肺気腫は慢性呼吸不全を引き起こす代表的な疾患ですが、一般にはあまりなじみのない名前のため肺気腫であることに気づかずに咳や息切れ・呼吸困難で苦しんでいる患者さんもおられるようです。現在でも潜在的な患者数はかなり多いと推定され、また高齢化社会を迎え今後さらに患者数は増加すると考えられています。肺気腫は一言でいうと、肺を構成している肺胞が徐々に壊れていき、肺がスカスカになってしかも膨らんだままでしぼまなくなった状態と表現できると思います。このスカスカと膨らんだままの両方が肺気腫を理解する上で重要です。また肺気腫は肺胞が壊れてしまって起きるわけですから、薬などで症状を緩和することはできてもスカスカになった肺をもとに戻すことは不可能です。肺気腫を病態・原因と予防・治療(理学療法・薬物療法・在宅酸素療法・外科的治療法-肺容量減少術と肺移植)に分け項目別に解説します、長くなりますので項目ごとに1ペ−ジとしました、ご覧になりたい項目をクリックして下さい。