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             ゴルフ覚え書き

  この「ゴルフ覚え書き」は、私の下手なゴルフを見かねて,ある人が書いてくれた心得です。同じ悩みを持つ方のご参考になれば幸せです。

 



 ある日我ながら素晴らしい球が打てて、「よしこれで分かった」といささか自得するところありと思った。ところが翌日やってみるとまるっきりダメで悲観する。
 あれこれ直して、例えばバックスウィングのトップで小休止するようにしたら上手くいった。これこそ諸悪の根元だ、もう大丈夫。ところがその次にはまた元の黙阿弥。またまたほかのキ−ポイントを発見すると上手くいく。

 こんなことの繰り返し。これでは賽の河原で石を積むようなもので永久に上達しない。
 
 ゴルフスィングは無数の身体の動きの集大成で成り立っていて、そのすべてが上手くいかなければ理想の球は打てない。そしてこの沢山のエレメントは相互に関連していて、良くも悪くもエレメント同士が影響しあって、ある結果を生む。だからある日、軸回転に注意していると、ほかの悪いところが陰に隠れてしまっていい球がでる。   それでいい気になってもう少し飛ばそうなんてよけいな力を入れると、右肩がインパクトで下へ下がってダフッタりトップしたりする。そうなるとすべてのエレメントが悪い方に連動して、惨めな結果を生む。

 だからスイングでの最重要且つ基本的な原則は何か、その原則をサポ−トする身体の動き、あるいは知覚的フィ−リングは何か、をしっかりわきまえれば少しづつでも前進する筈だ。
 ゴルフの名人はなにも意識しなくても、合理的なスイングが出来る。サムスニ−ドのようなボ−ンゴルファ−(born golfer、天性のゴルファー)はそうだ。
   私のような凡人はファンダメンタルスイングの物理的構造を理解して、それを具現するためのプラクテイスを重ねなければならぬ。

    
スイングの原則

1.背骨を中心とする軸回転である
2.クラブヘッドは円運動でその軌道の最低点はボ−ルのタ−ゲット寄りにある
3.ヘッドスピ−ドはインパクト後が最速
4.スイング全体を包括的に支配する全能の神のようなもの、それはタイミング。
   タイミングは端的にいえば、上半身と下半身のシンクロナイズを司る

    原則をサポ−トする身体の動き 

* アドレスとポスチャ−

1.膝、腰、肩が飛行線に平行、右肩がボ−ル寄りに出ていないか
2.左右の肩が水平
3.腰椎に張りがある、ル−ズで猫背はダメ
4.体重は右足に。右膝は全体重を受け止める(耐える)用意を
5.頭の下げすぎはダメ
6.グリップは強く握ってはならない(古典的には小鳥を逃がさないように、そし  てつぶさないように。今は熟したバナナを握るようにという)

*バックスイングからトップ

1.左手でスタ−ト
2.インサイドに引かない
3.左肩を十分に回す、 下へ落ちないまた上がりすぎない 
4.右へスエイするフィ−リング、 ぼんのくぼ頸骨後部の位置をそのままで回転させれば右へスエイする。これが正しい
5.両肩は地面に平行
6.左かかとのヒ−ルアップは十分に、もう若くはないのだから
7.右足かかとに体重の90%が載っている
8.右膝は流れない
9.右肘は体側から離れる、右上膊はほぼ垂直に地面を指す
10.グリップの強さはアドレスの時のまま変わらない
11.左上膊と左前肩の作る角度は変わることはない

*トップからダウンスイング

1.トップで停止。 素振りで30秒止まっていられるように
2.左ヒ−ルと左手3本指がシンクロナイズしつつ始動
3.左肩は地面と平行に回転。当然右肩も水平回転
4.左を意識するのは大切だが、そればかりだと腰が切れない。
  つまり手打ちになりヒ−ルショットを生む
5.背骨を中心として軸回転、ぼんの窪が前後に動かない
6.尾てい骨が飛行線方向に流れない
7.左脇腹が張らない

8.クラブヘッドが身体の近くを通って下方へ下りる。スケ−トのスピンをする時広げた腕を身体の中心に近づけると自然にスピン回転がスピ−ドアップされる(慣性モメントの作用)を思い起こせ

9.ボ−ルを見ている。 グリップが身体の左側に来るまで。見ることが大事ではなく支点が動かないで回転することが重要。見過ぎて身体の回転が止まっては不可

10.両肘はスウィング中両体側のうち側にある。グリップを左右に動かして腕を振るのは間違い。腕は左右ではなく上下に動くもの。肩が回ることによりグリップの絶対位置が左右に動いているに過ぎない

