ロビーにて通行証配布     12:30~12:55 うちあわせ
 ①13:00~14:15 経済産業省との交渉   ②14:20~14:40 外務省との交渉
 ③14:45~15:05 原子力委員会との交渉  ④15:10~16:00 原子力規制庁との交渉
16:05~16:30 交渉まとめ、意見交換

 2月の小委員会報告、3月の東電素案、3月~5月中旬の福島14自治体議会における政府説明、4月6日、11日の関係者からの意見聴取、パブコメ(7月15日締切)など、政府は必要な手続きを進めています。
 それに対して、議会の反対決議や住民の請願採択、関係団体の反対表明、全国市民グループの反対表明など反対も広がっています。
 東京の新型コロナ感染は不安定な状況ですが、トリチウム汚染水海洋放の問題点を追及する政府交渉は急がれると考え、取り組みます。対策の上、参加よろしくお願いします。

主催団体
  脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止日本国民会議、
  全国被爆2世団体連絡協議会、原発はごめんだヒロシマ市民の会、原子力資料情報室、
  チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーン


ALPS処理水・パブコメに反対意見を集中しましよう(募集期限7月15日に延長)

経産省が「ALPS処理水の処分方法や時期、必要な風評被害対策等に関する御意見」を募集中です。
 ・詳しくは電子政府の総合窓口に、このパブコメの案内が出ています。
 ・参考として、署名用紙及び呼びかけの他に、8団体公開質問書(2020.4.21)もご活用ください。
政府は多数の意見である陸上保管を採用せず、「海洋放出」選択を強行しようとしています。風評被害に問題を矮小化し、新型コロナ感染拡大防止のための「自粛」に乗じて、広く国民の意見を聞く努力をせず、限られた人々を対象とした形式的説明会や意見聴取を短期間に進めています(パブコメは当初30日未満であった)。こうした進め方についても含め、できるだけ多くの反対意見を政府にぶつけましょう。


8団体「トリチウム汚染水海洋放出の問題点に関する質問書」と政府回答

 4月21日、脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室、全国被爆2世団体連絡協議会、原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーンの8団体は、経済産業省、原子力規制委員会、原子力委員会、外務省に、「東電福島第一原発トリチウム汚染水海洋放出の問題点に関する質問書」を提出しました。
    「8団体公開質問書(2020.4.21)    政府回答(2020.5.13)
署名用紙、リーフレットのダウンロード
トリチウム汚染水の海洋放出に反対する署名
 「原発のない福島を!県民大集会」実行委員会からの呼びかけ
取組中 署名用紙 リーフレット
「放射線のホント」の撤回を求める署名
 2018年12月、2019年6月 累計15万910筆を復興庁に提出
継続中 署名用紙 リーフレット
再改定版「放射線副読本」の撤回を求める署名
 2019年8月、9125筆を文科省、復興庁に提出。20年4月、累計11,139筆を提出
終了 署名用紙 リーフレット
核兵器禁止条約の署名・批准と非核3原則の法制化を求める署名
 2020年4月の外務省交渉中止で未提出
取組中 署名用紙 リーフレット
ヒバクシャ国際署名  ヒバクシャ国際署名連絡会
 2019年9月20日現在1051万7千余筆(目録を国連総会第1委員会議長に提出)
継続中 署名用紙


9月11日政府交渉を踏まえた要請書

 交渉を踏まえ、下記の4件の要請書を省庁に提出しました。
  要請書①:環境省担当の復興拠点「除染作業者被ばくデータ」の公開
  要請書②:1F構内車両整備の前に所定場所で車両を徹底除染する指導
  要請書③:災害対策本部の欠席抗議と未回答質問の文書回答要請
  要請書④:環境省の統一的な基礎的情報の「公衆の被ばく限度」の書換要請


国は福島原発事故の責任を認め、被害者を生涯補償せよ
9月11日政府交渉の報告

 福島原発事故に対する国の責任と生涯にわたる被害者の補償をテーマとして、原子力災害対策本部、原子力規制庁、環境省、厚生労働省との交渉を設定しました。しかし、原子力災害対策本部は「出席できない」と当日に最終回答し、今回の最も重要な部分が全く交渉できないという許しがたい事態となりました。抗議し、1週間以内の文書回答を求めましたが、1か月経過しても回答はありません。
 交渉には福島からの4名を含む31名が参加し、鋭く政府を追及しました。
 詳しくは、2019/09/11政府交渉報告及び9.11政府交渉質問書をご覧ください。


9月11日政府交渉:福島原発事故の責任を認め生涯の補償を!
 甲状腺検査に係る課題、復興拠点除染の被ばく、「ICRP Pub.109,111更新」関連も追及

質問書          案内チラシ

会場 参議院議員会館B107 10時45分からロビーにて通行証配布
11:00-12:00 環境省 ... 帰還困難区域の除染作業被ばく
  厚生労働省 ... 廃炉・除染の労働条件関係違反、過労死
13:00-14:00 原子力災害対策本部 ... 福島原発事故の国の責任と生涯の補償
    〃   年20mSv基準避難で放置された住民の被ばくの責任
    〃   年20mSv基準の帰還政策撤回
  原災本部、原子力規制庁 ... ICRPのPub.109、Pub.111改定の問題点
14:20-14:50 厚生労働省 ... 健康保険の特例措置・医療費無料化の長期継続
14:50-15:20 厚生労働省、環境省 ... 福島事故の住民被ばく
15:20-15:50 環境省 ... 統一的な基礎資料(公衆の被ばく限度)訂正を
    ... 甲状腺検査に係る課題
主催者:

脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室、全国被爆2世団体連絡協議会、反原子力茨城共同行動、原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーン
紹介議員: 福島みずほ参議院議員

 国と東電の原子力推進政策と経済性追求が招いた「東電福島第一原発重大事故」により多数の住民が被ばくさせられ、人権が侵害されました。関連死など様々な形の被害が人々を苦しめています。
 政府は100mSv以下の被ばくの健康影響を切り捨てています。避難指示の基準を年20mSv以上とし、被害者の大部分を放置しました。また、年20mSv基準の帰還政策を進め、帰還住民に被ばくを容認させ、区域外避難者を含め、支援策を打ち切っています。精神的損害賠償の打ち切りやADR仲介打ち切りが相次いでいます。子どもと子育て世代の帰還が特に少数にとどまり、とても復興しつつあるとは言えない状況です。
 福島では第二原発廃炉の取組に続き、モニタリングポスト撤去、汚染水海洋放出等に対し反撃しています。



今回の交渉では、国の責任、生涯にわたる補償を主要課題とし、追及します。被爆者援護法の原爆症認定では1mSv以上の場合の癌・白血病は積極認定されています。福島原発事故被ばくについても日本政府独自の補償を検討するよう求めます。健康保険の特例措置の継続・医療費無料化の継続を要求します。


政府は「復興再生特別拠点」の除染や家屋解体を進めています。2018年から除染作業の従事者数、被ばくが増加に転じています。わずか3か月で4.7mSvも被ばくした労働者もいます。除染作業の被ばくの実態を追及します。







国際放射線防護委員会(ICRP)は、東電福島第一原発事故の教訓をもとに出版物109番(緊急時被ばく)と出版物111番(長期汚染地域住民の被ばく)の更新作業中です。原発推進の「放射線防護体系」に、公衆被ばく限度年1mSvに加え、原発重大事故の緊急時被ばく、現存被ばくを持ち込み、正当化と最適化によって原発重大事故の被ばくを住民と労働者に容認させるICRP2007年勧告がベースであり、認められないものです。
交渉では、今回のICRP更新案の問題点を指摘し政府がどのように受け止めるのか質します。政府はこれまで年20mSv基準で避難指示を解除し、今後復興拠点についても年20mSv基準としています。更新案が事故後の長期汚染状況での参考レベルを年1~20mSvから年10mSv以下に変更していることについて、政府の見解を質します。







前回6月12日の政府交渉で原子力規制庁も認めたように、「公衆の被ばくに関する限度は、実効線量については年1mSvとし、これを規制体系の中で担保することが適当である。<途中省略>」とした放射線審議会の「ICRP1990年勧告の国内制度等への取入れについて意見具申(1988年6月)」があり、それを踏まえて、公衆の被ばく限度年1mSvを担保するために、原発などの施設や事業所の敷地境界の放射線量や排気・排水中の放射性物質の上限を定める「線量告示」が作成されています。
しかし、環境省は「統一的な基礎資料」で公衆の被ばく限度について、「線量限度の規定はない(事業所境界の線量限度、排気排水の基準は1mSv/年を基に設定している)」と紹介しており、環境省に書き直しを求めます。




福島県の甲状腺検査に係る医療費は「甲状腺検査サポート事業」として19歳以上でも無料化されています。しかし、請求した場合のみ窓口負担が清算されるという仕組みであり、また今後生涯無料とまでは決まっていません。政府は医療情報提供を無料化の前提としています。「福島原発事故がなければ検査を受けることもなかった。無料化は権利である。」と主張し、窓口負担の解消、手続きの簡素化、生涯無料化、甲状腺検査に係る健康手帳交付を求めます。


福島原発事故被害者の切り捨てをゆるすな! 健康手帳交付、健康・生活保障を!

