伊東准看護学院四六期生 −社会科授業1年間の感想−

 今年の1月28日(木)に実施した、後期の社会科試験の答案用紙の裏面に書かれた感想集が、事務局に送られました。森山俊英先生の温かいお人柄が、学生への返事から伝わります。その感想を通して、森山先生の若々しい実践の一端をご紹介します。
 まず、森山先生の編集後記から。それは、学生への応援歌です。

働きながら学ぶ学生さんの苦労は大変だと理解はできても、当事者でなければ判らない悩みもあったと思います。年齢・歴史・地理への知識その他にも大きな差がありました。こんな中で一般教養として勉強してきました。歴史では、時代の流れを見極め、自分で判断し、行動できる力をつけて貰いたいです。地理では、昔の土地が変貌しています。老人が「昔は」とよく発言します。貴重な内容でもありますが、その昔を乗り越えるのにどうするのかという意見をいろいろ出して貰い、正しい判断力をつけてほしいです。


 では、学生の感想の紹介です。

 この先、歴史や地理について学ぶ事は無いと思うので、歴史のビデオや地理で色分 け、県名などいろいろな土地の話が聞けたりして楽しかった。昔から歴史と地理が苦 手で、自分が本当に行ったことのある場所しか地理は頭に入っていなかったので、少しは日本の地理が分かった気がする。もっと色々な所へ行きたいと思った。(N)
 →前に皆さんに話したと思いますが、JRの青春切符を利用すると、早朝に伊東を出発し、時刻表を手にして鈍行で次の駅はと想像しながらの列車旅行は楽しいですよ。京都で2時間過ごして夜遅く伊東へ帰って来られます。これで旅費は2000円です。往復でなく片道ですと岩国付近まで行けます。(森山)
 短い間でしたが、高校生とは違った感じで社会の勉強をした気がします。いろいろなビデオを見せてもらったりいろいろありがとうございました。それから前の席で居眠りばっかりこいててゴメンナサイ。でも、先生の授業は大好きだったよ。(I)
 →睡眠クラブがあれば、絶対優等生ですね。(森山)
 地理を学んで良かったと思う。何がどこにあるのか今まで全く判らなかったので助かった。一般常識的なことなので、知らないと恥ずかしい。歴史のビデオも楽しませてもらった。看護の歴史のビデオも見たような覚えがあるけれど、1回だったような気がして、何も頭に入っていなかった。機会があったら、そのビデオも見てみたい。社会の時間は楽しかった。(Y)
 →私が発行している歴史通信のbP03、104、106、183を思い出して下さい。桜井女学校・同志社看護そして日本看護の先駆者で沼津の出身者鈴木マサやマサに免許を交付した三島出身の東大医学部教授宇野朗先生の功績は、しっかり心に刻んでおいて下さい。看護大学でも教えない伊豆看護史です。(森山)
 歴史のビデオを懐かしく思いながら毎回楽しみにしていました。うちの子供がちょうど歴史の勉強で同じ所をやっているので、聞かれても答えてあげられました。地理では、北海道は絶対に行ってみたいと思っています。(U)
 →小学生の歴史学習にはマンガ日本史が勉強になります。ただマンガといっても、なるべく簡単なものから与えないと、飽きが来ます。小中学生の郷土史学習などで分からないところがあれば、遠慮なく質問してください。(森山)
 学校の授業を離れて何十年も経って今回、准看学院の勉強で一般科目も受講することになり、正直言って何でいまさらと思いました。でも、一般科目の中でも昔から社会は好きでした。特に、歴史は実際に過去に存在した人や起こった出来事が、現在生きている私と時間を隔てて生きていて、泣いたり笑ったり悩んだりしたこともあると思うとロマンを感じて好きです。歴史小説を読んだり、NHKの堂々日本史を見ています。授業でもわかりやすいアニメのビデオを見ながら勉強できて楽しかった。先生も優しくて、温かみのある方でよかったです。これからもお体を大事になさって後輩たちに講義を続けてください。(S)
 →読書やテレビを通じて歴史を学ばれている姿勢に感心しました。歴史を知識として蓄えず、生きる指針に活用して下さい。すでに触れましたが、現代は平和のようですが、不気味な時代の足音が近づいています。ひとりでも多くの人に知ってほしいです。(森山)
 1年間アッという間に終わってしまった感じです。仕事をしながら准看学院へ来て勉強し、帰ったらまた仕事の繰り返しで、何だかんだと言って1年過ぎてしまったと思います。一般教養で習いましたが、とても楽しかった。寝てしまったこともありましたが。ビデオを見ているときがとても楽しかった。久々に歴史に触れて、こんなことがあったのかとか、そういうことは勉強したなとか思い出しながら授業を受けていました。地理で、最後に北海道が出て、故郷の田舎を思い出しました。伊東へ来てもうすぐ1年が経ちます。伊東のことは知りませんが、資格を取って余裕ができた時に伊東を調べてみようと思います。(K)
 →知らない世界に遠くから飛び込んできて、よく頑張りましたね。毎年、北海道出身の人がいるのですが、皆さんの学年にはいないと思って話をしたら、私は北海道日高出身と名乗りを上げましたね。今年は実習が多いですが、後1年頑張って。
 歴史と地理を学んだが、どちらかというと歴史が楽しかった。ビデオが漫画だから楽しく勉強できた。地理は、九州をビデオで見たときはうれしかった。九州に住んでいたが、知らない山などがあった。「舞姫」を見せてくれたのがうれしかった。「舞姫」という作品は名前だけ知っていたが、こういう内容だったのかとわかった。世界史も勉強したかった。私はマリー=アントワネットが好きだから本も読んだ。(N)
 →歴史小説と歴史の事実とはかけ離れた場合があります。良い悪いの問題とは異なりますが、小説から歴史に興味をもち始める場合もあります。自分の育った土地やその周辺が出てくると、懐かしいと思います。社会科では、懐かしむと同時に変貌した土地がなぜ変貌したのか、これから人々はどう生きていくのかを考える資料にしたいです。フランス革命時の悲劇の女王ですが、人民の生活とはあまりにもかけ離れた生活でした。彼女を取り巻く社会がそうであり、不幸な女性ですね。
 もっと大雑把な歴史の勉強かと思っていたら、高校で自分が習っていたぐらいのをやっていたので、ちょっとびっくりした。ただビデオで粗筋を追うことができたのでその辺は高校の時よりもわかりが良かった。もう少し時代が下ってくると自分の好きな所だったんですけど、時間の都合で仕方がないのかなと思いました。(T)
 →前にも述べましたが、1年間35時間が基準になっています。奈良時代の看護の歴史、近代日本の看護について先駆者や看護学校のあゆみを、せっかく看護学校に学ぶのですから、知っておいたほうが良いと思い授業をしました。

 准看護学院の課程は2年間。その1年目に森山先生の社会科の授業があるようです。高校を卒業して早くも20年が経ったという学生もいます。小2の子供がマンガ日本歴史などを読み始めているので、一緒に読んで勉強しようと思っているそうです。「将来、石像としてどこかの公園に残っていそうな偉大さを感じる」人、それが森山先生です。
                                                       (1999年4月 森山俊英先生)     【文責:茶田敏明】