高次脳機能障害ってなに?                            

交通事故にあって,奇跡の生還をした。
でも,そのあと物忘れイライラする場合は脳外傷による高次脳機能障害の
疑いがあります。

外傷性高次脳機能障害といえる目安は以下の3つです。

1 交通外傷による脳の受傷があること
  (挫傷痕、出血による脳実質の圧迫の他、全体的な脳萎縮、または脳室の拡大)

2 一定期間意識不明状態が継続したこと
  JCS(ジャパン・コーマ・スケール)100以上が6時間以上継続

3 一定の異常な傾向
  (感情の起伏が激しい。服装、おしゃれに無関心。平行して作業が出来ない等)

☆高次脳機能障害とは大脳のある特定の領域が個別的に障害された状況です。
 原因としては脳腫瘍・脳梗塞や脳卒中などがあります。
 それと区別するために交通事故による高次脳機能障害のことをわざわざ
 「脳外傷による」高次脳機能障害といいます。
 なお、当サイトは交通事故に関することにスポットライトをあてて書いておりますので、
 事故が原因の記述が主となっております。

☆ 平成15年10月1日以降の事故については新しい基準で認定することになりました。
  それは能力を4つに分けて、それぞれについて検討するものです。

4つの能力とは以下のとおりです。
  (1) 意思疎通能力 (記銘・記憶力、認知力、言語力等)
  (2) 問題解決能力 (理解力、判断力等)
  (3) 作業負荷に対する持続力・持久力
  (4) 社会行動能力 (協調性等)

通達には「等級を判断するときには、高次脳機能障害が第5級に相当し、軽度の片麻痺
が第7級に相当するから、併合の方法を用いて準用等級第3級と定めるのではなく、その
場合の全体病像として、第1級の3、第2級の2の2又は第3級の3のいずれかに認定する
こと」とされています。
全体として判断されるので、認定はなかなか難しそうです。

☆ 平成15年10月1日前の事故については、認知障害と人格変性に着目して認定
  がされています。

  (1) 認知障害(知的な障害) …記憶,集中力,遂行機能,判断力等の低下
  (2) 人格変性(性格変化) …感情が変わりやすい,攻撃性,幼稚性,羞恥心の喪失,
                     活動力の低下等


自賠責の認定方法が改定されます (平成19年4月から実施)

損害保険料率算出機構では、自賠責保険の高次脳機能障害認定システムの充実
に向けた見直しを実施し、平成19年4月から、見直し後の認定システムによって
高次脳機能障害の認定審査を行うこととしています。

平成18年9月に損害保険料率算出機構内に検討委員会が設置され、検討が行われ、
報告書が取りまとめられました。

報告書のポイントは、以下のとおりです。

(1)高次脳機能障害の認定に必要な事故直後の意識障害に関する情報(時間・程度等)や
当該被害者の症状に関する情報(具体的にどのような行動に支障が生じているのか等)などを
詳細に把握し、一層適正な等級認定を行えるようにするため、調査様式を改定する。

※質問項目を見直し、診断の精度を上げる予定だが、内容や数は今後の検討課題。

(2)子供が被害者になった場合、成人と異なる状況に置かれていること(発育・成長過程にあり、
知識の獲得が十分でないこと、自分の症状を的確に表現できないこと、就労していないため
社会生活を送るのは学校であること等)を踏まえ、家族・教師等から的確に情報収集するための
調査様式を新たに作成する。

(3)脳外傷による高次脳機能障害が、依然として見すごされやすい障害であることを踏まえ、
被害者、医師、医療機関等に対してリーフレットの配布、学会での説明等により、
適時・適切な情報提供を行うなど啓発活動が必要である。

(4)MRI、CT等の画像で脳外傷の存在が確認できないケースでも高次脳機能障害と認定
してよい者がいるのではないかとの論点についても検討を行ったが、現時点の医療技術の水準では、
医科学的に採用困難と判断した。
しかしながら、医学の進歩の動向に十分な注意を払いつつ、将来に向け定期的な検討を継続すべきである。


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