「風評払拭・リスクコミニュケーション強化戦略」に基づく「放射線のホント」、再改定版「放射線副読本」撤回!
ホント 復興庁の「放射線のホント」撤回署名
 説明  署名用紙  リーフレット
署名ニュース №1 №2 №3
 №4 №5(6.12政府交渉報告)
2万1234筆提出(2018/12/20)
12万9676筆提出(2019/6/12)
副読本
再改定版「放射線副読本」撤回署名
 署名用紙  リーフレット
2019/9/29政府交渉報告
2019/9/29政府交渉報告(2)
9125筆提出(2019/9/29)


6月12日第2回署名提出と政府交渉の報告 署名ニュース№5(6.12政府交渉報告)

5月24日大阪、6月5日東京での事前討論会を経て、6月12日の交渉当日は福島からの5名をはじめ47名が参加し、放射線のホント撤回署名の第2回提出と、復興庁、原子力災害対策本部、原子力規制庁、資源エネルギー庁との交渉を行いました。昨年7月、12月の交渉で拒否されたビデオ撮影を今回は認めさせました。
  呼びかけ:脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室、全国被爆2世団体連絡協議会、反原子力茨城共同行動、原発はごめんだヒロシマ市民の会、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーン

15万910筆の署名を背景に「放射線のホント」撤回を迫りました。<br> 冒頭に12万9676筆を追加提出し、署名は15万筆を超えました。取り組んでいただいた約60の団体と各地の皆様、ありがとうございます。

(1)復興庁は、「批判があることは承知している」と初めて「批判」を認めた。
これは、15万筆を超える「放射線のホント」撤回署名、滋賀県野洲市の「放射線副読本」回収・公表されていないが各地の市レベルでの「放射線副読本」留め置きなど、福島原発事故被害をなかったことにしようとする政府の「風評払拭・リスクコミニュケーション強化戦略」に対する批判が表面化し、無視できなくなったことを示しています。
しかし、復興庁は、「だからと言って、内容の撤回までは考えていない。根拠をもって書いている。」と強弁しました。
  これに対して、福島の参加者から、「避難指示が解除されたが戻ってみると事故前と状況が一変している。居住者は高齢者中心で子どもが激減し、放射線被ばくの不安の中で暮らしている。生活環境が整っていない。「今後の癌の増加は予想されず」はとんでもない。甲状腺がんについて、子どもを給水に並ばせ被ばくさせた母親は後悔している。国は国策で原発を推進した事の上に立って見解を示せ。野菜不足と同じ土俵で語られているが直ちに影響はないという事で被ばくを強いられた。人権の問題だ。」など、批判が続きました。

(2)人権侵害の「復興政策」
追及の中で、例えば、子育て世代を中心に住民が戻りたくても戻れない状況、浪江町では小中合わせて事故前2000人だったが今は10人という状況について、復興庁は、人々が放射線被ばくの危険を感じていることが根底にあることには一切触れず、「避難の期間」のみ言及しました。
  復興庁は、昨年7月5日の交渉で、「放射線防護の必要性は認めるが、放射線防護は厚労省で、復興庁はその立場ではない」と回答しています。
長期に及ぶ放射線被ばくやその被害を無視した「復興政策」は人権侵害です。


(3)福島原発事故の被ばくは「公衆の被ばく線量限度年1mSvの法令」違反だと追及
復興庁は、「一般公衆の被ばく線量限度の規制は設けられていない。これが政府としての見解である。」と原子力規制庁から聞いていると回答しました。
  しかし具体的な質問に対しては、「法的なことは原子力規制庁に聞いてほしい」と逃げ続けました。


(4)100mSv以下で健康影響が検出されている「子どものCT検査の被ばく影響調査」に一切見解を示さず
復興庁は「放射線のホント」で「100mSv以下で放射線被ばくの健康影響は検出困難」としています。
しかし、複数の「子どものCT検査の被ばく影響調査」で100mSv以下での健康影響が報告されています。
  復興庁は、この報告に対する正面からの議論には応じないという、無責任な対応でした。



全国に署名を広め、「放射線のホント」撤回に追い込みましょう。第5次集約は8月31日です。

「公衆の被ばく限度年1mSvは法律で守られている(担保されている)」と認めさせました。

(1)「一般公衆の被ばく線量限度の規制は設けられていない」と門前払いしてきた政府
放射線被ばくを規制する現行法体系は、ICRP1990年勧告を取り入れて、2001年4月から施行されています。
この現行法体系で、公衆の被ばく線量限度は年間1mSvとして法令で守られています。
  しかし政府は、福島原発事故で多数の住民が「公衆の被ばく限度を超える被ばくを被った」ことの追及を門前払いしてきました。私たちも、過去にも、また、前回の交渉でも、そのような対応を受けました。

(2)「公衆の被ばく限度年1mSvは法令で守られている(担保されている)」と認めさせた。
今回、「ICRP1990年勧告の国内制度等への取入れについて意見具申(1988年6月放射線審議会)」をテコに原子力規制庁を追及しました。
原子力規制庁は次の4点を認めました。
①放射線審議会の意見具申引用部分、②山本太郎参議院議員の「放射線被ばく環境下における居住に関する質問主意書」に対する答弁書(2013年12月)の引用部分。、③線量告示は放射線審議会の意見具申を踏まえて作成している。、④「公衆の被ばく限度年1mSv」を担保するために線量告示を定めている。
最終的に「公衆の被ばく限度年1mSvは法令で担保されている」に同意しました。
  福島原発事故の被ばくは「公衆の被ばく限度年1mSvの法令」違反で人権侵害、年20mSv基準の撤回、などを認めさせるまでには至りませんでしたが、その突破口を開くことができました。
直面しているALPS汚染水の海洋放出問題で、線量告示違反・公衆の被ばく限度法令違反と追及し、海洋放出の撤回を目指します。
さらに、福島原発事故で「公衆の被ばく限度年1mSvの法令」違反の被ばくをさせられたこと、それは人権侵害であること、被害者の権利として国に補償させる要求などを広め、それを実現する運動を作り上げることが今後の課題です。

☆☆☆放射線審議会意見具申(1988年6月)からの引用部分☆☆☆
 公衆の被ばくに関する限度は、実効線量については年1mSv、組織に対する線量限度については、眼の水晶体に対する線量限度を年15mSv、皮膚に対する線量限度を年50mSvとし、これを規制体系の中で担保することが適当である。
 このためには、施設周辺の線量、排気・排水の濃度等のうちから、適切な種類の量を規制することにより、当該線量限度が担保できるようにすべきである。

☆☆☆政府答弁書(2013年12月)からの引用部分☆☆☆
原子炉施設から放出される放射性物質に関しては、原子炉施設の周辺監視区域外における一般公衆の被ばく線量が年間1mSv以下となるよう告示濃度限度を定めている。

