その15 はじめてのDVD「サスペリア」「サスペリア2」「ザ・ショック」「ラストサマー」「ゴールデンボーイ」


PS2を買ったからにはDVDを観なきゃでしょ!ということで早速近所のレンタル店に走ってみました。ちょうどその日が「マトリックス」のレンタル開始日だったので「よし、記念すべき初DVDはマトリックスだ!」と意気込んで出かけたのですが、既に3枚ともレンタル中で肩を落とす私(開店15分後に行ったのに〜)。仕方がないので何か代わりのものを、と思ったんですけど、やっぱまだ少ないっすね〜、DVDソフト。全部で100タイトルぐらいしかなかったんじゃないかなあ。邦画なんか「HANA-BI」と「緑の街」の2つだけ(さ、淋しすぎる・・・)。

む〜ん、と思ってた私の目に飛び込んだタイトルが「サスペリア」・・・こ、これは!最近なぜか急に観たくなって探したけどどこにも置いてなかったあの恐怖映画「サスペリア」?私が小学生の時に公開されて、当時は「エクソシスト」と並んで「むちゃくちゃコワイらしい」と子どもたちの間でウワサになり、その後何度か深夜のTV映画で観る機会があったけどいつもあのオドロオドロしいテーマソングに負けて最初の数分でスイッチを切ってしまい最後まで観たことがないあの「サスペリア」?(長いよ)観なければ!あっその隣に「サスペリア2」も!ついでだからホラー映画ばっか借りてみっか!と勢いで5枚も借りてしまいました。きっとレジのお姉さんは「平日の昼間っからこんなもんばっかり借りるなよな〜」と思ったに違いない(←被害妄想)。


しかしDVDはいいですね。何がいいって、とにかく軽い。かさばらない。いつもならビデオを5本も借りるとバッグがぱんぱんになってしまうのですが、DVDなら5枚借りても更にスーパーの買い物袋が2袋ぐらい入ります(当社比)。部屋の中に置いといても場所をとらないし。画質がどうこうというよりも、この「軽くてかさばらない」という点だけで、DVDは早々にビデオに取って代わるんじゃないかと思いました。

勿論画質もよかったです。特に早送りにした時の画像が美しいのには感心しました(ってヘンなところで感心してる奴)。見終わった後巻き戻す必要もないし、メイキングや劇場版予告編とかのおまけ映像も充実してるし。唯一の弱点は、早送りにしている間は字幕が全く表示されないので(表示されるDVDプレイヤーもあるのかな?)「つまんないシーンを早送りしながら字幕でストーリーの流れを追う」ということができない点。まあそういうことする方が邪道なんだろうけど。後はレンタル店のラインナップさえ充実すれば、DVDは「買い」になるんじゃないですかね〜。1年ぐらいしてPS2の値段が下がった時が買い時かも。


ということで、感想です。


「サスペリア」・・・いや〜、よかったです。「やっと観られた!」っていう喜びもあるんですが、何より作品そのものが面白かったです。

まず映像の美しさ。赤が効果的に使われてて、色彩感覚の鋭い監督さんだなーという印象を受けました。どうもシンメトリーにもこだわりがあるみたいですね。残酷なシーンは結構きっつい所もあるのですが(心臓をナイフで刺したりとか、最近の残酷描写なんかよりずっときつかったような気が)、冒頭の女の子が天井から吊されるシーンなんて、ちょっと美しかったりして・・・不謹慎ですが。

で、当然のことながら非常にコワイです。魔女伝説がベースにあるせいか、こわさのタイプが土着的な不気味なこわさで、そういうところも私好みでした。まーなにしろあの音楽が最強。夜中には絶対に聞きたくないタイプの音楽ですね〜。ああコワイ。あとヒロインの常に目を見開いてるような顔もコワイ(笑)。でも例のタクシーのシーンで映ってる霊の顔については、妙にはっきりしすぎなんでワザと入れたんじゃないかと思いましたが(「サスペリア2」のトリックからも考えるに、ああいう映像の遊びが好きな監督さんなんじゃないでしょうか?)。

話も結構しっかりしてます。謎解きの部分(「アイリスが3つ」とか、足音を数えて先生たちの行き先を推理したりとか)もありますし、伏線もきいてるし。バレエ学校の寄宿舎が舞台なんで、ちょっとレズっぽい雰囲気があるのも面白かった。ただバレエ学校の割にはバレエやってるシーンが1回しかなかったのはちょっと不満。しかもヒロインは気分が悪くて踊れないという設定で、うまくごまかしやがったなーという感じですが(笑)、最初の方とかのヒロインの衣装はお姫様っぽくてなかなかよかったです。

