閑話休題 14 桜間芸話

 近年表題の故桜間弓川氏の著書が復刊され、知人より拝見させて頂いた。
ご同慶の至りである。原本は 昭和23年2月 わんやの発行であるが、
編集の都合で若干割愛された由である。後世のため 金太郎芸話 頁50を
原本より転載させていただきたい。

「中村流
 熊本には矢張金春流ですが、中村流といふのがあって、家元がいました。
千石とっていたさうです。 父はこの家元にもついたさうです。よく知りませんが
恐らく肥後丈だったのでせう。 今でも家は残っています。
 父が後年帰郷すると、その家元も宿へ訪ねて来て、話こんでいたのを 覚えて
をります。」

注:桜間金太郎(弓川)氏は東京生まれで熊本のことは断片的に仄聞される程度で
あったようである。大正ころの記憶かと思われ、家元とされているのは分家中村庄太郎
であり、編者の祖父のようである。郷里で中村流を記憶されていたのは、
故松井閑花様、故桜間道雄師、故井芹晴軒師のお三方であった。