年間20mSvの危険性を認めない原子力災害対策本部
原子力災害対策本部の対応者として出席した被災者生活支援チームは、20mSv基準は法令になく、放射線審議会にも諮っていないと認めました。年間20mSv 基準の危険性を示すCT検査の健康影響調査に対して、存在は認めましたが、「ICRP、UNSCEAR、WHO等の国際合意されたものを採用している。」と内容の論議に応じませんでした。「長期的に年1mSvを目指す」の長期が何年規模かは決まっていないと答えました。
ALPS処理水の海洋放出計画の撤回を求めて追及
(1)事故でまき散らされたセシウムから現在も被ばくしており、それを含めれば年1mSvを超える。海洋放出はできないと追及
原子力規制庁は、福島第一原発の敷地境界では現在、汚染水タンクからの放射線などによる追加線量が年間0.9mSvなので、0.1mSv相当の汚染水放出ができるとの見解を示しました。事故でまき散らされたセシウムによる被ばくについては、それを計算に含めることは最後まで認めず、海洋放出できるとの見解を変えませんでした。
(2)資源エネルギー庁に対し、全県的な要求のALPS処理水長期保管の結論を早急に出せと追及
資源エネルギー庁は小委員会で社会的影響を含めたALPS処理水の取り扱いを検討していますが、小委員会は昨年12月開催以降半年も開催されていません。資源エネルギー庁は「予断を持たず検討したい。」と回答しました。これに対して福島の参加者から、「公聴会を開催した責任を持って長期保管の結論を出せ。」、「第2次公聴会を開け」などの要求が出ました。
(3)更田委員長が事あるごとに海洋放出を誘導する発言を繰り返していることに対する追及
福島の参加者を先頭に会場から、「やっとここまで来たという漁民の思いを逆なでする発言だ。わかっているのか。」、「薄めて放出することを含め、海洋放出は認められない。」、「誘導発言をするなと委員長に伝えよ」と、抗議の声があがりました。
原子力規制庁に「公衆の被ばく限度年1mSvは線量告示で担保されている」と認めさせたことをテコに、セシウムによる被ばくを含めれば海洋放出はできないと追及を強めましょう。更田委員長の発言批判を強めましょう。
原子力規制委員会、モニタリングポスト当面継続の方針
5月29日、原子力規制委員会は、「モニタリングポストの撤去方針に対して反対の声が多数寄せられたので、当面継続する。」との方針を決定しました。
これは、福島の全県的な反対運動の成果です。9団体も政府交渉等を通じてその一端を担いました。
(1)撤去方針の白紙撤回を迫りました。
福島の参加者を中心に、モニタリングポストの必要性を主張し、撤去方針の白紙撤回、避難指示解除地域に新たに増設、を求めました。
避難指示解除区域にモニタリングポストを新規増設させましょう。きめ細かな汚染調査、再除染、子どもの保養支援などの課題と結んで実現させましょう。
(2)復興期間終了後の維持費確保の回答
原子力規制庁は、「現在は復興特別会計から出ており、復興期間終了後にどのような形になるかはわからないが、維持費を確保する。」と回答しました。


「放射線のホント」撤回、「福島原発事故被ばくは公衆の被ばく限度年1mSvの
法令違反」など福島事故関連課題の政府交渉に参加を

「放射線のホント」撤回署名約13万筆を追加提出します(累計15万筆以上)
 6月12日 政府交渉  会場:参議院議員会館 B109会議室   案内チラシ
     12:15~ ロビーにて通行証配布
     12:30~ うちあわせ
     13:00~ 復興庁への署名追加提出(約13万筆)と交渉 復興庁質問書
     14:00~ 原子力災害対策本部との交渉        原災本部質問書
     15:00~ 原子力規制庁、資源エネルギー庁との交渉  規制庁・エネ庁質問書
     16:00~ 交渉結果のまとめと参加者意見交流  16:30終了予定
  主催:脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室、
     全国被爆2世団体連絡協議会、反原子力茨城共同行動、原発はごめんだヒロシマ市民の会、
     チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーン
 6月5日  政府交渉に向けた討論集会 会場:参議院議員会館 B105 案内チラシ
    日時:6月5日(水)13:30~16:30   13:15~ロビーにて通行証配布
    主催:ヒバク反対キャンペーン・原子力資料情報室
 5月24日  政府交渉に向けた関西討論集会  会場:福島区民センター 305号室
    日時:5月24日(金)18:00~20:30  案内チラシ
    主催:ヒバク反対キャンペーン


再改定版「放射線副読本」の撤回 文部科学省交渉    3月22日

約40人が参加し、多くの人が質問や意見を表明し文科省を追及しました。詳細はこちらをご覧ください。
交渉報告  質問書  当日資料(近日アップ)


「放射線のホント」撤回、福島原発事故関連課題で政府交渉 12月20日

 ☆「放射線のホント」の撤回を求める署名 第1回提出 総数2万1234筆  署名用紙(最新版)
    ~ 脱原発福島県民会議約1万筆をはじめ、各地から ~
  ・署名ニュース第3号(12.20政府交渉報告)を発行(2019年1月31日)しました。
 ☆12.20政府交渉要請書を提出。53団体が賛同
  ・12.20政府交渉案内  12.20政府交渉質問書  要請書  賛同団体
  ・政府交渉に向けた討論集会12月6日(木) ⇒ 詳細
  ・署名ニュース第2号(12.20政府交渉に向けて)を発行(11月28日)しました。


 福島原発事故の被害はなかったことにする「安全宣伝」、「復興宣伝」は許されません。
「放射線のホント」の撤回を求める全国署名にご協力を

 2018年7月5日、脱原発福島県民会議をはじめ9団体は国際放射線防護委員会(ICRP)の2007年勧告国内取入れ反対と福島原発事故関連要求の対政府交渉を行い、その中で「放射線のホント」の内容を批判し撤回を求めました。
 参加者から「不当な被ばくと記載せよ」、「事実を伝えていない」、「福島県民、国民を愚弄するものだ」、と怒りの声が相次ぎました。しかし復興庁は撤回を拒否しました。 ⇒ 交渉報告
 

 全国各地の多数の声を背景に復興庁に撤回を迫るために、27団体の呼びかけで、「放射線のホント」の撤回を求める署名に取り組んでいます。全国津々浦々に署名を広げましょう。 署名用紙  チラシ
 署名にご協力下さる賛同団体を募っています。賛同団体要請書でご連絡下さい。

復興庁の「風評払拭・リスクコミニュケーション強化戦略」に基づくパンフレット
 2018年3月に復興庁が「風評払拭・リスクコミニュケーション強化戦略」に基づき、関係行政機関における情報発信等のモデルとして、作成したものです。
 「原子力災害に起因する科学的根拠に基づかない風評やいわれのない偏見・差別が今なお残っている主な要因は、放射線に関する正しい知識や福島県における食品中の放射性物質に関する検査結果、福島の復興の現状等の周知不足と考えられます。」という認識に立っています。 「放射線のホント」(PDF)

「放射線のホント」は、問題のすり替え、ウソ、被害実態の隠蔽に満ちています。

詳しくは署名拡大リーフレットをご覧ください。
復興庁「放射線のホント」 それは違います!
放射線は自然や医療など身の回りにあり、ゼロにできません 国の原発推進政策がもたらした東電福島第一原発事故によって強いられた「不当な被ばく」が問題なのです。
国の責任としてなすべき、不当な被ばくに対する謝罪、完全賠償の指導、人権回復、生涯健康保障など基本的なことは一切書かれていません。
自然の放射線はゼロにできませんが、不当な被ばくはゼロにできます。原発再稼働は再び重大事故による不当な被ばくを招く危険性があります。
放射線被ばくの健康影響は「量の問題」

100ミリシーベルト以下では「検出困難」
100ミリシーベルト以下でも健康影響が出ます。法令でも公衆の被ばく限度は年1ミリシーベルトと定められています。
7月5日の政府交渉で、「放射線防護は厚労省の立場で、復興庁はその立場に立たない」と明言しました。復興のためには100ミリシーベルト以下なら放射線被ばくと健康被害を無視する、これが政府の本音です。
ふるさとに帰った人たちにも日常の暮らしが戻りつつある 福島県では未だに5万人近い住民が避難生活を余儀なくされています。やむなく移住した人も多数います。区域外避難者は統計から除外されています。半減期30年のセシウム137からの放射線を主とする長期被ばくの不安の中で帰還した人々の多くは高齢者で、家族離散の状況にあり、事故前と同じ生業は営めず、医療・介護設備も整わず、「日常の暮らしが戻りつつある」状況からはほど遠い生活を強いられています。


原発被ばく労働者 肺がん死亡労災認定(富岡労基署2018年8月31日付)

