八十川先生講義録
カウンセリング概論 2002.4/21

カウンセリングとは
定義「言語的、非言語的コミュニケーションを通じて来談者の行動変容を試みる」
・「非言語」とはボディランゲージなど ex.目で「飲みに行くぞ」と合図する。

・「行動変容」とは、例えば学校に行けない子を学校に行けるようにすること。人格を変えるのは大変難しい。そこで単に行動のみを変える。
・行動療法は全く単に行動のみを変える部分に焦点を当てた技法である。
・カウンセリングでの「行動変容」は、具体的には「行動の多様化」を意味する。行き詰まる人というのは、その多くがワンパターンである。だから行き詰まる。多くの選択肢があればもっと生きやすくなる。従っていろんな生き方があることに気づく、気づかせる。
・結局、カウンセリングとはアドバイスをしてやることではない。気づき、答えを出していくのは本人である。カウンセラーはその手助けをするものである。
・来談者のことを通常クライエントclientと呼ぶ。ただ、患った人、病んでいる人といった意味なので、技法によってはEP(人間関係のしわ寄せがその人にいっている)と呼ぶこともある。

技法と理論
・気づきを促すために技法がある。まず「理論」がありそれに裏打ちされた「心理療法」があり、実際の「カウンセリング」が行われる。
・現在、技法は約40あると言われる。
・その中で、以下の3つを三大理論と呼ぶ
 ・来談者中心療法(自己理論)C.ロジャース
 ・行動療法
 ・精神分析(精神分析理論) フロイト(→写真)
・カウンセリングには、「うんうん、はあはあ」と「ひたすら聞く」イメージがあるが、それは来談者中心療法からくるものである。だが、来談者中心療法では全ての問題を解決できるわけではない。赤面恐怖、過呼吸、復鳴などは行動療法の方が使える。
・また精神分析のように、過去を覗くことも必要。不登校などは保育園あたりまでさかのぼることが必要になってくる。
・それ以外の技法 …
 ・論理療法 アルバート・エリス
・ゲシュタルト療法(ルビンの杯) フレデリック・パールズ
 ・交流分析(精神分析の口語版)
 ・家族療法
 ・特性因子理論(心理テストを用いてカウンセリングを行う) ビネー
 ・箱庭療法
 ・遊戯療法
 ・実存主義的カウンセリング
 ・行動主義的カウンセリング
 ・絵画療法(バウムテスト、HTP、家族画療法など 診断と治療を兼ねる。
 ・現実療法
・日本生まれの技法としては …
 ・森田療法(神経症、ノイローゼなどに 安静療法)森田正馬
 ・内観法(人間の心の内を見る。浄土宗の身調べからくる)吉本伊信
 
心理療法(サイコセラピー)とカウンセリング
・ロジャースは心理療法とカウンセリングを同じものだと考え、心理療法もカウンセリングも素人ができると考えた。だが、一般的には、心理療法は精神疾患などの病的な人を扱い、病院の医者に近いものとされる。一方カウンセリングは普通の人間が、正常な人の悩みを扱うものとされる。ただ両者がきっちりと別れるわけではなく、図のように重なる部分もある。

カウンセリングとサイコセラピー
対象になる人 対象になる事柄
カウンセリング 正常な人 人間関係(家庭、男女、職場)、進学、就職、学校、宗教、芸術
サイコセラピー 正常でない
 =病的な人
精神病(うつ、分裂、ボーダー) 、神経症


 (文責:菊田)
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