Last Update : 2008/11/15

ルービックキューブの解法



各小キューブの名称
各面の中心の小キューブ…センターキューブ
キューブの角に位置する小キューブ…コーナーキューブ
その他の小キューブ…エッジキューブ

回転操作を表す記号
通常操作
通常操作
ここで、各記号は以下のように覚えると覚えやすい。
F…Front L…Left U…Upper
B…Back R…Right D…Down
F,B,L,R,U,Dは時計回り90度、F',B',L',R',U',D'は反時計回り90度の回転である。また、XnはXをn回繰り返すことを表しているものとする。例えばF2はFを2回行うことを表す。

スライス操作
スライス操作
α,β,γ,δ,ε,ωは中間層のみの90度回転を表している。

キューブの復元
Stage A:底面のエッジキューブをそろえる
 まず底面の色を決める。もし青を底面にしたいのなら、青のセンターキューブがある面を下にすればよい。そして底面の色を含む4個のエッジキューブの内1つに注目し、そのエッジキューブに含まれる底面の色が上面を向くように移動する。次に上面に移動したエッジキューブが正しい側(そのエッジキューブと側面のセンターキューブの色が一致する方向)になるように上面を回転させる。さらに、正しい側を180度回転させて底面の目標の位置にエッジキューブを移動する。これらの操作がすでに正しい位置にある底面のエッジキューブの位置を乱す場合には、操作の前(または後)にそのエッジキューブを含む層を回転して調整すればよい。これを4個のエッジキューブ全てについて繰り返す。

Stage B:底面のコーナーキューブをそろえる
図B 次に底面のエッジキューブを動かすことなく底面のコーナーキューブを正しい位置に移動する。図Bの斜線を施した位置に来るべきコーナーキューブ(これはコーナーキューブの3つの色と底面・側面のセンターキューブの色をみて判断する)が上面にある場合は、まず上面を回転してコーナーキューブを目標の位置の真上に移動する。そしてコーナーキューブに含まれる底面の色が図Bの1,2,3のどの面にあるかによって、次の内から適切な操作を実行する。

B1:F'U'F  B2:RUR'  B3:F'UF.RU2R'

 目標のコーナーキューブがすでに底面にあっても正しい位置にないときは、B1,B2,B3の内1つを利用していったん上面に移動し、それから上記の操作を行えばよい。これを4個のコーナーキューブ全てについて繰り返す。

Stage C:中間層のエッジキューブをそろえる
図C1〜C2 このステージでは底面に影響を与えることなく中間層のエッジキューブを正しい位置に配置する。図Cの斜線を施した位置に来るべきエッジキューブが上面にある場合は、上面を図Cの2つの図の内のいずれかになるように回転し、それぞれの図に対応する次の操作を実行する。

C1:URU'R'.U'F'UF  C2:U'F'UF.URU'R'

 エッジキューブがすでに中間層に配置されてはいるが正しい位置にない場合には、上の操作の1つを利用していったん上面に移動し、 それから上記の操作を行えばよい。これを4個のエッジキューブ全てについて繰り返す。

Stage D:上面のエッジキューブの移動
図D 上面にあるエッジキューブを正しい位置(エッジキューブの色と側面のセンターキューブの色を見て判断する)に移動する。このとき、向き(反転)については問題にしないものとする。図Dの斜線部を交換するには以下の操作を実行する。

D:UF.RUR'U'.F'

 位置の交換回数を減らすためにまず上面の回転を行ってもよい。

Stage E:上面のコーナーキューブの交換
図E 上面のコーナーキューブを正しい位置へ移動する。図Eの斜線部を交換するには以下の操作を実行する。

E:FD.F2D2F2.D'F'

 この操作1回では下の2層の配置が乱れるが、もう1回適用すると元に戻る。2回目(4回目)の操作を実行するときには交換するコーナーキューブの位置を図Eと一致させるために、キューブ全体を持ち替えるのではなく、上面だけを回転させる。

Stage F:エッジキューブの反転とコーナーキューブのひねり
図F この段階で全ての小キューブは正しい位置に配置されているので、あとは上面のエッジキューブの反転とコーナーキューブのひねりを行えばよい。上面の特定の小キューブの操作を行うには目標の小キューブが図Fの斜線の位置になるように上面を回転し、そして小キューブに含まれる上面の色が図Fの1,2,3のどの面にあるかによって、次の内から適切な操作を実行する。

反時計回りひねり 時計回りひねり エッジ反転
F1:(RF'R'F)2 F2:(F'RFR')2 F3:(εR)4

 ここでも Stage E と同様にキューブ全体を持ち替えずに上面の回転のみで、目標の小キューブを図Fの斜線の位置に移動しなければならない。なぜなら上記の各操作はいずれも下の2層に影響を与えるからである。しかし上面の配置を正しく整えるための複数の操作によって下の2層も自動的に正しく整えられる。これで復元は終了である。

手順の改良
上面の復元(Stage D〜F)については短縮操作がある。

Stage D,E 短縮操作 Last Update : 98/03/09

Stage F 短縮操作 Last Update : 98/03/11

参考文献
[数学]じかけのパズル&ゲーム
Elwyn R. Berlekamp, John H. Conway, Richard K. Guy 著
小谷 善行・高島 直昭・滝沢 清・芦ヶ原 伸之 訳
HBJ出版局 (Mar, 1992)
ISBN4-8377-6032-0

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