福島原発の緊急時作業に従事した男性の肺がん死亡が労災認定されました。
 報道によると、この男性は、東電の協力会社に勤務し、1980年6月~2015年9月のうち約28年3カ月間、東京電力福島第1原発を中心に複数の原発で放射線管理業務などに携わりました。そのうち2011年3~12月は、福島第1原発で除染作業をする現場の放射線量を事前に測る作業などの緊急作業に当たり、2015年9月まで同原発で放射線業務に従事しました。
 2016年2月に肺がんを発症し、その後死亡。遺族が労災申請していました。
 積算被ばく線量は約195mSvで、約34mSvが事故発生から2011年12月までの東京電力福島第1原発における緊急時被ばく作業によるものです。2015年9月までに事故後の福島第1原発における被ばく線量は74mSvに達しました。
 2018年8月28日に開催された厚生労働省の検討会が「業務上」との結論を出し、水戸労働基準監督署長が2018年8月31日付けで労災認定を決定しました。

今回の肺がん労災認定は厚労省の2015年1月28日<当面の労災補償の考え方>に基づくものです。
  ⇒  詳細


ホームレスを含む福島クリーンアップ作業者が搾取の重大な危険にさらされている
               国連の専門家が指摘


URL:https://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=23458&LangID=E
準備中


被爆73周年原水禁世界大会「ひろば」(2018年8月5日ヒロシマ)
フクシマ、ヒロシマ、ナガサキを結んで ヒバクを許さない集い-Part19 報告

 今年の「ヒバクを許さない集い」は「今考えてほしい福島事故」をテーマに開催し、浪江町の避難校に勤務されている柴口正武さんを迎え、「避難校から見た原発震災」の報告を受けました。
 柴口正武さんは特に福島県東部が放射線管理区域レベルの放射能汚染が今後も長期に継続すること、その状況で生活するか故郷を離れて生活するか個人に選択が迫られていることを話されました。
 次に、浪江町の子供たちが福島県各地に、さらには全国に散らばって避難している状況、子供たちの一部は避難した学校で学び、最近は避難指示解除に伴って再開・新設された地元の学校で学んでいるがその数が事故前とは激減し、朝の学級活動、授業、給食、清掃、その他諸活動、帰りの学級活動などの日常生活。スポーツ大会「パワーアップ大会」 、水泳学習、体育大会(福島では「中体連」と呼んでいる)前の壮行会、文化祭、入学式や卒業式などの行事、などの活動それぞれに、工夫をこらして運営していきながらも、その姿は通常のものとは言えないと話されました。
 一世帯の構成人数が減ったこと、震災前に近くに住んでいた親戚とは遠く離れたこと、近くに親しい人がいなくなったこと、避難先での近所付き合いも負担感があること、そうした中で子どもたちの多くが他人とのコミュニケーションを苦手とし生活体験も乏しいこと、これらのことは、「避難」、それにともなう「転校」を複数回繰り返してきたことが、大きな原因と考えられること、避難校ではたらく私たち教職員、とりわけ同じ避難者である教職員には、そんな子どもたちを特別な思いで支えていく義務があるとの思いと取り組みのいくつかを紹介されました。
 次に、「ふるさと学習」について、保護者から「避難先にせっかくなじもうとしているのに里心を抱かせるようなことはしないでほしい」「戻ることがかなわないのに意味がないのではないか」という意見が寄せられる一方で、「ふるさとに戻らないと決めたが、子どもが本来のふるさとのことを学ぶ機会を学校が設けてくれることはありがたい。」という声もあり、ふるさとをテーマに教育実践している私たちにとっては力強いエールとなっていると話されました。
ふるさとに入れない中でのふるさと学習についての工夫と、例えば浪江町を訪れても人との触れ合いはなく、短時間の滞在で、宿泊は遠く離れた地を選ばざるを得ないなどで様々な困難があったことを話されました。
 職場体験は避難校所在地の二本松市針道の企業や商店のお世話になったことを紹介されました。
 さらに、「補償金はいくらもらっているの」という言葉で学校に行けなくなった事例、「出身地は?」といった言葉が子供たちには差別と感じられること、地元の高校がなくなったことによる進路指導の困難さ、共に助け合って生きることを子供たちが学んだこと、原発事故を公害ととらえ教育現場で原発事故がなかったことにさせないと「教材ふたば」を残していること、など報告は具体的で多岐にわたりました。
 福島県平和フォーラムの角田さんから、東電が第2原発廃炉の方針を検討すると表明したこと、政府がトリチウム水の海洋放出を決めたこと、政府のモニタリングポスト削減反対の取り組み、甲状腺検査に係る医療費無料化に関して県が検討している「受給者証」を健康手帳につなげたい、など報告されました。復興庁の「放射線のホント」は福島原発事故の被害がなかったことにするもので撤回させるべきとの意見がありました。
 今原水禁世界大会に招聘されたベラルーシのジャンナさんが、家族が病気や早い死の被害を被ったこと、賠償では補えない故郷を失った悲しみや苦しみ、子供が故郷の作文が書けなく差別感をもったことなどを話されました。
 柴口先生は、チェルノブイリ事故で同じようなことがあったと改めて知った、福島の地を薄めたいと転校を繰り返す子供がいるので近くにそのような子供がいたら支援していただきたいとしめくくられました。
 主催者から、被災者の尊厳が失われた形で事故がなかったかのように進めることは許されない、政府は反転攻勢をかけている、もっと知ってもらいたい、との「まとめ」がありました。
 福島の被害を共有し、事故がなかったことにする政府の方針は許さないとするアピールを採択しました。
 豪雨災害の影響もあり参加者は昨年の70名からは少ない50名で、初参加者は約5分の1でした。
      集いアピール


被爆73周年原水爆禁止世界大会「ひろば」(2018年8月5日ヒロシマ)
ヒバクを許さない集い-Part19にご参加ください

案内チラシ
被爆73周年原水爆禁止世界大会「ひろば」
フクシマ、ヒロシマ、ナガサキを結んでヒバクを許さない集い-Part19
今考えてほしい福島事故
8月5日(日)午後2時~4時半 会場:RCC文化センター7F 広島市中区橋本町5-11
プログラム
 1.主催者あいさつ        木原省冶  原発はごめんだヒロシマ市民の会
 2.報告「避難校から見た原発震災」 柴口正武 福島県教組双葉支部長
 3.報告に対する質疑応答ののち論議
 4.アピール採択
主 催:原子力資料情報室、双葉地方原発反対同盟、反原子力茨城共同行動、
    原発はごめんだヒロシマ市民の会、ヒバク反対キャンペーン
連絡先:原発はごめんだヒロシマ市民の会 木原省治 ℡ 082-922-4850
    ヒバク反対キャンペーン     建部 暹 ℡ 072-792-4628


核兵器のない世界をめざす2つの署名にご協力下さい

署名の呼びかけ
☆核兵器禁止条約の署名・批准と非核三原則の法制化を求める署名
私たちは以下のことを日本政府に求めます。
一、核兵器禁止条約にただちに署名し、批准して下さい。
二、非核三原則を法制化して、朝鮮半島の完全な非核化と北東アジアの非核地帯化を進めて下 さい。   
☆ヒバクシャ国際署名
被爆者は、すみやかな核兵器廃絶を願い、核兵器を禁止し廃絶する 条約を結ぶことを、すべての国に求めます。


「ICRP2007年勧告国内法制化」反対、福島原発事故関連要求
7月5日対政府交渉の報告

2018年7月5日、福島からの8名を含む38名が参加して、
復興庁、原子力規制委員会・原子力災害対策本部、厚労省・環境省との交渉を行いました。
呼びかけ:脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室、全国被爆2世団体連絡協議会、反原子力茨城共同行動、原発はごめんだヒロシマ市民の会、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーン

Ⅰ 復興庁交渉  パンフレット「放射線のホント」を批判し撤回を要求

「放射線のホント」は、政府が昨年12月に策定した「風評払拭・リスクコミニュケーション強化戦略」に基づいて作成されたものです。「原子力災害に起因する科学的根拠に基づかない風評やいわれのない偏見・差別が今なお残っている主な要因は、放射線に関する正しい知識や福島県における食品中の放射性物質に関する検査結果、福島の復興の現状等の周知不足と考えられます。」という認識に立っています。出典:(風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略 ポータルサイト)
復興庁から、 増田圭:原子力災害復興班参事官、関根達郎:統括官付参事官など8名が出席しました。

