交通事故

  ペットがひかれた場合】

  ペットの交通事故は民法の不法行為の原則に戻って、被害者である飼主が
  加害者の過失・損害の発生・加害者の過失と損害の因果関係
  を証明しなければなりません。
  過失相殺の割合も高くなりがちです。
  法律上はペットは「物」ですので、原則として慰謝料は発生しません。
  人間の場合に比べて民法上も刑法上も運転者の責任は軽いので、散歩をする場合は、
  飼主は細心の注意を払ってペットを事故から守って下さい。

  ◆京都地裁 平成11年11月18日判決(自動車保険ジャーナル・第1345号)
   狭い住宅街道路で体重50`cの大型犬セントバーナードと乗用車の衝突で、引
   き綱をつけていなかった犬に7、乗用車に3の過失割合が適用された。
   乗用車との衝突で受傷した犬の飼い主に対する慰謝料が否認された。

  ◆名古屋地裁 平成13年10月1日判決
   夜間、国道飛び出し大型犬(管理者)に8割過失認定

  ◆東京地方裁判所 昭和40年11月26日判決(判例時報427号17頁)
   ダックスフントのチャンピオン犬アスターがタクシーと接触して死亡。
   原告はアスターの時価10万円の3割の限度で被告に損害賠償を求めることができるとした。
   事故後のタクシー会社の対応の悪さを認めて、2万円の慰謝料を認めた。

   【動物が原因の事故】もあります。

  ◆最高裁 昭和17年9月7日判決(交民集16巻2号279頁)
   体長40pのダックスフントの鎖をはずし道路に飛び出した際、自転車で進行してきた
   7歳男子が、これを見て驚愕し、ハンドル操作を誤り端の川に転落し、失明した事案に
   つき、犬の飼主に安全義務違反での損害賠償責任を認めた事例。
   被害者男児がもともと犬に対し嫌悪感を抱いていて、本件の飛び出した犬も吠えたり
   せず、近づいただけである事実を考慮し、被害者の治療費の9割が過失相殺された。

  ◆大阪地裁 平成6年3月18日判決(交民集27巻2号394頁)
   片側2車線の右側中央寄りの車線で、先行する被害乗用車が右方から犬が飛び出
   して減速したため、後続加害普通貨物車が追突した事案で、前方注視を怠らなけれ
   ば事故を容易に避けることができたものとして、過失は追突車:被追突車=100:0
   とされた。

  ◆東京高裁 昭和56年2月17日判決(交民集14巻1号50頁)
   体長約1b、体重約15`cのシェパード犬を飼い主が散歩に連れ出そうと檻
  を開けた際、道路に飛び出したため、折から道路を原付自転車で走行してきた
  被害者と接触転倒し受傷を負わせた事案で、飼い主に犬の保管で過失があるも
  のと、民法718条「動物の占有者の責任」としての賠償責任を認めた事例。
  道路にいるシェパード犬を認識しながら、手前で一旦停止するか徐行して犬の
  動静を見極め安全確認してから走行すべき注意義務を怠り、漫然時速30`b
  で通過しようとした被害者にも過失があるものと4割の過失相殺が適用された。

  【その他の事故】

  ◆東京地裁 昭和50年6月30日判決
   犬と散歩中、犬に引っ張られて道路へ出たところ、自動車に衝突されて死亡した
   事案につき、35%の過失相殺が適用された事例。 


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