ほとんどの競技で体脂肪率は510%が望ましいとされています。

  しかし、筋肉を際立たせて鍛え、その美しさを競うボディビルダーの場合体脂肪率1%を目指している

 ようですし、反対にリュージュは「男子は13kg以下、女子は10kg以下の重りをつけることが許され」、

 体脂肪制限がゆるやかな場合もあります。

  一般的には、体脂肪を510%にとどめる競技が多く、選手は苦労します。動物性たんぱく質源には

 脂肪が多いので、脂肪が少ない赤身肉や鶏肉、魚で補い、さらに植物性たぱく質の大豆や豆腐など

 大豆製品も使います。

  調理法はフライや天ぷらなど油料理を避け、マヨネーズやドレッシングにも注意します。フライや天ぷら

 の衣を除いて食べる場合もあります。                

                                              
            ○体脂肪
6%を目指した選手の調理例

                    油料理を控え、夕食は肉や魚を十分にとり、野菜は900gとる日も


  日本国内でプロ自転車ロード選手として体脂肪を10%弱まで落とした今中大介でしたが、イタリアの

 プロチームに所属したとき、magroマグロ(脂肪がない)になれとコーチから厳しく指摘されました。余分

 な体脂肪は荷物となり競技成績に障るのです。


   アルプスのふもと山岳地帯でアップダウンを繰り返しながら、1日に200km前後を56時間走る激し

 いトレーニングと食事を工夫して、体脂肪率6%を達成しました。


 夕食には七面鳥か牛の赤肉の薄切りをしょうゆとみりん(日本から持参)に漬け、テフロンのフライパンで
 油を使わず焼きました。肉は
300g以上、普段は考えられない量ですが、200km走ってダメージを

 受けた筋肉などの修復・再生には必要な量なのです。


             魚料理は30cmくらい大きなすずきは、腹部に野菜などを詰めて、ホイルで蒸し

       焼きしました。は潮汁にするなどイタリアにいて和食が減量に適しているのです。

       小いわしも手に入り、広島名物と同じ刺身(7回洗えば鯛の味)にしたり、酢でしめて

       野菜サラダに添えました。


  大介の奥さん志麻ちゃんから、ベーコンの油を除いて使うなど徹底して油料理を避けることを教えて

 もらいました。志麻ちゃんは語学の天才、一ヶ月でイタリア語を話し、私は食品名を習っては毎日買い

 物をしました。八百屋さんも魚屋さんも女優さんのようなお母さんと立派な体格の息子さんがいて、

 息子さんが「ポモドーロ(とまと)イチ、ニッ?」と聞いてくれます。「アランチャ(オレンジ) ゴ、ロク?」です。

 日本語で数が言えるのは、空手をしているからと得意顔。私が大喜びしたので、さらに苺2パックを

 サービスしてもらったのです。感謝です。 アランチャ(arancia)は果肉が赤くてとてもおいしい。


  こうして毎日油脂の料理を避けていますが、大量にとる動物性食品に含まれる脂肪で、1日に必要

 量はとれています。すなわち1日の脂肪エネルギー比27%となりました。またたんぱく質エネルギー比

 は14%、残りは糖質エネルギー比5060%と理想的な割合になったのです。


  たんぱく質食品は夕食に集中。また筋力トレーニングのときはトレーニング後一時間以内にも適量

 のたんぱく質食品をとります。大介はトレーニングの後、汗を流している風呂場から「目玉焼き3個」と

 叫ぶのです。ママゴンはビックリしましたが摂取タイミングが大切なのを実感しました。


  イタリアのプロ選手は、激しいトレーニングや競技日には野菜を約900食べます。全て一般人の

 3日分相当は食べないと速やかな回復と次の日のスタミナは生まれないようです。

 さらに、食事の質と量と食べるタイミングを心得、スポーツ栄養を日常的に実行しています。 

 大介から7000kcalを食べると最初に聞いたときは驚きましたが、排泄も

 3回すると聞いてホットしたママゴンでした。