交渉では、「放射線のホント」の内容を批判し撤回を求めました。参加者から「不当な被ばくと記載せよ」、「事実を伝えていない」、「福島県民、国民を愚弄するものだ」、と怒りの声が相次ぎました。しかし復興庁は、部分的にも、全体としても、撤回を拒否しました。

明らかになったこと
1.放射線のホントが放射線のウソである。
2.復興が多くの問題をかかえていることが住民目線でとらえられていない。
3.パンフレットでは「量の問題」として、少量の放射線被ばくは問題ないと国民に宣伝している。
4.復興庁は放射線防護の必要は否定しないが、放射線防護の立場には立たない。
5.復興庁は放射線のホントの各論においても、総体としても撤回を拒否した。

交渉で明らかになったこれらのことは、パンフレットの内容にとどまらず、福島復興再生を担当する「復興庁」の姿勢としても大問題です。放射線防護の立場を守らない復興は住民に被ばくを強いる復興となります。
追及






5ページ 11ページ 13ページ 9ページ 25ページ

追及① 復興庁は最後まで、「原発事故による放射線被ばくは不当な被ばく」と認めず。
質問 原発事故による放射線被ばくは不当な被ばくです。自然放射線や医療放射線をとりあげて「放射線はゼロにはできない」とするのはすり替えです。
回答 自然界や医療行為から放射線を受けているという、放射線の基本的な事項について記載をしています。
追及 原発事故による放射線被ばくは自然放射線や医療放射線とは違って不当な被ばくである。
ヨウ素131による被ばくは事故のせいだ。
不当な被ばくという視点は「放射線のホント」の何処にもない。
回答 被ばくする必要のなかった余分な被ばくをしたと我々も認識しております。
人体に対する影響について、自然放射線と人工放射線は違いはない。
余分な被ばくと言い続け、最後まで不当な被ばくとは認めなかった。

追及② 復興庁は放射線防護の必要は否定しないが、放射線防護の立場には立たない。
 パンフレットは「量の問題」として、少量の放射線被ばくは問題ないという立場。
質問 「100ミリシーベルト以上の被ばく」だけを問題にしていますが、政府文科省の小学生向のための放射線副読本に書かれている「大人はもちろんのこと、これから長く生きる子供どもたちは、放射線を受ける量をできるだけ少なくすることが大切です。」とは大きく異なります。
回答 放射線の基本的事項として100mSv以上の被ばくのリスクについて記載しています。御指摘の文科省の小学生向けのための放射線副読本に記載されている内容を否定するものではありません。
追及 100mSvより少ないが事故前にはなかった放射線被ばくが問題になっている。「できるだけ少なくすることが大切」ではなく「少量なら被ばくしても問題ない。」という趣旨なのか。
「放射線防護」かそれとも「量の問題」か。
放射線防護の立場をとるのか、それとも放棄するのか。
不当な被ばくという視点は「放射線のホント」の何処にもない。
回答 放射線防護は厚労省で、復興庁はその立場ではない
パンフレットでは「量の問題」として、少量の放射線被ばくは問題ないという立場
追及 放射線防護の立場を守らない復興は住民に被ばくを強いる復興となる。

追及③ 「遺伝しません」が間違いだとは最後まで認めず、撤回を拒否。
質問 「放射線の影響は生まれてくる子どもや孫に遺伝するの?」との設問に「遺伝しません。」と断言しています。しかし、環境省の「放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料(平成28年度版)第3章(P. 96)」では、「国際放射線防護委員会(ICRP)では1グレイ当たりの遺伝性影響のリスクは0.2%と見積もっています。」と書かれています。「遺伝しません。」との断言はウソです。
回答 ICRPの勧告や原爆での事例を含めた調査等において、放射線被ばくに起因するヒトへの遺伝性影響の発生は証明されていないと承知しています。
追及 2001年の国連科学委員会の報告書「放射線の遺伝的影響」には、放射線は突然変異原であって、動物実験では遺伝的影響を誘発することは明確である。したがってこの点に関してヒトも例外ではないであろうということが明記されています
「放射線のホント」が依拠している環境省の「統一的資料」では、ICRPは影響があるという立場でリスクを推定し、今後変化するかもしれないとしています。
「遺伝しません」と断定するのはまちがいで、撤回すべき。
回答 三菱総研のアンケート調査によると放射線被ばくによる健康影響の可能性があると回答した方が半分以上にも及ぶ。こういう現状を勘案した結果、遺伝的影響についての誤解を解消したいと簡潔で明確な表現にした。

追及④ 「ふるさとに帰った人たちにも日常の暮らしが戻りつつある」との記載に対して
抗議福島の参加者が現状を説明し、抗議。学校を再開しても入学1人、そういう実態がある。ここに書いてある中身と大きく隔たりがあるということについてしっかり認識してもらわないと困る。帰った人たちのほとんどが高齢化で、介護が必要だとか、あるいは将来に対する不安、子どもが戻ってこないという現状を訴えている。被災者の立場に立って復興を考えていただきたい。
回答復興庁は答えず。

Ⅱ 原子力規制員会、原子力災害対策本部との交渉

原子力規制委員会原子力規制庁から6名(長官官房放射線防護グループ放射線防護企画課2名、長官官房放射線防護グループ監視情報課3名、原子力規制部原子力規制企画課1名)、内閣府原子力被災者生活支援チームから1名が出席しました。

1.ICRP2007年勧告の国内取入れ(法制化)反対
ICRP2007年勧告は、「通常被ばく(計画ひばく)」に加えて、原発重大事故発生時の「緊急時被ばく」、その後の「現存被ばく」が導入されています。
ICRP2007年勧告は、原発重大事故のリスクを前提に、住民に原発事故時の大量被ばくの受忍を迫るものです。受忍を迫る参考レベルは正当化・最適化の原則により、緊急時被ばく状況では20~100mSv/年の範囲から、現存被ばく状況では1~20mSv/年の範囲から、決定されます。

交渉結果
①原発事故のリスクを前提に、住民に原発事故時の大量被ばく受忍を迫るものと追及
質問 「原発事故のリスクを前提に、住民に原発事故時の大量被ばく受忍を迫るもの」
回答 ICRP2007 年勧告において、原発重大事故による被ばくは正当化されないとは示していません
追及 国民に原発重大事故による被ばくを受忍させることに対する自らの責任を放棄するもの
正当化されると思っているのか。利益を生まない被ばくは撤回しないといけない。
回答 ICRP2007年勧告にはそもそも原発重大事故というものの記載がない。
放射線審議会では議論していないのでお答えしかねる。
正当化されるかどうかは再稼働の判断に係ることで、放射線審議会の中での審議という文脈の中ではお答えしようがない。

③現在の法体系と全く別の体系になる
回答 認めようとせず

③どこがICRP2007年勧告の国内法取入れを推進しているのか
追及 2017年4月の法改定により審議会の機能を強化して、放射線審議会がICRP2007年勧告の国内法取入れの省庁向けガイドラインを作成して方向付けをしている。
勧告の国内法取入れを推進しているのは放射線審議会と原子力規制委員会だとしか考えられない。
回答 今年の1月に出された「放射線審議会の基本的考え方」に参考レベルについて記載があります。各省庁が基準を定めるときには、そういうものを参考にするということもあるよというふうな書き方になっています。やらないとダメとか、そういうふうな、ガチガチに縛っているものでもないかと思いますし、それを、今すべての法律を見直さないとダメというような記載になっていません

④20ミリシーベルトの法的根拠は
回答 20mSvに関しては、原子力災害特別措置法に基づいて、原子力安全委員会による勧告のもと、20mSvという基準を設けたものです。
追及 数値は法律のどこに記載されているのですか。
回答 数値については書いておりませんが、そこに書いてあるのが、原子力安全委員会からの諮問を経て得られた回答でございます。
追及 緊急時被ばく状況については、労働者は決めました。
緊急時被ばく状況の住民については、100mSvと20mSvの間だという参考レベル。現存被ばく状況は1~20mSvの間だという参考レベル。これを法律化しないといけない。違うんですか。

