脊髄損傷を伴わない胸腰椎損傷(圧迫、粉砕、破裂骨折)

脊髄損傷を伴わない胸椎、腰椎の圧迫・粉砕・破裂骨折は骨折の状態に応じて二つに分類されます。
  1)安定型   … 楔状圧迫骨折、圧迫粉砕骨折
  2)不安定型 … 脱臼、伸展脱臼骨折、回旋脱臼骨折
                            (Holdworthの分類による)

後遺障害の可能性

安定型で保存的治療不安定型で観血術が選択された場合  11級7号 (脊柱変形)
多発骨折、多椎間固定を行った場合                 6級5号(脊柱に著しい又は運動障害を残したもの)
         〃                             8級2号(脊柱に運動障害を残したもの)

圧迫骨折は椎体前縁高と椎体後縁高を計測して計算します
側湾がある場合はCobb法で計測します

脊柱に変形が残っても、それが下位胸椎か上位腰椎の場合
  → 機能障害や労働能力の損失はありません

将来、下位腰椎(L3、L4、L5)は、椎間板の変性による痛みや、椎間板ヘルニア、場合により脊椎可動域制限を招くことがあります


圧迫骨折  軸方向の圧力によっておこったもの
粉砕骨折  複数の骨折線、骨片が存在するもの
破裂骨折  おしつぶされて破裂したように崩れたもの


【判例】1
事故により頭部左膝部・腰部打撲等の傷害を負った被害者が、
後日病院検査で胸椎圧迫骨折の傷害を受けていることが判明した事案で、
当初被害者は胸椎部の痛みの訴えはなく、医師も新鮮な胸椎骨折があれば見逃すはずはないなどことから、
事故以前から存した既往症であるものと事故との相当因果関係が否定された事例。

   大阪地裁 昭和57年3月23日判決
   事件番号 昭和55年(ワ)第400号 損害賠償請求事件
   <出典> 交民集15巻2号455頁

【判例】2
36歳女子会社員は、胸椎圧迫骨折等で自賠責11級7号脊柱障害の認定を受けるが、
「脊柱の変形の程度は軽度」で、12級労働能力14%喪失、喪失期間15年と認定した。

   名古屋地裁 平成16年9月10日判決(確定)
   事件番号 平成14年(ワ)第5177号 損害賠償請求事件
   <出典> 自動車保険ジャーナル・第1578号


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