“ゆい”例会報告−2000(平成12)年11月24日

2000(平成12)年11月合同例会の報告 


 参加者は、春日・向井・加藤・宮村・菊田・茶田の6名。


○菊田報告 @世界史の授業プリント
       「最近の朝鮮半島情勢」「映画 シュリ」
       「日本のシンドラー」「リトアニア 自由への脱出」
      A伊東カウンセリング研究会会報『聴』bP6
      B資料「陸上自衛隊創隊50周年記念パンフレット」
         「平成12年度 防衛白書(チラシ)」
○向井報告 「町内の今抱えている問題は!」
       民主的な自治組織としての運営の在り方を考えようと、町内
       の問題点を整理し、その解決策を提案する。
○茶田報告 「総合的な学習 県境の意味を考える−泉と湯河原−」
○加藤報告 @「生と死」の総合的学習
      A文部省学習情報課長 岡本薫氏の講演
       県内教研(11月11日)で入手した柴田克美氏(一番町小
       学校)のレポート。@は臓器提供意思表示カードを用いて、
       次の3つから選択させ、討論を起こす。
       「脳死後、移植のために臓器を提供する。」
       「心臓停止による死後、移植のために臓器を提供する。」
       「臓器を提供しない。」
       Aは以下に紹介する。


「ミレニアム・プロジェクト」により転機を迎えた「学校教育の情報化」  −「総合的な学習」中心から「教科教育」中心へ−

 これは、平成12年7月に文部省学習情報課が出した文書のタイトルである。 必ず「全体」をコピーし、「部分利用」はしないようにとの注意書きがある。             ※ 事務局に残部あり。

・副題に“総合的な学習”中心から“教科学習”中心へと書いてあるけど、これ は誤植?
・総合的な学習の完全実施は平成14年度からなのだから、誤植ではないかと思 うのは当然だよね。しかし、これは誤植ではない。

・意識改革、意識改革とよく言われるけど、こんな見出しがついている。

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☆教員の「意識改革」は不要
 −「目標」の達成を「容易」にする「道具」は自然に使われる−
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・授業にコンピュータやインターネットを活用することについて、教員の意識改 革などというものはまったく必要ない、と書いてある。うれしいね。
・コンピュータやインターネットを使うこと自体に意義があるなどという意識を持つ必要は全くない、と言い切っている。これは驚きだ。
・企業など多くの職場でコンピュータ等が活用されているのは、コンピュータを使うこと自体に価値があるという意識改革がなされたためではなく、単に仕事を楽にする便利な道具だからだ、と書いてある。まさにそのとおり。

・車が非常に扱いやすくなったように、情報処理機器も将来は現在のテレビやス テレオ並みの使い易さになると思われるので、書店に「パソコンの活用」に関 する本が山のようにあるという現在の異常な状況は、そのうちになくなる。
 →そうか、パソコンの本が山のようにあるというのは「異常」なんだ!
・現在「パソコン」と呼ばれているものは、「電源を切るだけで3回の操作が必 要」などというシステムが多く使われていることからも分かるように、非常に使い勝手の悪い、開発初期の段階にあるもの。これを操作したり、操作方法を学ぶのに時間や手間がかかることから、それだけで何かをしたような錯覚に陥 りやすい。
・時間コストの無視という問題
 A地点からB地点まで「歩けば30分」で、「車だと走るのは10分だが、点 検やエンジン始動等のため、結局毎回40分かかる」というのであれば、誰も車を使うはずがない。このように、「効果はあるが、時間的コストが高すぎる」 というのでは普及はしない。
・いいものを作っているのに売れない…作る側の独善
 自動車メーカーが、プロのレースに使うような「いい車」を作っても広く売れるはずがない。また、カップ麺のメーカーが栄養のバランスの観点から「いいもの」を作ろうとしてスープを青汁にしたら、あまり売れないだろう。

          → 本当に文部省が書いたのかと目を疑うけれど、痛快。

   
 


 (文責:茶田敏明 熱海市立泉小学校)