⑤被災地の住民は20mSvによって翻弄されている。
追及 帰還した人たちは、20mSvに翻弄されながら、そこに生活している。そこで労働している人たちも居る。輸送労働者や。あるいはさまざまな職種の労働者が、8時間、5時間、10時間、低線量の被ばくを受けながら、労働し、生活をしている。
20mSv以下だから、そこで生活し、労働することができると。その基準に生活や労働がいろんな意味で影響を受けていることをしっかりと受け止めて頂きたい。どうなんですか。
回答 そもそも避難指示が住民の居住の制限を強制的に強いるものですので、そういったものを解除する基準が20mSvという基準でやっております。
追及 公衆の基準からすれば1mSvでしょう。
そこだけが20mSv以下なんです。法的に根拠がない20mSvで、それを強いられて生活をしている。そういう仕組みになっている。
片や、法律的には1mSvがちゃんとある。法の公平さからすれば、そういう実態でいいんですか。
回答 避難指示解除については20mSvとさせて頂いておりまして、それとは別途、長期に、政府として1mSvを目指すという方針をしておりまして、そのために重層的な除染を含めたですね、放射線量計の配布ですとかそういう政策をしているというところでございます。

2. リアルタイム線量モニタリングシステムのモニタリングポスト撤去反対
原子力規制委員会が福島県に設置されているリアルタイム線量モニタリングシステムのモニタリングポストのうち、12市町村以外に設置されている2400台を3年間で撤去する計画を決めたことに対して、廃炉が終了するまでは撤去するなという声が高まっています。
福島からの参加者(ほぼ全員が発言)を先頭に、原子力規制庁に撤去方針の撤回を迫りました。
回答 私達としては、引き続き自治体に説明会を開いてお声を聞きながら、引き続き検討してまいりたい。

3. 2017年2月政府交渉の20mSvの問題点に関する質問書の扱い
被災者生活支援チームの回答 原子力災害対策本部が責任を持ちます。
ただし、災害対策本部には様々な省庁が含まれているので、回答省庁は災害対策本部一任としました。

Ⅲ 厚生労働省、環境省との交渉

1.国の責任による福島原発事故被害者への健康手帳交付と被爆者援護法に準ずる法整備
今回の交渉では、健康保険の特例措置による医療費無料化を延長しつつ、「原発を推進した国の責任による健康手帳交付と援護法の整備」を進めることを求めることに重点を置きました。
厚生労働省から、保険局国民健康保険課から2名、原子爆弾被爆者援護対策室室から1名など5名が、環境省からは大臣官房環境保健部放射線健康管理担当の2名が、出席しました。

(1)国の責任による健康手帳交付・被爆者援護法に準ずる法整備を求める。
浪江町町会議員(元健康保険課長)紺野則夫さんが意見表明をされました。
紺野則夫 医療費の無料化、健康手帳の交付制度の裏付けがあれば我々の生きる担保になる。生涯における医療費無料の継続化を求める。
浪江町では21000人が避難していて、700人だけが戻っている。職員の9割が戻って業務をしている。戻っている子供は20人で、大部分がその方たちの子どもです。小中学校生は11人です。
医療費の無料化、それから健康手帳の交付によってですね、制度の裏付けがあれば我々の生きる担保になる訳なんですよね。私は担保だと思っているんです
法制化のお願いと、それから医療費の継続化をずっと何年もやってきました。馬場町長は町民の健康と生業について国と東電に責任をもった対応を求めてこられた。でもやってくれなかった。馬場町長は非常に残念でしょうがなくて、死んでいきました
生涯における医療費の継続化を我々は求めなければならないと考えています。復興期間、いわゆる10年間、あと3年しかないという風な医療の無料化になってはならないと考えております。
「払拭」に努めるのではなくて、それに立ち向かう、払拭できるような、そういう風な制度をつくっていただきたい。

2.福島原発事故被害者援護の法整備について国の考えと担当部局を明らかにさせる
①原発を推進した国の責任による「健康手帳交付・援護法の整備」について、どのように考えているのか
環境省 専門家会議の中間取りまとめにもあります様に、現時点では東電福島第一原発事故による放射線の健康影響が生じているとは考えにくいとされていることから、原発事故による放射線影響に係る医療保障を行わないとしております。
厚労省 環境省設置法改正によりまして、東京電力福島第一原子力発電事故に伴う住民の健康管理については、環境省の所掌であることが明確にされておりまして、環境省の方に於いて、福島県民健康調査事業の支援等が行われておると承知しております。
健康手帳交付等、被爆者援護法に準じる援護法整備の課題につきましては現在行われている健康調査、健康管理等は、一定独自であるとのご指摘についてですが、被爆者援護法はその基本的考え方としてまず、健康診断により、被爆者の健康状態を把握して、その上で医療を要する者に対して医療の給付等が行われるものであって、健康診断と医療の給付をセットとしているのでありまして、ご指摘にはあたらないと考えております。
以上の点から、ご指摘につきましては環境省の所掌であると考えております。

②「援護法を除外せず被災者支援を検討する」旨の2012年2月の小宮山厚労大臣答弁はどのように引き継がれているのか
環境省 議事録として承知している

3.福島原発事故で多数の住民が原爆症認定基準の1mSvを超える被ばくをしていることは被爆者援護法に準じた援護法整備の根拠の1つ
厚労省 原爆症認定は、疾病ごとに認定されている制度でして、手帳を交付されている方が得られる保健医療福祉にわたる色んなサービスの1つにしかすぎませんので、手帳交付とはまた、異なる話だと認識しております。

4.健康保険の特例措置による医療費無料化の長期継続について。
厚労省 現在、東電福島第一原発事故に伴う避難指示区域等の被災者の方々につきましては、医療保険の窓口負担と保険料を免除しその免除に要した費用につきまして、国が全額の財政支援をすることとしております。こちらの財政支援につきましては、被災地の復興条件をふまえつつ、予算編成過程で検討していくものと認識しておりまして、今年度も継続しておるところでございますが、引き続き必要な予算を確保させて頂きたいという風に考えております。
国の補助100%は福島県のみで、避難指示解除にかかわらず、県外移住者も対象。
長期継続は原子力災害対策本部の政策決定によると考えられるので、今後それを念頭に交渉を進める。
被害者援護の法整備につながる福島の自治体ぐるみの重要な課題となるよう働きかける必要がある。

福島原発事故被害者援護の法整備に関して、環境・厚労両省同席の下、交渉を継続することを確認した。

被ばく労働者の課題についての交渉
国の責任による原発被ばく労働者の安全確保、健康・生活保障
1.生涯1000mSvによる放射線管理に反対し撤回を求める
回答 大臣指針において、緊急作業従事者について、生涯1000mSvを超えないように、その後の線量管理のために採用している。管理ができなくなるような削除は適当ではないと考えています。
追及 90年勧告は、生涯線量1000mSvは勧告しないとしている。
追及 眼の水晶体の線量限度が500mSvに引き下げられ、「生涯1000mSvで放射線管理」は矛盾している。
回答 実効線量に関する新たなICRP勧告また放射線審議会からの意見具申というものは出ておりませんので、現時点では大臣指針を見直す予定はございません。

2.白血病認定基準の年5mSv以上被ばくした労働者全員に長期健康管理の手帳交付と生涯無料の健康診断を求める。
事故後の福島第一原発被ばく労働従事者から多数の労災申請があり、ここ5年以内に、白血病3件、甲状腺がん1件が労災認定されていることをベースに追及したが、厚労省の回答からは、労災申請が増えていること、白血病等の労災認定が続いていることに対する危機感はうかがえなかった。
回答 現在は全国的に「年間最大50mSv、5年100mSv」で従事しているので、問題ないと考えている

3.フクシマ原発労働者相談センターから、労働者の訴え紹介、省内での共有と厳重な指導の要請
・労働条件通知書が労働者に交付されない。いまだにこうしたことが起きている。
・上位下請けの職長からパワハラを受け、問題にしたら仕事を回さないと脅され始末書を書かされた。
・労働契約の賃金がハローワークの求人票より大幅に低かった。労基署は契約が優先するとの見解。