*フィニシュ

1.右足かかとが上がり抜重
2.右肩は結果として左肩のあった位置に回転してきている
3.クラブシャフトが首に巻き付いている
4.頭の位置は飛行線側にズレている。ぼんの窪を中心として回転するのだから当然

*パッテイング

1.身体の安定が大切。膝を曲げ腰椎に張りのあるポスチュア−でどっしり構える
2.身体は不動。カップインの音を左耳で聞け
3.方向をねらうのは当然であるが距離を合わせることの方がもっと大切
4.右肘が身体の脇に着いてはいけない

*フラグメント

1.左脇のシメ
  締めようとするのではない。腰がダウンスウィイングで回転すれば自然に脇が締まる。手の返しも同じ

2.FESTINA LENTE
  中部銀次郎が香港で買ったスウエ−タ−の胸に書かれていた言葉.「悠々として急げ」(『もっと深くもっと楽しく』による)これを「急がば回れ」などと聞いた風なことをいうのは、言葉の品位を損なうもの。 斉藤の英和中辞典には「そろそろ急げ」とある。さすが

3.支点.アドレス
  中部銀次郎は同書のなかで「ゴルフスウィイングは頭を不動にして如何に大きく身体を動かすかである」といっている。そして彼の教条は「アドレスに始まりアドレスに終わる。アドレスこそすべて」といっている

4.起きあがりが早い(ダウンスウイングで)
  これはダメ。これはすくい打ち。下から上へ擦り上げる動きになる。それだけでなくクラブヘッドの軌道が意図とは異なる弧を描くことによりトップ.ダフリ.ヒ−ル.先ッポなどあらゆるミスミ−トを誘発する

5.一驚
  2001年3月23日  The Players Chanpionship 第一日目のタイガ−ウッズのスウイングがおかしい。アドレスでいつもより右肩が下がっている。彼ほどの男でも知らず知らずにフォ−ムがくずれて来ることが あるのだ。解説者(アメリカンスク−ルの校長)は「左かかとの位置が インパクト時点で大きくズレている。これではボ−ルは右にも左にも行く」といっていた。

6.かすかに左にスウェイ
  サム・スニ−ドはダウンスイングの始動を如何にして始めるか、と問われた時に「かすかに左にスウエイする感じ」と答えた。私の好きな言葉

7.バスケットボ−ルのパス
  両肘を身体に付けるような感じでバスケットボ−ルをホ−ルドし、腰を切ってボ−ルを左へパスする。(湯原信光のいった言葉)これがゴルフのショットのフィ−リングだ

8.干渉?
  「達成は技能の結果から干渉を引いたものだ」とテイム・ゴ−ウエイはいう。
  干渉とは何か?
  それは頭の中に入れてある沢山の小さなメツセ−ジだ。
  一つの実験に驚かされたことがある。
  「この中にボ−ルをキャッチすることのできない人がいますか?」
  「なぜだか知らないけれど私はボ−ルをキャッチできないんです」一人の女性が手を挙げていった。テイムは柔らかなスポンジボ−ルを手にして彼女にいった。
  「ボ−ルをアンダ−ハンドで投げますからキャッチして下さい」
  4.5回投げたが、一度もキャッチできなかった。

  「よろしい。またこのボ−ルをあなたに投げてみます。今度はボ−ルをキャッチしようと思わないで下さい。自分のほうに飛んでくるボ−ルを見て、私の手を離れてからあなたのところへ着くまでに何回ボ−ルが回転したか教えて下さい。」
  信じがたいことだった。テイムがボ−ルを投げると、彼女は伸び上がってボ−ルをつかまえ「三回」と叫んだ。その次は「今度は四回だった」といい、「また三回だったわ」と言いながら毎回ボ−ルをキャッチした。
  彼女はボ−ルをキャッチすることに集中していなかった。頭はほかのことに集中していた。
           「Kenneth Blanchard  "The One Minute Golfer" より」

9.The Efficient Swing , Nick Price

  世界のトッププロにとってスウィングは既知のものであり、彼らの悩みは我々とは次元が違うと思っていた。
  ところが The Swing , Mastering the Principales of Game, Nick Price を読むと、そうではなくて私と同じ事を悩み迷いそして克服し、そしてまたまた忘れ悩みミスする、の繰り返しだったことがわかる。
  「スウイングはいくつもの運動が鎖型に連なったものである。鎖のひとつが弱いと、どこかで補正する動きを加えなければ効率性が失われてしまう。」

10.ジョ−・カ−

  スウィングを教えてといわれてジョ−・カ−は「4才からクラブを振っているの で、スウィングは呼吸するのと同じくらい自然な行為、球を打つとき肩や腰がどうなっているか自分でもさっぱりわからない。たくさん打ってまずボ−ルを芯でとらえるコツから学ぶのがゴルフ」と答えた。
  彼こそ全英アマ4回優勝、アイルランドの国民的英雄である。
  (東宮大夫古川清氏の話)こんな人もいるんだ。
  
