城南山人書作撰 D.古代文字書道4








車の音がりんりん 馬は勇まし額白(ひたいじろ) まだあの方にあえませぬ 早々たれかお取次ぎ

阪には漆の木 澤には栗の木 やっとあの方に會えました ならんで瑟(こと)を調べます 今のうちに楽しまないと たちまち年を取りますよ

阪には桑がある 澤には楊がある やっとあの方に會えました ならんで簧(ふえ)を吹きならす 今のうちに楽しまないと いのちはかないものですよ


この詩の釋文・読み下し・大意は平凡社東洋文庫518『詩経国風』白川静訳注によりました。



D-1.車鄰(詩経・秦風)

 車鄰(しゃりん)

有車鄰鄰 有馬白顛 未見君子 寺人之令 阪有* 隰有栗 既見君子 竝坐鼓瑟 今者不楽 逝者其耋 阪有桑 隰有楊 既見君子 竝坐鼓簧 今者不楽 逝者其亡

 車あり鄰鄰(りんりん)/馬あり白顛(はくてん)/ 未だ君子を見ず/寺人(じじん)これ令せよ

 阪に漆(うるし)あり/隰(しゅう)に栗あり/既に君子を見る/竝(なら)び坐して瑟(しつ)を鼓す/今にして楽しまずんば/逝(ゆきゆ)きてそれ耋(お)いむ

 阪に桑あり/隰(しゅう)に楊(やなぎ)あり/既に君子を見る/竝(なら)び坐して簧(こう)を鼓す/今にして楽しまずんば/逝(ゆきゆ)きてそれ亡(ぼう)せむ

「侯馬盟書」の体に倣う

和額

王国重文 200




D-2.震雷(国語・周語)

 震雷(しんらい)

 鳴りとどろく雷

籀文系文字による



D-3.寧為鶏口 無為牛後(戦国策・韓)

 寧(むし)ろ鶏口(けいこう)となるとも、牛後(ぎゅうご)となるなかれ。

 大きなものの後ろにつくよりも、小さいもののかしらになった方がよいというたとえ。

籀文系文字による

茶掛

坂本康氏蔵



D-4.青陽開動(古詩源・楽府歌辞)

 青陽開動(せいようかいどう)

 青陽(せいよう)すなわち、春の神が動き始めて、春がくる。

古文による

茶掛

山本逸郎氏蔵



D-5.五風十雨(論衡・是応)

 五風十雨(ごふうじゅうう)

 五日に一度風が吹き、十日に一度雨が降る。気候の順調なこと。

古文による



D-6.盛年不重来 一日難再晨(陶淵明詩)

 盛年(せいねん)重ねて来たらず、一日再びあしたなり難し

 盛んな若い時代は二度とやって来ない。一日に二度の朝はないのだ。

東周期金文による








この詩の釋文・読み下し・大意は集英社漢詩大系4『古詩源・上』内田泉之介によりました。



D-7.白雲謡(穆天子伝・巻三)

 白雲謡(はくうんのうた)

白雲在天 丘陵自出 道里悠遠 山川間之 將子無死 尚復能來

 白雲天にあり/丘陵自ずから出(い)ず/道里(どうり)悠遠にして/山川之を間(へだ)つ/將(こ)う子(し)死することなく/尚(こいねがわ)くば復た能く来たれ

 ここ仙界コンロンの地は、天には白雲たなびき、地には山々が自然にそびえ立って、全くの別世界、俗界からの道のりは遥かに遠く、多くの山河がそれを隔てている。かく往来のかたい所ではあるが、君よ、どうぞ命長らえて、願わくばも一度来てたもれ。

東周期金文による




D-8.福聚海无量(法華経)

 福聚海无量(ふくじゅかいむりょう)

 福の集まってくることが、大海のように限りないこと。

古文


ページの先頭へ

前ページへ

次ページへ

トップページへ