「ICRP2007年勧告国内法制化」反対、「福島県モニタリングポストの削減」撤回、復興庁パンフレット「放射線のホント」の撤回、年間20mSv規準による被害者切り捨て政策の撤回、健康保険の特例措置による医療費無料化措置の長期継続、健康手帳交付・原発事故被害者援護の法整備、被ばく労働者に健康管理手帳交付 を求める
対政府交渉に参加を

7月5日(木) 会場:参議院議員会館B107 【10:30~ロビーにて通行証配布】
 11:00~12:00 復興庁との交渉 変更
 12:00~12:45 昼食休憩
 12:45~13:15 参加者交流・打ち合わせ
 13:20~14:20 原子力規制庁、原子力災害対策本部との交渉
 14:30~15:30 厚生労働省、環境省との交渉 変更
 15:45~16:15 交渉まとめと意見交換

呼びかけ:脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室、全国被爆2世団体連絡協議会、反原子力茨城共同行動、原発はごめんだヒロシマ市民の会、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーン
 案内チラシ    今回の課題    第一次質問書と回答    第二次質問書
 私たち9団体は、2011年5月の「住民の健康と安全を守り、生じた健康被害は補償することを求める要請書」をベースに、「19歳以上甲状腺医療費無料化」、「緊急時被ばく限度250ミリシーベルトへの引き上げ反対」などの全国署名運動と13回の対政府交渉を行ってきました。
 福島原発事故の被ばく受忍・被害者の切り捨てを許さず、健康保険の特例措置による医療費無料化の長期継続、国の責任による健康手帳交付・福島原発事故被害者援護の法整備、原発被ばく労働者の安全と健康の確保・健康管理手帳の交付を求める7月5日の対政府交渉にご参加ください。

 報告集会 7月15日14:00~16:30 大阪市総合生涯学習センター第4研修室(大阪駅前第2ビル5F)
 案内チラシ


ICRP2007年勧告の国内制度取り入れに反対しよう

 政府は、原発重大事故による被ばくを住民や原発被ばく労働者に容認させるICRP2007年勧告の国内制度取り入れ(法制化)を着々と進めています。
 ICRPの「放射線防護」の本質は、コスト-ベネフィット論を基礎とし、原子力発電などの諸活動を正当化し、被ばくを強要する側が、それを強制される側に被ばくがやむを得ないもので、受忍すべきものと思わせるための社会的な基準です。
 ICRP2007年勧告は、チェルノブイリ原発重大事故のあともなお原発を推進するために、国際的原発推進機関のICRPが作成したものです。
 ICRP2007年勧告では、「通常被ばく(計画ひばく)」に加えて、原発重大事故発生時の「緊急時被ばく」、その後の「現存被ばく」が導入されました。
 「正当化の原則」、「最適化の原則」によって、住民や労働者に容認させる原発重大事故による被ばく線量(参考レベル)が具体化されます。
 「正当化の原則」は、「放射線被ばくの状況を変化させるようなあらゆる決定は、害よりもより多くの益を生じるべきである。(203項)」とされています。しかし、「放射線被ばくの状況を変化させる決定」以前に、そもそも原発重大事故による被ばくは正当化されません。
 「最適化の原則」は、「被ばくする可能性,被ばくする人の数,及びその人たちの個人線量の大きさは,すべて,経済的及び社会的な要因を考慮して,合理的に達成できる限り低く保たれるべきである。(203項)」とされています。経済的及び社会的な要因によって住民や労働者が被ばくを強要され、人権がじゅうりんされる事態が起こることは、福島原発事故が示しています。
 ICRP2007年勧告の国内制度取り入れ(法制化)は、原発重大事故の危険(リスク)を前提とする原発再稼働の一環です。
 また、福島原発重大事故に際してすでに政府が原発被ばく労働者、住民に対してなしくずし、超法規的に行った被ばくの強要を国内法整備で正当化し、被ばく強要政策と被害者切り捨て政策を継続するものです。
 ICRP2007年勧告の法制化を絶対に許すことはできません。
 以下に記載する問題点を、公開質問状等で、政府に突き付け追及する取り組みを準備しています。
 実際に福島原発事故で被害を被った方々の経験や怒りを踏まえ、ICRP2007年勧告の批判を広め、原発再稼働反対と結んでICRP2007年勧告の法制化に反対し、法制化を中止させましょう。

「ICRP2007年勧告の国内制度取り入れ(法制化)に反対しよう」全文はこちら(PDFファイル)をご覧ください


今村前復興大臣の発言に係る要請書

脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室、全国被爆2世団体連絡協議会、反原子力茨城共同行動、原発はごめんだヒロシマ市民の会、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーンの9団体は、今村前復興大臣の一連の発言に抗議し、下記の(1)~(4)を求める「今村前復興大臣の発言に係る要請書」を提出しました。
要請事項
(1)復興庁は公式文書で、今村発言の問題点を明らかにし、謝罪すること。
(2)政府は「自主避難者」の住宅支援打ち切りを撤回し、国の責任で、住宅費の全額を支給する避難者住宅保障を実施すること。
(3)政府は福島原発事故被害者の「精神的損害賠償」打ち切り方針を撤回し、被害者の要求に沿った損害賠償の拡充を行うこと。
(4)政府は「福島原発事故の国の加害責任」を明確に認め、国の責任による健康手帳の交付、被害者の健康・生活補償を行うこと。そのための被爆者援護法に準じた福島事故被害者救済の法整備を行うこと。

また、2月28日政府交渉を踏まえた復興庁あて要請書、避難指示解除基準年間20ミリシーベルト以下に関する再質問書を提出しました。

要請書・質問書のダウンロード
今村前復興大臣の発言に係る要請書
2月28日政府交渉を踏まえた復興庁あて要請書
避難指示解除基準年間20ミリシーベルト以下に関する再質問書


復興庁は公式文書で、今村発言の問題点を明らかにし、謝罪せよ
自主避難者の住宅支援打ち切りを撤回し、国の責任で住宅保障せよ
20ミリシーベルト基準による福島原発事故被害者切り捨て政策を撤回せよ
政府・復興庁は「福島原発事故の国の責任」を明確に認め、原発再稼働を中止せよ

今村前復興大臣の「(「自主避難」は)自己責任」、「東北で、あっちの方だったから良かった」などの一連の発言に強く抗議します。
一連の発言で深刻な点は、第一に、原発政策を推進し福島原発事故を引き起こした国の責任を認めないことです。福島原発事故の「国の責任」を認めなければ、避難者の支援も住民の立場に立った復興もあり得ません。
避難者集団訴訟の前橋地裁判決は、津波被害を予見できたとして、東電が対策をしなかった責任と国が対策を取らせなかった責任を認めています。
第二に、今村前大臣は「自主避難」せざるを得ない状況にあることを、根本的に認めず、避難は自己責任とし、その上、「ふるさとを捨てるのは簡単」という言葉(3月12日NHK日曜討論で発言)で「自主避難者」を批判しています。
避難者集団訴訟の前橋地裁判決は、「自主避難」の合理性を認めています。
第三に、国の責任をとらないことに対して問い詰められ、「裁判だ何だでもそこのところはやればいいじゃない。」と「自主避難者」を突き放しています。ここには「被害と苦しみを与えたことを謝罪し、被害者の思いに沿って補償する」という姿勢のかけらも見られません。

福島原発事故で人権を侵害された被害者の苦しみを無視した「東北で、あっちの方だったから良かった」という差別的な発言に至るまで擁護し続けた安倍首相の責任は重大です。

今村前大臣の発言は、下記①~④に代表される、原発再稼働・原発事故被害者切り捨て政策を強行している政府の基本姿勢の表れです。
①福島原発事故の国の「社会的責任」として執られてきた社会保障的「被災者支援」をも切り縮めています。
 例えば、原発事故に即した法整備は行わず、健康保険の特例措置による避難区域住民の医療費(窓口負担)無料化、災害救助法適用による避難者の住宅費無料化(上限6万円)、などを行っています。
②年間20ミリシーベルト以上を避難基準とし、避難指示地域以外の住民を被ばくさせてきました。
③年間20ミリシーベルト以下を帰還の線量基準とし、帰還住民が公衆の被ばく限度の年間1ミリシーベルトを超える被ばくをこうむる状況であっても「帰還政策」をすすめ、住民に長期間の大量被ばくを強いています。
④重大事故が起こりうることを認めたうえで国民の多数が反対している原発再稼働を強行しています。