クライマックスの魔女が正体を現すところで白けてしまう人もいるかもしれませんが、まあ時代を考えたらあれでも頑張ってる方なんじゃないかと大目に見てあげましょう。ラスト、無事脱出したヒロインが燃え上がる学校をバックに唐突ににっこり微笑むシーンが、ちょっと意味ありげで気になったんですけど・・・もしかして魔女が乗り移ったとか?(深読みしすぎ?)それとも最初から魔女を退治するためにやってきた少女だったとか?あ、こっちの方がありえるかも。だって魔女と対決するシーンでもすごく冷静なんだもんなあ、この娘。そういう目でもう一度最初から見直してみるとまた面白いかもしれませんね。


「サスペリア2」・・・「サスペリア」の監督がそれより前にイタリアで撮った作品みたいですね。日本公開時に「サスペリア」人気にあやかろうとして勝手に続編みたいな邦題をつけたんでしょう、きっと。内容は「サスペリア」とは何の関係もないよくできたサスペンス映画で、これまた面白かったです。「サスペリア」についてはちょっと好みが分かれると思いますが、こちらの方は誰が観ても面白いんじゃないでしょうか。おすすめです。

気の弱そうなピアニストのおじさまと、新聞記者の女性のコンビが殺人事件の犯人を追っていくのですが、この2人が話の本筋から離れて勝手に恋の駆け引きなんか繰り広げたりするもんで(さっき会ったばっかりなのにもう口説きに入ってる)、観ていて「これだからイタリア人ってのはよー」といった気分になったりもしますが、それが作品の雰囲気をこわしてないところが不思議。逆にバランスがよくなってるのかも。

実は私は以前テレビでラストシーンだけを見たことがあったので(笑。またよりによってラストだけなあ・・・)、犯人はあの人だ!というのは大体察しがついてたのですが、知らずに見たらきっと「ええ!」という感じでびっくりするんじゃないでしょうか。残酷なシーンもいくつかありますが、サスペンスものとしての面白さの方が勝っていると思いますので、サスペンス好きな方はぜひ一度観てみて下さいね。この2本ですっかりアルジェント監督のファンになってしまいました、私。


「ザ・ショック」・・・昔のイタリア映画(多分)。パッケージの解説文読んだらわりと格調高い文芸ホラーみたいな感じだったんで、こういうのも1枚入れとくかと思って借りてみたらあーた、これが大笑いB級ホラー映画で、ある意味大当たり。どうしてこれがDVDになっているのか、そしてなぜ数あるDVDタイトルの中からこの作品を選んで並べているのか、お店の人に聞いてみたいです、マジで(どうもうちの近所の店はホラーものに偏ってるみたいだなあ、DVD)。

夫の自殺によって精神のバランスを失ったヒロインが、息子と再婚相手と共に昔住んでいた家に戻ってきたところ、数々の不思議な事件が起こり・・・というのがあらすじ。さほど目新しいストーリーでもないんですが、一応伏線みたいなものもあって、撮りようによっては見応えのあるホラー映画になったと思うんだけど、何故か漂うこのマヌケ感は一体。

マヌケの原因の一つは音楽にあります。妙にロックンロールしてる(笑)んですね。しかも威勢がよすぎ。これが画面と合わない合わない。また時代的に特撮技術とかが稚拙でショックシーンが大したことないもんだから、恐怖感を伝えるのに女優さんのリアクションだけに頼ってしまってるんですね。だもんで女優さんは叫ぶ走る転んで倒れるの大熱演を見せてくれるわけですが、オーバーであればあるほど笑いにつながってしまうという(笑)。なんか、「それぐらいのことでそんなに大騒ぎせんでも」という気分になってしまうんですね〜。

息子役の少年はさすがにちょっと目つきが気持ち悪いですが、こわいのはそれぐらいで、あとは全編大笑いしながら観ることができました(金返せ!と怒る人もいるかもしれませんが)。最も笑ったのが少年が継父に呪いをかけるシーン。人形や生け贄でも使うのかと思ったら、何とブランコに継父の写真を貼り付けて揺らすだけ。するとどうでしょう、継父の乗った飛行機が大きく揺れて墜落しそうになるじゃあ〜りませんか!(爆笑)すげーよ、それだけのことで飛行機まで揺らすか?!黒井ミサ並の霊力ですね、すごいですね。ということで、もし深夜放送とかでひっそりやってたら観てみて下さい的映画でした。


