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 ●政府への要請
 
核兵器禁止条約に署名し、国連総会で積極的役割発揮を
  ――禁止条約が採択されたいまこそ、「核抑止力」固執姿勢を見直すとき
非核政府の会 日本政府に要請(2017年9月15日)
非核の政府を求める会 常任世話人会(2017.9.15)

 核兵器禁止条約の署名受付が9月20日から国連で始まるのを前に、非核の政府を求める会は15日、外務省を訪れ、日本政府が核兵器禁止条約に署名し、第72回国連総会で核兵器廃絶のために被爆国にふさわしい役割を果たすよう申し入れました。
 要請の内容は、日本政府が@核兵器禁止条約に署名し、締結する立場を国際社会に表明するとともに、すべての国連加盟国に条約参加を促すこと。A「核抑止力」固執姿勢を見直し、一日も早い核兵器禁止・廃絶のために積極的役割を果たすこと――の2項目。
 申し入れには、長尾ゆり(全国労働組合総連合副議長)、野口邦和(日本大学歯学部准教授)、増田善信(気象学者)の各常任世話人と斎藤俊一事務室長が参加。笠井亮日本共産党衆議院議員(同会常任世話人)が同席しました。
 応対した岡本三成・外務大臣政務官(衆議院議員)は、核兵器禁止条約に対して「核保有国は入っていない。より現実的なプロセスがあると考えており、条約に署名することは考えていない」と署名を拒否。核抑止力については「悩ましいところ。いいとは思わない」としつつ、「核兵器で日本を脅している国があり、日米同盟による安全保障は何より大事」などと従来の立場に固執しました。
 会の代表は、「国連がつくった条約に国連加盟国としてどう対応するかが正面から問われている」「北朝鮮の核開発問題の解決のためにも禁止条約参加が重要だ」「禁止条約が採択されたいまこそ、日本政府は核政策を見直すとき」と重ねて要請しました。



第72回国連総会に向けての日本政府への申し入れ

 この7月、広島・長崎の被爆者はじめ被爆国日本の国民が長年求め続けてきた核兵器禁止条約がついに国連会議で採択され、9月20日からいよいよ各国の署名の受け付けが始まります。当会は、第72回国連総会にあたり、今総会が核兵器禁止条約の早期発効、核兵器廃絶への歴史的転換点となることを心から願っています。この立場から、当会は、貴職が今国連総会において、被爆国にふさわしく、核兵器禁止条約の発効と核兵器廃絶の一日も早い達成のために積極的役割を果たすよう、強く求めるものです。

 核兵器禁止条約の採択で賛成票を投じた国は、国連加盟国の3分の2にあたる122ヵ国を数えました。この採択により、核兵器は歴史上初めて違法化され、人類史上類を見ない大量殺りく兵器である核兵器は廃絶すべき≠ニする人類的・国際的規範が確立する時代を迎えることになります。「核兵器使用は制御不能な破壊力と破滅的な非人道的結果をもたらす」「核兵器がいかなる状況下でも二度と使用されない唯一の保証はその完全な廃棄しかない」として、条約による核兵器禁止・廃絶を求める立場が、今日、国際社会の大多数の揺るぎない合意、世界の本流となっていることは明らかです。

 核兵器禁止条約は、その前文で、核兵器禁止条約は核兵器なき世界の達成と維持に向けた重要な貢献となり、この目的に向けて行動すると、核兵器廃絶への決意を明示しています。第1条では、核兵器の開発、生産、実験、製造、取得、保有、貯蔵、使用、使用の威嚇等、禁止項目を具体的・全面的に列挙しています。「使用の威嚇」の禁止は、「核抑止力」を否定するものです。第4条には、核保有国の条約参加の道筋も規定して核兵器廃絶への枠組みを盛り込んでいます。禁止条約に示されたこの方向こそ、わが国の被爆者・国民の願いに応える道であり、被爆国の政府であれば本来もろ手を挙げて歓迎すべきです。軍事的衝突が勃発しかねない危険に直面している、北朝鮮核・ミサイル開発問題の解決のためにも、米国と北朝鮮の直接対話を求めるとともに、貴職が速やかに核兵器禁止条約に署名し、米朝両国に条約参加を促すことが急務となっています。

 当会は、こうした認識に立って、この間、貴職が核兵器禁止・廃絶のために被爆国にふさわしい役割を果たすよう申し入れてきました。しかし、残念ながら貴職は、核兵器禁止条約に反対し、国連交渉会議に欠席して、世界を唖然とさせました。「あなたはどの国の総理か」と被爆者団体代表が安倍首相に条約参加を迫った、その訴えは重いものがあります。核兵器禁止条約が採択されたこののち、条約未承認国であっても、条約の禁止項目に反すれば、その違法性、政治的・道義的責任が正面から問われることとなります。世界が核兵器禁止・廃絶に向かう歴史的チャンスを迎えたいま、被爆国日本政府の姿勢が鋭く問われていると言わねばなりません。
 当会は、こうした立場から、第72回国連総会にあたり、次の通り、貴職に強く要請いたします。

【要請項目】 
 ○核兵器禁止条約に署名し、締結する立場を国際社会に表明するとともに、すべての国連加盟国に条約参加を促すこと。
 ○「核抑止力」固執姿勢を見直し、一日も早い核兵器禁止・廃絶のために積極的役割を果たすこと。
以上

 2017年9月15日
非核の政府を求める会常任世話人会

内閣総理大臣 安倍晋三殿
外務大臣 河野太郎殿