これらは、国民の生存権などの人権を侵害する憲法違反です。

復興庁は公式文書で、今村前大臣の発言のどこがどのように問題であるのか明らかにし、被害者に謝罪すべきです。
自主避難者の住宅支援打ち切りを撤回し、国の責任で、住宅費の全額を支給する避難者住宅保障を実施すべきです。
政府は「福島原発事故の国の加害責任」を明確に認め、国の責任による健康手帳の交付、被害者の健康・生活補償を行うべきです。そのための被爆者援護法に準じた福島事故被害者救済の法整備を行うべきです


国の責任で、住宅費全額を支給する避難者住宅保障を実施させよう

自主避難者の住宅費支援の2017年3月末打ち切りが1か月後に迫った2月28日の9団体政府交渉において、「自主避難者の住宅支援の継続」、「国の責任による住宅保障」要求に対して、復興庁は「一人でも路頭に迷う方がいらっしゃらない様に、また戸別訪問などを通じてしっかりと対応をして行きたい、また福島県とも協力して行きたいと考えております。」と回答しました。
4月以降の住まいが未確定の避難者が119世帯との調査結果が報じられています。政府の住宅確保の支援が至急に必要です。
福島県は2017年4月から「打ち切りの緩和措置」に移行しています。収入上限を設けたうえで、4月以降1年間は最高3万円、次の1年は最高2万円とする「支援の大幅縮小」です。国の責任で、住宅費の全額を支給する避難者住宅保障を実施させましょう。


ICRP2007年勧告取り入れのための「放射線障害防止の技術的基準法改定」反対

 政府は今国会でICRP2007年勧告取入れを目的の1つとして、放射線障害防止の技術的基準法を改定しようとしています。
 改定の骨子は、5条2項の「審議会は、前項に規定する事項に関し、関係行政機関の長に意見を述べることができる。」から「前項に規定する」という制限を取り払い、諮問によらずに放射線審議会が自ら調査し、意見を述べることを可能にするというものです。
主要な法文改定 : 放射線障害防止の技術的基準法 5条2
現行>改定(案)
審議会は、前項に規定する事項に関し、関係行政機関の長に意見を述べることができる。 審議会は、放射線障害防止の技術的基準に関する事項に関し、 関係行政機関の長(当該行政 機関が合議制の機関である場合にあっては、当該行政機関。以下同じ。)に意見を述べること ができる。

ダウンロード  放射線障害防止技術的基準法の改正問題資料

 放射性同位元素使用施設等の規制に関する検討チーム第6回会合(平成28/12/15)で、原子力規制庁の西田亮三放射線対策・保障措置課課長は改定案の説明の中で「ICRP等の国際的な基準の迅速な国内制度への取り入れということができるようにしてまいりたい」と述べています。
 現行法は事故時の大量被ばく強要を含む法体系にはなっていません。しかし政府は、緊急事態宣言の下で、現行法の一般公衆の被ばく限度年間1ミリシーベルトをはるかに超える、避難の被ばく基準20ミリシーベルト以上とか、帰還の線量基準年間20ミリシーベルト以下、などを原子力災害対策本部で次々に決定してきました。
 これらの決定は、現行法の一般公衆の被ばく限度年間1ミリシーベルトを蹂躙し、人々ににがん白血病などの障害をもたらす被ばくを強要するものです。
 政府はICRP2007年勧告を国内法に全面的に取り入れ、事故時の大量被ばく強要を含む法体系にしようとしています。
 国会審議(衆・参 環境委員会)は反対意見が表明されず終了しました。
参考:環境委員会議事録  2017年3月14日衆議院  3月17日衆議院  4月6日参議院


福島第二原発廃炉署名を拡大しよう

 「2017原発のない福島を!県民大集会」から「東京電力福島第二原子力発電所の即時廃炉を求める署名 」の取組みが呼びかけられています。署名を拡大し、第二原発を廃炉に追い込みましょう。

 「2017県民大集会呼びかけ」の抜粋・・・私たちは、立場や意見の違いを越え「原発のない福島を」をスローガンに行動してきました。福島県ならびに県内自治体の各議会は、「東京電力福島第二原子力発電所の即時廃炉」を強く訴えてきました。しかし、国は「第二原発の廃炉は事業者の問題」といい、東京電力は「広く社会の人々の意見と、国のエネルギー政策の動向等を勘案し、事業者として判断していく」との姿勢を続け、互いに責任を転嫁しあっています。
 第二原発の再稼働などあり得ません。私たちは、歴史的な被害を受けた福島県民の総意として「東京電力福島第二原子力発電所の即時廃炉を求める署名」を行い、国及び東京電力に対し、第二原発の廃炉を明言し、そのうえで、第一原発の事故収束と廃炉作業に全力をあげることを強く求めます。

ダウンロード  福島第二原発廃炉署名 署名用紙


20ミリシーベルト基準による福島原発事故被害者切り捨て政策の撤回、甲状腺医療費の生涯無料化、原発再稼働中止を求める要請書にもとづく
「2月28日政府交渉」に参加してください

ダウンロード  要請書(案)・団体賛同用紙    質問書    案内チラシ
  会場:参議院議員会館B107
  12:15 ロビーにて通行証配布
  12:25 会場(B107)集合
  12:30 打ち合わせ
  13:00 政府交渉 要請事項1~3(内閣府防災、復興庁、環境省、厚生労働省)
  14:50 政府交渉 要請事項4、5(原子力規制庁、厚生労働省)
  16:00 交渉まとめと参加者意見交換
呼びかけ:脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室、全国被爆2世団体連絡協議会、反原子力茨城共同行動、原発はごめんだヒロシマ市民の会、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーン
連絡先:原子力資料情報室 東京都新宿区住吉町8-5曙橋コーポ2階B Tel:03-3357-3800
    ヒバク反対キャンペーン 兵庫県姫路市安富町皆河1074 建部暹 Tel&Fax:0790-66-3084

 2016年8月23日、7項目要請書(51団体賛同)に基づく政府交渉を行いました。
 その中から緊急性・重要性の高い課題に絞り、新たな要請書にまとめました。
要 請 事 項 (骨子)
1.20ミリシーベルト基準による福島原発事故被害者切り捨て政策を撤回せよ
2.国の責任により甲状腺医療費を生涯無料化し、甲状腺に係る健康手帳を交付せよ
3.国の責任による福島原発被害者への健康手帳交付など被爆者援護法に準じた法整備を行え
4.国の責任で被ばく労働者の安全を守り、健康・生活を保障せよ
5.原発再稼働を中止せよ


あいつぐイチエフ労働者の労災認定

2016年12月労災認定。福島原発の緊急時作業に従事した男性。甲状腺がん。
  イチエフ労働者で3例目。甲状腺がんの労災認定は日本の被ばく労働者で初めて。・・・詳細
2016年8月労災認定。福島原発の緊急時作業に従事した男性。白血病。
  イチエフ労働者で2例目の労災認定(全体では15人目)。・・・詳細
2015年10月労災認定。福島原発などで被ばく労働に従事した男性。白血病。
  イチエフ労働者で初めての労災認定(被ばく労働者全体では14人目)。・・・詳細





 

 福島と全国を結び被害者と連帯した取り組みにより、国の「治療費」支援を勝ち取ることができました。全国の皆様ご協力ありがとうございました。2015年7月10日、県民健康調査甲状腺検査サポート事業が開始されました。引き続き、国の責任による、窓口負担の解消・生涯無料化・手帳交付、近隣県での甲状腺検査の支援と拡大などの課題に取り組んでいきます。


 重大事故が起こりうることを前提にした原発再稼働・原発維持の一環として、「原発重大事故時に緊急時作業被ばく限度を250mSvに引き上げる」省令改悪が強行され、2016年4月1日施行されました。原発再稼働反対と結んで、22団体の呼びかけで、全国署名運動に取り組み、労働者を中心とする18万筆の反対の声を政府に集中しました。全国の皆様ご協力ありがとうございました。250mSvは広島原爆の爆心から1.7km遮蔽なし被ばくに相当します。労働者の人権を踏みにじる改悪省令の廃止を目指し、今後も取り組んでいきます。

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