11.スピ−チ

   ゴルフコンペの優勝スピ−チは「天候と同伴プレイヤ−に恵まれまして」と紋切り型で始まり、結婚披露宴の祝辞と共につまらないのと決まっている。
  どうしてつまらないのか、つまらないスピ−チの類型はおよそ次の通りである。

  a.どこでどうしてと、下手なプレイヤ−のプレイを聞かされても面白くも何ともない。第一それを見ている人はたかだか3人に過ぎない

  b.自己満足の自己陶酔など聞いていられない。

  c.お座なりのマンネリ型でうんざりする。
  
  では、どういうスピ−チが望ましいのか、何を話せばいいのか、語るべきテ−マはどんなものがあるか、を考えてみよう。
  
 イ.自分とゴルフのかかわり方、ゴルフをどのようにやってきたか、処世の手段としてか、健康のためか、娯楽としてか、人間観察の場としてか、ゴルフ道精進のためか、知己を求めてか、によって、おのれを語るのはどうだろう。
  これは換言すれば己のゴルフ哲学を語ることになる。

 ロ.この日を如何にエンジョイしたか、ゴルフはスコアではなく、人間と自然との関わり合いである。だから語るべきエピソ−ドは沢山ある。
  山、川、海、太陽、雲、風、雨、におい、そよぎ、などの自然、そして木々、季節の花、紅葉、草草などの植物、さらにはりす、うさぎ、鳥、蝶、蝉、とんぼなどの虫たち、ときには青大将がにょろりと出て驚くこともある、これらにまつわるかっての思い出もいいテ−マになるだろう。

 ハ.スピ−チにはユ−モアが不可欠である。常にユ−モアのセンスを磨き、気の利いた警句、メタフォ−、ことわざなどを当意即妙に織り交ぜることが出来たらいいと思う。

  ここで、優勝スピ−チの一例を披露出来たらいいのだが、えらそうなことを書き連ねたので、構想を練ってから草稿を作ってみることにする。

12.Nick Price の言葉

 *バックスイングが悪ければダウンスイングもそれなりにしかならない。バック スイングの悪さを補うためにダウンスイングが不自然な動きをせざるを得ない。

  *自分のスイングに不可欠ないくつかの点を知っていることが重要になる(スイン グがしっくりこないとき)
 
 *タイガ−ウッズ、フィルミケルソンは、スパゲッテイが立っているようなもの(あまりにも柔軟性がある) この意味はよく分からない。

13.残心

  遠山の金さん(松方弘樹)が袈裟懸けに切り下ろしたときの残心の姿は歯切れのいいナイスショットを放った時と共通するものを感ずる。変かな?

14.加瀬秀樹のスイング

  ヘッドスピ−ドは加速しつつインパクトをむかえる −これは当然。
  しかし、インパクト後も同じスピ−ドでフィニシュに至る −これが難しい。
    加瀬秀樹がゆっくりしたスイングで驚く程飛距離が出るのはこのため。 

15.パッティングはダウンブロウ?

  パタ−は多少ロフトが付いているのがいいとされている。(4°くらい)
  ニックプライスは最近(5年くらい前から)ダウンブロウでヒットするのがいいと(つまりロフトを殺して)述べている。その方がグリ−ン面に密着してボ−ルがいい転がりをするという。
  実際に試してみると上手くいかない。何故か?

16.アイアンのキャリ−

  加齢と共に悩みは増える一方だが、キャリ−の減少は深刻。「何番で打っても同  じ」現象が起こる。芯で捉えた感触があるのにキャリ−がでないのは、多くの場合支点が動いているためである。もう一つの原因はインパクトでショットが終わってしまって、いわゆる振り抜きがないからである

17.プロのパッテイング  
  5月26.27日にダイアモンドカップのテレビ放映があり、たまたま数日前に  大洗ゴルフクラブをプレイしたばかりなので、興味深く観戦した。
  プロの飛距離が私とは比較にならないので、もっぱら彼らのパッテイングが目に付いた。
  かってあるレッスンプロは「アマとプロの最大の差はパッテイングにある」といった。私はそんなことはないと思っていた。
  大洗はグリ−ンが高麗でみんな手を焼いていた。ファ−ストパットがOKのところに寄らない。これを見て私もプロも同じようなものだな、たいしたことはないと思った。しかし問題はその1〜2.5メ−タ−の残りのパットを大抵のプロは沈めていた。 このあたりがプロのプロたる所以であろうか。

                     2001年5月記

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