八十川先生講義録
しつけ・子育てのポイント(2) 2000.5/17
8 夜尿について
 ・個人差がある。おおむね3〜5才まで
 ・神経質な子は、夜尿になりやすい。
   小学校高学年で時々、位なら心配することはない
   逆に親が心配することでかえって良くないこともある
 ・退行現象の可能性
   何らかのストレスがかかっている、と考える。
    緊張 → 交感神経優位
    騒がない。騒いで子供が劣等感を持つことの方が困る。
    他の兄弟にわからないように片付ける
 対処
  背中の湿布(太陽神経巣を暖める)
  膀胱を暖める。
  背中の指圧
   ↓   
  2〜3ヶ月で治る。それでもダメなら医者へ

9 少食・偏食について
 ・好き嫌いは、小さいときに偏った食事をしていたことが原因。
   → 離乳食の時から、いろいろ食べさせる。
    親が「誰それが○○を嫌い」という話をしない。
    そういう話を聞くと洗脳される。おいしくない、嫌いでよい、という先入観をもってしまう。
 ・「早く食べなさい」と言わない
     大事なこと:「子供は親が言うようにはしない。するようにする。」

10 テレビについて
 ・テレビに子守をしてもらわないこと。
 ・必要なものを、選んで、視る。
 ・一緒に視ながら、内容について話をする。

 

U 小学校低学年のしつけについて

<総論>

 ・名前が書ける、算数ができるなんて事よりも、「仲間とうまくやる」事が何より大切。
 ・家庭では子供中心の生活 → 学校では「みんな一緒」の社会=我慢をしなければならない
 ・もちろん我慢のしすぎも問題。やりすぎはストレスになる。
 ・日本の社会では、「仲間はお互いに助け合うべし」という考えがある。そしていじめは同一集団(仲間)内で起こる。
  いじめが問題になるのは同一集団内ののの出来事だからである。
   ↓  
 @あいさつが大切。 → あいさつは敏捷性にもつながる
 A呼ばれたら返事。
 B「ありがとう」「ごめんなさい」が言える。 → ごめんなさいが言えなければ謙虚な心は育たない。
    以上三点は必須事項

1 社会性を育てる
 @親が友達を選んではいけない
   悪い子から子供を遠ざけるのは不可能である。むしろ判断力を養わせることが大切。
 A「みんななかよく」は無理
   好き嫌いは誰にでも当然ある。それでよい。
   しかし同じ屋根の下で生活しているのだから、あいさつ、返事くらいのかかわりは当然必要。
  「あの子嫌い!」と言われたら「ああ、そう」と答えればよい。それでよい。
   それよりも「何で好き?」「何で嫌い?」と問うこと。子供の価値観・文化が何であるか。そこが大切。
 B客があったら子供を紹介する

2 思いやりのある子に育てる
 ・勤労体験が大切。仕事を通じて人の苦労がわかる。    お母さんがいないとき、お母さんの仕事を子供で分担してやる。お母さんがいないから外に食べに行こうじゃダメ。  ・ボランティアは大事
   八十川先生の学校では謹慎になった生徒を1週間くらい養護学校に行かせるという
   福祉科の生徒も実習にいくが大変効果があった

3 我慢強い子を育てる
 ・我慢できなかったとき、できなかったこと(結果)を叱るのではなく、
  よくここまで頑張ったね、と過程=プロセスを大切にしてやる。
 ・親の愛情に支えられて忍耐力は育つ。必要なのは適度の励ましと助言
 ・ホメることは大事。しかしホメ過ぎも子供をダメにする。
 ・「いい子」は大人から見た「いい子」である。パンク寸前のこともあり、かえって危険。

4 約束を守らせる
 ・できる約束はさせる。
 ・大人といえども例外はつくらない。仕事は理由にならない。
 ・言い訳はなし
 ・宿題は「先生と子供の約束」である。親は介しない。できなければ先生に叱ってもらえばよい。

5 たくましい子・頼りになる子
 ・一人旅をさせる → 自信がつく
   子供と一緒に計画を立てる。
   絶えず連絡を取らせる

6 協調性を育てる
 ・仲間と一緒に生活する → 挫折を味わう  ・人の中に出す。家の中ばかりではダメ。ファミコンもそういう点ではダメ。

7 ものを大事にする
 ・不自由な体験をする。
 ・ハングリーな生活をさせる。
   八十川先生は自分の子供がそろばんをなくしたとき、わざと買い与えず、不自由させたという。

8 意欲のある子供
 ・いわゆる現代っ子は、やる気はある。ただし長続きしない。
    → 悪いところを叱るよりも、良いところを伸ばす方がやる気につながる。
     良いところを発揮したときに成功感、達成感を与えてやる
 ・体力がなければやる気は出ない。健康づくりが大切。
 ・人のために役立った体験、成就体験、何かをやり遂げた達成感などとそれによる自信が大切
 ・自信を持たせるには、本能に訴える。
   不登校児が部屋からでないときには「今日、何食べたい?」と聞く。
   最初は何も言わないかもしれないが、数ヶ月根気強く続けると「カレーが食べたい」と意思を表示する。
   「カレーにしたよ。おいしいね」と応じる。また「洗濯物とりこんどいて」「助かったよ」。
   こういったストローク(関わり、働きかけ)から始め、些細な事の積み重ねで
   だんだん自分を表現できるようになる。

V 小学校高学年

1 正義感のある子
 ・正義感は生まれつき持っているものではない。
 ・親がどういう姿勢を示すか、が大切。
   親が「セコい」ことをしない。親が正義感を発揮する生活をする。
 ・ズルをしない。
 ・人のせい(なすりつけprojection)にしない。

2 勇気のある子
 ・生まれつき勇気のある子供は存在しない。
 ・勇気=健康(体が丈夫であること)&教養(どこで勇気を発揮するか)
 ・勇気とは、悪友に負けないこと。イヤな物はイヤだと言えること。

3 all or nothingはダメ
 ・「自転車買って」「幾ら?」「20万円」「ダメ」「じゃあいいよ」。これはふてくされであり、わがまま。
 ・世の中一人で生活しているわけではない。お互い歩み寄る生活態度が必要。

4 集中力
 ・熱中しているときには水を差さない。
 ・ラジオを聴きながら勉強する「ながら族」 → あせり、である
    → 「聞きたかったら先に聞け。後で勉強しろ」

5 協力できる子
 ・一緒にやって成功感を味わう。そのためには個人スポーツじゃなくて、集団スポーツを。
 ・協調性のない子=@わがまま A劣等感がある
   自分内面のイヤな部分は攻撃するわけにはいかないから、他人にそのイヤな部分を見つけると攻撃する。

6 自主性・判断力
 ・いろいろな問題を子供に投げかける。
 ・選択と判断の機会を与え、判断させる。決めさせる。
 ・子供部屋をつくる。
   「どんな部屋にしたいか、絵を描いて持ってこい」
   子供だから黙ってなさいではなく、やらせる。良ければ子供の意見を採り入れる。
 (文責:菊田)