「ラストサマー」・・・仮にもおっぱい星人ならこの映画を観ないでどうする!というウワサを聞いたので観てみました、ジェニファー・ラブ・ヒューイットの胸を。重量感のある胸でよかったです。序盤はオーバーオールなんか着ちゃって隠してますが、段々露出度が上がってくるところが面白かった、とおっぱい星人1号のグみ様にメールしたら「最後まで観客を引きつけてはなさない演出ですね!火サスとは一味違いますね!」とのこと。うん、そうかも。またわざとらしく谷間に垂れるような長めのネックレスなんてしてるもんだから、余計胸にばっかり目がいっちゃって、も〜。

・・・えーと、何の話でしたっけ。あ、ラストサマーね。それがよく話がわからなかったんですよね〜(おいおい)。それは決して私がヒロインの胸に目が釘付け状態で物語に集中してなかったからとかではなくて、話がタルくて早送りばっかしてたんで字幕が読めなかったからなんですけど(信じろ!)。何で犯人は車にひかれちゃったわけ?とか、あんな時間にあの道で何してたんだ?とか、結局何が目的で若者達を殺したわけ?とかが、もう全然わかりませんでした。特に最初に殺されちゃうジェニファーの幼なじみの男の子とか、殺される必然性は全くないと思うんですけど(か、かわいそすぎる・・・)。

そもそもフィッシャーマンってやることにムダが多すぎ&意味がなさすぎ。わざわざヒロインの車のトランクにカニ(?)漬け死体を詰めたかと思えば、驚いたヒロインが仲間を呼びに行ってる間に大急ぎでカニと死体をきれいに撤去してるし。しかも真っ昼間の住宅街で(笑)。普通そんなことしてたら目立ってしょうがないと思うんですけど。よく誰にも見つからなかったなあという感じ。

まあそんなわけで、シナリオも演技も大味な夏向けおっぱい映画だったのですが(すごい乱暴なくくり)、唯一よかったのが自殺した少年のお姉さん役で出てたアン・ヘシュ。もう出てきただけで存在感があって、さすがって感じでした。黙って立ってるだけで絵になるんですよねー。目に力がある。カッコよかったです。そう言えばこの人って自分がゲイ(バイ?)であることをカミングアウトしてるんですよね、確か。そういうところも含めてカッコいいなあと思いました。


「ゴールデンボーイ」・・・今更言うまでもありませんが私はハンパな映画好きなもので、主演のブラッド・レンフロのことを勝手に「顔がきれいなだけのアイドルスター」なんだと思ってまして、見終わった後映画好きの友人に「いや〜、顔だけの人かと思ってたら結構うまかったわ」と言ったところ大変怒られました。なんかとっても演技がうまい人なんだそうで・・・どうもスミマセン。あ、でももう1人の主演のイアン・マッケランは知ってますよ〜、大好きです!(この人もカミングアウト組)「ゴッド&モンスター」も早く観たいっす。

この映画って公開当時はあまりほめてる評を見かけませんでしたが(「失敗作」って断言してる評もあったぐらい)、私は面白かったです。特に最初から3分の2ぐらいまでは、スピード感と緊張感があって非常に面白い!です。途中妙にほのぼのした雰囲気になるところもあるし、ただ単にこわいだけの映画じゃなくて、複雑な味わいがあります。レンフロが老人に憎しみや怒りをぶつけたり、にらみつけたりするところは「おっ、やるな〜」という感じでしたし、マッケランのうまさについてはわざわざ書くまでもありませんね。ご本人はあまりこの作品や役柄は気に入ってなかったみたいですが、さすがという感じの名演技です。

で、どうしてこれが「失敗作」になっちゃうのかな〜?と思ってたら、残り3分の1を観て、ああそうか、となんとなく納得。(以降ネタバレになっちゃうんでまだの方は次の段落飛ばして下さい)

つまり、老人の正体がバレて逮捕されてしまってからは、レンフロとマッケランのからみの演技がなくなるんで、画面に緊張感がなくなって生ぬるくなってしまうんですよね〜。老人が死んで、かわりに少年に悪が根付くみたいなエンディングも、単に「計算高い少年」ぐらいにしか見えなくて物足りないし。や、レンフロは充分頑張ってると思うんだよね(←何様のつもりだ)。ただマッケランが上手すぎるっていうか。やっぱ2人一緒の時の演技に比べると見劣りします。(それにしてもマッケランって相手の才能まで引き出す力がある役者さんなのね、と改めてファンに)

あれだけ「失敗作」って言われちゃったのは、きっと原作が良すぎたからだろうなあ、なんてことも思いました。私は読んでないんで結構楽しめたのかも。機会があったら読んでみたいと思いました。


ということではじめてのDVDはホラー映画5本立ての巻!でした。(00.4.3)